2004-06-11
参議院
田中隆
イラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会
田中隆の発言 (イラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(田中隆君) お答えいたします。
私自身は戦争を知らない世代でございますので、実際の戦争の実情を体験したことはありません。しかし、あの当時のあの状況を聞き、あるいはあの伝わる戦争を知れば、あの法制をどう作ったとしても、現実の戦争、まして本土で戦場が、戦場になる戦争になったら、また違った実態が起こってこないもの、だろうとは思います。その限りにおいて、国民保護法あるいはその前提の有事法制も、あの言わば蓋然性のない場面を想定して作っておこうと考えられたのかもしれないという気はいたします。
ただ、繰り返しになりますが、事は戦争と平和、あるいは軍事にかかわる法制、まして国民保護法制の場合には、すべての自治体に対して計画を組み実効性をあらせようとすれば、図上演習をやり、実動訓練をやり、あるいは民間の方々の協力を得てと、こうなっていかざるを得ない。抽象的ですが、もしあったらどうするんだというふうに考えていけば、本当に地域ぐるみの準備をしておかなきゃ助からないよという話になります。
まあお金の掛かるのもそうなんですが、そのことによって実は地域社会が変容していくことを私たちは懸念をしています。災害に対して万全な訓練するんなら反対しません。災害については、繰り返しますが、敵もいませんし、隣同士が協力し合えるんです。しかし、犯罪もそうですが、とりわけ戦争という事態というのは、想定する敵をどこかで頭の中に描かなければ訓練も組み立てられない。恐らく、先ほどから出ている北の方の国が危ないとか、あるいはイスラムがというような言葉が、公式に言われないにしても、地域でささやかれるだろうと思います。そのことがもたらす地域社会の変貌や、あるいは見えざる敵に対するおびえがかえって地域社会をおかしくし、前向きに地域社会を構築していくことを妨げるんではないかという気がしています。
更に厳しく言えば、ひょっとしてそういうことを作りたいというお気持ちがあって、つまり臨戦態勢の社会を作りたいためにこの国民保護法を作るのであれば、これはおやめいただいた方がよろしいというのが私の、私の意見です。