早川忠孝の発言 (憲法調査会)
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○早川委員 自由民主党の早川忠孝でございます。
まず、憲法は一体だれのものかというあたりから話をしたいと思います。
昭和二十一年当時、恐らく七千万台の国民が憲法の策定作業に全員参加したかというと、必ずしもそうではない。当時、公職追放に遭い、しかも、言論の自由というのが完全には認められていなかった状況の中での現在の憲法の制定がなされている、こういったことを考えますと、当然、戦後六十年を経た現時点においては、憲法について、その問題点あるいはそのあるべき姿を検討するのは極めて当然であると思います。この前文というのは、今回、憲法改正の議論がこれから進行する中で、結果的にはどういう改正を必要とするか、それによって結果的にはその前文の中身が決まってくると思います。
憲法改正を私はしなければならないと思っております。そのためには、まず第一に重要なことは、国民全体の憲法改正の改革の情熱がどの程度高まっているか、あるいは憲法の起草者の改革への情熱がいかに高いか、これが問われるわけであります。これまでは、いわば与えられた憲法あるいは押しつけられた憲法、私の表現でいえば借り物の憲法の存在でありましたけれども、これからは、現在の国民が将来の日本の国民のためにも新しく自分の手でつくる憲法である、憲法づくりに参加をするという観点から考えなければならないと思います。そういう意味からしますと、現在の憲法には国民自身の参加の意識というのが極めて欠落をしているのではないかと思います。
現在、憲法改正が必要とされる事情であります。これは、私は、家庭崩壊、地域崩壊あるいは国家崩壊の危機に瀕しているという認識を持たなければならないのではないかと考えております。そういう点から、現在の憲法の見直しを必要とする条項が、例えば九条であり八十九条であり、あるいは場合によっては二十条三項等になるかもわかりません。場合によっては国会の一院制、二院制の議論になるかもしれませんし、地方分権の問題になるかもしれません。新しい環境権を入れるとかいった基本的人権条項の追加あるいは改定、あるいは、基本的人権といわゆる公共の利益とのこの相克関係をどのように調整するか、その原理の導入であるかもわかりません。こういったことをすべて解決していくための新しい憲法を私たちはつくっていかなければならないと思っております。
そういう点からしますと、持続可能な地球あるいは持続可能な日本の国家制度、こういったものを十分認識しなければならないと思っております。地球環境の破壊というものが大きく世界的に問われている時代を迎えております。そういった意味で、何としても環境あるいは国際社会との共生を目指さなければならない、宗教対立やイデオロギーの対立を克服する、そういった新しい社会の中での名誉ある地位を占めるということが目標でなければならないと思います。高い倫理性に基づいた道義国家の構築というのが求められているのではないかと思います。日本の歴史、伝統、文化、これを当然反映するものでなければ、これは日本国の憲法とは到底言えないと思います。
こういった配慮のもとで、新しく国民が復唱できるような、暗唱できるような、そういう憲法の前文をつくっていかなければならないと思います。
以上であります。