猪口孝の発言 (憲法調査会)

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○参考人(猪口孝君) ありがとうございました。
 私の今申し上げたような普通の国というような形をもっとより良く実現できるような憲法を作るということであれば非常にいいことだと思うし、そうでなければまあ一定の留保があるだろうということであります。
 国際協力についてですけれども、これはやはりもうちょっとよく考えないと駄目だという気はしますね。どんどんやるのは非常に大賛成で、それでいろいろもうちょっと頭を、それからもうちょっと現場といいますか、それぞれの苦しみ、悲しみがあるところに何をしたら一番うれしいのか。それで、必ずしも歓迎されなくても、多分この時期ではやったらいいというようなことはどういうものなのか。それをやるためには、どういうふうなスキームを使ってやったらいいのか。国連を通じてなのか、世界銀行を通じてなのか、あるいは日本独自でやるのか、あるいはいろんな形で、もう少しコンソーシアムみたいのを作っていくのかとか、いろいろもうちょっと頭のある国際協力と言っちゃ申し訳ないんですが、何かないみたいで悪いんですが、まあもうちょっと、これだけ財政的な問題が多くなったときはもうちょっと頭を使う分が、しっかりした方が実効的なものになるんじゃないかなという気もします。
 それは、もちろんもらう方、もらうといいますか、現場に行く、いろんな声を聞かなきゃ駄目だし、いろんな複雑な文化的、歴史的、いろんな部分の事情がありますから、それをもうちょっとやらないで、こう何といいますか、見ていると、まあとにかく数字が何パーセント、見ただけで何となくげっそりするみたいなのばっかりというのは何とかならないかといつも思っているんですけれども、とりわけ、とにかくアメリカが必ずしも軍事的にはすごいですけれども、その他の面ではまあどういうふうに気分が変わるものやらよく分かりにくい二十五年がこれから来ると思うんですね。そうして、ヨーロッパといいますか、西ヨーロッパ自身が嫌気が差しているみたいな、アメリカと一緒にやるところはちょっと半分ぐらい嫌気があるわけですから、これどうすると。
 これは何かもう日本が急に矢面に立たされて、また金ばっかり出してもう大変なんじゃないかという心配もないわけではなくて、とりわけイラクがすごく長くなって、もう金は切りなくなんていうことになったら、いや、いやちょっと嫌だなという気もするし、プラザ合意みたいに一九八五年なんか、ドルを助けるというか、アメリカの経済回復を助けるというような形で物すごいお金が流れていったんですが、その挙げ句が激しいバブルの崩壊であり、形成であり崩壊であり、すごい後遺症が長かったんですけれども、このマドリッド合意というのは、これはまたこの激しいバブルを今度は形成するような形になるんじゃないかとちょっと心配で、日本銀行が大量にこのドル買いして、ミスター・ドルは出てきておるんだそうですけれども、激しくやり過ぎると、どんなにこの時点でインフレを阻止するためのチェックが、工夫がすごく上手になっていますけれども、いろんな形で市場というのはそれをアウトマニピュレートというか、アウトマヌーバーするみたいなのを市場の力というのは必ず働きますから、そういったときにどういうふうにできるのか。そんなときにまたイラクで、うわっとすごい出費が重なるんじゃないかなと、いろいろ心配しておりまして、国際協力についてはもうちょっと頭を働かしてほしい。
 それから、ある時点でうまくいくだろうと考えたものをミクロで考えたときはうまくいくことが多いんですけれども、中期的に五年とか十年になると一気に局面が市場の力で変わっている場合が非常に多いんですね。それがチェックしないでずっと同じことをやっているというのが、この日本の、何ていいますか、政治といいますか、行政の一つの悪いところでありまして、駄目になって、もう地獄の奈落に落ちてからしまったみたいなのんきな話で、何か僕はそこのところ、国際協力の在り方自体もそうですけれども、その国際的な出費ということについて、もうちょっと、何ていうか、局面、局面にチェックする機能があったらいいかなといつも思っております。

発言情報

speech_id: 115914184X00420040317_021

発言者: 猪口孝

speaker_id: 8902

日付: 2004-03-17

院: 参議院

会議名: 憲法調査会