災害対策特別委員会

2003-09-10 参議院 全137発言

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会議録情報#0
平成十五年九月十日(水曜日)
   午前九時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二十五日
    辞任         補欠選任
     木村  仁君     景山俊太郎君
     三浦 一水君     山崎 正昭君
 七月二十六日
    辞任         補欠選任
     岩本  司君     木俣 佳丈君
 七月二十八日
    辞任         補欠選任
     加治屋義人君     魚住 汎英君
     小泉 顕雄君     木村  仁君
     山崎 正昭君     三浦 一水君
 八月五日
    辞任         補欠選任
     魚住 汎英君     加治屋義人君
     木村  仁君     小泉 顕雄君
     三浦 一水君     山崎 正昭君
 九月二日
    辞任         補欠選任
     大門実紀史君     井上 美代君
 九月九日
    辞任         補欠選任
     木俣 佳丈君     岡崎トミ子君
     日笠 勝之君     風間  昶君
     井上 美代君     紙  智子君
 九月十日
    辞任         補欠選任
     風間  昶君     日笠 勝之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         福本 潤一君
    理 事
                中川 義雄君
                朝日 俊弘君
                風間  昶君
    委 員
                加治屋義人君
                柏村 武昭君
                小泉 顕雄君
                鶴保 庸介君
                今泉  昭君
                岡崎トミ子君
                谷  博之君
                内藤 正光君
                大沢 辰美君
                紙  智子君
                岩本 荘太君
   国務大臣
       国務大臣
       (防災担当大臣) 鴻池 祥肇君
   副大臣
       内閣府副大臣   米田 建三君
       農林水産副大臣  北村 直人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        尾見 博武君
       総務省自治財政
       局長       林  省吾君
       消防庁長官    石井 隆一君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     石川  薫君
       文部科学大臣官
       房文教施設部長  萩原 久和君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     高杉 重夫君
       厚生労働省医政
       局長       岩尾總一郎君
       厚生労働省健康
       局長       田中 慶司君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    小島比登志君
       厚生労働省保険
       局長       辻  哲夫君
       農林水産大臣官
       房審議官     染  英昭君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  中條 康朗君
       林野庁森林整備
       部長       梶谷 辰哉君
       水産庁次長    川口 恭一君
       水産庁増殖推進
       部長       弓削 志郎君
       水産庁漁港漁場
       整備部長     田中 潤兒君
       国土交通省河川
       局長       清治 真人君
       国土交通省住宅
       局長       松野  仁君
       国土交通省鉄道
       局長       丸山  博君
       国土交通省北海
       道局長      藤本  保君
       気象庁長官    北出 武夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (平成十五年宮城県北部を震源とする地震に関
 する件)
