谷畑孝の発言 (共生社会に関する調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○副大臣(谷畑孝君) 厚生労働副大臣の谷畑孝でございます。
お手元に配付をさせていただきました資料を用意をしていただきたいと思います。
厚生労働省では、障害のある方も障害のない方も、だれもが人格と個性を尊重して相互に支え合う共生社会の実現を目指して、特に保健・福祉と雇用・就業の両面から障害者の自立と社会参加を支援しておるところでございます。
まず、資料の二ページを開けていただきたいと思います。
障害者保健福祉施策についてですが、一番重要なキーワードといたしましては、地域生活支援が挙げられます。これは、障害があるからといって、障害者を施設や病院に入所させるのではなく、何より本人の希望を尊重して、できる限り地域で生活することを支援をすることは重要であるという考えであります。これは自立と社会参加の基礎であると考えております。
今後、これを実現していくためには、施設や病院からの退所、退院される障害者の受皿を整備するとともに、在宅サービスの充実が極めて重要であると考えております。
それと同時に、成人の障害者にとっては、後で申し上げます雇用・就業と福祉が連携をして、授産施設など福祉的就労から企業の雇用など一般就労に移行することを進めていくことが重要であります。
この地域生活支援のための具体的な施策の柱が昨年四月に施行されました支援費制度であり、もう一つが精神障害者の社会復帰対策の推進であります。
次に、三ページでございますけれども、支援費制度について。
支援費制度は、それまでの行政がサービスを決定する措置制度を改め、障害者の自己決定を尊重し、利用者本位のサービス提供を基本とするもので、介護保険と同様に利用者と事業者との契約によりサービスを利用する仕組みであります。身体障害者、知的障害者及び障害児の福祉サービスを担っております。
その施行状況でありますが、地域差はありますが、ホームヘルプサービス、グループホームなどの在宅サービスの利用が伸びております。これは、ごらんのページの右上にありますように、多くの知的障害者や障害児の方々が支援費制度によって新たにサービスを、利用を始めていることによるものであり、制度の効果であると評価をしているところであります。
こうした中で、平成十六年度の在宅サービスの予算案におきましては、特に利用の多いホームヘルプサービスとグループホームを中心に、厳しい財政状況の中、予算を大幅に伸ばしております。今後もサービスの利用が伸びていくと予想されますので、障害者に安心して必要なサービスが御利用いただけるよう、制度をより安定的かつ効率的なものにしていくことが重要となっております。
次のページは参考でありますので、また見ていただきたいと思います。
次に五ページでございます。
精神障害者施策については、身体障害者や知的障害者と異なり、これまでは主に医療面を中心に対応が図られてきたところでございますが、今後は、入院医療中心から地域生活中心という観点に立ち、社会復帰対策を推進していく必要があります。
社会復帰対策を進める上で最も大切なのは、国民各層による精神障害者への正しい理解です。精神疾患に対する偏見、差別は依然として残っておりますが、統合失調症の生涯発病率は一%、また十五人に一人はうつ病の経験があるなど、精神疾患は生活習慣病と同じく国民だれもがなり得る病気であることはもっと知ってもらう必要があると思います。
次に、地域生活中心のためには、地域において多様な主体が障害者のいろいろなニーズにこたえていくことが大切であり、その中でも住民に最も身近な存在である市町村の役割もますます重要となってきております。
厚生労働省の対策本部で昨年取りまとめられた中間報告におきましては、施策の見直しの方向性として、今申し上げてきましたように一から四までの柱を掲げておるところでございます。
次のページは参考でございます。
次に七ページを見ていただきたいと思います。
障害者雇用の現状につきましては、企業における実雇用率は前年度より〇・〇一ポイント上伸をし、平成十五年六月一日現在で一・四八%と、五人以上規模の事業所に雇用されている障害者は平成十年十一月現在で五十一万六千人となっております。また、障害者で職を求めている方は平成十四年度末で十五万五千百八十人、平成十四年度の一年間で就職に結び付いた方は二万八千三百五十四人となっております。
さらに、障害者に対する能力開発については、障害者職業能力開発校や一般の職業能力開発校において約三千名を対象に訓練を実施しており、障害者職業能力開発校による就職率は五七・一%となっております。
こうした中で、障害者の雇用施策の基本的な考え方は、障害者基本計画等を踏まえ、障害者の雇用の促進等に関する法律及び障害者雇用対策基本方針に基づき、障害者が能力を最大限に発揮し、働くことを通じて社会参加ができますことでございます。
具体的には、ここにも書かれてありますように、障害者雇用率の達成指導の強化。そしてトライアル雇用の各種助成の活用等による事業主に対する援助、指導の充実。三、ジョブコーチの活用による重度障害者の雇用の場の確保。職業リハビリテーションの的確な実施など、精神障害者の雇用対策の推進。ITを活用した重度障害者の職業自立の推進。障害者職業能力開発校のほかに、一般の職業能力開発校や事業主、社会福祉法人等を活用した職業能力開発の実施等、各種施策を一体的に推進し、障害者の雇用促進、職業の安定に努めてまいります。
さらに、これらの施策を通じて、障害者雇用の目標については、平成十九年度までにハローワークの年間就職件数を三万人にすること、平成二十年度に雇用障害者数を六十万人にすることとしております。
以上でございます。