予算委員会

2004-02-16 衆議院 全421発言

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会議録情報#0
平成十六年二月十六日(月曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 笹川  堯君
   理事 大野 功統君 理事 北村 直人君
   理事 杉浦 正健君 理事 園田 博之君
   理事 松岡 利勝君 理事 玄葉光一郎君
   理事 筒井 信隆君 理事 細川 律夫君
   理事 谷口 隆義君
      伊吹 文明君    宇野  治君
      植竹 繁雄君    尾身 幸次君
      大島 理森君    奥野 信亮君
      倉田 雅年君    小泉 龍司君
      小杉  隆君    佐藤  錬君
      鈴木 俊一君    鈴木 恒夫君
      滝   実君    玉沢徳一郎君
      中馬 弘毅君    津島 恭一君
      津島 雄二君    中山 成彬君
      丹羽 雄哉君    西川 京子君
      萩野 浩基君    蓮実  進君
      二田 孝治君    保坂  武君
      町村 信孝君    井上 和雄君
      池田 元久君    石田 勝之君
      生方 幸夫君    大出  彰君
      加藤 尚彦君    海江田万里君
      木下  厚君    吉良 州司君
      小泉 俊明君    小林 憲司君
      鮫島 宗明君    首藤 信彦君
      高山 智司君    達増 拓也君
      中津川博郷君    計屋 圭宏君
      鉢呂 吉雄君    平岡 秀夫君
      松崎 哲久君    村越 祐民君
      石田 祝稔君    遠藤 乙彦君
      高木 陽介君    山名 靖英君
      佐々木憲昭君    塩川 鉄也君
      東門美津子君
    …………………………………
   総務大臣         麻生 太郎君
   法務大臣         野沢 太三君
   外務大臣         川口 順子君
   財務大臣         谷垣 禎一君
   厚生労働大臣       坂口  力君
   農林水産大臣       亀井 善之君
   経済産業大臣       中川 昭一君
   国土交通大臣       石原 伸晃君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     福田 康夫君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 小野 清子君
   国務大臣
   (金融担当)
   (経済財政政策担当)   竹中 平蔵君
   内閣府副大臣       伊藤 達也君
   法務副大臣        実川 幸夫君
   外務副大臣        逢沢 一郎君
   財務副大臣        山本 有二君
   厚生労働副大臣      森  英介君
   農林水産副大臣      金田 英行君
   経済産業副大臣      泉  信也君
   国土交通副大臣      林  幹雄君
   厚生労働大臣政務官    竹本 直一君
   経済産業大臣政務官    菅  義偉君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  伊藤 哲朗君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    栗本 英雄君
   政府参考人
   (防衛施設庁長官)    山中 昭栄君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局長)  増井喜一郎君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    五味 廣文君
   政府参考人
   (金融庁証券取引等監視委員会事務局長)  新原 芳明君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)       高部 正男君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  瀧野 欣彌君
   政府参考人
   (総務省郵政行政局長)  清水 英雄君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    海老原 紳君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    牧野 治郎君
   政府参考人
   (国税庁次長)      村上 喜堂君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  岩尾總一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省職業能力開発局長)      坂本由紀子君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  吉武 民樹君
   政府参考人
   (社会保険庁運営部長)  薄井 康紀君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)      豊田 正和君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  佐藤 信秋君
   参考人
   (預金保険機構理事長)  松田  昇君
   予算委員会専門員     清土 恒雄君
    —————————————
委員の異動
二月十六日
 辞任         補欠選任
  尾身 幸次君     佐藤  錬君
  中馬 弘毅君     鈴木 恒夫君
  津島 雄二君     津島 恭一君
  西川 京子君     宇野  治君
  町村 信孝君     奥野 信亮君
  河村たかし君     計屋 圭宏君
  木下  厚君     高山 智司君
  首藤 信彦君     加藤 尚彦君
  藤井 裕久君     小林 憲司君
  高木 陽介君     山名 靖英君
  佐々木憲昭君     塩川 鉄也君
  照屋 寛徳君     東門美津子君
同日
 辞任         補欠選任
  宇野  治君     西川 京子君
  奥野 信亮君     町村 信孝君
  佐藤  錬君     尾身 幸次君
  鈴木 恒夫君     中馬 弘毅君
  津島 恭一君     保坂  武君
  加藤 尚彦君     首藤 信彦君
  小林 憲司君     藤井 裕久君
  高山 智司君     木下  厚君
  計屋 圭宏君     村越 祐民君
  山名 靖英君     高木 陽介君
  塩川 鉄也君     佐々木憲昭君
  東門美津子君     照屋 寛徳君
同日
 辞任         補欠選任
  保坂  武君     津島 雄二君
  村越 祐民君     大出  彰君