 (平成十五年台風第十号による被害状況に関す
 る件)
 (工場等の大規模火災事故対策に関する件)
 (平成十五年台風第十号による被害の復旧対策
 等に関する件)
 (三宅島噴火災害対策に関する件)
 (平成十五年宮城県北部を震源とする地震の復
 旧対策に関する件)
 (被災者の生活及び住宅の再建支援策に関する
 件)
 (学校施設、医療機関及び住宅の耐震化に関す
 る件)
    ─────────────
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福本潤一#1
○委員長(福本潤一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、平成十五年台風第十号により亡くなられた方々に対して、御冥福をお祈りし、謹んで黙祷をささげたいと存じます。
 どうぞ御起立を願います。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
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福本潤一#2
○委員長(福本潤一君) 黙祷を終わります。御着席ください。
    ─────────────
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福本潤一#3
○委員長(福本潤一君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、木村仁君、三浦一水君、岩本司君、大門実紀史君及び日笠勝之君が委員を辞任され、その補欠として景山俊太郎君、山崎正昭君、岡崎トミ子君、紙智子君及び風間昶君が選任されました。
    ─────────────
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福本潤一#4
○委員長(福本潤一君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福本潤一#5
○委員長(福本潤一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に風間昶君を指名いたします。
    ─────────────
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福本潤一#6
○委員長(福本潤一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官尾見博武君、総務省自治財政局長林省吾君、消防庁長官石井隆一君、外務省総合外交政策局国際社会協力部長石川薫君、文部科学大臣官房文教施設部長萩原久和君、文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官高杉重夫君、厚生労働省医政局長岩尾總一郎君、厚生労働省健康局長田中慶司君、厚生労働省社会・援護局長小島比登志君、厚生労働省保険局長辻哲夫君、農林水産大臣官房審議官染英昭君、農林水産省農村振興局整備部長中條康朗君、林野庁森林整備部長梶谷辰哉君、水産庁次長川口恭一君、水産庁増殖推進部長弓削志郎君、水産庁漁港漁場整備部長田中潤兒君、国土交通省河川局長清治真人君、国土交通省住宅局長松野仁君、国土交通省鉄道局長丸山博君、国土交通省北海道局長藤本保君及び気象庁長官北出武夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福本潤一#7
○委員長(福本潤一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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福本潤一#8
○委員長(福本潤一君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、去る七月三十日に行いました平成十五年七月梅雨前線豪雨による被害状況等の実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。朝日俊弘君。
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朝日俊弘#9
○朝日俊弘君 派遣報告を申し上げます。
 去る七月三十日、福本委員長、森下理事、日笠理事、魚住委員、三浦委員、木村委員、本田議員、大沢委員、そして私、朝日の九名は、平成十五年七月梅雨前線豪雨による被害状況等の実情を調査してまいりました。その概要を御報告申し上げます。
 なお、衆議院の災害対策特別委員会においても、同日同行程で委員派遣が実施されたことを申し添えます。
 私たち派遣委員は、今回の豪雨による人的被害の最も大きかった熊本県について調査を行いました。以下、現地調査の概要を御報告いたします。
