大出彰の発言 (憲法調査会公聴会)

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○大出委員 民主党の大出彰でございます。
 きょうは、公述人の皆さん、大変ありがとうございます。
 最初に井ノ川参考人の方から質問させていただきたいと思いますが、二院制の大変悩ましい問題のところを意見としてあらわしていただきまして、私も興味があるものですから、まず最初に、時間がなくならないうちにと思いまして、質問をさせていただきます。
 それと同時に、年の功と申しますか、私たちよりも大先輩である井ノ川さんが、衆議院の方はなかなか参議院の問題、二院制の問題を言いにくいんだ、こう書かれておりますが、そういうところは確かにございまして、しかし、逆に参議院の場合には、この問題を扱うと一院論にされちゃうんじゃないかとか、そういう思いがありまして、なかなか議論にならないというのも現実だったんですね。ですが、私個人は、そう言いながらも本当のところはどうかなと思ったときに、二院制というのはやはりこれは必要かなというふうに思っているんですね。
 よく言われるのは、二院制をやゆした形で、もしほかの院が前の院と同じ結論を出すならばむだである、もしほかの院が前の院と違った結論が出るのならこれは有害である、だから二院制をやめろ、こういう話がよくあるわけなんですが、格言としてございますが、やはり、その国々で、制度が、運用の仕方によって、あるいはその国の土壌によって本来考えたものと変わってくるんだとすれば、直していくということが必要なんではないかと思っているわけなんです。
 そこで、二院制の話をする前に、憲法の四十一条に、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」こうなっているんですね。その後に二院制の話が出てくるわけですが。私たちの党もこの問題の検討、つまりは、民主党の憲法調査会報告というのが実はありまして、二〇〇二年の七月二十九日に一応出して、余り知られていないかもしれませんし、外に出していないかもしれませんが、その中で、実は、最高機関性というところについて、私が担当いたしまして書いたもので、一番最初に、まず最高機関性の定義の検討ということをやったんですね。それから参議院の制度をどうかということに入っていく、こういうことだったんですね。
 そこで、何を言わんとするかというと、「国権の最高機関」、こうなっているんですが、実際、その解釈の中では、いや、これは本当の意味の最高機関ではないということで、政治的美称説だとかいろいろあるわけですが、これを実態に合わせて解釈していくとどういうふうなことになるのかというところで、ちょっと読んでみます。
 「従来、国会が国政の基本方針を決定し、内閣がそれを執行するという、国会こそが政治の中心であるべきとの考えが、「議会制民主主義」の正しいあり方と解されてきた。」今まではですね。「しかし、このような理解では、現代社会において、内閣、特にその首長である総理大臣が、政治の推進役となって政策を提案し、議会の同意を得て、それを実行に移していくという政治プロセスを的確に捉えることができない。 したがって、現代社会における政治の中心は、批判・同意機関であり、迅速に行動する能力を持たない国会ではなく、様々な情報に接し、また、その情報の下に国政が必要とする政策を集約しうる立場にあり、さらに、現代社会において必要とされる統一的で一貫した指針の下に迅速に行動する能力を持つ内閣と捉えるべきである。」と現実に即したとらえ方をして、それに対して、国会の役割については二つの重要な役割があると考えるわけですね。
 その一つは何かというと、内閣を重視しましたから、そうなってきますと、それに対するコントロールする機関であるというのが一つ。一つの機能としては、政策決定を強力に国会がコントロールするんだということと、もう一つは、ちょっと読んでみますが、「現代社会では、国民が国会を通じて国政をコントロールする前提として、国民に対して様々な政策についての争点が提示されていることが必要になる。」そこで、審議を通じて国民に論点を提示していくという国会の争点の提供機能、これはアリーナ機能とか言っておりますが、争点の提供機能という、コントロールと争点の提供機能というこの二つが、現代の国会はそういう機能が現実になっていて、そうすべきなんだという、そういう解釈で国会を考えたわけですね。
 その後、それを前提にしまして二院制を考えたときに、公述人もおっしゃっているように、まさに、予算は衆議院が、決算は参議院がと、そういう提案も我が党もしているわけなんです。そういう機能のやり方をしておりまして、例えば、現行の参議院の役割を大胆に見直し、例えば、参議院議員の大臣指名制を廃止したりとか、あるいは、ここも同じなんですが、衆議院における予算審議と参議院の決算審議などの役割分担、これがまさに公述人がおっしゃるところなんですが、私どももそれを考えておりまして、さらに、いろいろな問題がある、衆議院と類似している選挙制度の問題もありますが、最終的には、地域代表を中心とするような考え方を盛り込んだり、専門性を加味したような選任方法というようなことを提案として出しているわけなんです。
 そこで、参考人の場合に、予算審議と決算審査を分けるところはわかるんですが、裁判機能の権限についての、参議院に指名権をゆだねるという点について御説明をいただけますか。
    〔会長退席、仙谷会長代理着席〕

発言情報

speech_id: 115904187X00120040512_029

発言者: 大出彰

speaker_id: 25601

日付: 2004-05-12

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会公聴会