同日
 辞任         補欠選任
  大出  彰君     松崎 哲久君
同日
 辞任         補欠選任
  松崎 哲久君     河村たかし君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成十六年度一般会計予算
 平成十六年度特別会計予算
 平成十六年度政府関係機関予算
     ————◇—————
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笹川堯#1
○笹川委員長 これより会議を開きます。
 平成十六年度一般会計予算、平成十六年度特別会計予算、平成十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として、警察庁生活安全局長伊藤哲朗君、警察庁刑事局長栗本英雄君、防衛施設庁長官山中昭栄君、金融庁総務企画局長増井喜一郎君、金融庁監督局長五味廣文君、金融庁証券取引等監視委員会事務局長新原芳明君、総務省自治行政局選挙部長高部正男君、総務省自治財政局長瀧野欣彌君、総務省郵政行政局長清水英雄君、外務省北米局長海老原紳君、財務省理財局長牧野治郎君、国税庁次長村上喜堂君、厚生労働省医政局長岩尾總一郎君、厚生労働省職業能力開発局長坂本由紀子君、厚生労働省年金局長吉武民樹君、社会保険庁運営部長薄井康紀君、経済産業省商務情報政策局長豊田正和君及び国土交通省道路局長佐藤信秋君、以上の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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笹川堯#2
○笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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笹川堯#3
○笹川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中馬弘毅君。
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中馬弘毅#4
○中馬委員 おはようございます。連日御苦労さまでございます。
 きょう私は、最近の中国の動きについて少し政府の認識をお伺いしておきたいと思います。
 世界の動きが今かなり急ピッチで大きく変換をいたしております。地域紛争あるいは国際テロの問題をちょっと別にいたしますと、世界史的な大きな地殻変動を迎えていると私は認識をいたしております。
 産業革命でイギリスが、世界の工場として七つの海を制した。その次に、第一次世界大戦、第二次世界大戦を通じてアメリカが、大きな生産基地であり、同時に大変な成長を遂げまして、戦後は世界国家へと変貌した。そして、それの影響下にあった日本が、これまた世界第二の経済大国になるまで成長したわけでございますが、それに続く、今回は中国を中心とした大きな動きが世界の経済史に大きく一つの時期を画すような形の動きになってきていることは御承知かと思います。
 これは広大な土地を持っております。資源はもちろん持っております。そして、十三億という、世界の四分の一ぐらいの人口を抱えているんですね。これが急成長を遂げ始めましたし、そしてまた、世界の工場として大きく世界を席巻し始めておりますと同時に、これはまた所得も上がってまいりまして、巨大なマーケットとして今浮上してきているわけでもございます。
 しかも、欧米に比べまして我が国がその最も近い位置に地の利を持っておりまして、ある意味では地の利を得ているということが言えるかもしれません。
 しかし、こうした現実にもかかわりませず、この現実を直視したがらない人たちもいらっしゃるんですね。正直申しまして、これはまだ、こうした今八、九%の成長を遂げておりますけれども、こういったのは、まだ統計も不備だから数字のまやかしだなんて言う方もいらっしゃいますけれども、現実問題としては、それぞれの単品単品をとってみましたならば、例えば鉄鋼にしましても自動車にしても、あるいは携帯電話にしましても、実物として完全にそれ以上の生産を遂げているわけでございまして、決して数字のまやかしどころか、逆に、今の八、九%以上の成長が実際には続いているんではないかという見方すらあるわけでもございます。
 それからまた、これは一時的なバブルで、いずれはじけるんだというその声もあります。しかし、現実問題として、金融で日本のような形で膨れたのではなくて、かなり実体経済として大きな動きになってきているわけでございまして、この実体経済の拡大を考えたときには、そう簡単にはじけるものではない、私はこのように考えております。
 それとまた、別の見方としましては、政権が安定しなくて、内政上いずれ混乱が起こるんではないか、こういった声もあります。しかし、私もかなり現実にあちこち中国を見て回っておりますけれども、これはかなり自己増殖的な経済になってきておりますから、政治が少々混乱したところで、この経済の大きな流れは私は変わらないと思います。
 それから、これは沿岸部だけの発展であって、内陸部はまだまだ貧困だ、こういう声もありますが、決してそうじゃありません。私も十数年前にも重慶に行きましたけれども、重慶は、もうそのころから大変な大きな工場団地をつくって、そこにどんどんとアメリカやドイツが進出をしてきております。日本はそのころから、四川省だけでも数億の人間がいる、日本よりもはるかに大きな経済圏なのに日本は領事館すら置いていないじゃないか、早く領事館でも置けと言っておったんですが、ずっとそのままでございまして、ようやくことしになって領事館を置くようでございます。
 ともかく、内陸部の方も、重慶だけではなくて、雲南省にありましても、あるいはまた中原の諸都市にしましても、大変発展を遂げております。あちこち建築ブームであったり、また、高速道路がどんどんと四通八達いたしております。
 しかし一方、この中国の現実を競争相手として非常に警戒したり、あるいは脅威ととらえることではなくて、相互補完的に、そしてまた共存共栄の形をとることが日本の国策だ、それにかなうのではないかと思うんですが、そしてしかも、これから十年、二十年のうちには、この中国は、先ほど言いましたような、一時的ではなくて、かなり持続的な、経済的な発展を遂げてまいります。しかも、二〇〇八年のオリンピック、そしてまた二〇一〇年の上海万博、これに向けてもう国内が大変なブーム状態でございますから、こういう成長は続いていきましょうし、そして、中国だけではなくて、お隣のインドもかなりの成長過程に入りつつございます。
 そうしますとこれは、アジアが、今までのアメリカや日本の規模とははるかに違うんですね。これがわあっと上がっていったときにどのような状況になってくるか。いろいろなことも想定されますけれども、しかし、先ほど言いましたように、この認識を我が国の政府としてはどのようにお考えになっているのか。そして、実際我が国の政府にあっては、中国との政治的な関係がもう一つうまくかみ合っていない、このように認識をいたしております。
