中野麻美の発言 (厚生労働委員会)

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○中野参考人 明確に間接差別という法理を明示して判断がなされた事案というのはありません。
 しかしながら、これは現職の裁判官、判事でありますけれども、女性差別訴訟についての裁判所の考え方をあらわしたものと考えられる論文がありまして、その中に、裁判所は、間接差別という言葉は用いていないけれども、その手法を実質的にとりながら性差別にアプローチしてきている、こういう解説がなされております。
 私が先ほど紹介させていただきました立証責任に関する判断のアプローチ、それから性中立的な基準の適用の結果として生じた男女の格差に関するアプローチ、これが二つの側面から、間接差別の法理という言葉は用いてはいないけれども、同様の手法を持ちながら、実質的に差別と考えられる事案については違法と判断する、こういう裁判例が確立をされてきたというふうに考えております。
 ただ、体系的にこういった間接差別の法理というものが認識されていないということもありまして、法制度上それが明確に明らかにされたものがないわけでありますから、諸外国の判断事例などを参考にしながら、我が国の確立されてきた法理論を積み重ねながらの適用ということになってきている、このように解釈しております。
 したがって、現在の裁判所がとってきているものを後退させるものでは毛頭あってはならないというふうに考えますけれども、一般条項の適用によって裁判所が積み上げてきたこの考え方というものに基づいて性差別を解消させていくということは積極的に行われなければいけない、このように考えております。
 したがいまして、間接差別に基づく性差別の排除が行政権限を通じて行われるためには、その法的な根拠が必要でありますから、均等法に基づいてその規定がなされる必要があると考えますが、しかしながら、実質的に差別であるというふうに考えられるものについても、一般条項があるわけですから、その排除が何がしかの形で行われてしかるべきだ、こういうふうに解釈できると思います。

発言情報

speech_id: 116404260X03020060613_021

発言者: 中野麻美

speaker_id: 26658

日付: 2006-06-13

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会