厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
平成十八年六月十三日(火曜日)
午前九時一分開議
出席委員
委員長 岸田 文雄君
理事 大村 秀章君 理事 鴨下 一郎君
理事 北川 知克君 理事 谷畑 孝君
理事 寺田 稔君 理事 園田 康博君
理事 山井 和則君 理事 福島 豊君
新井 悦二君 井上 信治君
石崎 岳君 上野賢一郎君
加藤 勝信君 川条 志嘉君
木原 誠二君 木村 義雄君
清水鴻一郎君 菅原 一秀君
杉村 太蔵君 高鳥 修一君
戸井田とおる君 冨岡 勉君
西川 京子君 林 潤君
原田 令嗣君 平口 洋君
福岡 資麿君 松浪 健太君
松本 純君 御法川信英君
山本 明彦君 逢坂 誠二君
岡本 充功君 菊田真紀子君
小宮山洋子君 郡 和子君
田名部匡代君 寺田 学君
西村智奈美君 古川 元久君
柚木 道義君 上田 勇君
高木美智代君 高橋千鶴子君
阿部 知子君 糸川 正晃君
…………………………………
厚生労働副大臣 中野 清君
厚生労働大臣政務官 西川 京子君
政府参考人
(厚生労働省労働基準局長) 青木 豊君
政府参考人
(厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 鳥生 隆君
政府参考人
(厚生労働省雇用均等・児童家庭局長) 北井久美子君
政府参考人
(厚生労働省年金局長) 渡辺 芳樹君
参考人
(社団法人日本経済団体連合会労政第一本部長) 川本 裕康君
参考人
(弁護士) 田島 優子君
参考人
(弁護士) 中野 麻美君
参考人
(日本労働組合総連合会総合人権・男女平等局長) 龍井 葉二君
参考人
(出版労連女性会議議長) 伊東 弘子君
参考人
(均等待遇アクション21事務局) 酒井 和子君
厚生労働委員会専門員 榊原 志俊君
—————————————
委員の異動
六月十三日
辞任 補欠選任
西川 京子君 山本 明彦君
仙谷 由人君 逢坂 誠二君
同日
辞任 補欠選任
山本 明彦君 西川 京子君
逢坂 誠二君 寺田 学君
同日
辞任 補欠選任
寺田 学君 仙谷 由人君
—————————————
六月十三日
臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案(中山太郎君外五名提出、衆法第一四号)
臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案(斉藤鉄夫君外三名提出、衆法第一五号)
同月十二日
医療改悪をやめ最低保障年金制度の実現に関する請願(石井郁子君紹介)(第三四四八号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三四四九号)
パートタイム労働者の均等待遇実現に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三四五〇号)
無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願(稲田朋美君紹介)(第三四五一号)
同(金子一義君紹介)(第三四五二号)
同(古賀誠君紹介)(第三四五三号)
同(土肥隆一君紹介)(第三四五四号)
同(冨岡勉君紹介)(第三四五五号)
同(並木正芳君紹介)(第三四五六号)
同(二田孝治君紹介)(第三四五七号)
同(船田元君紹介)(第三四五八号)
同(松本龍君紹介)(第三四五九号)
同(山田正彦君紹介)(第三四六〇号)
同(稲田朋美君紹介)(第三五七九号)
同(太田誠一君紹介)(第三五八〇号)
同(柴山昌彦君紹介)(第三五八一号)
同(菅義偉君紹介)(第三五八二号)
同(谷川弥一君紹介)(第三五八三号)
同(長崎幸太郎君紹介)(第三五八四号)
同(冬柴鐵三君紹介)(第三五八五号)
同(保利耕輔君紹介)(第三五八六号)
同(三原朝彦君紹介)(第三五八七号)
腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(衛藤征士郎君紹介)(第三四六一号)
同(金子一義君紹介)(第三四六二号)
同(村上誠一郎君紹介)(第三四六三号)
同(渡部恒三君紹介)(第三四六四号)
難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策を求めることに関する請願(佐藤剛男君紹介)(第三四六五号)
同(田村憲久君紹介)(第三四六六号)
同(筒井信隆君紹介)(第三四六七号)
同(冨岡勉君紹介)(第三四六八号)
同(広津素子君紹介)(第三四六九号)
同(渡部恒三君紹介)(第三四七〇号)
同(石田真敏君紹介)(第三五八八号)
同(清水鴻一郎君紹介)(第三五八九号)
同(古川元久君紹介)(第三五九〇号)
臓器の移植に関する法律の改正に関する請願(北神圭朗君紹介)(第三四七一号)
てんかんを持つ人の医療と福祉の向上に関する請願(阿部知子君紹介)(第三四七二号)
同(古川元久君紹介)(第三五九三号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(阿部知子君紹介)(第三四七三号)
同(甘利明君紹介)(第三四七四号)
同(泉健太君紹介)(第三四七五号)
同(枝野幸男君紹介)(第三四七六号)
同(大島敦君紹介)(第三四七七号)
同(梶山弘志君紹介)(第三四七八号)
同(木村勉君紹介)(第三四七九号)
同(北神圭朗君紹介)(第三四八〇号)
同(後藤茂之君紹介)(第三四八一号)
同(佐々木隆博君紹介)(第三四八二号)
同(佐藤剛男君紹介)(第三四八三号)
同(塩谷立君紹介)(第三四八四号)
同(柴山昌彦君紹介)(第三四八五号)
同(高井美穂君紹介)(第三四八六号)
同(筒井信隆君紹介)(第三四八七号)
同(冨岡勉君紹介)(第三四八八号)
同(中谷元君紹介)(第三四八九号)
同(西村真悟君紹介)(第三四九〇号)
同(平岡秀夫君紹介)(第三四九一号)
同(船田元君紹介)(第三四九二号)
同(堀内光雄君紹介)(第三四九三号)
同(村上誠一郎君紹介)(第三四九四号)
同(望月義夫君紹介)(第三四九五号)
同(渡部恒三君紹介)(第三四九六号)
同(石井啓一君紹介)(第三五九四号)
同(石田真敏君紹介)(第三五九五号)
同(今井宏君紹介)(第三五九六号)
同(江藤拓君紹介)(第三五九七号)
同(大島理森君紹介)(第三五九八号)
同(黄川田徹君紹介)(第三五九九号)
同(小宮山洋子君紹介)(第三六〇〇号)
同(後藤茂之君紹介)(第三六〇一号)
同(田島一成君紹介)(第三六〇二号)
同(田端正広君紹介)(第三六〇三号)
同(中野正志君紹介)(第三六〇四号)
同(長妻昭君紹介)(第三六〇五号)
同(野田聖子君紹介)(第三六〇六号)
同(伴野豊君紹介)(第三六〇七号)
同(古川元久君紹介)(第三六〇八号)
同(松浪健太君紹介)(第三六〇九号)
同(松原仁君紹介)(第三六一〇号)
同(山本拓君紹介)(第三六一一号)
国民の命と暮らしの保障を求めることに関する請願(石井郁子君紹介)(第三五五九号)
同(笠井亮君紹介)(第三五六〇号)
同(志位和夫君紹介)(第三五六一号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三五六二号)
カネミ油症被害者の抜本的な恒久救済対策の完全実施に関する請願(高木美智代君紹介)(第三五六三号)
同(長妻昭君紹介)(第三五六四号)
同(福島豊君紹介)(第三五六五号)
同(古川元久君紹介)(第三五六六号)
同(保坂展人君紹介)(第三五六七号)
パーキンソン病患者の療養生活上の諸問題救済策に関する請願(後藤茂之君紹介)(第三五六八号)
男女雇用機会均等法等の改正を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三五六九号)
同(石井郁子君紹介)(第三五七〇号)
同(笠井亮君紹介)(第三五七一号)
同(小宮山洋子君紹介)(第三五七二号)
同(穀田恵二君紹介)(第三五七三号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三五七四号)
同(志位和夫君紹介)(第三五七五号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三五七六号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三五七七号)
同(吉井英勝君紹介)(第三五七八号)
最低賃金の引き上げと全国一律最低賃金の法制化に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第三五九一号)
進行性骨化性線維異形成症を特定疾患治療研究事業の対象疾患に指定することに関する請願(棚橋泰文君紹介)(第三五九二号)
同月十三日
カネミ油症被害者の抜本的な恒久救済対策の完全実施に関する請願(菅野哲雄君紹介)(第三六五二号)
同(谷川弥一君紹介)(第三六五三号)
同(谷畑孝君紹介)(第三六五四号)
同(照屋寛徳君紹介)(第三六五五号)
同(郡和子君紹介)(第三八二三号)
同(仙谷由人君紹介)(第三八二四号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八二五号)
同(辻元清美君紹介)(第三八二六号)
同(土屋正忠君紹介)(第三八二七号)
同(山井和則君紹介)(第三八二八号)
同(柚木道義君紹介)(第三八二九号)
無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願(片山さつき君紹介)(第三六五六号)
同(上川陽子君紹介)(第三六五七号)
同(菅原一秀君紹介)(第三六五八号)
同(高鳥修一君紹介)(第三六五九号)
同外一件(寺田稔君紹介)(第三六六〇号)
同(平田耕一君紹介)(第三六六一号)
同外一件(松本純君紹介)(第三六六二号)
同(山崎拓君紹介)(第三六六三号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八三三号)
同(大野松茂君紹介)(第三八三四号)
同(亀井久興君紹介)(第三八三五号)
同(北川知克君紹介)(第三八三六号)
同(近藤基彦君紹介)(第三八三七号)
同(仙谷由人君紹介)(第三八三八号)
同外一件(田中和徳君紹介)(第三八三九号)
同(田村憲久君紹介)(第三八四〇号)
同(達増拓也君紹介)(第三八四一号)
同(戸井田とおる君紹介)(第三八四二号)
同(藤田幹雄君紹介)(第三八四三号)
同(古本伸一郎君紹介)(第三八四四号)
同(町村信孝君紹介)(第三八四五号)
同(三ッ矢憲生君紹介)(第三八四六号)
同(渡辺喜美君紹介)(第三八四七号)
難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策を求めることに関する請願(阿部知子君紹介)(第三六六四号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第三六六五号)
同(佐藤茂樹君紹介)(第三六六六号)
同(菅原一秀君紹介)(第三六六七号)
同(高鳥修一君紹介)(第三六六八号)
同(寺田稔君紹介)(第三六六九号)
同(原田義昭君紹介)(第三六七〇号)
同(松本純君紹介)(第三六七一号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八六一号)
同(岩永峯一君紹介)(第三八六二号)
同(岩屋毅君紹介)(第三八六三号)
同(篠原孝君紹介)(第三八六四号)
同(戸井田とおる君紹介)(第三八六五号)
同(松木謙公君紹介)(第三八六六号)
同(山岡賢次君紹介)(第三八六七号)
同(柚木道義君紹介)(第三八六八号)
無年金の在日外国人障害者・高齢者の救済に関する請願(佐藤茂樹君紹介)(第三六七二号)
てんかんを持つ人の医療と福祉の向上に関する請願(寺田稔君紹介)(第三六七三号)
同(松本純君紹介)(第三六七四号)
同(井上信治君紹介)(第三八七四号)
同(柚木道義君紹介)(第三八七五号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(木村太郎君紹介)(第三六七五号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第三六七六号)
同(七条明君紹介)(第三六七七号)
同(菅原一秀君紹介)(第三六七八号)
同(寺田稔君紹介)(第三六七九号)
同(中山太郎君紹介)(第三六八〇号)
同(野田佳彦君紹介)(第三六八一号)
同(原田義昭君紹介)(第三六八二号)
同(藤井勇治君紹介)(第三六八三号)
同(牧義夫君紹介)(第三六八四号)
同(松本純君紹介)(第三六八五号)
同(松本大輔君紹介)(第三六八六号)
同(松本洋平君紹介)(第三六八七号)
同(三谷光男君紹介)(第三六八八号)
同(山口壯君紹介)(第三六八九号)
同(笠浩史君紹介)(第三六九〇号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第三八七六号)
同(秋葉賢也君紹介)(第三八七七号)
同(石井郁子君紹介)(第三八七八号)
同(石破茂君紹介)(第三八七九号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八八〇号)
同(岩屋毅君紹介)(第三八八一号)
同(江田憲司君紹介)(第三八八二号)
同(小沢鋭仁君紹介)(第三八八三号)
同(岡部英明君紹介)(第三八八四号)
同(笠井亮君紹介)(第三八八五号)
同(木原誠二君紹介)(第三八八六号)
同(吉良州司君紹介)(第三八八七号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八八八号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三八八九号)
同(斉藤鉄夫君紹介)(第三八九〇号)
同(坂口力君紹介)(第三八九一号)
同(志位和夫君紹介)(第三八九二号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三八九三号)
同(篠原孝君紹介)(第三八九四号)
同(末松義規君紹介)(第三八九五号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八九六号)
同(戸井田とおる君紹介)(第三八九七号)
同(野田毅君紹介)(第三八九八号)
同(平沢勝栄君紹介)(第三八九九号)
同(藤田幹雄君紹介)(第三九〇〇号)
同(古本伸一郎君紹介)(第三九〇一号)
同(松木謙公君紹介)(第三九〇二号)
同(山岡賢次君紹介)(第三九〇三号)
同(山井和則君紹介)(第三九〇四号)
