菊池努の発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○菊池参考人 先ほど伊藤先生のおっしゃいました二〇五〇年の予測というのは大変興味深いですが、通貨危機の前に、これからアジアで、インドネシアが世界三番目か四番目の経済大国になるという世界銀行の予測がありまして、見事に裏切られたことがあるんですけれども。今の状況をこのまま延長して予測して果たしていいのかという話は別途あるかと存じます。
 アジアというのは日本にとって、御承知のとおり非常に微妙な地域でございまして、世界、アジアの国の中で、我々はアジアの国だというふうに総理大臣が演説で言う国というのは、実は日本と恐らくオーストラリアの二国だけでありまして、中国の首相が我々はアジアの国であるなんというようなことを言ったことは聞いたことがない。つまり、日本は、一方で欧米といいますか、先進諸国の一国としての日本という、日本のみずからの位置についての認識があり、他方、地理的には、あるいは文化的にも自分たちはアジアであるという、他方でアジアである。常に我々、欧米、昔の言葉で言えば欧米列強と協調していくのか、アジアでいくのかという、ある種、日本外交の近代百数十年を貫くジレンマといいますか、それがあるんだろうと思います。
 確かに、今、東アジアに関しては、北は中国から南はインドネシアまで大変なフィーバーであります。東南アジアの人たちのところに行きましても、これからは東アジアだと言って、例えばASEANプラス3というのをこれから強化していこうということを言っている。中国も同じようなことを言っている。韓国も同じようなことを言っている。ただ、日本は、やはりアジアに全面的にみずから身を投じられないという、ある種宿命があって、つまり、一方で欧米と一緒にやっていかなきゃいけない、アメリカと一緒にやっていかなきゃいけない。
 ただ、僕自身は、過去十年くらいを見ますと、日米関係というのは非常に強靱なものになってきている。したがって、かつてマレーシアのマハティール首相がEAECというのを唱えて、東アジアでブロックをつくろう、日本はそのリーダーになれと言ったときに日本が非常に消極的な姿勢をとった時代とは随分異なりまして、アメリカとの関係が悪化するような形でアジアとの協調を日本が進めていくというような、そういうシナリオというのはほとんどないんだろう。
 ですから、今こそ東アジアとの協力に日本はもっと積極的に乗り出すべきだ。実際、今、アジアを見ますと、中国は、日本が東アジアに全面的に身を投じられないだろうというのをよく知っていまして、そうであるがゆえに、他のアジア諸国に対して、東アジアでいこうということを言っている。ですから、私自身は、東アジアにもっと力を入れるべきだというのは、先生のおっしゃるとおりだと思います。

発言情報

speech_id: 115904185X00420040422_006

発言者: 菊池努

speaker_id: 31794

日付: 2004-04-22

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会