2004-11-16
衆議院
冬柴鐵三
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
冬柴鐵三の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○冬柴議員 まず、諸外国の事例につきましてはいろいろな研究がございますが、国立国会図書館の調査及び立法考査局政治議会調査室が調べてくれた詳細なデータがあります。それによりますと、現在までに十カ国ですか、が地方参政権の付与をしております。また、十七カ国が、一定の条件がありますけれども、付与を認めている。合計二十六カ国があります。
その中では、例えば北欧のスウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドのように、何年以上の合法的在住ということのみを要件として選挙権も被選挙権も、地方選挙ですけれども与えているという国、一つのそういう例があるとともに、先ほど私ちょっと言いましたけれども、イギリスのように、英連邦市民、アイルランド市民というものに対して国政レベル選挙被選挙権、地方選挙はもちろんですけれども、与えているという国もあります。したがいまして、このイギリス連邦市民というのは、イギリスが植民地経営をした国がほとんどでありまして、もちろんアイルランド、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ等々、相互にそういうものを認めるようになっている例があります。
詳しくは、そのような研究がありますので後にやっていただくとしまして、韓国の問題に相互主義の関係で若干質問がありましたので答えさせていただきますと、私は、日本と韓国との間で相互主義というのは、これは、グルンド、基礎が違うんじゃないかというふうに思います。
日本は、残念ながら、一九一〇年併合以来約三十六年にも及ぶ植民地支配をした国、その間に日本に移住してきた人という方は、戦前は日本人だったわけです。日本人であり、選挙権、被選挙権もありました。兵役の義務もあって、第二次世界大戦は日本の兵として戦い、戦死された人もたくさんいらっしゃるわけであります。また、選挙権も当然あったわけでありまして、東京都から選出された国会議員、二回当選した、いわゆる韓国出身の方が国会議員に当選をしていられるという事例もあります。地方には三十数名の方が地方議員として当選をしていられるということがあったわけです。
それを、日本が敗戦、そして日本との講和条約によって、従来そのように日本人として名実ともに扱われていたその外国出身の人に対して突然国籍を喪失させて、そして、その人たちの意思を問うことなくみんな帰してしまっているわけですから、こういう関係の中で、今日本には、先ほどの提案理由の説明にも、数十万人の方がこちらにいらっしゃる、韓国には、日本人で五年以上いわゆる在留している人は恐らく三百人ぐらいだろうというふうに言われているわけでありまして、これを比較して、向こうが与えないからこっちは与えないとかいう議論のグルンドが違う、私はそう思います。
しかしながら、韓国でも長期居住外国人選挙権付与条項というものが提案をされました、閣法として。これは、二〇〇二年二月二十五日に政治改革特別委員会において可決をされたわけでございます。それが可決されれば、あとは本会議にかければ、一院制ですから成立するわけでございますけれども、韓国には、委員会決議の後で、法制司法委員会、日本にはこれはありません、法制局のような仕事をする委員会があります。そこで議論をしたところ、いろいろな議論がありました。
その日が国会の最終日であったわけでございます。その日に本会議にかけないともう廃案になってしまうというところから、この条項だけではなしに、公職選挙及び選挙不正防止法改正案というものの中の一カ条にこの長期在留者の地方選挙権付与の条項があったわけですが、その部分については議論が収れんしないから、それを留保して、それ以外の部分は、もうきょうが最終日だから本会議に上げようということで、二月二十八日にそれを除く部分は可決された、成立した、しかしここの部分は留保された、こういういきさつがあります。
今後どういうふうになっていくかは、韓国の国会のことでございますので、私も日韓議連の中でこの行方等はまたただしていきたいと思いますが、現状はそういうことでございます。