朝日俊弘の発言 (災害対策特別委員会)
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○朝日俊弘君 派遣報告を申し上げます。
去る七月三十日、福本委員長、森下理事、日笠理事、魚住委員、三浦委員、木村委員、本田議員、大沢委員、そして私、朝日の九名は、平成十五年七月梅雨前線豪雨による被害状況等の実情を調査してまいりました。その概要を御報告申し上げます。
なお、衆議院の災害対策特別委員会においても、同日同行程で委員派遣が実施されたことを申し添えます。
私たち派遣委員は、今回の豪雨による人的被害の最も大きかった熊本県について調査を行いました。以下、現地調査の概要を御報告いたします。
まず、グランメッセ熊本において、潮谷知事、西岡県議会議長等の関係者から被害状況等についての説明を聴取し、要望を承った後、県知事に対し、本委員会を代表して福本委員長からお見舞金を手交いたしました。
熊本県の説明によると、同県の被害状況は次のとおりであります。
七月二十日未明から熊本県水俣・芦北地方を襲った豪雨は、熊本地方気象台水俣観測所観測史上最高の時間雨量八十一ミリを記録し、午前四時過ぎごろ、水俣市において未曾有の土石流災害が発生し、死者十九名、負傷者七名という痛ましい人的被害をもたらしました。
同県の被害は、人的な被害にとどまらず、土砂災害、河川のはんらん等による物的被害も甚大であり、その範囲は、県南地域を中心として県下五市三十二町村に及んでおります。
農地、農業施設の被害は言うに及ばず、道路、河川等公共土木施設や林業用施設、学校を始めとする文教施設等の社会的インフラにも全県的な被害が生じており、これに伴う同県の社会的、経済的な損失は莫大なものとなっております。
こうした被害状況を受けて、七月二十日、同県は、水俣市に対し災害救助法の適用を決定し、避難所の設置、炊き出しその他による食品の給与等を実施いたしました。また、同日、被災者生活再建支援法が水俣市に適用されております。
しかし、県知事からは、早期復旧のためには国の全面的な財政支援が不可欠であり、災害対策特別委員会にあっては、同県の被災地の実情をしんしゃくされ、災害復旧のための格別の御支援をいただきたいとの要請がなされました。特に、激甚災害の指定について、今般の豪雨による被害は、水俣市を中心に公共土木施設、林道施設、農地、農業用施設等多岐にわたり甚大であり、激甚災害として早期に指定し、特別の財政措置を講じるよう求められました。
熊本県からの説明聴取の後、まず、芦北地区の湯町橋の橋梁災害を視察いたしました。湯町橋は、七月二十日、午前四時三十分から五時の間に落橋いたしました。視察時は水位は低下しておりましたが、橋が大きく折れ曲がったさまは水害の脅威をまざまざと感じさせました。一級町道として一日も早い復旧が望まれます。
次に、津奈木町の津奈木川の被災現場を視察いたしました。約二十メートルにわたり土石が崩落し、現場付近の住宅では床上浸水、床下浸水等の被害も報告されております。その他、林業関係被害、農作物被害等も報告されております。
次に、最大の被災地区である宝川内集地区の土砂災害被災現場を視察いたしました。まず、犠牲者の御冥福をお祈りし、献花及び黙祷を行いました。山頂から大きく土砂が崩壊し、住家をのみ込むような形で土砂が車道近くまで流れ落ちておりました。土石流は長さ千六百メートルにわたり、最大幅は百メートルに及んでいると見られます。また、三つの治山ダムが設置されておりますが、二つは上部が破損し、一つは袖部が破損しているとのことであります。
三か所の被災現場を視察した後、水俣市役所を訪問し、江口市長、松本市議会議長等の関係者から被害状況等についての説明を聴取し、要望を承った後、市長に対し、お見舞金を手交いたしました。
同市としては、今後、国、県の支援を仰ぎながら、被災者の救援と復興援助に取り組み、公共施設の迅速な災害復旧等を進めていく必要があるとのことであります。しかし、地方財政が極めて厳しい中、これら多大の経費を要する事業の遂行は大変大きな負担となるため、激甚災害の早期指定を含め災害復旧のための財政援助の必要性について要望がなされました。
この後、議員団との質疑応答が行われ、豪雨予測のための研究の充実、治山ダムの有効性の検証、集地区の地域再生策等について議論されました。
今回の視察によって、土砂災害の悲惨さを改めて認識いたしました。土砂災害による被害を最小限にとどめるために、砂防設備の整備等によるハード対策と併せ、地域住民の日常的な防災意識の向上はもとより、土砂災害情報の迅速かつ的確な収集、伝達等を可能にする危機管理体制の整備等のソフト対策を今まで以上に強力に推進することが求められております。
なお、熊本県及び水俣市から強い要望のありました激甚災害指定については、去る五日、平成十五年七月十八日から同月二十二日までの間の豪雨による災害として公布されております。
最後に、今回の災害対策特別委員会の視察に当たり、御多忙な中を各方面にわたり御配慮、御尽力いただいた関係各位に厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
以上、御報告いたします。