同(柚木道義君紹介)(第三九〇五号)
同(吉井英勝君紹介)(第三九〇六号)
同(渡辺周君紹介)(第三九〇七号)
新たな障害程度区分に関する請願(前原誠司君紹介)(第三八〇六号)
すべてのリハビリテーション対象者にリハビリテーションの継続等を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第三八〇七号)
体外受精等不妊治療の保険適用に関する請願(吉良州司君紹介)(第三八〇八号)
進行性化骨筋炎の難病指定に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三八〇九号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八一〇号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八一一号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八一二号)
保育・学童保育・子育て支援施策の拡充等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三八一三号)
同(石井郁子君紹介)(第三八一四号)
同(笠井亮君紹介)(第三八一五号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八一六号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三八一七号)
同(志位和夫君紹介)(第三八一八号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三八一九号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八二〇号)
同(吉井英勝君紹介)(第三八二一号)
乳幼児医療費無料制度の創設に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第三八二二号)
パーキンソン病患者の療養生活上の諸問題救済策に関する請願(今村雅弘君紹介)(第三八三〇号)
男女雇用機会均等法等の改正を求めることに関する請願(穀田恵二君紹介)(第三八三一号)
パートタイム労働者の均等待遇実現に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第三八三二号)
腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(伊藤忠彦君紹介)(第三八四八号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八四九号)
同(西村明宏君紹介)(第三八五〇号)
障害者の福祉・医療サービスの利用に対する応益負担の中止に関する請願(阿部知子君紹介)(第三八五一号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第三八五二号)
同(石井郁子君紹介)(第三八五三号)
同(笠井亮君紹介)(第三八五四号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八五五号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三八五六号)
同(志位和夫君紹介)(第三八五七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三八五八号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八五九号)
同(吉井英勝君紹介)(第三八六〇号)
最低賃金の引き上げと全国一律最低賃金の法制化に関する請願(志位和夫君紹介)(第三八六九号)
はり、きゅう治療の健康保険適用の拡大を求めることに関する請願(木原誠二君紹介)(第三八七〇号)
サービス利用の制限や負担増など介護保険に関する請願(篠原孝君紹介)(第三八七一号)
総合的な肝疾患対策の拡充に関する請願(戸井田とおる君紹介)(第三八七二号)
体外受精等不妊治療の保険適用を求めることに関する請願(仙谷由人君紹介)(第三八七三号)
リラクゼーションサービス業の優良業者認定制度創設に関する請願(木原誠二君紹介)(第三九〇八号)
同(菅原一秀君紹介)(第三九〇九号)
同(やまぎわ大志郎君紹介)(第三九一〇号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出第六八号)(参議院送付)
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案(小宮山洋子君外五名提出、衆法第三二号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時一分開議
出席委員
委員長 岸田 文雄君
理事 大村 秀章君 理事 鴨下 一郎君
理事 北川 知克君 理事 谷畑 孝君
理事 寺田 稔君 理事 園田 康博君
理事 山井 和則君 理事 福島 豊君
新井 悦二君 井上 信治君
石崎 岳君 上野賢一郎君
加藤 勝信君 川条 志嘉君
木原 誠二君 木村 義雄君
清水鴻一郎君 菅原 一秀君
杉村 太蔵君 高鳥 修一君
戸井田とおる君 冨岡 勉君
西川 京子君 林 潤君
原田 令嗣君 平口 洋君
福岡 資麿君 松浪 健太君
松本 純君 御法川信英君
山本 明彦君 逢坂 誠二君
岡本 充功君 菊田真紀子君
小宮山洋子君 郡 和子君
田名部匡代君 寺田 学君
西村智奈美君 古川 元久君
柚木 道義君 上田 勇君
高木美智代君 高橋千鶴子君
阿部 知子君 糸川 正晃君
…………………………………
厚生労働副大臣 中野 清君
厚生労働大臣政務官 西川 京子君
政府参考人
(厚生労働省労働基準局長) 青木 豊君
政府参考人
(厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 鳥生 隆君
政府参考人
(厚生労働省雇用均等・児童家庭局長) 北井久美子君
政府参考人
(厚生労働省年金局長) 渡辺 芳樹君
参考人
(社団法人日本経済団体連合会労政第一本部長) 川本 裕康君
参考人
(弁護士) 田島 優子君
参考人
(弁護士) 中野 麻美君
参考人
(日本労働組合総連合会総合人権・男女平等局長) 龍井 葉二君
参考人
(出版労連女性会議議長) 伊東 弘子君
参考人
(均等待遇アクション21事務局) 酒井 和子君
厚生労働委員会専門員 榊原 志俊君
—————————————
委員の異動
六月十三日
辞任 補欠選任
西川 京子君 山本 明彦君
仙谷 由人君 逢坂 誠二君
同日
辞任 補欠選任
山本 明彦君 西川 京子君
逢坂 誠二君 寺田 学君
同日
辞任 補欠選任
寺田 学君 仙谷 由人君
—————————————
六月十三日
臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案(中山太郎君外五名提出、衆法第一四号)
臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案(斉藤鉄夫君外三名提出、衆法第一五号)
同月十二日
医療改悪をやめ最低保障年金制度の実現に関する請願(石井郁子君紹介)(第三四四八号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三四四九号)
パートタイム労働者の均等待遇実現に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三四五〇号)
無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願(稲田朋美君紹介)(第三四五一号)
同(金子一義君紹介)(第三四五二号)
同(古賀誠君紹介)(第三四五三号)
同(土肥隆一君紹介)(第三四五四号)
同(冨岡勉君紹介)(第三四五五号)
同(並木正芳君紹介)(第三四五六号)
同(二田孝治君紹介)(第三四五七号)
同(船田元君紹介)(第三四五八号)
同(松本龍君紹介)(第三四五九号)
同(山田正彦君紹介)(第三四六〇号)
同(稲田朋美君紹介)(第三五七九号)
同(太田誠一君紹介)(第三五八〇号)
同(柴山昌彦君紹介)(第三五八一号)
同(菅義偉君紹介)(第三五八二号)
同(谷川弥一君紹介)(第三五八三号)
同(長崎幸太郎君紹介)(第三五八四号)
同(冬柴鐵三君紹介)(第三五八五号)
同(保利耕輔君紹介)(第三五八六号)
同(三原朝彦君紹介)(第三五八七号)
腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(衛藤征士郎君紹介)(第三四六一号)
同(金子一義君紹介)(第三四六二号)
同(村上誠一郎君紹介)(第三四六三号)
同(渡部恒三君紹介)(第三四六四号)
難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策を求めることに関する請願(佐藤剛男君紹介)(第三四六五号)
同(田村憲久君紹介)(第三四六六号)
同(筒井信隆君紹介)(第三四六七号)
同(冨岡勉君紹介)(第三四六八号)
同(広津素子君紹介)(第三四六九号)
同(渡部恒三君紹介)(第三四七〇号)
同(石田真敏君紹介)(第三五八八号)
同(清水鴻一郎君紹介)(第三五八九号)
同(古川元久君紹介)(第三五九〇号)
臓器の移植に関する法律の改正に関する請願(北神圭朗君紹介)(第三四七一号)
てんかんを持つ人の医療と福祉の向上に関する請願(阿部知子君紹介)(第三四七二号)
同(古川元久君紹介)(第三五九三号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(阿部知子君紹介)(第三四七三号)
同(甘利明君紹介)(第三四七四号)
同(泉健太君紹介)(第三四七五号)
同(枝野幸男君紹介)(第三四七六号)
同(大島敦君紹介)(第三四七七号)
同(梶山弘志君紹介)(第三四七八号)
同(木村勉君紹介)(第三四七九号)
同(北神圭朗君紹介)(第三四八〇号)
同(後藤茂之君紹介)(第三四八一号)
同(佐々木隆博君紹介)(第三四八二号)
同(佐藤剛男君紹介)(第三四八三号)
同(塩谷立君紹介)(第三四八四号)
同(柴山昌彦君紹介)(第三四八五号)
同(高井美穂君紹介)(第三四八六号)
同(筒井信隆君紹介)(第三四八七号)
同(冨岡勉君紹介)(第三四八八号)
同(中谷元君紹介)(第三四八九号)
同(西村真悟君紹介)(第三四九〇号)
同(平岡秀夫君紹介)(第三四九一号)
同(船田元君紹介)(第三四九二号)
同(堀内光雄君紹介)(第三四九三号)
同(村上誠一郎君紹介)(第三四九四号)
同(望月義夫君紹介)(第三四九五号)
同(渡部恒三君紹介)(第三四九六号)
同(石井啓一君紹介)(第三五九四号)
同(石田真敏君紹介)(第三五九五号)
同(今井宏君紹介)(第三五九六号)
同(江藤拓君紹介)(第三五九七号)
同(大島理森君紹介)(第三五九八号)
同(黄川田徹君紹介)(第三五九九号)
同(小宮山洋子君紹介)(第三六〇〇号)
同(後藤茂之君紹介)(第三六〇一号)
同(田島一成君紹介)(第三六〇二号)
同(田端正広君紹介)(第三六〇三号)
同(中野正志君紹介)(第三六〇四号)
同(長妻昭君紹介)(第三六〇五号)
同(野田聖子君紹介)(第三六〇六号)
同(伴野豊君紹介)(第三六〇七号)
同(古川元久君紹介)(第三六〇八号)
同(松浪健太君紹介)(第三六〇九号)
同(松原仁君紹介)(第三六一〇号)
同(山本拓君紹介)(第三六一一号)
国民の命と暮らしの保障を求めることに関する請願(石井郁子君紹介)(第三五五九号)
同(笠井亮君紹介)(第三五六〇号)
同(志位和夫君紹介)(第三五六一号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三五六二号)
カネミ油症被害者の抜本的な恒久救済対策の完全実施に関する請願(高木美智代君紹介)(第三五六三号)
同(長妻昭君紹介)(第三五六四号)
同(福島豊君紹介)(第三五六五号)
同(古川元久君紹介)(第三五六六号)
同(保坂展人君紹介)(第三五六七号)
パーキンソン病患者の療養生活上の諸問題救済策に関する請願(後藤茂之君紹介)(第三五六八号)
男女雇用機会均等法等の改正を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三五六九号)
同(石井郁子君紹介)(第三五七〇号)
同(笠井亮君紹介)(第三五七一号)
同(小宮山洋子君紹介)(第三五七二号)
同(穀田恵二君紹介)(第三五七三号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三五七四号)
同(志位和夫君紹介)(第三五七五号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三五七六号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三五七七号)
同(吉井英勝君紹介)(第三五七八号)
最低賃金の引き上げと全国一律最低賃金の法制化に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第三五九一号)
進行性骨化性線維異形成症を特定疾患治療研究事業の対象疾患に指定することに関する請願(棚橋泰文君紹介)(第三五九二号)
同月十三日
カネミ油症被害者の抜本的な恒久救済対策の完全実施に関する請願(菅野哲雄君紹介)(第三六五二号)
同(谷川弥一君紹介)(第三六五三号)
同(谷畑孝君紹介)(第三六五四号)
同(照屋寛徳君紹介)(第三六五五号)
同(郡和子君紹介)(第三八二三号)
同(仙谷由人君紹介)(第三八二四号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八二五号)
同(辻元清美君紹介)(第三八二六号)
同(土屋正忠君紹介)(第三八二七号)
同(山井和則君紹介)(第三八二八号)
同(柚木道義君紹介)(第三八二九号)
無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願(片山さつき君紹介)(第三六五六号)
同(上川陽子君紹介)(第三六五七号)
同(菅原一秀君紹介)(第三六五八号)
同(高鳥修一君紹介)(第三六五九号)
同外一件(寺田稔君紹介)(第三六六〇号)
同(平田耕一君紹介)(第三六六一号)
同外一件(松本純君紹介)(第三六六二号)
