中馬弘毅の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○中馬委員 おはようございます。連日御苦労さまでございます。
 きょう私は、最近の中国の動きについて少し政府の認識をお伺いしておきたいと思います。
 世界の動きが今かなり急ピッチで大きく変換をいたしております。地域紛争あるいは国際テロの問題をちょっと別にいたしますと、世界史的な大きな地殻変動を迎えていると私は認識をいたしております。
 産業革命でイギリスが、世界の工場として七つの海を制した。その次に、第一次世界大戦、第二次世界大戦を通じてアメリカが、大きな生産基地であり、同時に大変な成長を遂げまして、戦後は世界国家へと変貌した。そして、それの影響下にあった日本が、これまた世界第二の経済大国になるまで成長したわけでございますが、それに続く、今回は中国を中心とした大きな動きが世界の経済史に大きく一つの時期を画すような形の動きになってきていることは御承知かと思います。
 これは広大な土地を持っております。資源はもちろん持っております。そして、十三億という、世界の四分の一ぐらいの人口を抱えているんですね。これが急成長を遂げ始めましたし、そしてまた、世界の工場として大きく世界を席巻し始めておりますと同時に、これはまた所得も上がってまいりまして、巨大なマーケットとして今浮上してきているわけでもございます。
 しかも、欧米に比べまして我が国がその最も近い位置に地の利を持っておりまして、ある意味では地の利を得ているということが言えるかもしれません。
 しかし、こうした現実にもかかわりませず、この現実を直視したがらない人たちもいらっしゃるんですね。正直申しまして、これはまだ、こうした今八、九%の成長を遂げておりますけれども、こういったのは、まだ統計も不備だから数字のまやかしだなんて言う方もいらっしゃいますけれども、現実問題としては、それぞれの単品単品をとってみましたならば、例えば鉄鋼にしましても自動車にしても、あるいは携帯電話にしましても、実物として完全にそれ以上の生産を遂げているわけでございまして、決して数字のまやかしどころか、逆に、今の八、九%以上の成長が実際には続いているんではないかという見方すらあるわけでもございます。
 それからまた、これは一時的なバブルで、いずれはじけるんだというその声もあります。しかし、現実問題として、金融で日本のような形で膨れたのではなくて、かなり実体経済として大きな動きになってきているわけでございまして、この実体経済の拡大を考えたときには、そう簡単にはじけるものではない、私はこのように考えております。
 それとまた、別の見方としましては、政権が安定しなくて、内政上いずれ混乱が起こるんではないか、こういった声もあります。しかし、私もかなり現実にあちこち中国を見て回っておりますけれども、これはかなり自己増殖的な経済になってきておりますから、政治が少々混乱したところで、この経済の大きな流れは私は変わらないと思います。
 それから、これは沿岸部だけの発展であって、内陸部はまだまだ貧困だ、こういう声もありますが、決してそうじゃありません。私も十数年前にも重慶に行きましたけれども、重慶は、もうそのころから大変な大きな工場団地をつくって、そこにどんどんとアメリカやドイツが進出をしてきております。日本はそのころから、四川省だけでも数億の人間がいる、日本よりもはるかに大きな経済圏なのに日本は領事館すら置いていないじゃないか、早く領事館でも置けと言っておったんですが、ずっとそのままでございまして、ようやくことしになって領事館を置くようでございます。
 ともかく、内陸部の方も、重慶だけではなくて、雲南省にありましても、あるいはまた中原の諸都市にしましても、大変発展を遂げております。あちこち建築ブームであったり、また、高速道路がどんどんと四通八達いたしております。
 しかし一方、この中国の現実を競争相手として非常に警戒したり、あるいは脅威ととらえることではなくて、相互補完的に、そしてまた共存共栄の形をとることが日本の国策だ、それにかなうのではないかと思うんですが、そしてしかも、これから十年、二十年のうちには、この中国は、先ほど言いましたような、一時的ではなくて、かなり持続的な、経済的な発展を遂げてまいります。しかも、二〇〇八年のオリンピック、そしてまた二〇一〇年の上海万博、これに向けてもう国内が大変なブーム状態でございますから、こういう成長は続いていきましょうし、そして、中国だけではなくて、お隣のインドもかなりの成長過程に入りつつございます。
 そうしますとこれは、アジアが、今までのアメリカや日本の規模とははるかに違うんですね。これがわあっと上がっていったときにどのような状況になってくるか。いろいろなことも想定されますけれども、しかし、先ほど言いましたように、この認識を我が国の政府としてはどのようにお考えになっているのか。そして、実際我が国の政府にあっては、中国との政治的な関係がもう一つうまくかみ合っていない、このように認識をいたしております。
 これにつきまして、内閣の意思として小泉総理に本来であればお聞きしたいんですけれども、きょうは御出席じゃございませんので、内閣を代表した形で福田官房長官にお願いしたいと思います。

発言情報

speech_id: 115905261X01020040216_004

発言者: 中馬弘毅

speaker_id: 10071

日付: 2004-02-16

院: 衆議院

会議名: 予算委員会