松本和彦の発言 (憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会)

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○松本参考人 プライバシー権を憲法上に規定すべきかどうかということでありますが、これも、先ほど述べましたように、プライバシー権自体が憲法上の権利としての保護を受けるべきだという点については、これは憲法学界もそうでありますし、私も肯定しております。したがって、現在、日本国憲法にはプライバシー権という権利は明文規定にはありませんが、それが憲法上の保護を受けるということについては異論がないわけであります。
 ですから、その異論のない権利を新たに明文で規定するということについて、それ自体は特に反対すべき理由はないわけですが、ただ、逆に言いますと、もう既にプライバシー権が憲法上の権利であるということを、これは学界だけではなくて裁判所を含めて多くの人が認めている中で、新たに規定することの実益がどのぐらいあるかということについては、私自身は、余りないのではないかというふうに考えているということであります。
 それから、国民の責任について考えるべきだという御指摘につきましては……(太田小委員「国家と国民」と呼ぶ)国家の責任について、私自身は、憲法というものは、国家権力というものを創出し、かつそれを統制するというところに意味があるというふうに考えておりますので、例えば、国民の権利が規定されているのも、これは国家権力を統制するためにあるわけです。
 あるいは、国会に立法権、行政に行政権、それから裁判所に司法権が規定されているのは、憲法が、国家権力というものを規定することによって、権力の行使を授権している、認めている。しかし、国家に権力行使を認めた以上、その権力が乱用されたり、あるいは暴走したりしないように、さまざまに統制する仕組みを同時に設けなければならないということで、国民の権利、人権というものが規定されているというふうに理解しておりますから、憲法上の権利というのはすべて、これは国家権力の統制という点から考えていくべきである。
 その意味で、環境権というような権利が、権利として憲法にふさわしいかどうかというふうに考えたので、先ほどのような発言になったわけでございます。

発言情報

speech_id: 115904186X00320040401_024

発言者: 松本和彦

speaker_id: 16943

日付: 2004-04-01

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会