山田昌弘の発言 (少子高齢社会に関する調査会)
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○参考人(山田昌弘君) 収入の見通し、不安定雇用がなぜ生み出されているのかというお話だと思うんですけれども、すごい専門家ではないのですが、やはりニューエコノミーと言われるような社会構造的な大変化というものが今全世界を覆っているというふうに考えています。つまり、不安定雇用が生み出されたのは日本だけではなくて、アメリカ、ヨーロッパでも生まれていて、それが大問題になっているわけです。
日本で大問題にならなかったのは、私が言うパラサイトシングルで、親が子供を抱えてしまっているために若者のホームレスの群れがあふれるということが起きていないだけで、だから今対策を、親がまだ元気なうちに対策をしておかないと、将来に先送りされるというふうに私が強調しているところでございますが、基本的には物作り経済から、情報なりサービスなり知識なり、そういう新しい経済への転換が起こっている、その転換に制度等がなかなか追い付かない。別にこれは日本だけではなくてあらゆる先進国がなかなか追い付かないわけだと思います。
つまり、物作りというのは、たくさんの人が一杯かかわって物を作るわけですから、企業に入って熟練をする、仕事を覚える、IT化されていなかったら商売関係を覚えるという意味で熟練が必要だったわけですけれども、今は、IT産業というのはコピーできますから、つまり単純にコピーができるということは、コピーの元を作る人とコピーしたりそのコピーを配る人というものの生産性がすごく拡大してしまうわけですね。ファストフードとかスーパーなどではマニュアルを作る人とマニュアルどおりに動く人の格差がやはり拡大していくというのは、これは産業構造の変化に伴う必然的な流れだと私は解釈しております。
だから、あらゆる国、日本だけではなくてあらゆる先進国では、いかに生産性が低いままほうっておかれている若者を何とか多少なりとも見通しを立てられるような方策をするということに関しては様々な工夫をしている。もう日本でももちろんなされているわけですけれども、様々な工夫がなされていますが、この流れを止めることは不可能かと私は思っております。