古川景一の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(古川景一君) お尋ねの点ですが、まず、労働基準局長を始めとして、民事法というものについて余りよく理解をしておられなかった。
 具体的に言いますと、例えば、御指摘の証明責任というのは、当事者が主張立証を尽くした上で、それでも裁判官が合理的な理由についてグレーの印象しか持てなかった、心証しか形成できなかったときにどっちが負けるかという問題です。その一番肝心な法律の問題について、局長答弁がぐらぐらいたしました。
 それから、解雇ルールでいいますと、就業規則による規制と解雇権濫用法理という二つの問題があります。それで、その就業規則の効力、これが使用者を拘束するのかどうかということについても、局長は当初の答弁で拘束しないというふうに明言いたしました。これは学説の中でも、もう今年の四月十五日に菅野先生が見解を改めて、学説上全くない見解、判例上も根拠のない見解であります。ですから、局長の方でそのように見られるように、民事法についての初歩的な素養がなかった、ある意味で。これが大きな混乱の一つの要因であろう。
 そしてさらに、民事法と行政法の違いということについても余り御理解をされていなかった。行政法の場合ですと条文が多少あいまいなものであっても通達で補充ができるわけですが、それと同じことが民事法の場合もできるというふうにお考えになっていた。そして、法務省の場合ですと、あらゆる論点について挙げた上で二重、三重の議論をする法制審があるわけですが、そのような議論もしなかった。そのような弱点が出てああいうような、言っては悪いかもしれませんが、ぶざまな姿になったんだろうと思います。

発言情報

speech_id: 115614260X02220030611_021

発言者: 古川景一

speaker_id: 23610

日付: 2003-06-11

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会