荒木光彌の発言 (決算委員会)

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○参考人(荒木光彌君) おっしゃるとおりで、前半の憲法前文についてはもう一つ、国際社会において我が国は名誉ある地位を占めたいということがありまして、それで国際社会に対する貢献ということで一つはやってきたんですけれども、今のODAの有効性というか、本当に貧しい人々のためになっているかということにつきまして申し上げますと、実際は今、貧困削減計画ということで世界銀行を中心として世界的な流れになっているんですけれども、日本の、これは全世界的なレベルじゃないんですけれども、日本は戦後間もない、戦前においていろいろ迷惑を掛けた国々を中心として、東南アジアですね、に対する援助から始めてまいりましたけれども、現実にそれだけじゃないというか、それはなかなか検証できないので困っているんですけれども、実際の姿としてはその国の経済を発展させ、その国自身の自助努力というか、自分の力で自分の国民を困難からというか貧困から救済していくというのが自助努力ということと併せて重要だと、こういう流れで我々はずっと戦後やってきたラインはあるんです、一つは。
 それについては、間違いなく現在のASEAN諸国を見ると、そのことがある程度立証できるんじゃないかと。逆に言うとアフリカ等、ヨーロッパが本来、地域的に分担じゃないですけれども、責任を主に持つべきアフリカ等についてはああいう状態になっているというのは一体これはいかがなものかということを議論の論点に一つはしたいと思いますが。
 さて、問題は最貧の人たちに対する問題で、東南アジアでもたくさんそれは問題があります。実は午後、私が総合司会するパネルディスカッションの中では、この新しいODAインフラの流れを追ってというシンポジウムがあるんですけれども、この場合の日本のインフラの援助というのの視点というのは、主に今までは経済成長をすればいいと、そういう経済成長のためのインフラ整備が重点課題だったんですけれども、その経済成長の先に何が見えるか。つまり、国民が見えるのか、貧しい人たちが見えているのか、あるいは環境はどうなっているんだと、こういうような視点を入れた、新しいインフラをやるにしても、そういうガイドラインというか、そういうものが必要でないかという議論をしている最中でございまして、おっしゃるように、確かにその開発途上国の場合も経済成長、オリエンテッドというか、それを中心に目指してきた時代は経済を成長させりゃ何とかなるということだったんですが、これは非常に、話は非常に長くなりますけれども、うまくいかなかった面がありまして、その辺をもう一遍我が国としてもまずアジアを中心にもう少し見定めていくというか、その方向を改革しようというような方向にあります、あると思います。
 実際上、緒方貞子さんも今JICAの理事長をやっておりますけれども、例えばアフガニスタンの道路につきましても、二年、三年ぐらい前から早く道路を造ってくれということを言っていてもなかなか欧米諸国は造ってくれない、最終的には日本がアフガンに道路を造ることになったということを申しておりましたけれども、やはりそういう道路、港湾等々その国の発展にとって非常に重要なものはやらなきゃならない、そういうことはそう思っているんですが、今まではどちらかというとその経済のパイの配分について非常に偏ったパイの配分があったということだったんですが、これは冷戦構造下の下で強い政府を作るというその自由世界の大きな流れの中で開発独裁的なものがどんどんできたわけですが、これから人権民主化の流れの中で、例えばインドネシアの、つい先年度も地方を回ってまいりましたけれども、かなり分権化が行われていまして、各州で独自の開発構想を持って、その州ごとに自分の州民の自立に向けていろいろなことをやり始めています。それから、海外のNGOの方もどんどん入ってやっております。
 そういう流れの中で、一つは貧困のところには手が向かいつつありますが、結論から申しまして、今までは、冷戦中のいわゆる経済協力には多々そういう問題があって、本当に貧困のところまで手が行かなかったということは認めざるを得ないというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 荒木光彌

speaker_id: 1876

日付: 2004-03-15

院: 参議院

会議名: 決算委員会