岩本荘太の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)

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○岩本荘太君 そういう御意見は確かにそうだと思うんですけれども、ただ、議論をした場合、衆議院で足らざるところの議論をした場合、議論にすることによって結論が変わってもいいはずなんですね。しかし、今のこの三つについてはほとんど変わる要素がないというところで議論をするということが、何か、何のためにというような感じがあるんですが、これはもうこれ以上御質問してもちょっと答えづらいかもしれませんので、もうこれ以上言うことやめますけれども、そういう同じ機能を持つ中で、先ほどから出ておりました憲法制定時から参議院の意義をいろいろと指摘されて、当時の松本大臣もいろいろ言われたと、先ほどの御説明ですが。
 私なりにちょっと調べてみたら、これは原文じゃないんですけれども、一九四六年二月にGHQのマッカーサー草案で一院制として持ってきたときの理由が、一つは、アメリカの合衆国制とも違い国の成り立ちが簡明であると。一つは、貴族制度は廃止されたから貴族院を設ける必要はないと。もう一つは、どちらの院の権限が優越するかについて争いが生ずる心配があるということを言われたと私は聞いておりますが、それに対して松本大臣は、先ほどから言われていますとおり、一院のみだとある党が多数を得たら逆の極に進むおそれがあると。それから、第二院があれば政府の政策に安定性と継続性が持たせられると。
 これは、その後の第九十回の帝国議会、憲法議会で金森徳次郎国務大臣も同じようなことを言っておりますけれども、申し上げますと、一院の専断に対してこれを抑制することと、それから衆議院の慎重さを欠く審議に対し、これを補完すること、さらには世論の帰着についての判断を的確にすること、先ほど言われたこととほぼ同じだと思うんですが、こういうふうに最初のときにスタートして目指そうとした方向に今必ずしも行っているかというところが一つ大きな問題ではないかなと。
 ということは、このときにどうして、先ほど天皇制の問題が大きかったからこういう問題はそれほど審議されなかったというような御指摘もあったかもしれませんが、その辺で、こういう参議院が独自性を見せるというものの、法整備といいますか、そういうものが一つ欠けていたような感じがするんですね。
 それともう一つは、今のものでも、今の憲法でも全然今とは別の方向性というのは出てくるはずですよね。先ほど言いましたように、法律は全く拒否権と同じような権限をもたらされているわけですから。ところが、実際はそれは、これ政治の世界の常なんでしょうけれども、参議院でいつもひっくり返されたらかなわぬ。したがって、そこで党議拘束といいますか、そういうものの力といいますか、衆議院と参議院が同じように決定するように政党が物すごく前に出てきたというような感じを私は受けるんですが、そこに衆議院と違った視点をとか、判断を持たなきゃいけないその参議院としての性格が出てきていないというような感じがしてならないんですが。
 そうした場合に、一つの議論として、例えば政党法を作って、衆議院、参議院と同じ党でも別々のことを言ってもいいじゃないかと、別々の決定をしてもいいじゃない、できるようなふうにする法律ができないかとか、それから、場合によっては、選挙制度のうちでしょうけれども、任期を例えば一期にするなり二期にするなり限定するというような考え方も非常に独自性としては出てくるような気がするんですが、政党法については何か結社の自由に触れるというようなお話を聞きましたし、任期を限定させるというのは、これ知事なんかでよく最近言われておりますけれども、これも何か基本的人権に反するんじゃないかというような説を聞いているんですが、そういう参議院と衆議院が同じ党であっても、まあこれは自由なんでしょうけれども、別の決定ができるような、こういう縛りというものは、やはり法律の中ではこれちょっと無理なものなんですか。その辺をちょっと御見解をお聞きしたいと思うんですが。

発言情報

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発言者: 岩本荘太

speaker_id: 17813

日付: 2004-03-12

院: 参議院

会議名: 憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会