石川卓の発言 (外交防衛委員会)

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○参考人(石川卓君) アメリカの比重がどのくらいかということなんですけど、ちょっと、もしかしたらお答えになっていないかもしれませんけれども、よくそのミサイル防衛に関してアメリカの戦略に日本がますます組み込まれる云々という話が出てくるわけですけれども、確かにアメリカの戦略と日本とがある意味で一体化して、日本の安全保障のためにある抑止効果を高めようということだと思いますので、それをどのように呼ぶかということはいろいろあるかと思うんですけれども、私は常日ごろから言っているのは、組み込まれることの何がいけないんだということでございます。組み込まれてはいけない部分というのも確かにあるとは思いますけれども、同盟国として、よりその抑止効果を高めるために、それが日本の安全保障につながるということであるとすれば、よりアメリカの戦略と一体化した形で動けるようになっていくということ自体がそれほどマイナスかどうかということですね。言葉は確かに悪い言葉かもしれません、従属とかいろいろなイメージの悪い言葉が使われますけれども、目的は日本の安全保障を高めるということでございますので、そのための手段としてそれが有効であるという場合には、それが永続的になったりとか、ある不要な、ある意味で拘束になるといったことは慎重に避けていかなければならないとは思いますけれども、決して言葉がイメージさせるほどのマイナスだけではないというふうに私自身は考えております。
 これは日本に限らずあらゆる国に関してそうで、今日のお話でも申しましたように、割とアメリカの警察行動的な武力行使、あるいはその武力行使の能力と意思というものに国際社会が広く依存している、いろいろ文句を言いながらも実は依存をしているという部分は、これは否定できないわけで、我々は今そういう非常に危険な安全保障環境に置かれているという以上、そういう、まあ、ある意味では怖い存在ではありますけれども、アメリカとより一体化した形で動けるようになっていくという選択は決して、何といいますか、賢明ではないということではないという気がいたします。
 それから、盾矛の関係、政治、外交への依存というものがその費用対効果面でどうかということでございますけれども、それはもう確かに、私の話の中でもありましたように、とにかくこれをやればすべて解決するというわけではなくて、非常に様々なことをやっていかなければいけないと、やらなくてもいろいろやっていかなきゃいけないわけですけれども。
 それこそ、先ほどの軍縮外交のお話もありましたけれども、特に、本当にこのミサイル防衛というものを配備して東アジアの戦略環境というものを良くしていくんだという、あるいは良くしていけるんだという議論がありますけれども、そうだとすれば、話の中でも若干簡単に触れましたけれども、北朝鮮あるいは中国というものを相手に非常に難しい交渉というものをしていかなければいけないということで、やはりその政治、外交の部分というものがなければ、これをやったところですべて丸く収まるという問題ではないということは確かだと思います。
 しかしながら、そこで、ここは考えがいろいろ分かれるところだと思いますけれども、やはりその際に、丸腰でという言い方がいいのかどうか分かりませんけれども、いくのかということですね。お話ししましょうといってお話ししてくれる相手かどうかということですね、まともに取り合ってくれるかどうかという。特に二国間あるいは三国間、あるいはほかの国を含めてでということにもなるかもしれませんけれども、相手の持っている兵器を減らす、あるいはなくすという交渉を行うときに、こっちは持っていないんだからなくしてくれよということをただ言ったところで通じる相手かどうかということはどうしても考えざるを得ない、そういう厳しい現実であると。だとすれば、政治、外交に依存する度合いが高いというのは間違いないと思いますけれども、そのためには一定の投資というものを行わざるを得ないということもあるかというふうに思います。
 その意味で、その投資としてこのミサイル防衛というのが高過ぎるのかどうかというのは非常に難しい判断だと思いますけれども、しかしながら、当たる当たらないという問題ありますけれども、これ単体でもそれなりに効用というものは望めるわけでございますし、先ほども言ったように、将来的にその活用の仕方によって様々な効用を生み出していくことはできるということはありますので、一方で、それに伴って生じ得るリスクを政治、外交によって極小化しながらその効用を最大化していくという方向で考えるのが一番、最終的には費用対効果という面で一番得、得というか効果を取れるのではないかというように考えております。

発言情報

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発言者: 石川卓

speaker_id: 17509

日付: 2005-07-12

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会