同(山崎拓君紹介)(第三六六三号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八三三号)
同(大野松茂君紹介)(第三八三四号)
同(亀井久興君紹介)(第三八三五号)
同(北川知克君紹介)(第三八三六号)
同(近藤基彦君紹介)(第三八三七号)
同(仙谷由人君紹介)(第三八三八号)
同外一件(田中和徳君紹介)(第三八三九号)
同(田村憲久君紹介)(第三八四〇号)
同(達増拓也君紹介)(第三八四一号)
同(戸井田とおる君紹介)(第三八四二号)
同(藤田幹雄君紹介)(第三八四三号)
同(古本伸一郎君紹介)(第三八四四号)
同(町村信孝君紹介)(第三八四五号)
同(三ッ矢憲生君紹介)(第三八四六号)
同(渡辺喜美君紹介)(第三八四七号)
難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策を求めることに関する請願(阿部知子君紹介)(第三六六四号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第三六六五号)
同(佐藤茂樹君紹介)(第三六六六号)
同(菅原一秀君紹介)(第三六六七号)
同(高鳥修一君紹介)(第三六六八号)
同(寺田稔君紹介)(第三六六九号)
同(原田義昭君紹介)(第三六七〇号)
同(松本純君紹介)(第三六七一号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八六一号)
同(岩永峯一君紹介)(第三八六二号)
同(岩屋毅君紹介)(第三八六三号)
同(篠原孝君紹介)(第三八六四号)
同(戸井田とおる君紹介)(第三八六五号)
同(松木謙公君紹介)(第三八六六号)
同(山岡賢次君紹介)(第三八六七号)
同(柚木道義君紹介)(第三八六八号)
無年金の在日外国人障害者・高齢者の救済に関する請願(佐藤茂樹君紹介)(第三六七二号)
てんかんを持つ人の医療と福祉の向上に関する請願(寺田稔君紹介)(第三六七三号)
同(松本純君紹介)(第三六七四号)
同(井上信治君紹介)(第三八七四号)
同(柚木道義君紹介)(第三八七五号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(木村太郎君紹介)(第三六七五号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第三六七六号)
同(七条明君紹介)(第三六七七号)
同(菅原一秀君紹介)(第三六七八号)
同(寺田稔君紹介)(第三六七九号)
同(中山太郎君紹介)(第三六八〇号)
同(野田佳彦君紹介)(第三六八一号)
同(原田義昭君紹介)(第三六八二号)
同(藤井勇治君紹介)(第三六八三号)
同(牧義夫君紹介)(第三六八四号)
同(松本純君紹介)(第三六八五号)
同(松本大輔君紹介)(第三六八六号)
同(松本洋平君紹介)(第三六八七号)
同(三谷光男君紹介)(第三六八八号)
同(山口壯君紹介)(第三六八九号)
同(笠浩史君紹介)(第三六九〇号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第三八七六号)
同(秋葉賢也君紹介)(第三八七七号)
同(石井郁子君紹介)(第三八七八号)
同(石破茂君紹介)(第三八七九号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八八〇号)
同(岩屋毅君紹介)(第三八八一号)
同(江田憲司君紹介)(第三八八二号)
同(小沢鋭仁君紹介)(第三八八三号)
同(岡部英明君紹介)(第三八八四号)
同(笠井亮君紹介)(第三八八五号)
同(木原誠二君紹介)(第三八八六号)
同(吉良州司君紹介)(第三八八七号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八八八号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三八八九号)
同(斉藤鉄夫君紹介)(第三八九〇号)
同(坂口力君紹介)(第三八九一号)
同(志位和夫君紹介)(第三八九二号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三八九三号)
同(篠原孝君紹介)(第三八九四号)
同(末松義規君紹介)(第三八九五号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八九六号)
同(戸井田とおる君紹介)(第三八九七号)
同(野田毅君紹介)(第三八九八号)
同(平沢勝栄君紹介)(第三八九九号)
同(藤田幹雄君紹介)(第三九〇〇号)
同(古本伸一郎君紹介)(第三九〇一号)
同(松木謙公君紹介)(第三九〇二号)
同(山岡賢次君紹介)(第三九〇三号)
同(山井和則君紹介)(第三九〇四号)
同(柚木道義君紹介)(第三九〇五号)
同(吉井英勝君紹介)(第三九〇六号)
同(渡辺周君紹介)(第三九〇七号)
新たな障害程度区分に関する請願(前原誠司君紹介)(第三八〇六号)
すべてのリハビリテーション対象者にリハビリテーションの継続等を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第三八〇七号)
体外受精等不妊治療の保険適用に関する請願(吉良州司君紹介)(第三八〇八号)
進行性化骨筋炎の難病指定に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三八〇九号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八一〇号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八一一号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八一二号)
保育・学童保育・子育て支援施策の拡充等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三八一三号)
同(石井郁子君紹介)(第三八一四号)
同(笠井亮君紹介)(第三八一五号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八一六号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三八一七号)
同(志位和夫君紹介)(第三八一八号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三八一九号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八二〇号)
同(吉井英勝君紹介)(第三八二一号)
乳幼児医療費無料制度の創設に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第三八二二号)
パーキンソン病患者の療養生活上の諸問題救済策に関する請願(今村雅弘君紹介)(第三八三〇号)
男女雇用機会均等法等の改正を求めることに関する請願(穀田恵二君紹介)(第三八三一号)
パートタイム労働者の均等待遇実現に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第三八三二号)
腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(伊藤忠彦君紹介)(第三八四八号)
同(今村雅弘君紹介)(第三八四九号)
同(西村明宏君紹介)(第三八五〇号)
障害者の福祉・医療サービスの利用に対する応益負担の中止に関する請願(阿部知子君紹介)(第三八五一号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第三八五二号)
同(石井郁子君紹介)(第三八五三号)
同(笠井亮君紹介)(第三八五四号)
同(穀田恵二君紹介)(第三八五五号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第三八五六号)
同(志位和夫君紹介)(第三八五七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第三八五八号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第三八五九号)
同(吉井英勝君紹介)(第三八六〇号)
最低賃金の引き上げと全国一律最低賃金の法制化に関する請願(志位和夫君紹介)(第三八六九号)
はり、きゅう治療の健康保険適用の拡大を求めることに関する請願(木原誠二君紹介)(第三八七〇号)
サービス利用の制限や負担増など介護保険に関する請願(篠原孝君紹介)(第三八七一号)
総合的な肝疾患対策の拡充に関する請願(戸井田とおる君紹介)(第三八七二号)
体外受精等不妊治療の保険適用を求めることに関する請願(仙谷由人君紹介)(第三八七三号)
リラクゼーションサービス業の優良業者認定制度創設に関する請願(木原誠二君紹介)(第三九〇八号)
同(菅原一秀君紹介)(第三九〇九号)
同(やまぎわ大志郎君紹介)(第三九一〇号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出第六八号)(参議院送付)
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案(小宮山洋子君外五名提出、衆法第三二号)
————◇—————
岸
岸田文雄#1
○岸田委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、参議院送付、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律案及びこれに対する小宮山洋子君外四名提出の修正案並びに小宮山洋子君外五名提出、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、両案及び修正案審査のため、参考人として、社団法人日本経済団体連合会労政第一本部長川本裕康君、弁護士田島優子君、弁護士中野麻美君、日本労働組合総連合会総合人権・男女平等局長龍井葉二君、出版労連女性会議議長伊東弘子君、均等待遇アクション21事務局酒井和子君、以上六名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用中にもかかわらず本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十五分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際は委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず川本参考人にお願いをいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、参議院送付、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律案及びこれに対する小宮山洋子君外四名提出の修正案並びに小宮山洋子君外五名提出、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、両案及び修正案審査のため、参考人として、社団法人日本経済団体連合会労政第一本部長川本裕康君、弁護士田島優子君、弁護士中野麻美君、日本労働組合総連合会総合人権・男女平等局長龍井葉二君、出版労連女性会議議長伊東弘子君、均等待遇アクション21事務局酒井和子君、以上六名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用中にもかかわらず本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十五分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際は委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず川本参考人にお願いをいたします。
川
川本裕康#2
○川本参考人 川本でございます。おはようございます。
本日は、男女雇用機会均等法の改正並びに労働基準法の一部改正などの審議に当たりまして、私どもの意見を聞いていただく機会をいただきましたことに改めて御礼申し上げます。
それでは、早速ではございますけれども、私どもの考え方あるいは意見を述べさせていただきたいと存じます。
まず初めに、今回の見直しにつきましては、公益の委員、労働側の委員、そして使用者側の委員という三者構成によります労働政策審議会雇用均等分科会におきまして、一昨年の秋、二〇〇四年の九月からでございますけれども、審議が始められまして、真摯かつ活発な議論が重ねられたところでございます。その結果、昨年の年末、二〇〇五年の十二月二十七日になりますけれども、三者の合意に達した報告書が取りまとめられまして、労働政策審議会より厚生労働大臣に建議され、さらに、本年二月七日でございますけれども、建議の趣旨に沿った法律案要綱につきまして諮問と答申が行われたところであることをまず申し上げておきたいと存じます。
次に、審議に際しまして、私どもの検討の視点、観点というものにつきまして、四点ほど申し述べさせていただきたいと存じます。
まず第一は、社会情勢あるいは理論や理屈、そういうものに合っているかどうかという視点でございます。
第二は、企業経営や企業の活力を阻害せず、整合性のとれたものであるかどうかということであります。
第三は、それぞれの企業におきます現場あるいは職場におきまして対応が可能であって、誤解や混乱を来さないということでございます。
そして第四でございますけれども、男女雇用機会均等法は、結果の平等を求めるものではなく、機会の均等を図るものであり、その趣旨に合致しているかどうかという視点でございます。
このような観点から、また、公益委員あるいは労働側委員の御意見も踏まえまして、私どもでは、企業の方々との会合を重ねまして、その結果、審議会で使用者側の委員を通じまして意見を申し上げてきたわけでございますけれども、今回の結論をぎりぎりのものとして受け入れるということを決断したということでございます。
さて、男女雇用機会均等法、施行されまして二十年たったわけでございます。この間、男女の雇用機会の均等の重要性の意識というのは社会に広く浸透し、企業におきましても男女雇用機会均等法にのっとった雇用管理というのが行われてございます。また、女性をめぐる環境変化というものもしつつあるわけでございます。
