中馬弘毅の発言 (予算委員会)

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○中馬委員 次に、竹中経済財政担当大臣にお聞きいたしますが、具体的な事例を挙げて、十六年度の経済見通し、これにどのように反映されているのか、いや、それ以上に、我が国の経済運営にどのように今後この中国の大きな経済成長を反映させていくのか、この点をお伺いしたいと思います。
 先ほど言いましたように、二〇〇八年には北京のオリンピックでございます。二〇一〇年には上海の万博。
 振り返って我が国を考えてみますと、昭和三十九年に東京オリンピックでございました。東京じゅうが工事現場となったような形で、その大きな経済発展を神武景気と称したのが、今から四十年ほど前ですね。それから続きまして、昭和四十五年に大阪の万博が開かれました。これがそのときまた、大阪だけではなくて日本全国が大変な経済発展を遂げたわけでございまして、これを岩戸景気と称しました。
 現在は、これは中国では岩戸景気と神武景気が一緒に来たような、前のときには、日本の場合には六年間差があいていますけれども、二年ですから、上海も北京も今大変な工事現場、建設ラッシュでございまして、こういったことがいろいろ経済的に大きなインパクトを与えてきております。
 鉄が足りません。日本の生産量一億トンをはるかに超えた形で中国は生産をしているんですが、それがここに来てもう足らなくなってしまったんですね。ですから、それまでにもどんどんと鉄鉱石を輸入しておった、しかしそれでも間に合わないので、現在では世界から鋼材を買いあさり出しました。日本でも、御関係の方はおわかりのとおり、鋼材が大変な高騰をいたしております。
 それだけではなくて、鉄を一々溶かしてつくってというよりもスクラップの方が早いということで、日本からスクラップがどんどんと買われております。それも、二割、三割の値上がりじゃなくて、かつてキロ五円だと言われておったのが、今は十七、八円、三倍、四倍に上がっていますよ。それが全部中国に行っています。
 そして、石油も、もちろん中国は産油国でございますが、それももちろん足らなくなって、一億トン以上、日本よりも多い石油を輸入し始めております。
 それから、プラスチック加工品は、中国は本当にお手の物でございますが、その原料のナフサが足らないから、これまた世界から買いあさるような状況になってきておりますし、紙パルプが不足しております。この影響も、我が国の末端の方にまで出ておりまして、古新聞を集めても今まではなかなか引き取り手がなかったのが、今は古新聞や段ボールをホームレスの人が集めても、これが夜中に別のホームレスにとられるといったような状況で、これまた中国にざあっと行っていますね。
 そういうことで、大変な荷動きになってきておりますが、原材料だけではなくて、製品輸出も盛んになってきておりまして、海上運賃は高騰いたしておりますし、それでまた船腹が足らなくなって、各ギリシャ船主や香港船主はどんどんと発注を始めております。中国、韓国、日本の造船会社、ほとんどのところが三年、四年の受注を抱えてしまいました。そして、それが今ずっと、エンジンその他機械類、部品類が発注されておりますから、我が大阪の中小企業、町工場までもどんどんと仕事が今ふえ始めてきております。
 今まで斜陽産業と言われておった重厚長大のこうした鉄だとか機械だとか造船だとか化学だとか、こういったものがわあっと底から上がってきているんです。その上に、ハイテクあるいはまたソフト関係の業績はいいわけですから、そうしますと、これは年末あたりにはかなりの好況感すら出てくると考えられるわけでもございます。
 先ほどは原材料の話をしましたけれども、総理もおっしゃっておりましたが、最近では、マーケットとしてかなり高い所得の方がふえてまいりましたから、そうしますと、日本の高品質のものが逆に向こうに輸出されるようになりました。日本ブランドのものを逆に向こうの人たちが欲しがる。デジカメだとか、あるいはオーディオなんかは、所得の高い人は、中国製はまだだめだ、日本の方がいいんだと日本のブランドを志向しておりますし、それから、青森のリンゴ、上等のリンゴが向こうの方で、中国に輸出されております。それから、鹿児島、宮崎あたりの杉、ヒノキが、向こうでも内装は、私のところは家具はイタリア製です、そしてまた、今言いましたようなオーディオ関係は日本製です、そしてまた、内装はシベリア材じゃ、南洋材じゃだめなんです、やはり日本の杉、ヒノキですといって、高級な杉、ヒノキが日本から輸出されているんです。
 そこまでなってきているわけでございますから、こういったことにつきまして、従来の産業構造ともかなり変わってくる可能性もあります。これを竹中大臣、どのようにこれから反映されていくのか、経済計画等にもどのように織り込んでいらっしゃるのかおられないのか、その辺も含めてひとつ御認識をちょうだいいたしたいと思います。

発言情報

speech_id: 115905261X01020040216_006

発言者: 中馬弘毅

speaker_id: 10071

日付: 2004-02-16

院: 衆議院

会議名: 予算委員会