菅原一秀の発言 (厚生労働委員会)
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○菅原委員 今、大臣から御答弁いただきましたが、この五年間の足跡は多としながらも、私は、本来介護というものはやはり家族がやるものという基本哲学は忘れてはいかぬ。これは、言ってみれば日本の家族のあり方という問題にも深くかかわっているわけでございまして、その上で、家族の負担軽減のために社会が介護を支援していくという考え方が基本的なところではないかな、このことを指摘しておきたいと思っております。
さて、介護保険は、施行後の五年間はサービス利用の拡大をもたらした反面、一方では、保険料を払っているんだから給付サービスは使わにゃ損という、いわばモラルハザードを利用者の側にも、あるいは事業者の側にももたらしてしまった、こういう側面があるのもこれまた事実でございます。さらに、この五年間はサービス基盤の確立が最優先されたために、民間を主として多様な事業者を参入させて、サービス拡大へのアクセルを踏んできた。ややもすれば踏み過ぎてしまって、何でもかんでも介護保険というような結果に今なっているのではないか、こうとらえております。
例えば、本来地域のボランティアが担ってきた慈善的な支援や援助も、全部今日ではこの介護保険に組み込まれてしまって、そういう善意というものが失われつつあるという現実もあります。その意味で、介護保険制度を持続可能とすることのためには、給付全体を見直し、徹底してむだを省いて、そして効率化すべきところ、重点化すべきところ、めり張りをつけた見直しというものを期待してやまないわけであります。
給付の効率化という観点からは、今回の見直しで大臣からもお話がありました。また、さきの我が党の大村理事からも代表質問でただしておりますように、介護予防の推進とホテルコストの見直し、この二つの柱についてはただしていると同時に、今後のこの委員会でも我が党からも議論があると思いますので、私はきょう、若干違った角度から、増大した給付のスリム化、効率化、重点化という点についてお尋ねをしたいと思います。
まず、要介護認定でありまして、介護保険は、医療保険制度と異なって、サービス利用に当たりまして、まず要介護認定が必要となっているわけでありますが、私は、かねてから党の厚生労働部会などで、要介護認定のあり方そのものが基本的に見直しが必要じゃないか、こんなふうに指摘をしてまいりました。
よく、介護認定といいますと、要支援から要介護五までのところに、自分がどこに認定されるんだろうか、あるいはどのレベルの割合が一番高いんだろうか、こういったことが関心の的になるわけでありますが、それでは一体、介護認定の申請をした被保険者のうちで、大体全体で何%が要支援あるいは要介護となるかという視点、これは意外と欠けているんではないか、こう思っております。
私、調べましたらば、被保険者が認定申請をすれば、これまで約五年間、ほぼ一〇〇%近い方が認定を受けている。本当にびっくりしたわけでございます。そこで、この認定率ということにつきまして、申請をすればほぼ全員が認定を受けているという今の実態について、例えばある方が、認定されてから、あれ、先々の予約のつもりで申請したのになんという人も出てきているありさまでありまして、このようなことが要支援者を急増させてきた要因になっているんではないか、こんなふうにとらえております。
このことについてどのようにお考えでいらっしゃるか、また、これまで、今言った視点については意外と取り組みがなされてこなかったような気がしますが、いかがでしょうか。