 まず、グランメッセ熊本において、潮谷知事、西岡県議会議長等の関係者から被害状況等についての説明を聴取し、要望を承った後、県知事に対し、本委員会を代表して福本委員長からお見舞金を手交いたしました。
 熊本県の説明によると、同県の被害状況は次のとおりであります。
 七月二十日未明から熊本県水俣・芦北地方を襲った豪雨は、熊本地方気象台水俣観測所観測史上最高の時間雨量八十一ミリを記録し、午前四時過ぎごろ、水俣市において未曾有の土石流災害が発生し、死者十九名、負傷者七名という痛ましい人的被害をもたらしました。
 同県の被害は、人的な被害にとどまらず、土砂災害、河川のはんらん等による物的被害も甚大であり、その範囲は、県南地域を中心として県下五市三十二町村に及んでおります。
 農地、農業施設の被害は言うに及ばず、道路、河川等公共土木施設や林業用施設、学校を始めとする文教施設等の社会的インフラにも全県的な被害が生じており、これに伴う同県の社会的、経済的な損失は莫大なものとなっております。
 こうした被害状況を受けて、七月二十日、同県は、水俣市に対し災害救助法の適用を決定し、避難所の設置、炊き出しその他による食品の給与等を実施いたしました。また、同日、被災者生活再建支援法が水俣市に適用されております。
 しかし、県知事からは、早期復旧のためには国の全面的な財政支援が不可欠であり、災害対策特別委員会にあっては、同県の被災地の実情をしんしゃくされ、災害復旧のための格別の御支援をいただきたいとの要請がなされました。特に、激甚災害の指定について、今般の豪雨による被害は、水俣市を中心に公共土木施設、林道施設、農地、農業用施設等多岐にわたり甚大であり、激甚災害として早期に指定し、特別の財政措置を講じるよう求められました。
 熊本県からの説明聴取の後、まず、芦北地区の湯町橋の橋梁災害を視察いたしました。湯町橋は、七月二十日、午前四時三十分から五時の間に落橋いたしました。視察時は水位は低下しておりましたが、橋が大きく折れ曲がったさまは水害の脅威をまざまざと感じさせました。一級町道として一日も早い復旧が望まれます。
 次に、津奈木町の津奈木川の被災現場を視察いたしました。約二十メートルにわたり土石が崩落し、現場付近の住宅では床上浸水、床下浸水等の被害も報告されております。その他、林業関係被害、農作物被害等も報告されております。
 次に、最大の被災地区である宝川内集地区の土砂災害被災現場を視察いたしました。まず、犠牲者の御冥福をお祈りし、献花及び黙祷を行いました。山頂から大きく土砂が崩壊し、住家をのみ込むような形で土砂が車道近くまで流れ落ちておりました。土石流は長さ千六百メートルにわたり、最大幅は百メートルに及んでいると見られます。また、三つの治山ダムが設置されておりますが、二つは上部が破損し、一つは袖部が破損しているとのことであります。
 三か所の被災現場を視察した後、水俣市役所を訪問し、江口市長、松本市議会議長等の関係者から被害状況等についての説明を聴取し、要望を承った後、市長に対し、お見舞金を手交いたしました。
 同市としては、今後、国、県の支援を仰ぎながら、被災者の救援と復興援助に取り組み、公共施設の迅速な災害復旧等を進めていく必要があるとのことであります。しかし、地方財政が極めて厳しい中、これら多大の経費を要する事業の遂行は大変大きな負担となるため、激甚災害の早期指定を含め災害復旧のための財政援助の必要性について要望がなされました。
 この後、議員団との質疑応答が行われ、豪雨予測のための研究の充実、治山ダムの有効性の検証、集地区の地域再生策等について議論されました。
 今回の視察によって、土砂災害の悲惨さを改めて認識いたしました。土砂災害による被害を最小限にとどめるために、砂防設備の整備等によるハード対策と併せ、地域住民の日常的な防災意識の向上はもとより、土砂災害情報の迅速かつ的確な収集、伝達等を可能にする危機管理体制の整備等のソフト対策を今まで以上に強力に推進することが求められております。
 なお、熊本県及び水俣市から強い要望のありました激甚災害指定については、去る五日、平成十五年七月十八日から同月二十二日までの間の豪雨による災害として公布されております。
 最後に、今回の災害対策特別委員会の視察に当たり、御多忙な中を各方面にわたり御配慮、御尽力いただいた関係各位に厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 以上、御報告いたします。
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福本潤一#10
○委員長(福本潤一君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。
 次に、平成十五年宮城県北部を震源とする地震について、政府から報告を順次聴取いたします。鴻池防災担当大臣。