 これにつきまして、内閣の意思として小泉総理に本来であればお聞きしたいんですけれども、きょうは御出席じゃございませんので、内閣を代表した形で福田官房長官にお願いしたいと思います。
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福田康夫#5
○福田国務大臣 日中関係という、今極めて日本にとっても大きな私はテーマだろうというふうに思っておりますので、日中関係、概略申し上げたいんでありますけれども、今、日中関係をどういうふうに思うか、また、中国に対してどういうふうに考えるかといったようなことで御質問があったんだろうと思いますけれども、確かに中国は、特に経済状況というのは極めて急速に進展しているということであります。
 そういうことでもって、中国の産業が発達すると日本から産業がみんな吸い取られてしまうんではないか、特に先生の地域なんかそういうふうに思っておられた方が多いんじゃないかと思う。実際、そういうふうな傾向もあったわけですね。しかし、そういう状況も今また様子が変わってきた。何となれば、吸い上げられるだけでない、そういうことじゃなくて、中国の経済が発展することによって日本の経済も発展する、そういう関係になってきたということですね。
 これは総理もたびたび言われているんですけれども、中国というのは脅威ではない、脅威ではなくて、これは好機、チャレンジとそれからチャンスだ、こういうふうに言っているんですね。まさにそういうことだと思います。中国の発展は日本にとっても好ましい状況にある、こういうのが今の日中関係だというように思っております。
 今のGDPも日本の四分の一ぐらいでございますけれども、今の経済成長でいきますと、中国はあと六、七年でもって倍になるでしょう、恐らく。そしてまた、今の元も、安い、安いというように言われておりますから、六、七年たてばかなり高くなってくるんだろうというふうに思います。切り上げをしていくということになります。そういうことを総合して考えていきますと、中国のGDPは、恐らく、六、七年、もしくは七、八年たちますと、もうほとんど日本と同じようなGDPの規模になってくるというようなことも考えられるわけですね。
 ですから、人口が多いから一人当たりは少ないかもしれぬけれども、しかし、そういうような関係を考えますと、中国の経済というものは、これは決して無視はできないというような状況になります。それだけに、それに対して日本がどういう対応をしていくかということは、これは十分日本の方としても考えていかなければいけないことだというように思っております。
 しかし、それは、先ほど申しましたように、脅威ととらえるのではなくて、むしろチャンスだというような、そういう意識を持って、むしろ日中関係をどのようにうまく関係づけていくかということに意を用いるべきでなかろうか。そうでなければ、これはまた大変煩わしい問題がいろいろと生じてくる可能性があるかもしれぬ。
 そういったような観点から、日中間の相互理解というものは進めなければいけないし、幸いにして人的交流もどんどんどんどん進んでいるというような状況もございますので、そういうような今の状況をさらに伸ばすようないろいろな工夫をこれから政府としても考えていかなければいけない、そのように思っているところでございます。
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中馬弘毅#6
○中馬委員 次に、竹中経済財政担当大臣にお聞きいたしますが、具体的な事例を挙げて、十六年度の経済見通し、これにどのように反映されているのか、いや、それ以上に、我が国の経済運営にどのように今後この中国の大きな経済成長を反映させていくのか、この点をお伺いしたいと思います。
 先ほど言いましたように、二〇〇八年には北京のオリンピックでございます。二〇一〇年には上海の万博。
 振り返って我が国を考えてみますと、昭和三十九年に東京オリンピックでございました。東京じゅうが工事現場となったような形で、その大きな経済発展を神武景気と称したのが、今から四十年ほど前ですね。それから続きまして、昭和四十五年に大阪の万博が開かれました。これがそのときまた、大阪だけではなくて日本全国が大変な経済発展を遂げたわけでございまして、これを岩戸景気と称しました。
 現在は、これは中国では岩戸景気と神武景気が一緒に来たような、前のときには、日本の場合には六年間差があいていますけれども、二年ですから、上海も北京も今大変な工事現場、建設ラッシュでございまして、こういったことがいろいろ経済的に大きなインパクトを与えてきております。
 鉄が足りません。日本の生産量一億トンをはるかに超えた形で中国は生産をしているんですが、それがここに来てもう足らなくなってしまったんですね。ですから、それまでにもどんどんと鉄鉱石を輸入しておった、しかしそれでも間に合わないので、現在では世界から鋼材を買いあさり出しました。日本でも、御関係の方はおわかりのとおり、鋼材が大変な高騰をいたしております。
 それだけではなくて、鉄を一々溶かしてつくってというよりもスクラップの方が早いということで、日本からスクラップがどんどんと買われております。それも、二割、三割の値上がりじゃなくて、かつてキロ五円だと言われておったのが、今は十七、八円、三倍、四倍に上がっていますよ。それが全部中国に行っています。
 そして、石油も、もちろん中国は産油国でございますが、それももちろん足らなくなって、一億トン以上、日本よりも多い石油を輸入し始めております。
 それから、プラスチック加工品は、中国は本当にお手の物でございますが、その原料のナフサが足らないから、これまた世界から買いあさるような状況になってきておりますし、紙パルプが不足しております。この影響も、我が国の末端の方にまで出ておりまして、古新聞を集めても今まではなかなか引き取り手がなかったのが、今は古新聞や段ボールをホームレスの人が集めても、これが夜中に別のホームレスにとられるといったような状況で、これまた中国にざあっと行っていますね。
 そういうことで、大変な荷動きになってきておりますが、原材料だけではなくて、製品輸出も盛んになってきておりまして、海上運賃は高騰いたしておりますし、それでまた船腹が足らなくなって、各ギリシャ船主や香港船主はどんどんと発注を始めております。中国、韓国、日本の造船会社、ほとんどのところが三年、四年の受注を抱えてしまいました。そして、それが今ずっと、エンジンその他機械類、部品類が発注されておりますから、我が大阪の中小企業、町工場までもどんどんと仕事が今ふえ始めてきております。
 今まで斜陽産業と言われておった重厚長大のこうした鉄だとか機械だとか造船だとか化学だとか、こういったものがわあっと底から上がってきているんです。その上に、ハイテクあるいはまたソフト関係の業績はいいわけですから、そうしますと、これは年末あたりにはかなりの好況感すら出てくると考えられるわけでもございます。