なお、私ども日本経団連におきましては、会員企業を初め、この男女雇用機会均等法あるいはその他の法律もそうでございますけれども、法の遵守というものについて広く周知に努めているところでございます。
このような中で、審議の結果取りまとめられました今回の改正法案には、多くの項目がございます。時間も限られておりますので、大きな見直しのポイントの部分だけ、考えを申し述べさせていただきたいなと存じます。
まず、その第一が、現行の女性に対する差別禁止から、男女双方に対する差別の禁止に改める法案となっている点でございます。
これにつきましては、本来あるべき姿は男女双方の差別の禁止であろうと存じますが、その場合に、女性に対する差別の例外を規定する均等法第九条というものがございます。特例措置でございます。いわゆるポジティブアクションという規定でございますけれども、男女双方について同様の規定を設けるか否かなどが均等分科会において議論になったわけでございます。
私どもは、企業の自主的な取り組みを尊重しているポジティブアクションの現行規定を変えないということ、当面、女性に対する特例措置のみを維持することを適切とするという考えにのっとりまして、これを前提として、男女双方に対する差別禁止への見直しを行うことが適当であるとしたわけでございます。
いずれにいたしましても、男女双方に対する差別禁止とすることは、今回の改正案の中でも実は大きなポイントであろうというふうに認識してございます。
なお、審議の過程におきまして、均等法の目的、理念に仕事と家庭の調和を盛り込むべきとの御意見が労働側の委員さんから出されたところでございます。これに対しまして、使用者側委員といたしましては、働き方の多様化が進展している中にあって、さまざまな働き方が認められるべきである、また、本来の性差別の問題以外の要素を均等法に入れるべきではない、こういう意味から強く反対を表明したところでございます。
均等分科会での審議の結果、仕事と家庭の調和につきましては、分科会の報告、労働政策審議会の建議並びに法案に盛り込まれていないということを付言しておきたいと存じます。
第二は、限定列挙による間接差別概念の導入が盛り込まれたという点でございます。
間接差別につきましては、平成九年の改正時に、その検討の必要性が国会の附帯決議で示されたわけでございます。また、国連等からも指摘がなされていたわけですが、大変わかりにくい概念であることから、均等分科会でも最も議論になったところでございます。
御承知のとおり、間接差別は、外見上は性中立的な基準等であっても、他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与える基準等について、職務との関連性がないなど、合理性、正当性がない場合をいうわけでございます。
使用者側としては、このような間接差別の概念が一般的にはまだ浸透していないこと、あるいは合理性、正当性の有無の判断に幅があること、性中立的なものであればおよそどのような要件でも俎上に上り得ること、つまり、対象が無制限に広がりかねず、職場や現場が混乱することが危惧されること、そういうことから、その導入に強く反対したわけでございます。しかしながら、公益委員より、予測可能性を高めるべく限定列挙の方式が示されたことから、私ども、内部で改めて検討を行いまして、ぎりぎりの決断として、今回の三項目の限定列挙とすることで受け入れた次第でございます。
この点につきまして、もう少し具体的にお話をしておきたいと思います。
今回、限定列挙として挙げられました三項目、一つ目が、募集、採用における身長、体重、体力要件でございます。二つ目が、コース別雇用管理制度におきます総合職の募集、採用におきます全国転勤要件。そして三つ目が、昇進における転勤経験要件であります。この内容についても、大変わかりにくいということから、均等分科会においては、議論を通して内容のポイントを明確にして取りまとめたところでございます。
例えば、募集、採用におきます身長、体重、体力要件であれば、例えば身長百七十センチ以上という要件をかけたときに、その身長が業務遂行上必要であれば何ら問題はないわけでございますが、業務上の関連性、必要性がない場合は合理性を欠く基準となるわけでございます。これは比較的わかりやすい内容かとも存じます。
ところが、コース別雇用管理制度における総合職の募集、採用における全国転勤要件というものにつきましては、コース別雇用管理自体が間接差別に当たるんだろうか、あるいは全国転勤要件そのものが間接差別に当たるんだろうか、そういった懸念の声が私どもに多数寄せられているわけでございます。これは、やはり間接差別の概念がまだ一般的に浸透していない、あるいはわかりにくいということから来ていると存じます。
そこで、均等分科会におきましては、具体的なポイントを盛り込みまして取りまとめたところでございます。具体的には、支店や支社がなかったり、またはその計画等がないにもかかわらず、総合職の採用基準に全国転勤要件を掲げることは合理的な基準とは言えないということが明記されたところでございます。したがいまして、コース別雇用管理制度や全国転勤要件そのものが問題となるわけではないということを明確にしたところでございます。
いずれにいたしましても、今回の三項目の限定列挙によって、無用なトラブルや懸念を生じさせず、間接差別の概念を浸透させていくことが何よりも重要であるというふうに考えております。
次に、第三でございます。男性に対するセクシュアルハラスメントも禁止の対象としたこと、あるいは、調停の対象にセクハラに係る紛争を加えることなどを盛り込んだ案となっていることでございます。また、今回の法案が成立すれば、労働政策審議会の議論を経まして、事業主として講ずべき措置についての指針を定めることとなろうかと存じます。
昨年十二月の審議会でまとめられました建議におきましても、セクシュアルハラスメントの事後の対応措置につきましては、事実関係を確認し、事実関係が確認できたときにはあらかじめ定めたルールにのっとって対応すべきこと、セクシュアルハラスメントに係る紛争を調停に付すことも事後措置の一つとなることを指針において示すことが適当というふうにされたところでございます。
セクシュアルハラスメントについては、事実やあるいは経緯につきまして、実は被害者やそれから加害者と思われる当事者間でしかわからない場合が多いわけでございます。このようなことから、企業がどこまで深くかかわれるかということは非常に困難な場合が多いわけでありまして、事後の対応措置につきましても、またどのような権限、あるいは確認の度合いをもって対処し得るかというのは大変難しい問題であるわけであります。したがいまして、今回の法案が、実際に企業で対応し得る最大限の内容であるというふうに思っておる次第でございます。
第四は、女性の坑内労働についてでございます。今回の法案におきまして、女性技術者が坑内の管理監督業務に従事することを可能とする案となってございます。
女性技術者の坑内労働につきましては、私どものところにも、業界からの要請だけではなくて、女性の技術者の方々から直接電話等での要望が随分あった次第でございます。このようなことから、日本経団連でも規制改革の要望を実はさせていただいておったところでございます。女性技術者の方々にとりましては、大きな前進につながるものと考えておるところでございます。
私からは以上でございます。拍手
この発言だけを見る →本日は、男女雇用機会均等法の改正並びに労働基準法の一部改正などの審議に当たりまして、私どもの意見を聞いていただく機会をいただきましたことに改めて御礼申し上げます。
それでは、早速ではございますけれども、私どもの考え方あるいは意見を述べさせていただきたいと存じます。
まず初めに、今回の見直しにつきましては、公益の委員、労働側の委員、そして使用者側の委員という三者構成によります労働政策審議会雇用均等分科会におきまして、一昨年の秋、二〇〇四年の九月からでございますけれども、審議が始められまして、真摯かつ活発な議論が重ねられたところでございます。その結果、昨年の年末、二〇〇五年の十二月二十七日になりますけれども、三者の合意に達した報告書が取りまとめられまして、労働政策審議会より厚生労働大臣に建議され、さらに、本年二月七日でございますけれども、建議の趣旨に沿った法律案要綱につきまして諮問と答申が行われたところであることをまず申し上げておきたいと存じます。
次に、審議に際しまして、私どもの検討の視点、観点というものにつきまして、四点ほど申し述べさせていただきたいと存じます。
まず第一は、社会情勢あるいは理論や理屈、そういうものに合っているかどうかという視点でございます。
第二は、企業経営や企業の活力を阻害せず、整合性のとれたものであるかどうかということであります。
第三は、それぞれの企業におきます現場あるいは職場におきまして対応が可能であって、誤解や混乱を来さないということでございます。
そして第四でございますけれども、男女雇用機会均等法は、結果の平等を求めるものではなく、機会の均等を図るものであり、その趣旨に合致しているかどうかという視点でございます。
このような観点から、また、公益委員あるいは労働側委員の御意見も踏まえまして、私どもでは、企業の方々との会合を重ねまして、その結果、審議会で使用者側の委員を通じまして意見を申し上げてきたわけでございますけれども、今回の結論をぎりぎりのものとして受け入れるということを決断したということでございます。
さて、男女雇用機会均等法、施行されまして二十年たったわけでございます。この間、男女の雇用機会の均等の重要性の意識というのは社会に広く浸透し、企業におきましても男女雇用機会均等法にのっとった雇用管理というのが行われてございます。また、女性をめぐる環境変化というものもしつつあるわけでございます。
なお、私ども日本経団連におきましては、会員企業を初め、この男女雇用機会均等法あるいはその他の法律もそうでございますけれども、法の遵守というものについて広く周知に努めているところでございます。
このような中で、審議の結果取りまとめられました今回の改正法案には、多くの項目がございます。時間も限られておりますので、大きな見直しのポイントの部分だけ、考えを申し述べさせていただきたいなと存じます。
まず、その第一が、現行の女性に対する差別禁止から、男女双方に対する差別の禁止に改める法案となっている点でございます。
これにつきましては、本来あるべき姿は男女双方の差別の禁止であろうと存じますが、その場合に、女性に対する差別の例外を規定する均等法第九条というものがございます。特例措置でございます。いわゆるポジティブアクションという規定でございますけれども、男女双方について同様の規定を設けるか否かなどが均等分科会において議論になったわけでございます。
私どもは、企業の自主的な取り組みを尊重しているポジティブアクションの現行規定を変えないということ、当面、女性に対する特例措置のみを維持することを適切とするという考えにのっとりまして、これを前提として、男女双方に対する差別禁止への見直しを行うことが適当であるとしたわけでございます。
いずれにいたしましても、男女双方に対する差別禁止とすることは、今回の改正案の中でも実は大きなポイントであろうというふうに認識してございます。
なお、審議の過程におきまして、均等法の目的、理念に仕事と家庭の調和を盛り込むべきとの御意見が労働側の委員さんから出されたところでございます。これに対しまして、使用者側委員といたしましては、働き方の多様化が進展している中にあって、さまざまな働き方が認められるべきである、また、本来の性差別の問題以外の要素を均等法に入れるべきではない、こういう意味から強く反対を表明したところでございます。
均等分科会での審議の結果、仕事と家庭の調和につきましては、分科会の報告、労働政策審議会の建議並びに法案に盛り込まれていないということを付言しておきたいと存じます。
第二は、限定列挙による間接差別概念の導入が盛り込まれたという点でございます。
間接差別につきましては、平成九年の改正時に、その検討の必要性が国会の附帯決議で示されたわけでございます。また、国連等からも指摘がなされていたわけですが、大変わかりにくい概念であることから、均等分科会でも最も議論になったところでございます。
御承知のとおり、間接差別は、外見上は性中立的な基準等であっても、他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与える基準等について、職務との関連性がないなど、合理性、正当性がない場合をいうわけでございます。
使用者側としては、このような間接差別の概念が一般的にはまだ浸透していないこと、あるいは合理性、正当性の有無の判断に幅があること、性中立的なものであればおよそどのような要件でも俎上に上り得ること、つまり、対象が無制限に広がりかねず、職場や現場が混乱することが危惧されること、そういうことから、その導入に強く反対したわけでございます。しかしながら、公益委員より、予測可能性を高めるべく限定列挙の方式が示されたことから、私ども、内部で改めて検討を行いまして、ぎりぎりの決断として、今回の三項目の限定列挙とすることで受け入れた次第でございます。
この点につきまして、もう少し具体的にお話をしておきたいと思います。
今回、限定列挙として挙げられました三項目、一つ目が、募集、採用における身長、体重、体力要件でございます。二つ目が、コース別雇用管理制度におきます総合職の募集、採用におきます全国転勤要件。そして三つ目が、昇進における転勤経験要件であります。この内容についても、大変わかりにくいということから、均等分科会においては、議論を通して内容のポイントを明確にして取りまとめたところでございます。
例えば、募集、採用におきます身長、体重、体力要件であれば、例えば身長百七十センチ以上という要件をかけたときに、その身長が業務遂行上必要であれば何ら問題はないわけでございますが、業務上の関連性、必要性がない場合は合理性を欠く基準となるわけでございます。これは比較的わかりやすい内容かとも存じます。
ところが、コース別雇用管理制度における総合職の募集、採用における全国転勤要件というものにつきましては、コース別雇用管理自体が間接差別に当たるんだろうか、あるいは全国転勤要件そのものが間接差別に当たるんだろうか、そういった懸念の声が私どもに多数寄せられているわけでございます。これは、やはり間接差別の概念がまだ一般的に浸透していない、あるいはわかりにくいということから来ていると存じます。
そこで、均等分科会におきましては、具体的なポイントを盛り込みまして取りまとめたところでございます。具体的には、支店や支社がなかったり、またはその計画等がないにもかかわらず、総合職の採用基準に全国転勤要件を掲げることは合理的な基準とは言えないということが明記されたところでございます。したがいまして、コース別雇用管理制度や全国転勤要件そのものが問題となるわけではないということを明確にしたところでございます。