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鴻池祥肇#11
○国務大臣(鴻池祥肇君) 七月の宮城県北部を震源とする地震による被害につきまして御報告いたします。
 七月二十六日、宮城県北部を震源として、零時十三分ごろにマグニチュード五・五、同日七時十三分ごろにマグニチュード六・二、さらに同日十六時五十六分ごろにマグニチュード五・三の地震が連続して発生いたしました。これらの地震により、宮城県南郷町、矢本町及び鳴瀬町で震度六強、鹿島台町、涌谷町、小牛田町、河南町及び桃生町で震度六弱が観測されました。
 被災された方々に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。
 被災状況につきましては、消防庁の調べによりますと、宮城県等におきまして負傷者六百七十六名、うち重傷五十名となっておりますほか、住家被害につきましては、宮城県等におきまして全壊千二十九棟、半壊二千二百九十八棟、一部破損八千二百三十四棟の被害が発生しております。また、ピーク時の七月二十七日の時点では、三千五十九名の方が避難所に避難されました。
 土砂災害につきましては、国土交通省の調べによりますと、がけ崩れなど五十七か所となっております。
 さらに、国土交通省、農林水産省、文部科学省の調べによりますと、河川、道路等公共土木施設三百六十九か所、農業用施設等農林水産関係六百九十七か所及び文教施設二百六十一か所の被害が生じております。
 その他の被害を含めた詳細につきましては、別添資料のとおりでございます。
 次に、政府の対応でございますが、災害発生に伴い、現地からの被害状況の収集を行うとともに、関係省庁の局長等による緊急参集チームが参集して対応を協議したほか、自衛隊や警察の広域緊急援助隊、緊急消防援助隊を派遣し、現地の関係機関と連携して、総力を挙げて応急対策を行ったところでございます。
 また、七月二十七日には、私自身、十二省庁三十九名から成る政府調査団の団長として宮城県の被災現地を調査してまいりました。
 実際に現地の状況を目の当たりにいたしまして、三回にわたる大きな地震による被害のつめ跡の大きさを改めて認識した次第でございます。
 被災者の方々の声もお聞きし、地方公共団体からの御意見、御要望も承りましたので、これらを踏まえ、地方公共団体とともに連携して政府一体となった対応を行っているところでございます。
 被災者の支援としては、災害救助法が鹿島台町、南郷町、矢本町、河南町、鳴瀬町に適用され、現在までに応急仮設住宅が百六十二戸建設され、一部には既に入居されております。あわせて、宮城県全域に被災者生活再建支援法が適用されております。
 また、現在、公共土木施設、農業用施設の速やかな復旧に全力を挙げているところであります。
 今後とも、被災の実態を踏まえ、関係省庁と連携の下、被災者への支援、被災地の復旧復興に全力を尽くすとともに、防災担当大臣として対策に万全を期してまいりたいと考えております。
 以上、報告といたします。
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福本潤一#12
○委員長(福本潤一君) 北出気象庁長官。
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北出武夫#13
○政府参考人(北出武夫君) 七月二十六日の宮城県北部の地震とその後の状況について御説明いたします。
 七月二十六日零時十三分ごろ、宮城県北部を震源とするマグニチュード五・五の地震により、宮城県矢本町、鳴瀬町で震度六弱を観測いたしました。また、七時十三分ごろのマグニチュード六・二の地震により、宮城県南郷町、矢本町、鳴瀬町で震度六強の地震を観測し、さらに十六時五十六分ごろのマグニチュード五・三の地震により宮城県河南町で震度六弱を観測いたしました。気象庁では、各地震発生の直後から、震度に関する情報を発表、伝達し、注意を呼び掛けました。
 地震の発生状況から、これまでの地震活動は、七月二十六日七時十三分の地震を本震とする前震・本震・余震型と考えられます。これらの地震から約二か月が経過しましたが、現在のところ余震の回数は減衰してきております。
 今回の地震は、内陸の深さ十二キロメートルの地殻内での浅い領域で発生したものであり、沈み込む太平洋プレート内で発生した本年五月二十六日の宮城県沖の地震とは性質の異なる地震です。今回の地震活動が発生確率が高いとされている宮城県沖地震に与える直接的な影響はほとんどないと考えられます。
 なお、五月二十六日の宮城県沖の地震以降、地震による地盤の緩み等が発生していることから、気象庁は、大きな揺れを観測した宮城県と岩手県の両県において、大雨注意報・警報の発表基準を引き下げて運用し、雨による土砂災害について注意、警戒を呼び掛けることとしております。
 以上でございます。
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福本潤一#14