 先ほどは原材料の話をしましたけれども、総理もおっしゃっておりましたが、最近では、マーケットとしてかなり高い所得の方がふえてまいりましたから、そうしますと、日本の高品質のものが逆に向こうに輸出されるようになりました。日本ブランドのものを逆に向こうの人たちが欲しがる。デジカメだとか、あるいはオーディオなんかは、所得の高い人は、中国製はまだだめだ、日本の方がいいんだと日本のブランドを志向しておりますし、それから、青森のリンゴ、上等のリンゴが向こうの方で、中国に輸出されております。それから、鹿児島、宮崎あたりの杉、ヒノキが、向こうでも内装は、私のところは家具はイタリア製です、そしてまた、今言いましたようなオーディオ関係は日本製です、そしてまた、内装はシベリア材じゃ、南洋材じゃだめなんです、やはり日本の杉、ヒノキですといって、高級な杉、ヒノキが日本から輸出されているんです。
 そこまでなってきているわけでございますから、こういったことにつきまして、従来の産業構造ともかなり変わってくる可能性もあります。これを竹中大臣、どのようにこれから反映されていくのか、経済計画等にもどのように織り込んでいらっしゃるのかおられないのか、その辺も含めてひとつ御認識をちょうだいいたしたいと思います。
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竹中平蔵#7
○竹中国務大臣 中馬委員先ほどから御指摘のように、本当に気がついてみると、世界の経済を語るときも、ましてや日本の経済を語るときに、中国の経済のことを抜きにしては語れないような状況が出現している。一昨年の春だったと思いますが、小泉総理が中国の海南島で持たれました大きな会議に出席されましたときに、そこには朱鎔基首相も御出席だったわけですが、まさに総理御自身の認識として、中国というのは日本にとって脅威ではなくてチャンス、機会、オポチュニティーなんだということをおっしゃった。非常に示唆に富んだお話であるというふうに思います。いろんな問題はあるけれども、いろんな問題を乗り越えてそのようなチャンスにしていかなければいけないという御決意でもあったかと思います。
 中国の話というのは、まさに委員御指摘のように、もう我々の目に見えるような段階で、ミクロレベルでしっかりと確認できるような段階になってきた。具体的には、生産そのものが、物の売り買いだけではなくて、日本の企業も向こうでつくった製品、部品を輸入する、対して輸出するという、生産部門で統合されておりますし、とりわけ近年は中国の市場の重要さ、マーケットとしての中国の重要さというのが目に見えて認識されるようになった。さらには、文化の話でありますとか各種のライフスタイルにまでいろんな相互の交流が進んでいるということだと思います。当然のことながら、日本の経済の運営においても、そのことはしっかりと我々なりに位置づけをさせていただいているつもりでございます。
 数字の問題になってしまいますが、昨年の中国の実質成長率は九・一%でございました。二〇〇四年も、OECDの見込みでは七・八%、アジア開発銀行の予測では八%の成長を見込んでいる。我々は、中期的な経済の姿、さらには、より具体的には十六年度の政府経済見通し等々も立てるわけでございますけれども、そうした中でも、やはり中国に非常に影響を受ける形で世界のGDPが十六年度三・八%程度伸びるというふうな予測を立てて見ております。
 中国が何%伸びるかというようなことに関しては、これは誤解を招くおそれがありますので従来より特定してお示しはしておりませんけれども、さらに場合によっては現在以上に中国の経済が世界の中での存在感を高める、マクロ的にもミクロ的にもそういうことを想定しながら経済の見込みも立て、かつ運営をしているつもりでございます。
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中馬弘毅#8
○中馬委員 このような発展を遂げておりますと、人民元がかなり値打ちが上がってきていることは当然予想されるわけでございまして、強くなってきております。購買力平価でいえば倍でもいいんではないか、このようにすら言われているわけでございます。
 さきのG7で人民元のレートにつきましての議論があったかと聞いておりますが、そのとき日本はどのような意見を開陳されたのか、あるいは、最近、中国の人民銀行の総裁が為替レートの形成メカニズムの改善を表明されたと聞いておりますが、報道ですけれども、これの事実関係等につきましても含めて、財務大臣に、人民元の今後について、日本の対応をお聞きしたいと思います。
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谷垣禎一#9
○谷垣国務大臣 先般のG7では、人民元のレートそのものに特定した議論というよりか、言うなれば世界経済全体が今どういう状況にあるかというような議論、幅広い、それぞれの地域がどういう状況にあるかというような議論はいたしました。
 そこで、人民元の問題ですが、今、中馬委員がおっしゃいましたように、先日、周人民銀行総裁が講話をされまして、その中で、為替レート形成メカニズムを整備し、人民元の為替レートを合理的で均衡のとれた水準に維持して基本的に安定させる、こういうお話を、発言をされたというふうに承知をしております。
 これ以上具体的な内容については私どもも承知をしていないんですが、したがいまして、今後中国がどういうふうにされていくかということについてこの場で申し上げられる材料はそれ以上ないわけでございますが、既に、先ほどからのお話のように、中国経済の規模というのは極めて大きくなっておりますし、そこがどういう為替の制度を持っていくかということは、日本はもちろん、アジア諸国のみならず、欧米にとっても、いわば世界経済全体にとっても極めて大きな影響があることではないかなというふうに思っております。
 そこで、これに対してでは日本はどういう態度で臨んできたかということになりますと、簡単に申し上げれば二つでございまして、一つは、こういう為替の問題はそれぞれの国がそれぞれの主権の内容として自国の利益に合うように考うべきものであるというのが第一でございますが、もう一つは、これも常々申し上げていることですが、為替というのは経済のファンダメンタルズを安定的に反映すべきものであるということでございまして、ですから、これだけ経済が成長している中国の実情を見ながら中国の当局者がどういう為替制度を持つかということをお考えになるべきものだろう。
 ただ、先ほど申し上げましたように、非常に影響のあることでございますから、いろんな機会に意見交換をしたり、あるいは日本の経験はどうだというようなことも中国も非常に関心を持っておられますので、いろんなときに意見交換をして対話をしていくということが大事だと思っております。具体的に申し上げますと、閣僚のレベルではASEANプラス3のような場で今までもいろんな御議論がございましたし、この場にとどまらずいろんなところで意見交換を、対話を続けていくことが大事なのではないか、こう思っております。
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中馬弘毅#10
○中馬委員 外務大臣にお聞きいたしますが、ODAでございます。
 中国にはかなり日本もODAを渡してまいりました。それが現在の中国の大きな発展にかなりの寄与をしたことは私どもも評価したいと思いますが、今お話がありました人民元がかなり切り上がりますと、それでぽんと、一人当たりのGNP、GDPといいましょうか、これが今はもう千ドルを超えたと思いますが、現在でもそれがかなりはね上がるような形になろうかと思います。
