赤松正雄の発言 (憲法調査会)
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○赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。
まず冒頭に、けさの一部新聞報道につきまして各党からコメントというか抗議の御発言がございましたので、公明党につきましても、見出しに「自公民合意」、こういうふうな形になっておりました。そういうことに至るような事実は全くないということを申し上げさせていただいておきます。どうしてそういうふうな報道になったのか、極めて疑問に思うところでございます。
それから、先ほど来各党から表明のありました天皇制の問題につきまして、若干二点ほど申し上げさせていただきたいと思います。
まず、基本的な物の考え方は先ほど私どもの同僚委員が述べたとおりでございまして、憲法の明文上の規定におけるこの天皇制にかかわる部分について私も、新たにつけ加えるあるいは変えるというふうなところはない、こんなふうに考えておるところでございますけれども、その基本に立った上で、二点ほど感じるところがあります。
一つは、先ほど船田幹事から御指摘があったこととも関連をするわけですけれども、象徴天皇という存在についての意義と役割ということについて若干感じていることがございます。
例えば、一九九九年ですから、今の平成天皇が即位をされて十年たった時点で非常に印象に残る記者会見をなさっております。その中にこうあります。これは皇后陛下の御発言です。
この十年間、陛下は常に御自身のお立場の象徴性に留意をなさりつつ、その上で、人々の喜びや悲しみを少しでも身近で分け持とうと、お心を砕いていらっしゃいました。社会に生きる人々には、それぞれの立場に応じて役割が求められており、皇室の私どもには、行政に求められるものに比べ、より精神的な支援としての献身が求められているように感じます。役割は常に制約を伴い、私どもの社会との接触も、どうしても限られたものにはなりますが、その制約の中で、少しでも社会の諸問題への理解を深め、大切なことを継続的に見守り、心を寄せ続けていかなければならないのではないかと考えております。
こういう発言があるわけですけれども、この文面の中から、皇后陛下の、現在の象徴天皇制というものに対する、極めて制約の多い状況に対する何か言いしれぬ、おっしゃりたい発言の真意というものが感じられるように思います。いま少し、具体的なありようとしての象徴の意義、役割というものについて、どこかの場面で何らかの検討がなされていいんじゃないか、そんなふうな感じが一点いたします。
もう一点は、皇位継承の問題につきまして、現在、皇室典範をめぐる、学識者を中心とする議論が進められておりますけれども、皇室典範の改正を求める声が多いということは私もそのとおりだろうと思います。
第一義的には、女性天皇は認められていいと考えます。それが常識であると思います。しかし同時に、その前にとるべき措置があるのではないかとの指摘、つまり、「天皇及び皇族は、養子をすることができない。」との現行の皇室典範第九条の規定を改めることが、最も伝統にかなった、皇室断絶回避の手法をとることだということを考えよとの主張にも耳を傾ける必要があるのではないかと考えます。
ともあれ、この問題に拙速は禁物で、あらゆる角度から議論、検討が加えられていいテーマであろう、こんなふうに思う次第でございます。
以上です。