○委員長(福本潤一君) 次に、平成十五年台風第十号による被害状況について、政府から報告を聴取いたします。鴻池防災担当大臣。
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鴻池祥肇#15
○国務大臣(鴻池祥肇君) 八月の台風十号による被害につきまして御報告いたします。
 八月七日から十日にかけて、九州から関東にかけての太平洋側を中心に大雨が降り、総雨量は多いところで約七百ミリに達するとともに、北海道でも前線と台風の影響により、多いところで約四百ミリの大雨となりました。
 この災害により亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族に対し、深く哀悼の意を表します。また、行方不明の方の一刻も早い発見をお祈りいたしますとともに、被災された方々に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。
 被害状況につきましては、消防庁の調べによりますと、北海道の十名を含め死者十六名、行方不明者三名、負傷者九十四名、うち重傷十九名となっております。また、住家被害につきましては、全壊二十六棟、半壊二十二棟、一部破損が五百六十三棟、床上浸水三百八十四棟、床下浸水千九百五十六棟となっております。
 土砂災害につきましては、国土交通省の調べによりますと、土石流、がけ崩れ等六十九か所などとなっております。
 さらに、国土交通省、農林水産省、文部科学省の調べによりますと、河川、道路等公共土木施設五千四十二か所、農地等農林水産業関係一万六千五百九十か所及び文教施設二百六十五か所につきまして被害が生じております。
 その他被害を含めた詳細につきましては、別添資料のとおりであります。
 次に、政府の対応でありますが、災害発生に伴い、現地から被害情報の収集を行うとともに、八月十日、関係省庁連絡会議を開催して対応を協議したほか、自衛隊を派遣し、現地の関係機関と連携して、総力を挙げて応急対策を実施いたしました。
 また、二十五日から二十六日にかけて、五省庁十七名から成る合同現地調査団を北海道に派遣し、地元地方公共団体から大量に発生した流木による被害対策等につき要望を聴取するなど、地方公共団体とともに連携して、被災者への支援や被災地の速やかな復旧等につき政府一体となった対応を行っているところであります。
 北海道の平取町、門別町及び新冠町に対し、災害救助法が適用されましたほか、現在、流木対策を含め、公共土木施設、農地等の速やかな復旧に全力を挙げているところであります。
 今後とも、被害の実態を踏まえ、関係省庁との連携の下に、被災者への支援、被災地の復旧復興に全力を尽くすとともに、防災担当大臣として対策に万全を期してまいりたいと考えております。
 以上、報告させていただきました。
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福本潤一#16
○委員長(福本潤一君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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中川義雄#17
○中川義雄君 質問する前に、今回の災害で、被災者の皆さん方に心からお見舞い申し上げると同時に、十六名の多くの方々の命が失われました。心から哀悼の意を表したいと思います。
 私は、台風十号のうち、北海道で思わぬ被害を受けましたものですから、そのことを中心にして質疑をさせていただきたいと思います。
 その前に、昨日、おとつい、あのブリヂストン栃木工場の火災、テレビ等で見まして、すさまじいものがありました。その前に、新日鉄名古屋製鉄での火災、周辺住民にも多大な迷惑を掛けたと聞いておりますが、最近、こういう企業火災の事例が多く発生し、消防・防災面において企業の安全対策に対する配慮が非常に欠如しているのではないか、消防庁として企業に防災面について注意を喚起する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
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石井隆一#18
○政府参考人(石井隆一君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、ブリヂストンの栃木工場火災のほか、最近、三重県でごみ固形化燃料発電所の爆発事故でありますとか新日鉄の名古屋製鉄所火災とか、大変企業の火災事例が続発しておるわけでございます。
 こうした事態を受けまして、現在、消防庁では、火災原因調査を行いますとともに、それぞれの工場の火災、ケースが少しずつ違いますので、検討会を設置するなどいたしまして安全対策について検討を進めております。