いずれにいたしましても、今回の三項目の限定列挙によって、無用なトラブルや懸念を生じさせず、間接差別の概念を浸透させていくことが何よりも重要であるというふうに考えております。
次に、第三でございます。男性に対するセクシュアルハラスメントも禁止の対象としたこと、あるいは、調停の対象にセクハラに係る紛争を加えることなどを盛り込んだ案となっていることでございます。また、今回の法案が成立すれば、労働政策審議会の議論を経まして、事業主として講ずべき措置についての指針を定めることとなろうかと存じます。
昨年十二月の審議会でまとめられました建議におきましても、セクシュアルハラスメントの事後の対応措置につきましては、事実関係を確認し、事実関係が確認できたときにはあらかじめ定めたルールにのっとって対応すべきこと、セクシュアルハラスメントに係る紛争を調停に付すことも事後措置の一つとなることを指針において示すことが適当というふうにされたところでございます。
セクシュアルハラスメントについては、事実やあるいは経緯につきまして、実は被害者やそれから加害者と思われる当事者間でしかわからない場合が多いわけでございます。このようなことから、企業がどこまで深くかかわれるかということは非常に困難な場合が多いわけでありまして、事後の対応措置につきましても、またどのような権限、あるいは確認の度合いをもって対処し得るかというのは大変難しい問題であるわけであります。したがいまして、今回の法案が、実際に企業で対応し得る最大限の内容であるというふうに思っておる次第でございます。
第四は、女性の坑内労働についてでございます。今回の法案におきまして、女性技術者が坑内の管理監督業務に従事することを可能とする案となってございます。
女性技術者の坑内労働につきましては、私どものところにも、業界からの要請だけではなくて、女性の技術者の方々から直接電話等での要望が随分あった次第でございます。このようなことから、日本経団連でも規制改革の要望を実はさせていただいておったところでございます。女性技術者の方々にとりましては、大きな前進につながるものと考えておるところでございます。
私からは以上でございます。拍手
岸
田
田島優子#4
○田島参考人 弁護士の田島でございます。よろしくお願いいたします。
私は、平成十四年の十一月に立ち上げられました男女雇用機会均等政策研究会に参加し、男女双方に対する差別の禁止、妊娠、出産を理由とする不利益取り扱い、間接差別の禁止及びポジティブアクションの効果的推進方策の四つの事項について検討し、報告書を取りまとめました研究会の一員としまして、今回の男女雇用機会均等法の改正につき意見を申し述べさせていただきます。
私が均等研に参加しました理由は、自分自身が二十八年前に検察官に任官し、十三年後に退官するまでの間、数々の男女差別に遭遇して、それを乗り越えながら道を切り開いてきました経験から、すべての女性が、そのような経験をすることなく、存分に能力を発揮して職務に専念できる職場環境を実現したいと思ったことにございます。
私が任官しました当時は、司法修習生の指導を行う司法研修所の事務局長であるエリート裁判官が、女子の修習生に対して、女性は家庭に入って能力を腐らせるのがよいというあからさまな差別発言をしたような時代であり、男子修習生に対して熱心な検察官任官の勧誘がなされているのに、女子修習生が任官したいと申し出ますと、女性は検事に向かないという理由で思いとどまるように説得し、その障壁を乗り越えて任官しましても、女性に取り調べはできないという理由で、ほとんど取り調べのない少年事件の担当か、裁判の立ち会いのみを行う公判係に配属され、捜査手法についての指導もされないため捜査能力が涵養されず、あげくには、女性検事が管理職になることを嫌って、転勤経験がないことを理由に退官させておりました。
当時は、女性が二十五歳になる前に寿退職するのが常識の時代であり、数少ない私の先輩検事も過半数が結婚を機に退職し、残っているのはほとんどが独身の検事でした。検事に限らず、職場の女性職員は、結婚すると同時に退職するのが当然という雰囲気の中で仕事を続けにくい状況があり、それでも勤務を続けた場合でも、妊娠すれば退職するという不文律ができていて、それに従わない者がいれば、本人の意に沿わない異動によって退職に追い込むという手段が使われておりました。
酒席では、女性が酌婦がわりにお酌をするのが当たり前であり、それを断れる雰囲気はありません。酔った上司に手を握られたり抱きつかれたりするのが常態で、セクハラといってそれをはねのけることなど思いもよらず、ひたすら耐えて過ごしたものでございます。
そのような環境の中にあって、仕事が好きで、数々の差別による圧力にも負けず懸命に仕事をした女性検事たちは、徐々に、男性検事が崩せなかった否認事件で自白をとるなどして、女性検事にも十分取り調べができるという実績を示してきた結果、今では捜査能力について男性検事と遜色ないという評価を受け、その数も急激に増加しております。結婚、妊娠あるいは出産を機に退官する女性検事の数も減り、家庭を持ち、育児をしながら勤務し続けることが当たり前になりつつあります。また、地検のトップである検事正も出てまいりました。
このような環境変化は、昭和六十年に成立した均等法の精神が徐々に社会に浸透し、平成九年の法改正により、当初の努力義務規定を含むものから完全な差別禁止規定に性格が変わったことにより、男女の均等取り扱いの徹底が図られてきたことをベースにしていると言えると思います。
今回の法改正は、均等法の理想を実現するためにさらなる一歩を踏み出すものとして、重要と考えております。
本日は、時間の関係もございますので、法改正の中で私が特に重要と考える二点に絞って意見を述べさせていただきます。
その一つは、妊娠、出産等を理由とする不利益取り扱いの禁止規定についてでございます。
女性の仕事に対する意欲が増大し、妊娠や出産、育児をしながらでも仕事を続けたいと希望する女性が増加する中で、一般的には、乗り越えるべきハードルはまだまだ相当に高いものがあると言えます。
第一子を出産した女性の七割が離職しているというデータがあり、その半数は、家事、育児に専念するため自発的にやめたというものであるとしましても、働き続けたいのに解雇され、退職勧奨を受け、あるいは意欲を持てない仕事や通勤困難な遠隔地への配置転換を受けるなど、不利益な取り扱いを受けてやめていく女性がいるという現実がございます。新聞の投稿でも、妊娠を告げた途端、執拗に退職を迫られたり、パートタイムへの身分変更を強要されたという相談事案が目につきます。
就職氷河期を経て、出産適齢期の女性には契約社員など有期労働者も多く、安心して子供を産めないという声もよく耳にいたします。少子化が急激に進展する中、さらなる少子化を食いとめ、出生率の増加を実現するためには、女性にとって出産や育児のしやすい環境を整えることが喫緊の課題と考えます。
妊娠、出産は女性のみが担う機能であり、これに伴う解雇のみ禁止するだけでは不十分で、その他の不利益取り扱いをも禁止しなければ、実質的な男女の雇用機会均等は確保できません。今回の改正案は、こうした問題に対応しようとするものであり、現在出産するか否か迷っている女性にも朗報と言えると思います。
また、解雇の理由が妊娠等であることについて女性労働者が立証することが容易でなく、訴えの提起や立証に重い負担がかかっている現状にかんがみて、妊娠中や産後一年以内の解雇については、妊娠等を理由とするものでないことを事業主が証明しない限り無効とする規定は、妊娠等を理由とする解雇の抑止力になるものと期待いたします。労働法体系の中で初めて立証責任の転換が図られるという意味でも、画期的改正と評価すべきと思います。
私が重要と考えます法改正の第二点は、間接差別禁止規定の創設でございます。
均等法の成立により、女性であることを理由に意図的に行う差別は禁止されましたが、必ずしも意図的な差別ではないものでも女性にとって不利となる制度や運用は存在しており、男女間の異なる取り扱いを排除するためには、このようなものについても禁止する必要があります。平成九年の均等法改正時からこの点に関する問題意識が持たれ、今後の検討課題として附帯決議に盛り込まれたと聞いております。
今回の法改正では、間接差別禁止規定が創設されることになり、これも画期的な改正と評価しております。
間接差別禁止規定の内容については、省令で列挙される、募集、採用における身長、体重、体力要件、コース別雇用管理制度における総合職の募集、採用における全国転勤要件、昇進における転勤経験要件の三つの場合を禁じるという限定列挙になり、これが適当でないという意見もあるように聞いておりますが、間接差別概念が国民一般に理解されているとは言えない日本の現状で、間接差別を混乱なく導入し、定着させていくことから始めるのが現実的対応であり、今回の方式は、現時点では適切と考えております。間接差別禁止規定を均等法に導入することが大きな第一歩と評価すべきであります。
また、均等研では、諸外国の法制度や適用状況を判例も含めて検討いたしましたが、法律上規定されている違法性の判断方法は各国ともほぼ同様の手法となっており、原則としてどのような事案についても間接差別法理の俎上にのり得る仕組みになっておりますが、実際の間接差別法理の適用状況については、国ごとに違いがあり、一様ではございません。
例えばイギリスについては、ある基準等が一方の性に与える不利益の有無の定まった判断基準はなく、具体的判断はケースごとに労使が参加する個々の雇用審判所が行い、個別事案によって判断がさまざまであり、また、不利益があると判断された場合の当該基準等の合理性、正当性に関する使用者の抗弁が成立するか否かについても、同様に具体的判断は個々の雇用審判所が行うこととされていまして、しかも、使用者にとっての必要性と差別的効果の程度とのバランスで判断される傾向があり、予測可能性がつきにくいものであります。つまり、男女間の格差の大小や差別の合理性の判断基準が明示されていないため、何が間接差別になるかの予測可能性が不明確となり、規制の難しさを感じました。
イギリスの雇用上訴審裁判所も、間接差別という概念は柔軟であり、ある事案での一般的推定が他において必ずしも通用するものではないこと、あらゆる事案は特定の事実に依拠することを指摘しておりました。
日本において間接差別の例として挙げられているものを拾ってみましても、人によりさまざまで、意見が区々に分かれております。また、差別の合理性についても、どのような状況があれば認められるかの意見が分かれております。均等研では、間接差別の例として国会や論文等で取り上げられた事例七つについて合理性の議論をいたしましたが、委員の中でも意見は分かれました。
正社員とパートタイム労働者の処遇差も間接差別に列挙すべきとの意見もございますが、正社員が減少している今の時代には、男性でもパートやアルバイトで働く者が相当数おりますし、ヨーロッパとは違い、仕事の内容が同じで働く時間だけが違うというパートは日本ではそれほど多くないことを考えますと、パートの処遇格差問題は、やはり真正面からパート問題としてとらえないと、全体的な解決にはならないと思います。
このような状況を踏まえれば、いまだなじみのない間接差別という概念をいきなり無限定に違法なものとして取り込むよりは、今回の法改正のように、労使間で合意の得られた三項目についてわかりやすく明示する手法により規制を行うのが適当と考えます。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →私は、平成十四年の十一月に立ち上げられました男女雇用機会均等政策研究会に参加し、男女双方に対する差別の禁止、妊娠、出産を理由とする不利益取り扱い、間接差別の禁止及びポジティブアクションの効果的推進方策の四つの事項について検討し、報告書を取りまとめました研究会の一員としまして、今回の男女雇用機会均等法の改正につき意見を申し述べさせていただきます。
私が均等研に参加しました理由は、自分自身が二十八年前に検察官に任官し、十三年後に退官するまでの間、数々の男女差別に遭遇して、それを乗り越えながら道を切り開いてきました経験から、すべての女性が、そのような経験をすることなく、存分に能力を発揮して職務に専念できる職場環境を実現したいと思ったことにございます。
私が任官しました当時は、司法修習生の指導を行う司法研修所の事務局長であるエリート裁判官が、女子の修習生に対して、女性は家庭に入って能力を腐らせるのがよいというあからさまな差別発言をしたような時代であり、男子修習生に対して熱心な検察官任官の勧誘がなされているのに、女子修習生が任官したいと申し出ますと、女性は検事に向かないという理由で思いとどまるように説得し、その障壁を乗り越えて任官しましても、女性に取り調べはできないという理由で、ほとんど取り調べのない少年事件の担当か、裁判の立ち会いのみを行う公判係に配属され、捜査手法についての指導もされないため捜査能力が涵養されず、あげくには、女性検事が管理職になることを嫌って、転勤経験がないことを理由に退官させておりました。
当時は、女性が二十五歳になる前に寿退職するのが常識の時代であり、数少ない私の先輩検事も過半数が結婚を機に退職し、残っているのはほとんどが独身の検事でした。検事に限らず、職場の女性職員は、結婚すると同時に退職するのが当然という雰囲気の中で仕事を続けにくい状況があり、それでも勤務を続けた場合でも、妊娠すれば退職するという不文律ができていて、それに従わない者がいれば、本人の意に沿わない異動によって退職に追い込むという手段が使われておりました。
酒席では、女性が酌婦がわりにお酌をするのが当たり前であり、それを断れる雰囲気はありません。酔った上司に手を握られたり抱きつかれたりするのが常態で、セクハラといってそれをはねのけることなど思いもよらず、ひたすら耐えて過ごしたものでございます。
そのような環境の中にあって、仕事が好きで、数々の差別による圧力にも負けず懸命に仕事をした女性検事たちは、徐々に、男性検事が崩せなかった否認事件で自白をとるなどして、女性検事にも十分取り調べができるという実績を示してきた結果、今では捜査能力について男性検事と遜色ないという評価を受け、その数も急激に増加しております。結婚、妊娠あるいは出産を機に退官する女性検事の数も減り、家庭を持ち、育児をしながら勤務し続けることが当たり前になりつつあります。また、地検のトップである検事正も出てまいりました。
このような環境変化は、昭和六十年に成立した均等法の精神が徐々に社会に浸透し、平成九年の法改正により、当初の努力義務規定を含むものから完全な差別禁止規定に性格が変わったことにより、男女の均等取り扱いの徹底が図られてきたことをベースにしていると言えると思います。