 そうした場合には、数字的にはODAの対象国から消えることもありましょう。しかし、一遍に消すことがいいのかどうかはともかくとして、現在のODAも、もうインフラに日本が援助するようなことは必要ないんじゃなかろうか。十分にその力は向こうが持っておりますし、逆に日本の方が、道路にしましても空港にしましても、中国よりもおくれてきているようなことですからね。そういうことで、これは見直す必要があると私は思います。
 その場合に、やはり環境の問題と、あるいは人的な交流ですね。今までハードの方にばかりODAをやっておりましたが、人の交流がいかに大事か。それは、ただ観光ビジネスというような話だけではなくて、人間と人間との関係、相手を知るということ、そしてまた、心のつながりといったようなことをするならば、これは国際平和にまでも寄与するわけでございまして、むしろ、このODAを人的な交流の方にかなりウエートを置いた形で使うこともこれからのあり方だと私は思っております。そういうことにつきまして、外務大臣の御所見をお願いしたいと思います。
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川口順子#11
○川口国務大臣 中国のODAにつきましては、先ほど来お話が出ていますような中国の経済発展、それに伴うODA需要の変化というのもございます。また、国内におけるODAを中国に出すことについての厳しい意見というのも踏まえる必要があると考えております。
 それで、平成十三年に対中国経済協力計画ということを作成いたしました。そして、その重点分野、これは、今までは沿海部の経済インフラということであったわけですけれども、それから変えていくということで、まさに今、中馬先生がおっしゃったような、人的交流ですとか環境ですとか、そういった方向に変えていくということでODAを見直してきております。
 より具体的に申しますと、おっしゃった相互理解の増進ということですけれども、これも従来から、専門家派遣ですとか、青少年の青年海外協力隊の派遣ですとか、研修員の受け入れといった技術協力をやってまいりましたけれども、それに加えて、最近では、資金協力の分野でも、日本への留学生を支援する留学生支援無償資金協力、そして円借款による人材育成支援ということを行っておりまして、円借款で計算をしますと、このような相互理解への支援というのは平成十四年度で約二三%を占めております。
 それから、もう一方で、円借款のうち環境案件というのが七割を占めております。また、環境案件をやるに当たっても、例えば、地方公共団体の人を連れていって、そこで人間の交流もやりながら中国の環境支援をするというような工夫もやっております。
 今後もそういった取り組みをしていきたいと考えております。
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中馬弘毅#12
○中馬委員 先ほど申しましたように、対中国の人的な交流、これが非常に大事なんですが、かつてのような、日本と中国のかなりトップレベルの、いや、それは政治的な意味ではなくて、周恩来さんが日本で留学したとか、あるいは廖承志さんや孫平化さん、こういったかなり影響力のある方と、日本のそれぞれ文化人やあるいはまた政治家が精神的なつながりまで持った関係を持っておりましたけれども、このごろは少し薄くなってきていることは現実問題でございます。ともかく、中国との往来をもっと活発にする必要がある。先ほど言いましたような大きな影響力を持ち始めているわけですし、隣でございますから。
 そうすると、まず、一番近い我々庶民レベルのことで言いましても、観光ビザ、これをほとんど出していないんですね。私どもが少しは努力いたしまして、二〇〇〇年から、団体であって、しかも五万元という、日本円で言うならば七十万円を保証金として積んで、しかも政府が認めた団体観光業者の集めた者でなければだめだ。
 しかも、それだけならまだ許されると思うんですけれども、地域を限定してしまっているんですね。北京と上海と広州の地域だけの、その市民でなかったら日本には来てもらっては困る、こういう差別的なことをやっておりまして、私も、中国に参りますと、逆に、人種差別じゃないか、内政干渉じゃないか、それぞれの個々人をチェックしてもらうのは結構だけれども、地域を限定してそれ以外の人には観光ビザを与えないというのは、これはどういうことか、あなたたちは靖国神社の問題で内政干渉だと言うけれども、自分たちこそ内政干渉しているじゃないか、こういうことまでも言われるんです、正直言いまして。
 なぜそういう限定をするのか。犯罪者が、一部不法滞在者がふえていることも事実でございますが、これは観光ビザで来た人じゃありません。安易に、かなりルーズな形で就学ビザ、留学ビザ、あるいは研修ビザという名前の就労ビザをやっておったがために、その方々がほとんどの不法滞在者、残留者でございます。観光ビザの方はほとんどないわけですから、しかも、それだけお金を積んでゆとりのある方に来てもらうわけですから、これはオープンにしてしまったらいいんじゃないかと私どもも主張しているところでございますが、なかなか政府の方はガードがかたいようでございます。
 もう余り時間がありませんから、私はもう少しこの点につきまして問い詰めたかったんでございますが、ひとつ、それぞれのお立場でこれに今後どう対応していくおつもりか、国土交通大臣からよろしくお願いします。
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石原伸晃#13
○石原国務大臣 中馬委員が副大臣としてこの問題にお取り組みになられたということは十分承知しておりますし、私も初代の観光立国担当大臣でございますので、中国を中心とするアジアの観光市場、韓国、台湾、そしてアメリカ、中国、香港と、これは五大市場でございますので、こちらから観光客の方に大勢来ていただきませんと、総理が提唱されておりますビジット・ジャパン・キャンペーン、二〇一〇年に一千万人の観光客の誘致ということにはおぼつきません。
 そんな中で、この中国の問題は、発給元は外務省でございますが、外務省、法務省、また警察庁と十分連携、連帯をとらせていただきまして、良好なやはり治安と公安、こういうものにも配慮させていただいて、観光立国担当大臣といたしましては、拡大に努めさせていただきたいと考えております。
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中馬弘毅#14
○中馬委員 法務大臣、先ほど言いました若干ルーズな問題であった研修ビザ、就学ビザ、これを締めてもいいから観光ビザをオープンにすべきだと思うんですが、法務省の立場でどうですか。
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野沢太三#15
○野沢国務大臣 中馬議員におかれましては、日ごろから日中交流拡大につきまして大変積極的な取り組みをいただいておりますことに感謝をいたすものでございます。