 事業者に対する消防・防災面の安全につきましては、これは、やはり原則は事業者側のまず法令遵守、それから自主保安の推進ということが基本ですけれども、消防機関といたしましても、常日ごろ、危険性の高い施設につきましては立入検査あるいは違反処理などを重点的に行ってきたところであります。
 今、先生おっしゃいましたように、それにつけましても、最近、非常に事例が多くなっておりますので、原因調査をしっかりやりますとともに、防災面の安全対策の強化につきまして、関係業界はもとより、経済界に対して周知徹底あるいは注意喚起をしっかりしてまいりたいと思っております。
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中川義雄#19
○中川義雄君 そういう中で、緊急消防援助隊、これをどしどし活用していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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石井隆一#20
○政府参考人(石井隆一君) 今、先生おっしゃいました緊急消防援助隊、阪神大震災の教訓を受けまして平成七年に作ってきたところでありますけれども、現在、全国の自治体消防の中から精鋭の登録をお願いしまして、約二千二百部隊、三万一千人という規模になっております。
 これまでも、有珠山のときでありますとか、鳥取県西部地震、芸予地震のときも出動しておりますが、今年に入りましてから、先ほどお話が出ておりますような宮城県の北部地震、あるいは先ほど申し上げました三重県のごみ固形化燃料発電所火災、それから栃木県のブリヂストン工場火災、こういった火災につきまして、被災県からの要請を受けまして派遣をいたしております。
 今年の六月、さきの通常国会で消防組織法の改正によりまして、大規模地震でありますとか特殊な災害の場合にこの緊急消防援助隊を出動させるということを法律上もしっかり位置付けをしていただいたことでもございます。
 今御指摘いただきましたように、大規模災害あるいは特殊災害が発生しました場合にはできるだけ速やかに派遣をしまして、被害を最小限にするように常日ごろ体制整備に努めてまいりたいと考えております。
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中川義雄#21
○中川義雄君 もう一つ大事なことは、企業火災というのは非常に大規模な火災になる可能性があるわけでして、そこへ必死で消防活動をする消防団職員の被害というものが大きな問題になってきていると思いますが、そういった方々の安全の確保のためにはどのような手を打っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
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石井隆一#22
○政府参考人(石井隆一君) おっしゃいますように、まず、災害に際しましては、何といいましても国民の皆さんの生命、身体、財産を守るために消防職員・団員がしっかり取り組むのは当然でありますけれども、御指摘がありましたように、かといって消防職員あるいは団員の殉職といったことが出るようでは非常に困りますので、先般、この八月にも、各消防本部で安全管理体制、従来からいろいろと気を付けているはずなんですけれども、改めて再点検してもらいまして、安全管理マニュアル等もかねて作っておりますから、これの徹底をしてもらうといったようなことで消防課長通知を出すなり、あるいは現場に行きまして個々の消防本部にそういうことを改めてお願いをするといったことをやっております。
 現在、更に事故原因を調査中の事案もございますけれども、こうした事案の調査結果も踏まえまして、更なる安全対策の強化につきまして全国の消防機関にしっかり周知徹底をしてまいりたいと考えております。
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中川義雄#23
○中川義雄君 それでは、今回の台風十号による北海道における非常に特異な災害について質問させていただきたいと思います。
 今回の台風による災害で全国で十六名の尊い命が失われておりますが、その中で、行方不明者一名はありますが、十一名、合わせて十一名の尊い犠牲者が出た。このぐらいの雨でなぜこんなに多くの尊い命を失ったのか、政府としてどういう見解を持っているのか、まず大臣の見解を伺いたいと思います。
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鴻池祥肇#24
○国務大臣(鴻池祥肇君) 中川委員のお話のように、この台風によりまして全国で十六名、北海道では十一名に及ぶ尊い命が亡くなったということは、本当に痛ましいことでありますし悲しいことでもあろうかと思います。
