伊藤公介の発言 (憲法調査会)
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○伊藤(公)委員 自由民主党の伊藤公介です。
私は、一番まず原点ですけれども、今、憲法の改正、加憲、創憲、護憲とそれぞれの政党の立場は明確になってきたんですが、憲法は、改正というよりも新憲法を制定すべきだと思います。
この憲法調査会でそれぞれいろいろな皆さんから意見を聞いてきました。専門的な先生方の意見やそれぞれの立場の意見を聞いて、調査会で我々が議論を深めれば深めるほど、やはり今日の憲法の生い立ちに非常に問題がある。私は、新しい憲法に二十一世紀の誇りと自信、そして我々の決意を込めて新しい憲法をつくると明確にすべきだということをまず申し上げたいと思います。
けさの二院制の問題について発言をすることができませんでしたので、このことに一言触れておきたいと思います。
今、政治に対して国民のいろいろな関心事があります。今まさに大村委員からも御発言がありましたが、どうもいろいろな先生方の御意見の中では多くの意見ではなかったように思いますが、確かに大村委員言われるように、国民の皆さんは今の参議院の存在に対してはほとんど否定的だと思います。私は、実際に、例えば総理が施政方針演説をしても、衆議院でやったことと同じことを参議院に出て施政方針演説をする。せめてそのぐらいは一緒にしようと言っても、なかなか参議院はそれをさせないんですね。
私は、そういう意味では、今、これは数が多いからというだけではありませんけれども、世界の百六十カ国を超える国々の中でも一院制の国の方がはるかに多いです。もちろん、物事がスピーディーでありますし、真剣勝負だ。衆議院である議論をして、まあ、あとは参議院で少し手直しがあるからいいなどという、そんな衆議院であるべきではないと思っていますから、私は、そういうことを考えれば、今のように非常に政党化してきた参議院というものはもう無意味に近くなっている。これは私ははっきりと、今のままの参議院だったら存在感はないというふうに思います。
そうは言いながら、憲法改正の中でも、参議院だけなくすというと、参議院が反対すればこれは永久に通りませんから、だから、やむを得ず衆議院と参議院を一緒にして、一院制にして、例えば十年なら十年後、一つの院にするということを私は本気で考えるべきだと思います。
そう言って、なるかならないかわかりませんけれども、議論の中で、これは自民党の骨子を見た中でも、もし万一参議院を存続するとしても形を思い切って変えるべきだということをまとめつついただいているように思いますけれども、きょうも午前中の御議論にもあったように思いますが、閣僚を出すべきではない。それは、もう閣僚のポストがどうだという問題ではなくて、やはり政府と議会というものは明確に、チェック機能として議会活動、議会というものの存続をしっかりするという意味なら、私は参議院から閣僚を出すということは絶対にやめるべきだと思います。そして、存続しない方がいいと思っていますから、それ以上もうきょうは言いませんけれども、もしそうするとしたら、それこそノーベル賞受賞者のような方々とか、そういうような方々が参議院に登場して、衆議院の政党を無視して、本当に参議院の存在というものがあるなら、それは一つの道かなと思いますけれども、私は一院制をあえて主張したいと思います。
それから、時間がなくなりましたので、憲法をこれからつくる中で、総則といいますか原理原則の中で、国民主権あるいは基本的人権の尊重、そういうことが当然中心になると思いますが、国際的に平和貢献をするということも平和主義ということで明確にすべきだ。この三つに加えて、日本人、この日本という国がこれからどういうような文明あるいは倫理観とか、そういうものを憲法の中にどういうようにうたっていくのかというときに、私は、環境先進国ということを明確にしていくべきだと思います。
これは、戦後五十年間、日本は何といっても経済発展をしてきた。さまざまな、ソニーだとかナショナルだとかオリンパスペンが小さなもの、小さなものをつくってやってきたけれども、これからはもっとミクロの競争になるだろう。バイオの研究では、二〇三〇年にアメリカは三百兆円の市場を開くといいますが、そのとき日本は二十五兆から三十兆円になるといいます。しかし、日本はさらにその先のさらに千分の一、ナノテクの世界、百万分の一ミリの世界では日本は今アメリカには負けないのではないかなどと言われています。つまり、我々はそういう生命哲学の根源にかかわるようないわゆるミクロの世界で競争していくということになる。
そういうことを考えたときに、日本のこれからの将来の文明ということを考えて、私は、科学技術創造立国とこの環境先進国日本ということを二十一世紀の日本のキーワードにしていくべきだという意味で、憲法にぜひ環境という問題をしっかり位置づけてほしいということを申し上げておきたいと思います。
ありがとうございました。