保岡興治の発言 (憲法調査会)
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○保岡委員 私は、小泉総理が、靖国神社に行かれて英霊に対して哀悼の意を表されたり、二度と戦争をしない決意を日本のリーダーとして示される、これはやはり、どの国でも行っている当然のことだと思います。
この靖国神社に行くということについていろいろ議論もあるわけでございますけれども、私は、やはりその辺は、総理が行う、国家のトップが行うそういう行為について違憲だとか合憲だとか解釈が分かれるような憲法であってはならない、そういった意味で、この政教分離についてはもう少し明確な規定を置くべきだと。
例えば、国、地方自治体、その他の公共団体及びその機関は、我が国の社会的、文化的諸条件に照らし、社会的儀礼あるいは習俗的行事とされる範囲を超えて、宗教的意義を持って特定の宗教を助長、援助もしくは促進、圧迫、あるいは干渉するような宗教活動をしてはならないと。また、そのような目的に基づいて宗教的活動を行う組織または団体の使用、便益、維持のために公金その他の公の財産を支出し、または利用させてはならない。八十九条の私学助成についての規定に疑義があるところを、この八十九条を廃止することとあわせて、宗教的な目的で公の財産を使用してはならないことをあわせ規定するようなきちっとした条文を憲法に入れるのは、非常に根幹的な大事な問題だ、そう思います。
それと、先ほど鹿野議員初め数人の先生からお話があった知的財産とか科学技術のことでございますが、日本がこれから活力を持って生きていくためには、やはり何といっても知的財産の保護あるいは創造、活用ということが決定的に重要だということを考えると、私は、世界一の知財立国という意味で、日本が世界にあるいは国民に強いメッセージを持ってこの知的財産の保護に関する規定の整備を憲法に置くことによって、これをめぐる施策の推進に国家を挙げて全力を尽くすという姿勢を示すということが大事だと思わざるを得ないところでございます。
それからもう一つ、先ほども述べましたが、多少敷衍させていただいて、教育の憲法上の規定でございますが、二十六条の権利や義務を決めるだけじゃなくて、私は、先ほど保利先生が言われた、前文にそれを書くのか、あるいは、別個、プログラム規定として教育の重要性や向かう必要性の基本を条文として起こすのか。
私は、やはり教育基本法、憲法というのは一体であると。なぜならば、平和主義、基本的人権主義、国民主権主義、こういった基本権を、我が国のシステムとして、そしてそのシステムを支える日本人のあり方として、いい秩序やいい状況をつくり出して幸せ、平和、平穏を確保していくということは、やはり、これはもうひとえに教育にかかっていると私は思います。
世界平和を求める、国がすぐれた国家として世界から信頼され、あるいはみずからも誇りに思えるような国家をもし日本が求めるならば、それもまた教育が決定的に重要な意味を持って、教育がしっかりしているからすべての制度が信頼される。どんなに国民主権主義を信奉しても、政府は信用できないという前提で国民がいろいろな施策を議論するというようなことは極めて不幸なことであって、私は、何に一番基本的な価値を置いてこのすばらしい国家や世界をつくっていくかといえば、それはやはり何といっても教育であると。
したがって、教育に関する前文あるいは条項を起こしてその重要性を憲法に位置づけるということは、非常に憲法改正において重要なテーマだと重ねて強調させていただきたいと思います。