 住民の安全の確保という観点から、まずは発災時に住民の方々に的確な情報を伝達をするということが大変大事なことであるということをこの反省点に立って考えさせられることでございまして、このために、防災無線といったものの整備、あるいはテレビ、マスメディアによって的確な情報というものを住民にしっかりとお伝えをするということが大変重要なことであると、このように考えております。
 また、災害が切迫をいたしております状況下で避難勧告がどのような形で行われているのか。これは極めて難しい状況判断であろうかと思いますけれども、雨量だけの量によって判断をしていくという、これに頼らない、雨量だけに頼らない基準の在り方というものも検討をしなければならないんではないかというふうにも考えております。
 さらに、亡くなられた方には大変お気の毒なことなんでございますけれども、やはり大変危険なときに屋外に身をさらしておられたということで命を落とされた方がほとんどでございますので、そういったことを反省の一点といたしまして、やはり日ごろから災害というものの危機、これに対して個々人がどのように対応、対処していくかという、そういう教育というか、そういうものが随分必要ではないかというふうにも考えますし、このためにハザードマップ等の作成や公表というもの、これを実際に実施して、そして自主防災組織というものを考えながら訓練等を行わなければならない、このように考えておるところでございまして、このたびの災害を踏まえて、今後とも関係省庁と十分連携を密にしながら対策に全力を尽くしてまいりたいと、このように考えております。
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中川義雄#25
○中川義雄君 北海道での非常に特徴的な事例としましては、この十一名のうち実に八名の方々が道道における自動車事故において命を失っておりますが、なぜ道道に集中したのか、国土交通省当局の見解を伺いたいと思います。
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藤本保#26
○政府参考人(藤本保君) 御指摘のように、道道を走行中に八名の方が事故でお亡くなりになりました。お亡くなりになりました方々に対しまして謹んで御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。
 今回の大雨に伴う道道の交通規制について、道路管理者であります北海道知事は、台風十号に係る土木現業所の非常配備体制について調査を行い、その結果を報告書に取りまとめ、北海道議会に報告しております。この報告書の中では、今回の雨が記録的な豪雨であったこと、現場では被災報告の対応と電話の問い合わせに忙殺されたこと、このため雨量水位情報に目を向けることが希薄となったこと、さらに、他の道路管理者等関係機関との連絡が必ずしも十分でなかったこと等が指摘されております。
 国土交通省としては、今回のような異常気象時における道路管理の重要性につきまして改めて認識したところであります。
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中川義雄#27
○中川義雄君 ちょっと、私が行って見たのと今の報告では、非常に形だけの報告になっているんです。
 それは、今回の特殊な水害が大きな要因になっている。日高における三名の事故というのは、道道を通っていたんです。ところが、橋に木材が流れ着いていて、橋を通るとそこももういつ流れるか分からないということで、そこで車がストップしてしまった。一台ならいいんですけれども、二台も三台も四台も続いてそこへ集中しちゃった、車が。そこへ、後ろにも行くこともできない、そういう中で、見る見るうちにその木材が堰となって大量の水があふれ出て道道に襲ってきたんです。ですから、体力のある方だとか何かは逃げ延びることができたんですが、この三人というのは、五人ワゴン車に乗っていて、体力のない三人がどうしようもなく、みんなが見ている中で流されてしまったんです。
 それともう一つ、十勝における、上士幌町における五人の犠牲者というのは、道道は大丈夫に見えたんです。橋もちゃんとしていたんです。ところが、橋の下に木材が引っ掛かって、川水が向こう岸に流れて向こう岸が大きく削り取られてしまっていたんです。ですから、運転者は、暗い夜道、雨の中ですから、橋がしっかりしていますから、よもやそこへ水が行っていないと思ってそこへ飛び込んでいっているんです。これを交通者の意識によるものというような形、これは過酷であります。やっぱり道路管理上の大ミスなんです。
 例えば、同じことでも、平取町の荷負というところで、それから四、五キロ離れた集落があった。そこも同じような状態になったんです。ところが、荷負の交番のお巡りさんと役場の職員がそこに行って見ていて、これは偉いと思います、交番のお巡りさんには強制的に避難命令を出す権限がなかったんですが、このお巡りさんは自らの判断で避難命令を出しているんです。その集落の人たちが随分文句を言ったそうであります。しかし、本官は命を懸けて守りたいと、そう言って、そこにいた百人ぐらいの集落の人たちを高台の公共施設に強制的にお巡りさんの判断だけでやって、尊い命を守っているんです。
