阿部正俊の発言 (武力攻撃事態への対処に関する特別委員会)

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○阿部正俊君 第二班につきまして御報告いたします。
 派遣委員は、中川理事、福島委員、佐藤委員、若林委員、福本委員、畑野委員、田村委員、田委員及び私、阿部の九名でございまして、去る五月二十九日、横須賀市において公聴会を開催し、五名の公述人より意見を聴取いたしました。
 まず、公述の要旨を申し上げます。
 最初に、横須賀商工会議所副会頭の小山満之助公述人からは、独立・主権国家として、自ら国を守り、国民の生命、財産を保護することは政治の責任であり、国家の責務である、有事関連法案は衆議院で民主党修正案が受け入れられ、国家有事に関して与野党合意で可決されたことは我が国の将来にとって極めて意義深く、関係各位に敬意を表する、あるいは、法案が参議院で速やかに成立されるよう要望するとの趣旨の意見を述べられました。
 次に、弁護士の呉東正彦公述人からは、有事法制は国民の権利を統制し、国家権力の濫用を許し、戦争に日本を巻き込ませる危険な側面を持っている、武力攻撃事態などの概念はあいまいであり、認定に当たって濫用を招く危険が存在する、取扱物資の保管命令、業務従事命令などは国民の基本的人権を大きく制限する、有事法制は地方自治体の権限を制限し、憲法の定める地方自治の本旨に違反する、参議院で法案の危険性を明らかにして廃案にすべきであるとの趣旨の意見が述べられました。
 次に、横須賀市長の沢田秀男公述人からは、与野党の合意により法案が衆議院を通過したことを評価する、ただし、法案についての政府の説明が具体性に欠けて分かりにくい面があるので、具体例を挙げて住民に分かりやすく説明できるようにしてもらいたい、住民の理解と協力を得るためにも国民保護法制の早期策定が必要である、国民保護法制の立案過程には住民に最も身近な自治体職員を参加させることが望ましいとの趣旨の意見が述べられました。
 次に、神奈川県隊友会会長の冨田定幸公述人からは、名実ともに自衛隊が軍隊であるよう早急に法制の整備を願いたい、国家非常事態に関する規範が欠如し、国民の国防義務の規定がない憲法の改正の問題から着手するのが本筋である、日本の国防に貢献した自衛官の功績についての記述がない叙勲基準を見直すべきである、自衛隊にその力を十二分に発揮し得るよう場を与えるのは政治に携わる者の務めであるとの趣旨の意見が述べられました。
 最後に、防衛大学校助教授の松浦一夫公述人からは、有事法制の整備は戦争を誘発することはなく、国家の防衛機能を高める効果を生む、民主党の修正案は不当な権利侵害の排除に一層配慮するものと言える、国会の関与を強化した武力攻撃事態対処の枠組みが定まることは軍事に対する政治の優位を制度的に確保する点で肯定的に評価されるべきであるとの趣旨の意見が述べられました。
 これらの公述人の意見に対しまして、派遣委員より、衆議院修正に対する評価、武力攻撃事態等への対処における適正な手続の確保、武力攻撃事態等において自治体が果たすべき責務に係る懸念、有事における経済団体の対応、国民保護法制の課題、有事法制の整備と戦争誘発との関連性、小泉総理の自衛隊は軍隊かについての発言に対する所見、有事法制が自治体や市民生活に及ぼす影響、戦争と基本的人権の保障は両立し難いとの意見に対する所見、集団的自衛権に関する政府解釈に対する評価、朝鮮半島有事に米軍が出動した場合における自衛隊の対応、武力攻撃事態対処法案と国民保護法制の整備の順序、有事法制に関する政府から自治体への説明の内容等について熱心な質疑が行われました。
 なお、会議の内容は速記により記録いたしておりますので、詳細はこれによって御承知願います。
 以上で第二班の報告を終わります。
 以上です。

発言情報

speech_id: 115615053X00920030602_005

発言者: 阿部正俊

speaker_id: 13814

日付: 2003-06-02

院: 参議院

会議名: 武力攻撃事態への対処に関する特別委員会