小林良彰の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)

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○参考人(小林良彰君) 同じ選挙制度であれば、特に日本の場合、衆議院選挙がおおむね二年半あるいは三年に一度行われておりますので、衆議院と参議院がそれほど異ならない時期に行われることになります。例えば、直近で言えば、衆議院は昨年の十一月に行われましたし、参議院は今年の七月に行われております。その時期に同じ選挙制度で選出をした場合、両院の構成がほぼ同じになってしまうということはあると思います。また、それは単に結果ではなくて、同じようなタイプの候補者が選ばれるということもあると思います。
 その意味では、民意の反映というのが、これは様々な意味がありますが、例えばそれぞれの地域における多数の意見を反映させるという形の民意の反映もあれば、あるいは全国で見て、少数意見も配慮して、その全国の国民が持っている意見の分布をそのまま院に反映させるということも、これもまた民意の反映の考え方であります。その意味で、私はその両方の民意の反映の仕方をそれぞれの院が持つことこそが実は本来的な意味のチェック・アンド・バランスになるのではないかと思っております。
 それから、少し小選挙区制について言えば、先ほども申し上げたことになって恐縮なんですが、例えばアメリカやイギリスのように様々な社会的な属性によって自分の住む地域のすみ分けをしているところは、それぞれの中が極めてホモジニアスな地域になっておりますので、それぞれにおいて小選挙で自分たちの代表者を選んでもそれほど有権者の分布と議院の構成の間にずれが出ないことになります。
 しかし、日本はそのような社会では少なくともないというふうに思っております。いろいろな意見の人がいろいろな地域に分散して住んでおります。そうしますと、そこで小選挙区を行った場合、どこでも少数意見がこぼれてしまうことになります。このこぼれる少数の比率が極めて小さい場合は話は別になりますが、例えば衆議院における小選挙区制においては死に票の割合が五〇%近くになっております。その場合、当然に有権者全体の意見の分布と院の構成がずれるということもあります。
 そのことを考えれば、第二院である参議院は比例代表という形で有権者全体の意見の分布を反映させるという制度を取ることが、私は御質問の御趣旨である本来的なチェック・アンド・バランスと民意の反映というものを両立させる考えではないかというふうに思います。

発言情報

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発言者: 小林良彰

speaker_id: 8579

日付: 2004-11-05

院: 参議院

会議名: 憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会