石川卓の発言 (外交防衛委員会)
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○参考人(石川卓君) ブースト段階迎撃に関してということですけれども、今のお話と若干関連するわけですけれども、やはりミッドコース段階、ミッドコースあるいはターミナル段階での迎撃というものはどうしてもその限界が出てこざるを得ないだろうというふうに私自身は思っております。
ブースト段階迎撃という方が、もし技術ができるのであれば、より確率の高いあるいは迎撃が恐らく可能になるんだろうということをひとつ考えているわけです。特に日本の場合、PAC3でノドンという千三百程度の射程を持つミサイルを、撃ち漏らしを撃つということでございますけれども、非常に防衛範囲の限られたシステムでございます。そもそもはスカッドという三百から六百キロ射程のミサイルというものを対象につくられてきたものでございまして、これは相当広く広範に配備しないと到底、幾ら撃ち漏らしとはいっても、速度の速いノドンにどこまで対応できるかということはどうしても私自身かなり気に掛かっていることであります。
そうだとすると、やはりブースト段階迎撃に、ある意味で技術開発面においても力を入れていくというのがひとつ日本としては重要なことなのではないかというように考えるわけでございますけれども、その際、その法体制の見直しというものが当然必要になると申しましたのは、現行の改正案というのが領土及び公海上というところに限られておりますので、だとするとブースト段階迎撃というのは場合によってはできないということになりますので、そこから必然的にブースト段階迎撃のシステムというものが出てくれば、その部分については見直さなければいけなくなるだろうということを申し上げたわけです。
それに絡めて、どうしてもそうなってくると、私、本当にこの議論が法律家としては致し方ないことだというふうに理解はするんですけれども、どっちに飛んでいく云々という、それを撃ち落としていいのか云々という議論は、政治学者の目から見ると非常に、もう少しほかにやることがあるだろうという感じもいたすわけですけれども、どうしてもそれは集団的自衛権の話に絡んでこざるを得ないんだろうというふうに思いますけれども、それを今から議論をしておくことはもちろん必要であるとは思いますけれども、法体制の見直しについてどのぐらいの時期を見越して、今からなのか何年後からなのかというのは、やはりちょっと難しいところだと思うんですけれども、私、特に今すぐにどうこうという必要はないのであろうと、今の法改正とはやはり切り離して考えて構わないのではないかというふうに考えております。
ブースト段階の技術というのは果たしていつできるのかというのは技術的な問題でございまして、私は確答できないわけでございますけれども、昔は二〇一〇年か一二年ごろと言われていたわけですけれども、ミサイル防衛はすべて後ろ倒しになってきていますので、どのぐらいになるかどうかも分からない。一方で、ブースト段階用の技術でなくても、先ほども少しちらっと申し上げましたけれども、本来はミッドコース用のシステムをブースト段階に無理に使うと、無理なのかどうかも私はちょっと完全には分からないんですけれども、日本が配備するような、あるいは共同研究しているようなシステムですね、一段階ベースアップしたものをそういった形で使うということも考えられるのかもしれないということですので、どういったシステムの使い方をするのか、ブースト段階迎撃を可能なシステム、それ用でなくてもというのがいつ出てくるかということ、それがかなり現実的な段階になったところでやればいいのではないかというふうに実は考えております。
と申しますのは、理由はただ一つでございまして、集団的自衛権の問題は、どちらにしても恐らくこの四、五年の間に何かしら憲法の問題との絡みにおいても進んでいくでしょうということがありますので、その中でこの問題については当然のことながら考慮されながら議論されていくということではないかというように思っておりますので、今この段階でその方向性を規定するようなことというのは、どちらの立場からしても若干危険があるのかなという気がいたしております。
以上です。