村田晃嗣の発言 (憲法調査会)

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○参考人(村田晃嗣君) ありがとうございます。
 高く評価、基本的に私は評価しておりますけれども、ただ国民保護法制の問題につきましても今後の課題ということになっておりますから、この有事法制の最終的評価というのは一連の骨格が固まるまではまだできないものだというふうに存じておりますけれども、対外的メッセージということについて申しますと、与野党が、主要な与野党が国会で、国会議員の九〇%ですか、の賛成でこのような法律が今般通ったということは、我が国が有事という問題についてこれまでとは違って真剣な取組を見せているという対外的メッセージに私は十分なるものだと思いますし、逆に、北朝鮮の核開発疑惑がこれだけ言われ、そして拉致問題がこれだけ大きな社会的な問題になっている中で、国会が今回も有事法制を通さなかったということになれば、日本は国内的な政争のためにこのような基本的な法整備もできないと。極めてマイナスであって、そのネガティブな政治的メッセージは非常に大きかっただろうというふうに思っております。
 それから、今後の整備ということで申しますと、御指摘申し上げましたような国民保護法制の緻密な詰めでありますとか、それから危機管理庁云々というような問題について今後国会で御議論をいただきたいところだというふうに思います。
 ただ、私は法律学者ではございませんで、政治学者はずさんな思考をするのが常でございますからなんですが、私に言わせれば、有事とか緊急事態とかいうのは、そもそも我々の予想を超えたことが次々と起こるような事態であって、そのような事態にどう対処するかということについて余りにも緻密な法律論的な詰めを行っても、実際の場合、多くは役に立たないのではなかろうかというふうに思います。
 ある種の柔軟性、基本的人権を守る枠組みとともにある種の柔軟性を担保しなければ、法律論だけではこのように極めて政治的判断を要する法律は本当には動かないのではないかというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 115614184X00920030716_021

発言者: 村田晃嗣

speaker_id: 35023

日付: 2003-07-16

院: 参議院

会議名: 憲法調査会