今回の法改正は、均等法の理想を実現するためにさらなる一歩を踏み出すものとして、重要と考えております。
本日は、時間の関係もございますので、法改正の中で私が特に重要と考える二点に絞って意見を述べさせていただきます。
その一つは、妊娠、出産等を理由とする不利益取り扱いの禁止規定についてでございます。
女性の仕事に対する意欲が増大し、妊娠や出産、育児をしながらでも仕事を続けたいと希望する女性が増加する中で、一般的には、乗り越えるべきハードルはまだまだ相当に高いものがあると言えます。
第一子を出産した女性の七割が離職しているというデータがあり、その半数は、家事、育児に専念するため自発的にやめたというものであるとしましても、働き続けたいのに解雇され、退職勧奨を受け、あるいは意欲を持てない仕事や通勤困難な遠隔地への配置転換を受けるなど、不利益な取り扱いを受けてやめていく女性がいるという現実がございます。新聞の投稿でも、妊娠を告げた途端、執拗に退職を迫られたり、パートタイムへの身分変更を強要されたという相談事案が目につきます。
就職氷河期を経て、出産適齢期の女性には契約社員など有期労働者も多く、安心して子供を産めないという声もよく耳にいたします。少子化が急激に進展する中、さらなる少子化を食いとめ、出生率の増加を実現するためには、女性にとって出産や育児のしやすい環境を整えることが喫緊の課題と考えます。
妊娠、出産は女性のみが担う機能であり、これに伴う解雇のみ禁止するだけでは不十分で、その他の不利益取り扱いをも禁止しなければ、実質的な男女の雇用機会均等は確保できません。今回の改正案は、こうした問題に対応しようとするものであり、現在出産するか否か迷っている女性にも朗報と言えると思います。
また、解雇の理由が妊娠等であることについて女性労働者が立証することが容易でなく、訴えの提起や立証に重い負担がかかっている現状にかんがみて、妊娠中や産後一年以内の解雇については、妊娠等を理由とするものでないことを事業主が証明しない限り無効とする規定は、妊娠等を理由とする解雇の抑止力になるものと期待いたします。労働法体系の中で初めて立証責任の転換が図られるという意味でも、画期的改正と評価すべきと思います。
私が重要と考えます法改正の第二点は、間接差別禁止規定の創設でございます。
均等法の成立により、女性であることを理由に意図的に行う差別は禁止されましたが、必ずしも意図的な差別ではないものでも女性にとって不利となる制度や運用は存在しており、男女間の異なる取り扱いを排除するためには、このようなものについても禁止する必要があります。平成九年の均等法改正時からこの点に関する問題意識が持たれ、今後の検討課題として附帯決議に盛り込まれたと聞いております。
今回の法改正では、間接差別禁止規定が創設されることになり、これも画期的な改正と評価しております。
間接差別禁止規定の内容については、省令で列挙される、募集、採用における身長、体重、体力要件、コース別雇用管理制度における総合職の募集、採用における全国転勤要件、昇進における転勤経験要件の三つの場合を禁じるという限定列挙になり、これが適当でないという意見もあるように聞いておりますが、間接差別概念が国民一般に理解されているとは言えない日本の現状で、間接差別を混乱なく導入し、定着させていくことから始めるのが現実的対応であり、今回の方式は、現時点では適切と考えております。間接差別禁止規定を均等法に導入することが大きな第一歩と評価すべきであります。
また、均等研では、諸外国の法制度や適用状況を判例も含めて検討いたしましたが、法律上規定されている違法性の判断方法は各国ともほぼ同様の手法となっており、原則としてどのような事案についても間接差別法理の俎上にのり得る仕組みになっておりますが、実際の間接差別法理の適用状況については、国ごとに違いがあり、一様ではございません。
例えばイギリスについては、ある基準等が一方の性に与える不利益の有無の定まった判断基準はなく、具体的判断はケースごとに労使が参加する個々の雇用審判所が行い、個別事案によって判断がさまざまであり、また、不利益があると判断された場合の当該基準等の合理性、正当性に関する使用者の抗弁が成立するか否かについても、同様に具体的判断は個々の雇用審判所が行うこととされていまして、しかも、使用者にとっての必要性と差別的効果の程度とのバランスで判断される傾向があり、予測可能性がつきにくいものであります。つまり、男女間の格差の大小や差別の合理性の判断基準が明示されていないため、何が間接差別になるかの予測可能性が不明確となり、規制の難しさを感じました。
イギリスの雇用上訴審裁判所も、間接差別という概念は柔軟であり、ある事案での一般的推定が他において必ずしも通用するものではないこと、あらゆる事案は特定の事実に依拠することを指摘しておりました。
日本において間接差別の例として挙げられているものを拾ってみましても、人によりさまざまで、意見が区々に分かれております。また、差別の合理性についても、どのような状況があれば認められるかの意見が分かれております。均等研では、間接差別の例として国会や論文等で取り上げられた事例七つについて合理性の議論をいたしましたが、委員の中でも意見は分かれました。
正社員とパートタイム労働者の処遇差も間接差別に列挙すべきとの意見もございますが、正社員が減少している今の時代には、男性でもパートやアルバイトで働く者が相当数おりますし、ヨーロッパとは違い、仕事の内容が同じで働く時間だけが違うというパートは日本ではそれほど多くないことを考えますと、パートの処遇格差問題は、やはり真正面からパート問題としてとらえないと、全体的な解決にはならないと思います。
このような状況を踏まえれば、いまだなじみのない間接差別という概念をいきなり無限定に違法なものとして取り込むよりは、今回の法改正のように、労使間で合意の得られた三項目についてわかりやすく明示する手法により規制を行うのが適当と考えます。
以上でございます。拍手
岸
中
中野麻美#6
○中野参考人 中野でございます。
均等法二十年目にする非常に重要な改正のこの審議の場で意見を述べさせていただきまして、ありがとうございます。
今日、社会問題にもなっております格差の多くは雇用から生じたものです。雇用における格差の最も深刻なものが男女間の格差です。そして、男女間の格差は、性役割を固定して、結婚、妊娠、出産を回避する要因と指摘されておりまして、これは下げどまらない少子化の最も重要な要因であるとも指摘されております。
問題は、その男女間格差が拡大しつつあるということです。この二十年間、均等法にもかかわらず、男女間の格差は解消に結びついていると実感できないという状況にあり、それはなぜなのかということが問題になります。
その大きな要因の一つは、均等法が、募集、採用区分ないし雇用管理区分が同じ男女の均等待遇及び機会の付与を義務づけるにとどまったことにあります。企業は、基幹、補助といった仕事の違い、転居を伴う転勤の有無、将来の幹部としてキャリアを積むことが期待されているかといった基準に基づいて雇用管理区分を設け、男女間格差を固定化し、拡大してきました。そして、女性の正規雇用の機会は狭められて、非正規雇用が拡大してきました。
そうした格差を性差別ではないかと女性たちが訴えたとき、仕事が違う、コースや職掌が違う、非正規で働いている、どこに性と書いてあるかと言われ、それを選択したあなたが悪いのだと逆に責められたりしてきました。能力や努力が足りないからだという切り返しにも遭ってきました。女性たちは、性役割に基づく長時間労働や転居を伴う転勤といった男性規範に適合できないことさえ能力や努力のうちであるとして、低い処遇しか適用されなかったのです。そして、パートタイム労働は、そうした矛盾を凝縮したものでした。
しかし、女性たちは、決してそうした機会や待遇を望んだわけではなくて、低い処遇の働き口しか用意されていなくて、とりあえず生きるためには働かざるを得なかったり、低賃金や一つの仕事に塩漬けされたりといった差別を受けてきました。性的対象とみなされて、暴力さえも受けてきました。一つの仕事に塩漬けされたり、差別や性暴力から葛藤や自暴自棄を強いられて、それとの闘いに膨大なエネルギーと時間を費やしてきたのに、努力が足りないとされるいわれは毛頭ありません。まして、社会が生み出し放置してきた性役割と家族的責任を、能力不足や自己責任とされる筋合いでもないはずです。それなのに、これらの差別は見えにくく、見えなくさせられてきたのです。
女性たちが、そのような不合理な格差を生涯にわたって受忍させられるということは、理不尽きわまりないものです。そうした差別が、どれほど女性たちから尊厳や誇り、意欲を奪い取ってきたのでありましょうか。差別は、人間としての誇りや意欲をそぎ、生産性を低下させるものです。産業社会にとって大きな損失を生み出すものです。だからこそ、その解消は労使一致して挑戦すべき課題であり、社会がいまだにこれらの差別の撤廃に無関心であるということは恥ずべきことだと思います。
だれもが差別はいけないことだとわかっているのに、差別はなくなりません。それは、差別が可視化されて法によって禁止されたとき、形を変えてさらに生き続けるという性質を持っているからです。均等法は、募集、採用区分、雇用管理区分の枠を利用して、男女の区別を社員としての身分、雇用形態の違いに書きかえて、差別の告発を回避する余地を与えました。その結果が深刻な男女間格差の拡大となってあらわれたのです。機会均等が結果の平等に結びついていないのであれば、その社会的背景までも含めて是正する必要があります。
間接差別の法理は、そうした観点に立って機会均等政策を徹底して、差別を排除しようとするものです。不合理な格差を解消するためには、平等を妨げる障害を除去するという間接性差別の手法が不可欠です。だからこそ、国際社会はその禁止を日本政府に求めたのです。
労働基準法も均等法も、女性であることを理由とする差別的取り扱いを禁止すると定めていますが、性中立的な基準を当てはめたとしても実質的に性による差別であると判断されれば、法律に違反するとして是正の対象とする規定形式をとっています。すなわち、間接差別の法理に基づいて、実質的に性による差別と考えられれば、これらの法律に基づいて格差の解消を図ることも可能でありまして、日本でも、これまでの訴訟を通じた取り組みと裁判例が、立証責任と性中立的基準の実質的差別性の二つの角度からこうした課題にアプローチしてきました。
立証責任の点では、内山工業事件広島高裁判決などが、女性に対する差別が根強く残っている社会の構造に着目して、男女間に格差があるときには、その格差が性以外の合理的な事由に基づくものであることを使用者側において主張立証すべきだ、こういうふうに要求していることが注目されます。こうした判断は、間接差別の法理と共通するものでありまして、法制度を運用するについて重要な考え方となるものです。
また、性中立的基準の実質的差別性の点では、阪神・淡路大震災の被災自立支援金請求事件において、大阪高裁判決が、世帯主被災要件を、世帯間差別あるいは男女差別を生み出していること、合理的な理由を見出せないと判断して、公序に反し違法、無効と判断しています。こうした判断の手法は、均等法や労働基準法の解釈、適用においても及ぼすことができるものです。そして、三陽物産事件判決は、世帯主基準の適用の結果生じた格差について、実質的な性差別であることを認定しています。日産家族手当事件東京地裁判決は、男女間格差をもたらす世帯主基準を、生活賃金保障の合理性という観点から差別ではないと認定しましたが、これには大きな批判が加えられ、控訴審においては、労働者側が完全勝利とも言える和解をかち取っています。
潜在的な差別の可視化を特質とする間接差別の法理は、差別意図を問わないところに特徴があります。差別されたのではないかと葛藤を強いられている相手から、自分が差別意図を持っていることを立証したら差別と認めてやるといった開き直りを許すのか、そういった制度は人権保障の観点からしても理不尽で、だからこそ、間接差別の手法に基づく差別の撤廃が社会に認知されていく必要があるわけです。
その点では、三陽物産事件判決が、結果を認容して性中立的基準を適用したことで足りるというように、ハードルを低くしていることが注目されます。均等法上も、女性に対する差別であることを認定するに際して、差別意図は、必ずしも是正に向けた行政権限を発動する上で不可欠とされているものではないはずです。労働基準法にも均等法にもこれは明文で定められていない、規定上の根拠もないのです。
こうした法律の定めや実務の運用から見たときには、一般条項の解釈、運用によって、間接差別の法理に基づく実質的な差別を排除する余地が認められなければいけません。仕事の違いやコースの区分、雇用形態によって生じたかのように見える男女間の格差が、実態に基づかない全くの口実にすぎないときや、そうした理由を持ち出すことに合理性がないときなど、実質的には性による差別以外にはないと判断されたとき、既にある法律に基づいて格差を是正できるはずなのです。
そうした運用の到達点は、これまで女性たちの長年にわたる取り組みの成果でありまして、厚生労働省も、コース別雇用管理に関する留意事項に示されたところに従って、この観点から助言指導を行うとしてきたはずです。そして、格差の合理的な根拠は、格差を生じさせた企業が主張立証責任を負担するのが筋であり、そうであって初めて公正かつ透明な処遇を標榜できるのではないでしょうか。こうした当たり前のことが、間接差別の法理に基づく差別の是正と考えます。
仮に、改正均等法が、七条で厚生労働省令に定めた基準以外は行政権限を発動しないという解釈、運用に流れるとすれば、女性たちの成果を否定する以外の何物でもありません。多くの人が、七条に定めた間接差別を排除する制度が厚生労働省令に定める基準についてのみ行政権限を発動するとしていることについて、潜在的な差別を可視化する手法としての間接差別の法理に矛盾すると批判しています。
このような論理矛盾を来すような法の運用がなされるなら、それはもはや国連女性差別撤廃委員会の勧告の内容を充足しないものと言わざるを得ません。勧告の内容を充足する法制度とすること、つまり、間接差別の法理に基づく実質的な性差別の排除を少なくとも一般条項に包摂して解釈、運用した上、修正案のように、均等法に基づく間接差別を限定列挙することなく、行政権限を発動して広く排除する制度とすることが求められると思います。
性に中立的な基準であっても、それを適用することによって、性役割や性に基づく偏見、固定観念に触れ、男女間の格差を生じさせてしまうことはたくさんあります。女性や非正規で働く人たちがこうむってきた性中立的な基準をまとった格差は著しく不合理で、働いても働いても、自立して生きることとは無縁の低賃金、細切れ雇用しか与えられない厳しい現実があります。