 にもかかわらず、今回はそういったところに道道の管理している人たちがほとんど行っていないんです。そういった意味で、私は大きな問題があると。言わば、特に道道におけるパトロール体制に問題があって、通行規制区間の適正な実施、そんなことが後手後手に回って、こういう大きな被害になった。
 私も、聞いたら、交通止めだとか規制はだれがするのかと言ったら、土木現業所の出張所がするというんです、出張所長が。あの北海道の山間部のあの広い中で、道道の土木管理者である土木現業所の出張所長が一人の判断でどうやってそんな交通規制、受け持っている地域だけでも百キロ近くの山間部における道道を、そう簡単にパトロールしてそれを監視するということはできない。
 これをもっといろんな情報を集中できるような観測機器、そういったものを十分導入することによって、ある程度事務所にいても交通規制をできるような、そういう体制を作っていかないと、そこまで土現の所長が車か何かに駆けていくまでに大災害が起きる可能性があるわけですから、もっとこの情報化社会に合ったようなパトロール、そして交通規制についての取組をしっかりしていただきたい。
 国道は全然なかったんです。国道だけは良くしておいて、道道には、又は市町村道には余り目もくれない国土交通省の日ごろの行政がこういう結果になったと、そう言って地元の人たちは恨みみたいな話をしているのを私聞いてきましたので、もっと心の温まる答弁をいただきたいと思います。
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藤本保#28
○政府参考人(藤本保君) 道路のパトロール体制についてでありますが、基本的には各道路管理者において定めるものであります。
 異常気象時におけるパトロールにつきましては、一般的には連続雨量、各種注意報の発令などを勘案いたしまして、維持を担当する出張所等の責任者が判断し出動をすることとしておりますが、場所によっては降水量あるいは河川の水位を基に事前に出動基準を設定しておくことは、迅速かつ適切な災害対応を行う上で有効な手段であると考えております。
 なお、北海道では、先生の御指摘のとおり、今回の台風十号による災害対応を踏まえまして、異常気象時におけるパトロール体制に係る改善策の素案を北海道議会へ報告しており、その中で、パトロールの出動基準を明確化することにより異常気象時における迅速な対応を図る、異常気象時における出動基準は、地域特性を踏まえ、土木現業所ごと、又は細分化の必要のある場合には出張所等ごとに降雨量や河川の水位などを指標としてあらかじめ設定しておくということとしておりまして、年内をめどに取りまとめると聞いております。
 国土交通省としても、この緊急災害時に対しましては、北海道あるいは市町村と連絡を緊密にして万全な管理体制をしいてまいりたい、このように思っております。
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中川義雄#29
○中川義雄君 これは意見だけにしておきますが、どうしても、道道を管理しているのは北海道でありますから、管理している人がこの要因について報告するとどうしても自己弁護的なことになりがちなんです。ですから、こういう尊い犠牲を今後なくするためには、第三者による調査をした上で、要因について国土交通省として責任を持ってそれを調査して今後の対策に当たるべきだと、これを私は強く要望しておきますので、そのような、今回の要因については第三者機関による要因分析を是非していただきたい。
 地元の方々は全然そう思っていません。ひどい人は、お盆休みでもうみんな帰っていたんではなかろうかと、そんなことまで恨みのように、こんなにたくさん事故が起きたものですから言っている方々もいた。これは間違いない事実ですから、道の報告だけじゃなくて、もうちょっと公正な報告に基づいて要因分析をし今後の対応をすべきだと思いますので、これは強く要求しておきたいと思います。
 ところで、大臣、今回の被害は予想以上に局部的にある地域に集中しているんです。北海道と市町村分、言わば地方の被害額、被災額は北海道の調査では約八百億円だと言っているんです。ところが、それが沙流三町と言われて新冠町、平取町、門別町、この三町だけで、町が受けた被害が約四百億円という膨大な被害になっているんです。これは、町の公共施設を災害復旧するとしたらそう簡単なものではありません。何としても早急に激甚災害の指定をしていただく必要があると。この弱い市町村の財政では簡単な問題でないということで、大臣の決意を聞かせていただきたいと思います。
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