樋渡利秋の発言 (法務委員会)

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○政府参考人(樋渡利秋君) 本制度におきまして、入院や通院の決定がなされるための要件は、まとめますと、この法律による医療が、一つには、対象行為を行った際の精神障害を改善するため必要であるということ、二つ目には、その精神障害の改善に伴って同様の行為を行うことなく社会に復帰することを促進するため必要であるということが認められる場合であることでございまして、この両者が認められる場合には入通院の決定が行われることになるものと理解しております。
 したがいまして、具体的には、例えば対象者が有する精神障害が治療可能性のないものである場合やその精神障害が治った場合には、先ほど申し上げました最初の要件を満たさないことになりますので、要するに精神障害の改善をするため必要があるという要件を満たさないことになりますので、入通院の決定は行われず、また入通院中の患者は本制度から外れることということになります。
 また、反対に、その治療を要すると、まだ治療を要するという場合でございましても、例えば身近に適当な看護者がおり、本人を病院に通院させ、あるいは定期的に服薬をさせることが見込まれるような場合には治療の継続が確保されるであろうと考えられ、あるいは常に身近に十分な看護能力を有する家族がおり、仮に本人の病状が悪化して問題行動に及びそうになった場合には、直ちに適切に対処することが見込まれるような場合には同様の行為を行うことなく社会に復帰することができるような状況にあるであろうと考えられますことから、いずれの場合にも第二の要件、すなわち同様の行為を行うことなく社会に復帰することを促進するために治療が必要である、そういう要件を満たさないということになりますので、やはり入通院の決定等は行えないことになります。
 そして、精神障害が治癒していなくても、このような二つ目の要件が認められない場合には直ちに本制度の対象から外れることになるのでございまして、精神障害が治らない限り一生退院できないというものではございません。
 さらに、本制度では、裁判所がいったんこのような要件に該当すると認めて入院の決定をしたとしましても、入院患者側はいつでも裁判所に申し立てて依然としてこのような入院による医療が必要な状態にあるか否かの判断を求めることができる上、そのような申立てがない場合でございましても、原則として六か月ごとに裁判所が必ずこのような状態にあるか否かをチェックすることとしておりまして、不当に長期間入院させられ続けるというような事態は起こらないと確信しております。

発言情報

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発言者: 樋渡利秋

speaker_id: 544

日付: 2003-05-29

院: 参議院

会議名: 法務委員会