この貧困と格差の連鎖を断ち切るのにふさわしく、均等法がその機能を発揮できるようにすることが、立法、行政、司法の責任であります。その場合、差別は、いつの時代にも、人間の尊厳に対する犯罪であり、社会が許容してはならないものであることに関係者は常に留意すべきであります。そうした考え方は、均等法がどのような規定形式をとっていたとしても、普遍のものであると信じるものです。
均等法は、努力義務規定から始まりました。この法律が雇用における男女平等を大きく前進させる原動力となることを女性たちは期待しました。しかし、裁判所は、コース別雇用管理について、男女間賃金格差の要因は、募集・採用、配置・昇進差別にありとし、男女別処遇も企業の効率的運営の必要からやむを得ないとか、均等法も努力義務規定にとどめているといって、男女間格差は憲法に反する差別ではあるが違法ではないなどとする判断を下してきました。これは、当時の国会答弁からうかがえる立法者意思にもそぐわないことは明らかです。
改正均等法が、七条の厚生労働省令に定める以外の基準について、実質的に判断すれば憲法に反する性差別だけれども違法ではないなどという司法判断の根拠とならないよう、違法なものは違法として排除できる法の枠組みの確立を強く求めるものです。
どうもありがとうございます。拍手
この発言だけを見る →均等法二十年目にする非常に重要な改正のこの審議の場で意見を述べさせていただきまして、ありがとうございます。
今日、社会問題にもなっております格差の多くは雇用から生じたものです。雇用における格差の最も深刻なものが男女間の格差です。そして、男女間の格差は、性役割を固定して、結婚、妊娠、出産を回避する要因と指摘されておりまして、これは下げどまらない少子化の最も重要な要因であるとも指摘されております。
問題は、その男女間格差が拡大しつつあるということです。この二十年間、均等法にもかかわらず、男女間の格差は解消に結びついていると実感できないという状況にあり、それはなぜなのかということが問題になります。
その大きな要因の一つは、均等法が、募集、採用区分ないし雇用管理区分が同じ男女の均等待遇及び機会の付与を義務づけるにとどまったことにあります。企業は、基幹、補助といった仕事の違い、転居を伴う転勤の有無、将来の幹部としてキャリアを積むことが期待されているかといった基準に基づいて雇用管理区分を設け、男女間格差を固定化し、拡大してきました。そして、女性の正規雇用の機会は狭められて、非正規雇用が拡大してきました。
そうした格差を性差別ではないかと女性たちが訴えたとき、仕事が違う、コースや職掌が違う、非正規で働いている、どこに性と書いてあるかと言われ、それを選択したあなたが悪いのだと逆に責められたりしてきました。能力や努力が足りないからだという切り返しにも遭ってきました。女性たちは、性役割に基づく長時間労働や転居を伴う転勤といった男性規範に適合できないことさえ能力や努力のうちであるとして、低い処遇しか適用されなかったのです。そして、パートタイム労働は、そうした矛盾を凝縮したものでした。
しかし、女性たちは、決してそうした機会や待遇を望んだわけではなくて、低い処遇の働き口しか用意されていなくて、とりあえず生きるためには働かざるを得なかったり、低賃金や一つの仕事に塩漬けされたりといった差別を受けてきました。性的対象とみなされて、暴力さえも受けてきました。一つの仕事に塩漬けされたり、差別や性暴力から葛藤や自暴自棄を強いられて、それとの闘いに膨大なエネルギーと時間を費やしてきたのに、努力が足りないとされるいわれは毛頭ありません。まして、社会が生み出し放置してきた性役割と家族的責任を、能力不足や自己責任とされる筋合いでもないはずです。それなのに、これらの差別は見えにくく、見えなくさせられてきたのです。
女性たちが、そのような不合理な格差を生涯にわたって受忍させられるということは、理不尽きわまりないものです。そうした差別が、どれほど女性たちから尊厳や誇り、意欲を奪い取ってきたのでありましょうか。差別は、人間としての誇りや意欲をそぎ、生産性を低下させるものです。産業社会にとって大きな損失を生み出すものです。だからこそ、その解消は労使一致して挑戦すべき課題であり、社会がいまだにこれらの差別の撤廃に無関心であるということは恥ずべきことだと思います。
だれもが差別はいけないことだとわかっているのに、差別はなくなりません。それは、差別が可視化されて法によって禁止されたとき、形を変えてさらに生き続けるという性質を持っているからです。均等法は、募集、採用区分、雇用管理区分の枠を利用して、男女の区別を社員としての身分、雇用形態の違いに書きかえて、差別の告発を回避する余地を与えました。その結果が深刻な男女間格差の拡大となってあらわれたのです。機会均等が結果の平等に結びついていないのであれば、その社会的背景までも含めて是正する必要があります。
間接差別の法理は、そうした観点に立って機会均等政策を徹底して、差別を排除しようとするものです。不合理な格差を解消するためには、平等を妨げる障害を除去するという間接性差別の手法が不可欠です。だからこそ、国際社会はその禁止を日本政府に求めたのです。
労働基準法も均等法も、女性であることを理由とする差別的取り扱いを禁止すると定めていますが、性中立的な基準を当てはめたとしても実質的に性による差別であると判断されれば、法律に違反するとして是正の対象とする規定形式をとっています。すなわち、間接差別の法理に基づいて、実質的に性による差別と考えられれば、これらの法律に基づいて格差の解消を図ることも可能でありまして、日本でも、これまでの訴訟を通じた取り組みと裁判例が、立証責任と性中立的基準の実質的差別性の二つの角度からこうした課題にアプローチしてきました。
立証責任の点では、内山工業事件広島高裁判決などが、女性に対する差別が根強く残っている社会の構造に着目して、男女間に格差があるときには、その格差が性以外の合理的な事由に基づくものであることを使用者側において主張立証すべきだ、こういうふうに要求していることが注目されます。こうした判断は、間接差別の法理と共通するものでありまして、法制度を運用するについて重要な考え方となるものです。
また、性中立的基準の実質的差別性の点では、阪神・淡路大震災の被災自立支援金請求事件において、大阪高裁判決が、世帯主被災要件を、世帯間差別あるいは男女差別を生み出していること、合理的な理由を見出せないと判断して、公序に反し違法、無効と判断しています。こうした判断の手法は、均等法や労働基準法の解釈、適用においても及ぼすことができるものです。そして、三陽物産事件判決は、世帯主基準の適用の結果生じた格差について、実質的な性差別であることを認定しています。日産家族手当事件東京地裁判決は、男女間格差をもたらす世帯主基準を、生活賃金保障の合理性という観点から差別ではないと認定しましたが、これには大きな批判が加えられ、控訴審においては、労働者側が完全勝利とも言える和解をかち取っています。
潜在的な差別の可視化を特質とする間接差別の法理は、差別意図を問わないところに特徴があります。差別されたのではないかと葛藤を強いられている相手から、自分が差別意図を持っていることを立証したら差別と認めてやるといった開き直りを許すのか、そういった制度は人権保障の観点からしても理不尽で、だからこそ、間接差別の手法に基づく差別の撤廃が社会に認知されていく必要があるわけです。
その点では、三陽物産事件判決が、結果を認容して性中立的基準を適用したことで足りるというように、ハードルを低くしていることが注目されます。均等法上も、女性に対する差別であることを認定するに際して、差別意図は、必ずしも是正に向けた行政権限を発動する上で不可欠とされているものではないはずです。労働基準法にも均等法にもこれは明文で定められていない、規定上の根拠もないのです。
こうした法律の定めや実務の運用から見たときには、一般条項の解釈、運用によって、間接差別の法理に基づく実質的な差別を排除する余地が認められなければいけません。仕事の違いやコースの区分、雇用形態によって生じたかのように見える男女間の格差が、実態に基づかない全くの口実にすぎないときや、そうした理由を持ち出すことに合理性がないときなど、実質的には性による差別以外にはないと判断されたとき、既にある法律に基づいて格差を是正できるはずなのです。
そうした運用の到達点は、これまで女性たちの長年にわたる取り組みの成果でありまして、厚生労働省も、コース別雇用管理に関する留意事項に示されたところに従って、この観点から助言指導を行うとしてきたはずです。そして、格差の合理的な根拠は、格差を生じさせた企業が主張立証責任を負担するのが筋であり、そうであって初めて公正かつ透明な処遇を標榜できるのではないでしょうか。こうした当たり前のことが、間接差別の法理に基づく差別の是正と考えます。
仮に、改正均等法が、七条で厚生労働省令に定めた基準以外は行政権限を発動しないという解釈、運用に流れるとすれば、女性たちの成果を否定する以外の何物でもありません。多くの人が、七条に定めた間接差別を排除する制度が厚生労働省令に定める基準についてのみ行政権限を発動するとしていることについて、潜在的な差別を可視化する手法としての間接差別の法理に矛盾すると批判しています。
このような論理矛盾を来すような法の運用がなされるなら、それはもはや国連女性差別撤廃委員会の勧告の内容を充足しないものと言わざるを得ません。勧告の内容を充足する法制度とすること、つまり、間接差別の法理に基づく実質的な性差別の排除を少なくとも一般条項に包摂して解釈、運用した上、修正案のように、均等法に基づく間接差別を限定列挙することなく、行政権限を発動して広く排除する制度とすることが求められると思います。
性に中立的な基準であっても、それを適用することによって、性役割や性に基づく偏見、固定観念に触れ、男女間の格差を生じさせてしまうことはたくさんあります。女性や非正規で働く人たちがこうむってきた性中立的な基準をまとった格差は著しく不合理で、働いても働いても、自立して生きることとは無縁の低賃金、細切れ雇用しか与えられない厳しい現実があります。
この貧困と格差の連鎖を断ち切るのにふさわしく、均等法がその機能を発揮できるようにすることが、立法、行政、司法の責任であります。その場合、差別は、いつの時代にも、人間の尊厳に対する犯罪であり、社会が許容してはならないものであることに関係者は常に留意すべきであります。そうした考え方は、均等法がどのような規定形式をとっていたとしても、普遍のものであると信じるものです。
均等法は、努力義務規定から始まりました。この法律が雇用における男女平等を大きく前進させる原動力となることを女性たちは期待しました。しかし、裁判所は、コース別雇用管理について、男女間賃金格差の要因は、募集・採用、配置・昇進差別にありとし、男女別処遇も企業の効率的運営の必要からやむを得ないとか、均等法も努力義務規定にとどめているといって、男女間格差は憲法に反する差別ではあるが違法ではないなどとする判断を下してきました。これは、当時の国会答弁からうかがえる立法者意思にもそぐわないことは明らかです。
改正均等法が、七条の厚生労働省令に定める以外の基準について、実質的に判断すれば憲法に反する性差別だけれども違法ではないなどという司法判断の根拠とならないよう、違法なものは違法として排除できる法の枠組みの確立を強く求めるものです。
どうもありがとうございます。拍手
岸
龍
龍井葉二#8
○龍井参考人 おはようございます。連合の龍井でございます。
お手元に「均等法二十年 今回改正に求められるもの」という資料をお配りしていますので、御参照いただければと思います。
まず冒頭に、せっかくこういう機会を与えていただいて光栄に思っておりますが、いかんせん、これだけの重要法案がこんなに短い時間で審議されていいんだろうかと、多少憤りに近いものを実は感じております。ただ、幸いというか、皆さん方の審議をしていただく前に参考人ということになりましたので、逆に言いますと、午後に与党の質疑が予定されているということですので、ぜひそこで取り上げていただきたいという課題をきょうは提起させていただきたいと思っています。
それで、冒頭に、レジュメの中で、均等法が成人式を迎えるということで、当初は、八五年、いろいろ問題はあるけれども、小さく産んで大きく育てようということで、難産の末、辛うじて産声を上げたわけですけれども、本当に今育っているんだろうか。これは、改正、十年ごとですよね、それで二回目、本当にこれが当初望んでいた方向に今進んでいるんだろうか。
一枚のグラフを用意しています。この十年間、つまり、これは均等法が努力義務から法的義務に変わったその後のほぼ十年間の中で、実は働き方の二極化というのが大変深刻に進んでいる。つまり、三十五時間から六十時間の人が絶対数で減って、三十五時間未満の人、そして六十時間以上の人が急増している。これは、実は主要には、もちろん男性が長時間タイプ、それから女性が短時間タイプに属するんですが、今深刻なのが、女性労働者の中で超長時間派とそして短時間不安定雇用の広がりというのが、二極化が進んでしまっているという事態です。
私、最近、この準備でいろいろなお話を伺う中で、特に長時間女性と不安定雇用の女性、その双方で実は中絶が非常にふえている。一・二五ショックが報道されましたけれども、基本的にこの働き方の二極化がきちんとまともにならない限り、どんなインフラを整備しようが、どんな金目をつけようが、それは基本的に解決にならないということをこの実態は示していると思います。そういう意味で、大きく育てるという状況になっているんだろうかという基本的な疑念がございます。
今、中野さんの方からもお話がありましたし、田島さんの方からもお話がありましたように、八五年成立から十年かけて、やっと努力義務が禁止規定に変わった。ただ、せっかく禁止規定に変わったのに、これが、ただしということに、書いてございますように、あくまで同じ雇用管理区分、同じ箱の中の話だよ、雇用管理区分、箱が違っちゃったらそれは比較の対象にそもそもならないよということになってしまったがゆえに、右側の矢印にございますように、今までだったら女性だからという、露骨な差別はさすがに禁じられた。でも、一般職だから、パートだから、何々だから、別のものが用意されてしまえば、それは全く、男女差別でありながら、それが形を変えて温存される、あるいは拡大する。今の法律は、残念ながら、こうした事態に全く無力なわけです。
