廣野良吉の発言 (憲法調査会)
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○参考人(廣野良吉君) 私は、一九七四年、ちょうど中国が文化大革命で荒れているときですが、そのときに周恩来総理の御招待で参りました。それで、参りましたけれども、それはあくまでも、私は一日本人として行ったんじゃなくて、たまたま国連の職員であったというところ、中国が国連に加盟したばかりだったものですから、何とかして、国連というものはどういうものであるか、あるいはまた国連の主体となっているアメリカあるいはヨーロッパあるいは日本の経済というのはどういうものであるか、市場経済体制というのはどういうものであるかということに講義に行きました。
そういうわけで、これはちょうど文化大革命のさなかですから、道路の上では毛沢東、毛沢東ということばっかり聞いていましたけれども、社会科学院でこの議論をしたときには、やはり中国自身は、やがてこれからは開かれた中国にならなくちゃいけないなということを言った学者がその中におりました。その学者は、後にもちろん、中国では今非常に尊重されております。
こういうことで、中国自身はやはり非常に大きな変化を一九六〇年代、七〇年代、八〇年代の中で、特に七八年のトウ小平のあの新しい政策の下で新しい動きを中国はしたわけです。
ただ、問題は、中国の場合にはこういう格好で経済的に開かれていくということをやったわけですが、御存じのように、経済改革はどんどん今進めておりますけれども、国有企業の民営化その他を含めてやっておりますが、政治改革はなかなか中国は進まないわけですね。これはやっぱり、中国の共産党という一つの一党独裁政治がありますので、それを早急に変えるということはなかなか難しい。ただ、変えているのは、やっぱり共産党員の中にも資本家をこれから入れるというのは、明らかにこれは大きな変化ですので、そういう中で中国自身はこれから変わっていくということを私は考えております。
変わっていく中国と日本がどうやっていくかということが重要ですので、日本は日本として、やっぱり日本人が信ずるところのことをしっかりと中国に伝えていくということが重要かと思います。そうしないと、また逆に向こうから信頼されないと、しょっちゅう変わるようじゃ困るということだと思います。