浜田卓二郎の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)

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○浜田卓二郎君 中長期で見れば、私は大臣のお考えに全く反対ではありません。賛成であります。しかし、今最後にもおっしゃいましたけれども、競争条件のできるだけ対等化を図ってあげるということも、これはやっぱり行政や政治の責任だと思うんですね。
 財務大臣にはもう同じことを二度ほど申し上げた、財政金融委員会で申し上げた経過があるわけでありますけれども、今日は産業担当大臣ということで重ねて申し上げるわけですが、一九七一年に円の切上げがありました。そして、日を置かずして変動相場制に移行した。そして、ということは、円レートが三百六十円から三倍になった。そのことは、日米の人件費の格差からいえば、この人件費がアメリカの人件費に対して三倍になったと一緒なんですね。
 その前夜、つまり円切上げの圧力が高まってきた前夜、何が起きていたかといいますと、それはもう米国政府のなりふり構わぬ自国産業保護政策ですよ。ローカルコンテンツ法というのがありました。高くても国内の下請から買いなさいと。アメリカ政府は現にそれをやった。当時、私どもはそれを批判していました。自由貿易の旗手であるアメリカが何をやるんだということを言っておりました。でも、それによって、アメリカはその後の技術革新、そして産業構造の転換の時間を稼いでいたわけですね。そして、その挙げ句が円レートの変更要求ですよ。そして、現実に日本の円は切り上がり、変動相場制に移行して、人件費はアメリカに追い付き始めた。今やはるかに追い抜いておりますね。
 今の日本と中国の関係は、当時のアメリカと日本の関係以上の格差がある。私は、これを基礎的不均衡がある、当時はやった言葉であります。アメリカが言っていた言葉であります。それをなぜ日本は中国に対して、あるいは世界に対して言わないのか。それは、その所管は財務大臣であるかもしれませんけれども、一つの国内の製造業、日本の製造業は合理化の極を追求してきた製造業ですから、これだけの人件費格差がなければ世界でまだ勝負できるはずですよ。その格差を埋めてあげるというのは、彼らの個人的な努力ではできません。やっぱり政治であり、行政であると思うんですね。
 ですから、私は、ドルペッグになっている元をドルとの間を切り離せばいいんですよ。そして、変動相場制に移行させれば、これは相場が決めてくれますよ。そういうことを私は財務大臣に申し上げて、財務大臣はG7の蔵相会議でそういう主張をなさったということを新聞で承知しております。ただ、まだ声が小さいんです。しかし、しかし今チャンスなんですよ、チャンスなんです。というのは、中国の安い人件費が世界にデフレを輸出し始めたという認識が今世界に広まり始めております。ドイツが今それを一番恐れております。グリーンスパンも、このデフレ対策に対してはあらゆる手を打つよということを、そういう何かの場面でかつて言っております。
 いずれにせよ、私は、二大有力大臣が声をそろえて、やっぱり製造業をきちんと対等な競争条件に置くための環境整備をする、そのために通貨レートの正常な改定というものを世界に向かって言っていくべきである、そう思いますけれども、平沼大臣の所見と御決意を聞かせていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 浜田卓二郎

speaker_id: 11564

日付: 2003-06-25

院: 参議院

会議名: 金融問題及び経済活性化に関する特別委員会