 法務省といたしましては、御指摘のとおり、十二年九月から始めました中国との訪日団体旅行の取り決めが人的交流の増大、民間レベルでの相互理解に大変役に立っていることは評価しておるものでございますが、他方、委員御承知のとおり、我が国においては不法入国、不法滞在の問題等もございますので、この状況を踏まえまして、関係省庁とも十分協議しまして、必要な対策をとりながら、順次、委員御指摘のとおり、地域の拡大等について努めてまいりたいと思っております。
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中馬弘毅#16
○中馬委員 外務大臣、最後に一つだけ。公安委員長、ちょっと済みません、きょうは時間がありませんですから、また後ほど。済みません、外務大臣で。終わりますから。
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川口順子#17
○川口国務大臣 外務省といたしましても、拡大に前向きに取り組んでいきたいと考えております。他方で、失踪者等の問題もございますので、同時に制度の運用の改善についても中国と話をしていかなければいけないと思っております。
 いずれにしても、関係省庁と相談をし調整をしながら、また、中国とも調整をしながら取り組んでまいります。
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中馬弘毅#18
○中馬委員 どうもありがとうございました。時間が参りましたので失礼します。
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笹川堯#19
○笹川委員長 これにて中馬君の質疑は終了いたしました。
 次に、中津川博郷君。
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中津川博郷#20
○中津川委員 民主党の中津川でございます。
 谷垣大臣、G7、大変御苦労さんでございました。テレビで見ておりましたら、割ににこにこしておりました。何か本当に成功したのかなと。そうであればよろしいわけでありますが、少し検証してみたいと思うんです。
 G7の声明、相場の過度の変動や無秩序の動きは、経済成長には望ましくない、これは一般論ですね。その上で、為替相場のさらなる柔軟性が、不均衡の調整を進めるのに望ましい、これは前回のドバイの表現をそのまま踏襲しておりますね。
 問題は、その対象となる国、つまり柔軟性を欠く主要な国・経済地域に限定するということをつけ加えているわけですが、まあ、これは中国が含まれるということは大方みんな認識している。ところが、日本が含まれるのかどうかということでありまして、谷垣大臣は、日本が含まれていないということを、大変よかったと。それもにこにこの一つかなと思っているわけであります。
 これについて、トリシェ総裁は、為替相場の柔軟性を欠く主要国には日本が含まれているのか、こう聞かれたら、日銀総裁に聞いてくれと突き放したと。これは、暗に日本は含まれているんだという意味だと大方解釈しますよね。それから、スノー米財務長官は九日に、介入は最小限にとどめるべきだ、そういう見解を示しましたが、これは、介入してもいいけれどもいっぱいやっちゃいけないよ、そういう意味であるわけで、やはり日本もこれは含まれているというふうに見るのが一般的で、アメリカも日本も欧州もみんな仲よく、何かわかったようなわからないような、そういう決着で今回終わって、そういう意味で喜んでいられたのかなと思っておるんです。
 十一日には、FRBのグリーンスパン議長がドル安というのが経常赤字を抑制する方向に動くと述べて、これは、市場ではもうドル安容認、示唆と受けとめていますよね。結局、私は、アメリカ大統領選を控えて、輸出産業を中心に経済をよくするために緩やかなドル安というもの、だんだんそういう方向に行くのではないかと。
 それで、日本は、やはり昨年来からこの委員会でもいろいろな人が議論しておりますが、二十兆、ことしに入ってもう七兆円超まで円売り・ドル買い介入を繰り返してきた。結局、ほとんど効果ない、これからも効果ない。この間、私も外為特会では為替差損がじゃんじゃん出ているということを指摘いたしましたが、大臣、円高・ドル安も、この自然な市場の流れというのは、私最近思っているんですが、もうどうにもとまらないんじゃないかと。
 それで、日本の国益、経済、これを世界の中で真剣に考えていけば、やはり今、そこのところを腹を決めなければいけないんじゃないかな。谷垣大臣は、それはあいまいのままで何かよかった、みんなよかったということじゃなくて、私はその辺のところをきょうお聞きしたいと思っておるんですが、大臣のお立場でなかなか言いづらいことはわかりますよ。一ドル大体幾らぐらいまでが妥当で、そして日本の経済はどのぐらいだったら持ちこたえられるのか。これをやると市場が動くかなと思って心配されると思いますけれども、どうぞひとつお答えください。
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谷垣禎一#21
○谷垣国務大臣 中津川委員から真摯なお問いかけでございますが、どのぐらいの為替相場がいいかということは、これは私の立場からは申し上げるべきことではないので、相場は相場にみずから語らしめよと。先週は平岡委員に、コミュニケはコミュニケをしてみずから語らしめよとお答えしたんですが、相場はやはり相場に聞く以外ないんだろうと思います。
 それで、私どもの基本的な態度は、前から申し上げているように、投機的な思惑や何かで無秩序に動くようなときにはしかるべき手段をとるということでありまして、幾らがいいかということは、お答えは差し控えたいと思います。
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中津川博郷#22
○中津川委員 模範生のお答えで、お答えする数字というのはなかなか難しいでしょうけれども、質問する方もなかなか数字、今まで数字を出して質問した人、少ないと思うんですよね。私はあえて言わせてもらいますよ。もう一ドル九十五円ぐらいまで視野に入れなければいけないんじゃないかと思うんですよ。
 それで、かつて、たしか私の記憶ですと七十九円、そこまで上がったのありますよね。何か今、その時代に似ているような、不気味な予感がする面も一面あるんです。イラク問題がベトナム戦争のように長期化すれば、その傾向がどんどん出てくるというような心配をするところがあるんですが、この一ドル九十五円、日本の役人というのは、非常に今円高というものに神経質になって、百円ぐらいまで何とか頑張ろうというような気持ちでいると思うんですよ。
 では、ついでにもう少し私見を述べさせてもらいますけれども、後で大臣、お答え願いたいんですが、そんなにもう円高恐るべきじゃないんじゃないかと。私は以前、円安をどんどんもっと頑張ってやるべきだったと塩川大臣に聞いたんですよ、二年ぐらい前でしたかね。黒田財務官がいたときは、大体一ドル百四十円とか百五十円とか、確か額賀さんも言っておられました。みんなそれで、政府の高官も塩川大臣も言っておられましたのですが、あるときぴたっととまってしまった。それで、質問してもなかなか方向性のある答えが返ってこないというところで、やはりもうこれは無理だと。僕は、一たん円安にして、そして円高に持っていくというのが一番いいかなと思っていた。ところが、もうこの流れはちょっと無理ですね。
