秋山收の発言 (予算委員会)
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○政府特別補佐人(秋山收君) 今御質問の点は、多分、我が国の集団的自衛権、憲法九条を解釈いたします前提としての定義の中に、「自国が直接攻撃されていないにもかかわらず」という文言があると。それに対しまして、NATO条約の五条の最初の部分では、「締約国は、ヨーロッパ又は北アメリカにおける一又は二以上の締約国に対する武力攻撃を全締約国に対する攻撃とみなすことに同意する。」ということとの比較においておっしゃられておられるのだろうと思います。
それで、この我が国の憲法九条の前提となります定義につきまして、今のような、自国が直接攻撃されていないにもかかわらずという文言を用いておりますのは、憲法九条の下にあっても許容されていると解しております個別的自衛権、すなわち我が国が武力攻撃を受けた場合に取り得る自衛権が集団的自衛権の定義に含まれないことを明確にする趣旨でございます。
言い換えますと、定義にこのような表現を含まないまま、すなわち自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を実力をもって阻止する権利とだけ解した上で憲法九条の解釈を考えますと、例えば我が国に対する武力攻撃が発生した場合において、日米安保条約に基づき我が国を防衛するために行動している米軍の艦船等が攻撃を受けたときに、自衛隊がその攻撃を排除することができるのかどうかと。それを排除することまでも集団的自衛権の行使に当たり許されないということにもなりかねないのでありますので、それを明確にするためにこのような定義を用いて考えているのでございます。
それから、NATO条約につきましては、憲法解釈の前提、失礼いたしました、NATO条約の解釈につきましては、当局として公権的に申し上げる立場にはございませんけれども、やはり憲法解釈の前提として決めた定義の文言と、それから加盟国の権利義務を定めた条約の言わば生の条文の表現ぶりとを直接比較することは適当でない面があるのではないかと考えております。