浅岡美恵の発言 (内閣委員会)

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○参考人(浅岡美恵君) 衆議院の参考人で出席されました落合参考人が、製造物責任法のときとか消費者契約法のときもこうした法律で判例水準を切り下げるという批判があったけれども、実際はそうはなっていないではないかという御指摘がありました。
 これは、私どもは、製造物責任法の最終的な立法におきましては、日本弁護士連合会も基本的に賛成の参考人意見陳述をいたしております。しかしながら、国民生活審議会で議論されておりましたときは日本弁護士連合会としてもこれでは反対であるということを言ってまいりました。と申しますのは、本法案につきましてと同じように、欠陥概念、何を欠陥とするかという考え方につきまして、予見可能性を高めるために明確な判断基準を盛り込むべきであるという基本になりまして、幾つかの判断要素を盛り込むことを主張していたわけであります。
 これに対しまして、アメリカ、ヨーロッパの法律、とりわけヨーロッパのEC指令として出されておりましたものは、その製造物が安全でないことということが欠陥なのだと、こういう基本的な理解に基づく法律を作っていくということでございました。これが正に一般条項でありまして、国民生活審議会の報告の後、与党、野党間の協議の中で、当該製造物の特性、流通に置かれた時期、通常予見される使用形態、流通に置かれた時期その他の事情を考慮して、様々な事情を考慮して、「当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。」と、こういう規定にしたわけであります。これを私どもから見ますと、一般条項としてといいますか、広く欠陥を包摂する規定として民事ルールを作っていただいたということでございました。
 今般の法律につきましても同じ考え方を盛り込むことが必要で、単に労働基準法十八条の二の適用を妨げないというようなことでは不十分であるということであります。
 消費者契約法につきましても、契約条項の無効につきまして、事業者の責任を免責する条項、あるいは損害賠償額を一定のところを超えるものにつきましては無効とするという規定を入れることには当初から議論が固まってまいりましたけれども、そのほかに、ある無効とすべき事情というものにつきましての規定を入れるかどうかで大変議論になったわけであります。そこで、消費者に一方的に不利益な条項というもので信義則に反するものというようなものを無効とするという規定を第十条で入れていただいております。このことが今現在、裁判所で大変役に立っているというものであります。他方、勧誘行為につきましてこうした措置がなされなかったために、第四条の取消し権に関しましてはそうした措置が十分できておりませんので、契約法の今活用が限定的になっているというところでございます。
 そうした事情から、特にこの法律につきましては、通報すべき内容、通報に至った事情その他の様々な経緯を考慮して、保護されるものは保護するんだということをきちっと盛り込んでいただきたい、これは裁判所での基本的な考え方であろうかと思います。

発言情報

speech_id: 115914889X01820040610_025

発言者: 浅岡美恵

speaker_id: 8173

日付: 2004-06-10

院: 参議院

会議名: 内閣委員会