 それで、ちょっと私は勉強して調べてみたんですが、資料をお渡ししております。「為替レートとGDP成長率」「為替レートと消費」というのがあるわけですが、これは折れ線グラフの方が為替レートですね。それから棒グラフの方、上の方がGDPの成長率ですが、これを見てもらうと、円高になると結構頑張っているんですよ。成長率、いいんですよね、GDPが。それから、下は消費なんですけれども、どんどん円高になるにつれて消費が上がっているんですよ。
 今、輸出も大体四八%ぐらいもう円建てでやっておりまして、今までフロー経済というのは、日本は確かに今資産デフレで大変だけれども、私は、これは政府の政策が悪い、何で土地をもっと上げるような、あるいはもとに戻すという表現でもいいんだけれども、そういう政策をしないんだということをずっと言ってきているんですが、もう言っても何にも政策を出さないし、それじゃ今ある中でどうするかということで、やはり我が国も長期的には円高、円を強くしていくというのが大道ではないかなというふうに最近ちょっと思ってきているわけであります。その辺の考え、いかがでしょうかね、大臣。竹中さんも専門ですから、ちょっと簡単に、あなたは長いから。
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谷垣禎一#23
○谷垣国務大臣 いただいた資料を拝見して、確かに、なるほどこういう関係になっているのかと思いましたが、どちらがいいんで、どちらが可か、これはなかなか判定の難しいところだと思います。
 それから、今、為替水準についてはコメントいたしませんが、長い過程で見ると、徐々に円高が進んできたということかなとは思っております。
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竹中平蔵#24
○竹中国務大臣 委員がお示しになられたグラフそのものに関しましては、財務大臣がおっしゃいましたように、原因と結果、どちらなのかなということはしっかり考えなければいけないんだと思います。
 それと、為替レートについては、これは名目の為替レートと実質の成長率を見ておられますけれども、実質の為替レートはどういうことなのかなということを見なければいけない、そこは我々も勉強させていただきます。
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中津川博郷#25
○中津川委員 為替は非常に大事な問題ですので、私は、やはり委員会でも本当にいろいろな意見で議論して、国が方向性をこれから出していくということが必要だということを申し上げて、足銀問題に入ります。
 足利銀行の一時国有化の問題、私はもう財務金融委員会とかあるいは前回のこの予算委員会でも最重要問題として取り上げてきました。そして、これは近々上場すると言われております新生銀行と絡んで、ダブルで、足利銀行をつぶして新生銀行を上場するという、何か見事なストーリーのような、やはりダブルで考えていく、日本の金融行政が今まさに問われているこの二つが私は非常に象徴的な問題だと思うんですね。
 そこで、竹中大臣ともいろいろ質疑をしてきました。そして、ちょっと整理をして、本質的な議論をしていきたいんですが、今までの議論で一つ欠けていたんですが、大事な論点、私やっていて出てきたんですね。それをきょうちょっとここでしっかりと決着をつけたいと思うんです。
 一月十四日の財務金融委員会での上野中央青山監査法人理事長の参考人招致、これを私やりまして、私は、銀行と監査法人に、法律で新たに義務づけられた企業のリスク情報開示の必要性を問いただしたんですね。そうしたら上野さんが、足利銀行は繰り延べ税金資産が自己資本の一・八倍の一千三百八十七億円で銀行でも突出しているわけでありますが、こういう銀行。言ってみれば、この銀行というのはもともと繰り延べ税金資産で今までやってきたわけですよ。金融庁も認めてきた。まさかこんなことを、この年に限って繰り延べ税金資産認めないなんということはないだろう、これはみんな思うわけですよ、投資家、善意で株を買って銀行を支えた人たち。ところが、上野さんはこういうふうに言ったんですよ、答えが。自己資本比率が国内行の基準を上回る四・五四%だった、だからリスク情報を記載する必要はないと判断したと。
 これはすごい大事な発言ですよ。株を買う人はやはりこの情報を見てやるわけでありまして、繰り延べ資産がこんなことで、こんなに大変な銀行。これは、企業が突然破綻をする突然死、いわばそういうのを防ぐためにリスク情報開示というものが預金者や投資家に向けて実施されたものでありまして、例えば大災害とか不測の事態が起きない限り、破綻リスク情報が開示されていない企業が一年以内に倒産するなんというのは考えられない。自己資本比率が大丈夫だから、中央青山の監査法人はこう言ったんですが、これは私は問題だと思うんですよ。自己資本比率というのは、これは後で議論しますが、これはそんなに、竹中さん、大事なんですか。
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竹中平蔵#26
○竹中国務大臣 御質問に関しては、自己資本比率が重要かどうかという御質問であろうかと思いますけれども、これは世界的な金融問題に関する議論の中で、御承知のように、金融というのは世界じゅうにつながって連鎖を持っている。そうした中で、一種のリスク受容力としてある程度の自己資本を持っていなければみんな困ったことになるのではないだろうか。そこで、御承知のように、バーゼルの委員会で八%という水準が決められた。
 日本に関しては、世界の中ではいろいろな議論はあるわけでありますけれども、これは国際取引を行うところも行わないところも、アメリカ、ヨーロッパ等では八%の自己資本を求めているわけでありますが、日本では、日本のさまざまな状況を勘案しながら、国際業務はやはり国際ルールで八%、しかし、国内業務に専念しているところは四%というところで健全性の一つの基準を決めさせていただいているというものでございます。
 お尋ねの中央青山監査法人の話は、きょうの通告になかったものですから、今すぐにどういう発言をされたというのはちょっと確認できないんでありますが、これは実務指針にのっとって、会計士自身が独立した立場で、会計士協会が決めた基準にのっとって審査を行っているわけでありますので、そのような審査の基準にのっとってしっかりと独立して御判断をされているということだと思います。
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中津川博郷#27
○中津川委員 では、もうちょっと議論を深めていきたいんですが、合計一千億以上の公的資金が二回もこの銀行に入って、いわば国のお墨つきだから、県や市町村あるいは一般県民も、投資が目的じゃなく協力しようという気持ちで非常に増資に協力したわけですよ。だから、私から言わせれば、これは県民に対して、広い意味で国民に対して裏切り、使いたくないけれども、犯罪に近いと思うんですよ。
