甲村謙友の発言 (環境委員会)
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○甲村政府参考人 湖辺環境保護地区の指定並びにそれらの植物あるいは生物等のお話でございます。
まず、湖辺環境保護地区の区域でございますが、これにつきましては、湖の周りの水辺の土地、それからそれと隣接する水域、その中で、湖沼の水質の改善に資すると考えられるヨシ等の植物群落が存在し、それらが一体として保護できる区域を対象としていまして、したがって、指定は水の中だけじゃなくて、水辺の陸域も含めて行われるというふうに考えております。
なお、保護対象とする植物につきましては、今回の法改正におきましては、湖沼周辺に生育している植物の水質浄化機能に着目いたしまして、ヨシ等の水生植物を指定することといたしております。
委員御指摘の柳あるいはハンノキなどの樹木につきましては、現時点では、直ちに保護地区の保護対象に加えるほどには水質浄化機能の解明が進んでいない状況にございますが、ただし、保護対象として考えられますヨシ等の群落の中にこういう柳やハンノキの樹木がある場合は、そういうヨシと一体として、区域として指定するということを考えております。琵琶湖など現地を見させていただきますと、ヨシ原の中によく柳とかハンノキの木が一体として生えている、そういうものがございます。
今後とも、各種の植物の水質浄化機能の研究の進展状況に注目いたしまして、必要に応じまして保護対象の追加を検討してまいりたいというふうに考えております。
続きまして、湖辺環境保護地区の保護対象植物の指定についてでございますけれども、その保護対象植物につきましては、湖沼の水質の改善に資するものとして、今後、環境省令におきまして定めることといたしております。
その際に、いわゆる各地域の実情あるいは特殊性、いろいろございますので、ぎちぎちに定めるということではなくて、これは省令の作成上の、かなり法文上のテクニックになるかと思いますけれども、都道府県知事が柔軟に対応できるような省令にしていきたいというふうに考えております。
次に、ホテイアオイ等の外来植物も指定するのかということでございますけれども、これにつきましては、ことし一月の中央環境審議会の答申におきまして、湖辺の自然浄化機能の活用に当たって、水質が汚濁する以前にはどのような生態系であったかを検討した上で、本来その場に生育していた種を原則とする、そういう答申をいただいております。
先ほども申しましたように、湖辺環境保護地区の保護対象になる植物は今後環境省令で指定していくことになりますけれども、環境省令の作成に当たりましては、この答申の内容を踏まえまして、水質浄化機能に加えまして、地域の生態系を損なうことのないよう十分注意して指定してまいりたいというふうに考えております。
次に、植物だけでなくて、生物の浄化機能の観点でございます。
まず、植物の水質浄化機能につきましては、各地で実証的な調査や研究が行われておりまして、その解明が進められているところでございます。貝などの水生生物につきましていろいろ調べましたけれども、例えば、滋賀県の水産試験場等でイケチョウガイだとかドブガイとかセタシジミのそういう浄化機能の実験研究も行われておりますが、依然、まだ全体としてそういう生物を指定するほどの熟度には至っていないというふうに考えております。
今後、貝類の有する水質浄化機能につきましても積極的に調査研究の推進を図りまして、その機能について科学的知見の集積に努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、湖辺環境保護地区における保護対象に指定された植物の伐採、採取を義務づけるべきではないかということでございます。
まず、今回の法改正の湖辺環境保護地区では、湖辺の水質環境の保全を図るため、ヨシなどの湖沼の水質改善に資する植物が生育している地域を指定しまして、その機能を損なう行為に対して届け出を義務づけているところでございます。
委員おっしゃるとおり、ヨシなどの水生植物は、水質浄化機能の維持のために定期的に刈り取りを行って、そのヨシに蓄積された窒素や燐等の栄養塩類を除去することが適切と考えております。このため、湖辺環境保護地区におきましては定期的な刈り取り等適切な管理が行われるよう、ガイドラインの策定などの努力をしてまいりたいと考えております。
なお、この際には、定期的な刈り取りということになりますと、先ほどの湖辺環境保護地区の届け出行為との関係が出てくるわけですが、これにつきましては、これらの行為は通常の管理行為として届け出の対象から除外するということといたしております。
続きまして、既にある水生植物の保護だけじゃなくて、積極的な植栽、造成、そういうところも指定していくべきではないかという御質問でございます。
御指摘のように、湖沼の水質保全のために、植生の保護だけではなくて、回復とか規模を拡大していくということは非常に重要だと考えております。
御存じのように、環境省を初めといたします関係省庁におきましては、自然再生のための事業を積極的に推進しているところでございまして、自然再生推進法に基づく事業として琵琶湖の湖岸植生の再生に向けた取り組みなどが行われているというふうに承知しております。一つは、自然再生事業によって再生された湖辺の環境を湖沼法の湖辺環境保護地区に指定するという連携も可能でございまして、今回の法改正は、自然再生の観点から見ても極めて有効なものと考えております。
なお、全く何もないところを指定するわけにもいきませんけれども、ある程度、少し植物があって、それをさらにふやしていこう、そういう部分につきましても、この環境保護地区の指定に対しましては柔軟に対応してまいりたいというふうに考えております。