岡田薫の発言 (法務委員会)
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○政府参考人(岡田薫君) 恐らく、治安状況全般についての見方というのはいろいろな視点があるんだろうと思います。本日というか、私どもの今の立場からいたしますと、刑法犯の認知状況の変化というような観点から申し上げますと、恐らく罪種なり手口によって随分違うところがあるのではないかと思います。
御指摘のように、確かに我が国での殺人事件というのは、戦後の数字で見ますと昭和二十年代後半がピークで、三千件ほどの殺人事件がありました。それが現在千五百件ほどでございますので、そういった観点を取ると、その面は良くなっているのではないかという見方が一方では可能です。他方で、殺人事件も平成の初めごろですと千二百件ぐらいでしたから、その時代と比べれば悪くなっているというところがございます。また、強盗のような罪種の場合はどうかというと、戦後の混乱期、非常に多かったわけでありますが、その後ずっと減り続けたものがある時期から急激に増え始めて、そうした戦後の混乱期に近づいてくるというような要素とか、あるいは強制わいせつといったような罪種については、昭和四十一年からしかデータを取っておりませんが、その当時に比べて三倍ぐらいの認知件数になっている。
そういう意味で、治安の良しあし、客観的な良しあし、あるいは感じ方、様々なとらえ方があると思うんですけれども、丁寧な分析をしていくと、やや個別的になる部分があるのだろうと思います。
そういう意味では、一部の御意見として必ずしもそんなに悪くなっていないんではないかという意見もあろうかと思いますけれども、何よりも私ども目立つと思っていますのは、例えば強盗に絡んだ致死事件、致傷事件といったものが相当増えてきていると思っております。そうしたことの治安、そうしたことが治安の悪化に感じさせる要因というのは大変大きなものだろうと思いますし、全般的には、特にここ十年、二十年の間の治安状況の悪化というのは際立っているのではないかと、このように思っております。