保岡興治の発言 (憲法調査会公聴会)

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○保岡委員 この点については、先日のことですのでよく覚えているわけですが、読売の今度の新しい提言に「国は、知的創造力を高め、活力ある社会を実現するため、知的財産及びその保護に関する制度の整備に努めなければならない。」という項目を提言しています。こういった関係の試案もこれから出てくると思いますので、我々もそれを受けとめて、憲法にあらわすべきものか、あらわすとすればどういうふうにすべきかをよく検討してまいりたいと思います。
 それから、もう時間がないので、先ほど川本公述人がお述べいただいた財政の情報の開示の問題ですが、確かに我々も、将来負担を生ずるもの、これについては、特別に、政府はやはり項目別に開示すべきだと思うんですね。そのことによって、現在負担、将来負担ということをきちっと、連結財務諸表みたいなことをおっしゃいましたが、そういう仕組みがあれば、政策決定者も、極端に言えば総理も、一体今の国民にどれだけ負担をかけ、将来の国民にどれだけの負担をかけるか、そういった基準がはっきりしてくるということなど、そして、どういうことからそういう負担が生じているかということがはっきりしているということは、非常に政策決定をする側からも、それに対して意見を述べて、その論議を深めて、国民のためにいい健全財政をつくっていくためにもぜひ必要だなと思っておりますので、そういうことも御提案の趣旨に沿って考えていきたい。
 また、検査院の制度のあり方についても、国民の側から何か請求して、いろいろこういうことを検査してほしいというような仕組みが必要なのかとか、そういった財政法の改正で、そういう国民側から要求する権利みたいなものが必要なのかということも総合的に考えた上で、憲法事項を整理してまいりたいと思います。
 それから、一票の重みについていろいろお話がございましたが、この点についても、いろいろ最高裁も、衆議院は三倍以内、参議院が六倍以内というようなことを言っておるのでございますが、これはなかなか大変な政治問題でもあります。
 これは、私は、確かに川本公述人が言われるように、やっぱり政策決定の平等という意味で、その正確さを得るためには基本的な、根幹的なことだと思います。ですから、これが憲法事項としてどういう形であらわす可能性があるのか、どういう制約を頭に置かなきゃいけないのかなどをよく検討して、やっぱりこれも憲法の基本的なテーマとして取り組んでいきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、井ノ川公述人にお伺いいたします。
 参議院のあり方について、いろいろと御意見がありました。参議院の見直しが、やはり衆議院と参議院とは役割をすみ分けた方がいいよというお話がございまして、一番国政上重要な予算と決算、これはもういずれも重要であることに変わりありませんが、それをお互いに権限を分掌したらどうかということや、それから司法のこととか地方の意思の反映ということ、こういったものを、政府からちょっと距離を置いた方がいい、司法のチェックや司法の国民的な関与のあり方を参議院を通じて制度設計していくというようなことは非常に貴重な御意見だと思いまして伺いました。
 これは、私も、今のような、法律の成立が同じような権限になっていて、確かに、参議院が否決した場合に、衆議院で三分の二の多数で、特別多数で衆議院だけで法律も成立させられないことはないんですけれども、でも、これは、参議院で否決されるような状況で衆議院で三分の二の多数を持っているという、先ほど御指摘のあった、参議院も政党化している現状ではそういうことは考えられないので、重要法案を否決するというやり方で参議院も政権に対して決定的な権限を持っているという意味でも、全く両院は同じような機能を二度にわたって繰り返しているという印象を国民から強く持たれている。今のこういう時代に、スピードと的確な政治決定をどんどんやっていかなきゃならぬ、激動期である、変化が早い、こういうときには、やっぱり院のあり方についても、国会のあり方についても、公述人の御指摘のような観点を踏まえて見直していかなければならない。
 我々の党の調査会での意見も、今のままでいいという人は一人もいないんです。二院制を認めるとすれば、参議院のあり方を、構成も含めて、役割も含めて、抜本的に見直すということでございます。
 そこで、私は思うんですが、参議院の役割を変えていくという意味で、公述人の御意見を踏まえて考えれば、参議院の構成は、将来の道州制からの代表、あるいは、それが今の都道府県を基礎に選ぶものなのか、道州議会で代表を選んでくるものなのか、どういう形で選ぶのかということもあろうと思いますが、いずれにしても、道州の代表。
 それから、中長期のやはり基本的な問題、こういった観点から、一院をいろいろやっていることについて審議したり将来に提言したりする。そういうためには、やっぱり行政、司法、国会のベテランの中から何らかの形で代表を参議院に送り込むというようなことも工夫される、あるいは衆議院をおやめになったような方の中から選んで、あるいはその他有識者の中から選んで参議院に推薦で入っていただくというようなやり方もあると思うんですね。
 そういった意味で、今後、公述人の御意見を参考に、新しい参議院のあり方、二院制のあり方を求めてまいりたい。場合によっては、おっしゃるように一院制もこれも検討の値打ちが十分あるかもしれない。その辺は検討を排除するわけではありませんし、一院制の可能性についてもまた検討していきたいと思いますが、加えて、何か私の今申し上げたことについて御意見があったらお聞かせください。

発言情報

speech_id: 115904187X00120040512_025

発言者: 保岡興治

speaker_id: 16198

日付: 2004-05-12

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会公聴会