 今、自己資本比率のことを申し上げたんですが、かつて日本の銀行というのは、地方銀行、信用金庫、みんな行員の人がかばんを持って各家庭や商店、企業を回って、おじちゃん、おばちゃんたち、中小企業のおやじさんたちと会話をしながら、もうかってますかと、いろいろコミュニケーションを図って、もうそれこそ冷蔵庫の中身まで知っている、そういうのがうまくいっていたんですよ。おやじさんはしっかりしていないけれども奥さんがしっかりしている、大分たんすの中に預金もあるとか、そういう本当にコミュニティーバンキングというのがあったわけですよね。ホットな関係があった。
 だから、私から言わせると、いつも竹中さんはアメリカ寄りと言って、そうじゃないと言うんだけれども、そういう日本のよきシステムを否定して、みんなアメリカ寄りのグローバルスタンダード、この自己資本比率でもそうだと思うんですけれどもね。
 それで、だから銀行だって自己資本比率云々で気になるからどうしても、それで繰り延べ税金資産つけてもいいよということでしょう。それで、どんどんどんどん整理しておけ、構造改革という言葉で小泉さんはこれをやっているわけだけれども、それでどんどんどんどんつぶれていって、破産して、夜逃げして、競売。もうみんなそういう人たちは、もともと自民党の支持者だったんですよ。そういう自殺がどんどんふえていっている。
 それで、竹中さん、いいですか、ポイントは、自己資本比率というものが、今日我が国の金融機関の健全性を判断するのに最も重要な物差しなんですかという点であります。
 足利銀行のこの債務超過の判断は、この中央青山監査法人、自己資本の一・八倍の一千三百八十七億円という巨大な不良債権があるということは、自己資本比率なんというよりももっと深刻で重要な危険ファクターじゃないですか。自己資本比率を見て、四%を超えているから、判こを押して、もうこれを通しちゃおう。リスク情報開示しなかったというのは、おかしいよ、どう考えても。そして、七百二十七億、一万一千人を超える方々の株式が紙くずになっちゃった。これは、金融庁、責任ないとは言えませんよ、これ。責任ないとは言えない。
 竹中さん、もう自己資本比率なんて取っ払っちゃいましょう。かつて世界で一番から十番まで日本の銀行が占めていたんですよ。今ないじゃない、みんな気の毒に。一番は第一勧業銀行。私、日経の本を見ていて、ああすごいなと思いましたよ。これはみんな、こういうのを取り入れて推進しているのはあなたじゃないですか、違いますか。いかがですか。
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竹中平蔵#28
○竹中国務大臣 委員の御懸念、非常に理解できるところ、我々はもちろんたくさんあるわけでございます。特に、その地元意識に基づいて増資に応じられた方々、そういう方々の心情を思うと、非常に我々も遺憾な思いがいたします。
 それに対してはまた別途、我々としても地元の経済に悪影響を及ぼさないような御議論を、これは後ほど御質問もあるかもしれませんが、直接の御質問であるどういう基準で監督をすればいいのか。我々は、やはり自己資本はある程度の基準は常に持っておいていただきたい。一種の、繰り返し言いますが、リスク受容力のようなものを持っていないと、これはやはり金融機関としては困ったことになります。したがって、四%を切った場合には、我々は、四%を回復してほしい、四%を回復するためにいろんなできることをやってもらいたい、そういう早期是正の命令を出すわけでございます。
 しかし、御承知のように、今の法律の枠組みは、これが例えば四%を切るだけではなくてマイナスになった場合、実は、存続できない、これは破綻だという仕組みになっているわけです。もちろんこれは、我々としては、マイナスになった場合は、すぐ戻してくれ、戻すためのいろいろな措置を講じてくれと。これはできません、もう戻す措置はありませんということで、足利の場合は破綻の申し出を行ってきたということでございます。
 委員がるるおっしゃったことの中で、これは何度も御議論させていただきましたけれども、我々はアメリカの基準を適用するというようなことは考えておりません。とりわけ、地域の金融機関に対しては、御承知のように、不良債権をいつまでにこれだけ減らせというような義務も課していないわけです。間柄を重視する定性的な情報に基づいて、しっかりと地域にコミットした金融機関として活動を続けていただきたい。だから、間柄を重視したリレーションシップバンキングの枠組みで、まず地元の企業を強くしてほしい、その中で銀行みずからも財務の健全化をさせてほしい、そういうやり方で、実は行政は行っております。
 委員の御指摘の中で、やはり自己資本の問題に関しては、一定の基準というのが必要だろうというふうに思います。しかし、監督はそれだけでもちろん見ているわけではございません。さまざまな観点から、いろいろな形で、必要に応じて業務改善の命令を出したり、実際、足利銀行に対しても非常に多くの回数の報告徴求を行って、また業務改善の命令もその直前に出しているわけでございます。
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中津川博郷#29
○中津川委員 竹中さん、答えていないですよ。
 自己資本比率なんというのは、だから、繰り延べ税金資産というのを入れたらここだって超えていたんだから、何でこの銀行は、繰り延べ税金資産、りそなは認めてこの足利銀行は認めない。ほかの銀行はみんなあなたのさじかげんでやるんですか、これは。だから、答えていない。だから、リスク情報開示をしなくて一年以内につぶれちゃったんですよ。栃木の人たち、みんな元気がないというか、もうどこに恨みをぶつけていいかわからない。今の私の、これはもう一回本当に検討してくださいよ。
 自己資本比率といったって公明性、客観性がないんだから、そんなので勝手に裁量行政が、また金融庁、竹中さんになってスマートな言葉でぼんぼんいっぱいしゃべるからみんな何か洗脳されちゃうけれども、実態はよくいっていない。それも本当にしっかりもう一回やってもらいたいですよ。
 それで、私は、二月七日の民主党の栃木県総支部連合会主催の会合で、優先株を購入されたたくさんの方々、それから経済を憂えるたくさんの方々の前でお話をさせてもらいましたけれども、質問と言ったら、質問というよりも恨みつらみ、怒り、どこに今後のことを相談したらいいかわからない、途方に暮れている。だから、この窓口はやはり国の方も考えなきゃいけないということが一つ。
 そして、今、県民銀行をつくろうとかいろいろな話があります。これは議論してもらうのは大いに結構。
 私、これ一点だけ確認したいんです。まさか竹中さん、新生銀行のような、そういう外資に売り渡すようなことはないでしょうね。新生銀行はこの委員会でも取り上げて、この後、私の後もまた小林議員が専門の立場でがんがんやりますけれども、いいですか、今、瑕疵担保特約で未決着の金額が千百億円もあるんですよ。これが宙ぶらりんで解決しない限り、私、今までやじっていました、ここのところを言うとき、すべきじゃないと思う。簡潔に答えてください。これは市場が決めるから関係ないんだなんということじゃいけないですよ。
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