山田昌弘の発言 (少子高齢社会に関する調査会)

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○参考人(山田昌弘君) まず、袖井委員に対する、質問に対してのちょっと補足でもよろしいですか。
 私、今、経済産業省で結婚産業研究会というのが立ち上がっていまして、そこで結婚産業の実態と優良なところを保護して、出会い系サイトみたいな、変だと言っちゃいけません。ちょっと変だと言うと語弊がありますが、ところを峻別しようというのがありますが、やはりそこで話されているのは、まずやはりミスマッチはなかなか解消しない。つまり、女性が望むような、収入が安定していて格好よくてというような男性がなかなか集まらないのが苦慮するというのがまず第一点でございます。
 あと第二点は、やはりここは強調したいんですが、結婚産業の中では、やはり中に参加しているうちに、そんな高い期待持ったって無理だなというのを分からせる機能があるというのが一つと、あとコミュニケーション下手な男性を教育してコミュニケーションを付けさせて何とか成功にこぎ着けるというのもやり始めているという話がありますので、そういうことにも多少、プラス、結婚難解消にはプラスにはなるのかなというふうに思っております。
 次に、私に対する中原先生の御質問なんですが、やっぱり今も昔も変わらない、それは年収は高い方がいいよということ、女性にとってですけれども。なんですけれども。やはり今と昔で変わったことというのは、昔は格差があったとしても量的な格差であったと。つまり、例えば中卒であっても企業に入ればそこそこに出世して、企業の中で課長、係長とか職長とかそういうところまでにはなれた。つまり、若い男性で企業に入っていれば、若しくは自営業であっても農業であっても、少なくとも安定して多少は収入が上がる期待が持てたということで結婚していったんだと思います。しかし今は、今のフリーターとか不安定なことが、いや、五年、十年後にはもう就職してうまくいくんだというふうな見通しがあればいいんでしょうけれども、今その見通しがない状態でほっておかれているというのが状態でございます。
 もちろん、企業の中でも、中核的で専門的な人は、企業は終身雇用、年功序列でやはり男性でも女性でも抱え込もうとするんですけれども、やはりそういうところからはじかれた若者、実はフリーターの女性も結婚しにくいというデータが最近出てきていまして、男性も、いや、どうせ共働きするんだったら収入の高い女性と共働きしたいというふうになって、フリーターであれば男性はもちろん女性であってもなかなか結婚相手としては選ばれにくい状況というのは何とかしなくてはいけないかなというふうに思っていますが、私もいろんな政府の委員等もしていろいろ提案とかもするんですけれども、なかなかうまい手がないのが現状でございます。
 ただ一つ、企業に終身雇用を復活しろというのは私は無理だと思います。だから、社会全体で、別に政府はやらなくてもいいわけですが、自治体なりコミュニティーなりNPOなり、そういうところで、少なくとも五年先、十年先にこれだけの収入があるんだという見通しが付くような方策というのが若い人は一番求めている。つまり、収入は高くなくてもいいから見通しを持ちたいというのが若い未婚者の願望でございました。
 で、パラサイトシングルが、ただ両親が高齢化するというのも大変なんですけれども、今の、まあこんなことを言うのもなんですが、今の六十、七十のパラサイトシングルの親たちの世代というのは年金的には最も恵まれている世代でございまして、親がたとえ介護状態になっても、親の年金が入っている限りパラサイトシングルは世話しながら暮らせるというふうに言うんですよ。だから、その不安定な雇用にいるパラサイトシングルたちが恐れているのは、その親が亡くなって年金が入らなくなったときに自分自身の生活が成り立てるのか、成り立つのかどうなのかという不安とともに暮らし始めている三十代、四十代の親同居未婚者というものが今後増え始めているというふうに私は判断しています。もちろん、全員がそうというわけではないですので、そういう人たちが何十万人というレベル、オーダーで出てくるというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 山田昌弘

speaker_id: 27219

日付: 2005-02-16

院: 参議院

会議名: 少子高齢社会に関する調査会