したがいまして、この問題、特に雇用管理区分のあり方も含めて抜本的に変えるというのが、本当にこの二十年、そして途中の改正から十年で求められていたはずでした。そして、これも御指摘がありましたように、間接差別の禁止というのは、この九七年改正、十年前の国会の、ここの場での附帯決議でその検討が確認された。では、この十年間、一体何をやっていたんだろうか。いや、私ども労働組合自身も反省しています。十年前から課題が明らかで鮮明になっていたのに、一体何をやっていたんだろう。いまだに、概念があいまいだ、なじみません、そういうことがやはり許されている状況ではないのだろうかということを思っております。
次のページに、間接差別禁止について、この定義の御説明はもう繰り返しません。ただ、一点だけ申し上げておきますと、川本さんからお話ありましたように、三つ、外見上は性中立的、一方に不利益、そして職務関連性等合理性が説明できないという要件になっていますので、これは分科会でも経営側の皆さんが随分御心配をされて、何にでも広がるんじゃないか。私は逆で、きちんと説明ができればいいんです。ですから、逆に、どういうものがなりますかということが問題なのではなくて、この三つの条件に当てはまるかどうか。現に、これは参議院の段階でも北井局長が答えられていますように、範囲を限定するという例は他国ではない、このスキームだけでやっていく方がむしろわかりやすいと私どもは思っております。
問題は、この右側にあります、田島さんたちも参加されていた研究会報告の七つから、一、二、四の三つのものに省令で今回は限定するということにされています。
下にチャートをお示ししていますのでごらんいただきたいんですが、まず、間接差別の定義、今申し上げました、そして、裁判等の根拠とされます間接差別法理、これは北井局長も、幅広いものです、特に省令で決めた、あるいは決める予定の三つに限定するものではありません、そのこと自体もきちんと周知をしてまいりますというふうにお答えになっていらっしゃいます。
つまり、間接差別の定義を国連からも求められて法制化をしました。その間接差別の定義というものには範囲というのがあり得ません、こういうもので今申し上げた三つの要件をクリアするかどうかが定義です。したがって、非常に、定義、法理というものが限定されないということがまず大前提です。
ただし、今回の法案の第七条につきましては、これは、あくまで行政指導をする根拠規定として定めました、行政指導をする際に、その対象範囲を限定しないとできません、したがいまして、まず省令で三つに限定しましたという説明をされています。したがって、第七条で規定をされているこの行政指導の根拠規定に限っては、三つの基準で行政は指導してまいります、第七条違反として指導してまいりますというのが今回のスキームです。
すると、当然おわかりのように、その間はどうなるんでしょう。このAとBの間の、間接差別そのものには限定がございません、範囲は広いものです、今回の法律は行政指導では三つに限定します、となると、その間の、このチャートではCに当たる部分というのは、ではどう扱われるのでしょう。これは、ぜひ今回の午後の討議で解明していただきたい点だと思っています。
では、もしもそういう訴えがされていたとき、一例を申し上げれば、例えば、福利厚生施設利用の世帯主要件、あるいは住宅資金等々の資金の貸し付けの要件として世帯主要件がある。これは別に女性だからと何も断っていない。世帯主だという要件があることによって、結果的に、まさにこのチャートにございますように、女性が排除されていくことになるというような案件が例えば均等室なり相談センターに持ち込まれた、では行政はどうしてくれるんですか。北井さんは、すべての相談事例について門前払いはしませんと明言していらっしゃいます。
となると、その事実確認、本当にそうなっているんですか、そしてそれがきちんと職務との合理性があるんですかということまで均等室ないし相談のところで経営者に確認してもらえるんでしょうか。では、それがその要件を設けていることの職務との関連性等の合理性について、きちんと使用者の方に、事業主の方に確認していただけるんでしょうか。結局そこが全くわからない。でも、きちんと門前払いをしないで対応するとはおっしゃっている。
一つここで、参考というところで、先ほども話題になりましたコース別雇用の留意事項というのが既に示されております。これは後でぜひ御参照いただきたいんですけれども、この留意事項は、三つのレベル、一は明確な法違反、二というのは法に抵触をする実質上の差別、法違反じゃないんだけれども抵触をするおそれのある実質的差別を二として掲げて、これは助言の対象にしています。
厚労省に聞いていただければおわかりのように、百八十件分精査をして、八割、九割のところが助言の対象になっているという、逆の意味で驚くべきデータが紹介されておりますけれども、いずれにしろ、これは行政として助言をするとなっているわけです。
では、今回のような場合には、指導、助言、勧告といったスキームの中でどう扱われるんですか。私どもは、これはぜひとも、それを門前払いしないとおっしゃるのであれば、きちんと助言、指導の対象にしていただくということを明確にしていただきたい。そうでなければ、今のままで大丈夫だよということについては何の説得性も持たないと私は思います。
それで、もう一つ重要な論点が司法判断への影響です。これも既に提起がされていますので繰り返しません。ただ、少なくとも、参議院の段階の御答弁の中で、間接差別法理に基づいて、省令で掲げる予定の三点以外のものについても違法と判断される可能性があるということは明確に述べておられます。そのこと自体を周知していくということも言われていますので、ぜひその点はきちんと確認していただいた上で、ただ、問題は、それであっても、この三つ以外は違法じゃないんだから裁判でも門前払いになるという心配は全くぬぐえておりません。
衆議院の審議向けに衆議院の調査局が分厚い資料を用意していただきまして、この中で、論点整理というところでその問題に触れられ、幾つかの判例にも触れられて詳しく論点が紹介されておりますけれども、その二十ページのところで、調査局のコメントとしても、「裁判への影響に対する懸念は払拭されていない。」ということがこの資料でも明記をされている。ぜひその懸念を払拭できる道があるなら、この国会の審議の中で明らかにしていただきたいと思います。
次の論点は、仕事と生活の調和の問題です。
これは、既に参議院の審議の中では、当然のことですけれどもこれは重要です、これは当然認めていらっしゃいます。これは法律全体で受けてまいります。大臣答弁の中では、強いて言えば時間法制の枠組みで受けるのが妥当ではないかという見解を示されています。
御承知のように、八五年法には、この項目が職業生活と家庭生活の調和という表現で実は法律に入っていました。九七年改正、これは、ILO百五十六号条約等々を受けた、男女ともに家庭生活も職業生活も担っていくんだということの議論の中で、それが育児・介護休業法にとかいう、つくられていく過程の中でこれが論議されたわけですが、この法律、つまり十年前の段階ではあくまで女性差別に対する禁止の法律だった、女性差別に対する一方禁止規定だから、その法律に仕事と生活の調和を入れてしまうと性役割固定になるという理由が主な理由として、削除されました。当然我々も賛成しました。今回は、今申し上げた一番のネックになります一方禁止規定が男女双方禁止規定に変わります。したがって、少なくとも九七年時点での削除理由のかなり大きな部分は消えたと判断しています。
実は、もっと本質的な問題は、この問題が単に働き方の問題だからどこかの法律に入ればいいや、どこかの趣旨で受ければいいやという問題ではないということです。つまり、これはまさに働き方の基準、そして、この法律が主管であります、働き方の平等、均等の基準そのものだということです。
なぜかというと、これまでの女性差別禁止というのは、ほぼ無条件に男性との差別、したがって、男性基準に合わせていく、格差があればそこに合わせていく、その差を埋めていくというのが女性差別を解決する、格差を是正するという方向で、その基準である男性基準というのはほとんど自明なものとして問われなかった、問われずに済んできちゃった。今回はそれが双方禁止規定に変わります。
ということは、例えば、先ほどのチャートじゃございませんけれども、圧倒的に多くの男性が超長時間で働いている、圧倒的に多くの女性が、同じ職場の中だとしてもほとんどが有期、パートでいる、これは明らかに差別であると認定したとします。だとしたら、どちらに合わせるんですかということです。男女双方差別禁止ですから、多分、今までだったら、無理な働き方をしている男性を基準に女性の正規雇用化とか均等待遇というふうにやっていったでしょう。双方差別禁止ということは、めちゃくちゃな、無理な働き方をさせられている男性、単身赴任を押しつけられている男性、よくわからない配転にも応じざるを得ない男性、もしもそれが男性に集中しているとすれば、これは差別だ、これも北井局長が答えられています。
ということは、みんながみんな長時間に合わせるわけじゃないよね、みんながみんなパートになるわけじゃないよね、では、どこに合わせることがこの双方差別禁止になるのか。今の例は極端な例かもしれませんけれども、そこが、均等の基準というのが双方差別禁止になったことによって改めて実は問われているんですよ。その問題がきちんと論議をされていないで、双方差別禁止になったということだけでは、この非常に根本的な問題が解決されない。
要するに、附帯決議にも入っていますような、今男性の働き方こそ見直さなくちゃいけない、その基準そのものを疑ってかからなくちゃいけない。そうじゃなければ、まさに働き方だけじゃない、生活としても持続可能じゃなくなっている、再生産可能じゃなくなっている、これを変えなきゃいけない、そのぐらい実は大事な論点だと思っております。
したがいまして、時間の関係でこの二点だけに絞らせていただきましたけれども、ぜひこの論点を、きょうの午後以降のところで討議を深めていくということを期待したいと思います。
ありがとうございました。拍手
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まず冒頭に、せっかくこういう機会を与えていただいて光栄に思っておりますが、いかんせん、これだけの重要法案がこんなに短い時間で審議されていいんだろうかと、多少憤りに近いものを実は感じております。ただ、幸いというか、皆さん方の審議をしていただく前に参考人ということになりましたので、逆に言いますと、午後に与党の質疑が予定されているということですので、ぜひそこで取り上げていただきたいという課題をきょうは提起させていただきたいと思っています。
それで、冒頭に、レジュメの中で、均等法が成人式を迎えるということで、当初は、八五年、いろいろ問題はあるけれども、小さく産んで大きく育てようということで、難産の末、辛うじて産声を上げたわけですけれども、本当に今育っているんだろうか。これは、改正、十年ごとですよね、それで二回目、本当にこれが当初望んでいた方向に今進んでいるんだろうか。
一枚のグラフを用意しています。この十年間、つまり、これは均等法が努力義務から法的義務に変わったその後のほぼ十年間の中で、実は働き方の二極化というのが大変深刻に進んでいる。つまり、三十五時間から六十時間の人が絶対数で減って、三十五時間未満の人、そして六十時間以上の人が急増している。これは、実は主要には、もちろん男性が長時間タイプ、それから女性が短時間タイプに属するんですが、今深刻なのが、女性労働者の中で超長時間派とそして短時間不安定雇用の広がりというのが、二極化が進んでしまっているという事態です。
私、最近、この準備でいろいろなお話を伺う中で、特に長時間女性と不安定雇用の女性、その双方で実は中絶が非常にふえている。一・二五ショックが報道されましたけれども、基本的にこの働き方の二極化がきちんとまともにならない限り、どんなインフラを整備しようが、どんな金目をつけようが、それは基本的に解決にならないということをこの実態は示していると思います。そういう意味で、大きく育てるという状況になっているんだろうかという基本的な疑念がございます。
今、中野さんの方からもお話がありましたし、田島さんの方からもお話がありましたように、八五年成立から十年かけて、やっと努力義務が禁止規定に変わった。ただ、せっかく禁止規定に変わったのに、これが、ただしということに、書いてございますように、あくまで同じ雇用管理区分、同じ箱の中の話だよ、雇用管理区分、箱が違っちゃったらそれは比較の対象にそもそもならないよということになってしまったがゆえに、右側の矢印にございますように、今までだったら女性だからという、露骨な差別はさすがに禁じられた。でも、一般職だから、パートだから、何々だから、別のものが用意されてしまえば、それは全く、男女差別でありながら、それが形を変えて温存される、あるいは拡大する。今の法律は、残念ながら、こうした事態に全く無力なわけです。
したがいまして、この問題、特に雇用管理区分のあり方も含めて抜本的に変えるというのが、本当にこの二十年、そして途中の改正から十年で求められていたはずでした。そして、これも御指摘がありましたように、間接差別の禁止というのは、この九七年改正、十年前の国会の、ここの場での附帯決議でその検討が確認された。では、この十年間、一体何をやっていたんだろうか。いや、私ども労働組合自身も反省しています。十年前から課題が明らかで鮮明になっていたのに、一体何をやっていたんだろう。いまだに、概念があいまいだ、なじみません、そういうことがやはり許されている状況ではないのだろうかということを思っております。
次のページに、間接差別禁止について、この定義の御説明はもう繰り返しません。ただ、一点だけ申し上げておきますと、川本さんからお話ありましたように、三つ、外見上は性中立的、一方に不利益、そして職務関連性等合理性が説明できないという要件になっていますので、これは分科会でも経営側の皆さんが随分御心配をされて、何にでも広がるんじゃないか。私は逆で、きちんと説明ができればいいんです。ですから、逆に、どういうものがなりますかということが問題なのではなくて、この三つの条件に当てはまるかどうか。現に、これは参議院の段階でも北井局長が答えられていますように、範囲を限定するという例は他国ではない、このスキームだけでやっていく方がむしろわかりやすいと私どもは思っております。
問題は、この右側にあります、田島さんたちも参加されていた研究会報告の七つから、一、二、四の三つのものに省令で今回は限定するということにされています。
下にチャートをお示ししていますのでごらんいただきたいんですが、まず、間接差別の定義、今申し上げました、そして、裁判等の根拠とされます間接差別法理、これは北井局長も、幅広いものです、特に省令で決めた、あるいは決める予定の三つに限定するものではありません、そのこと自体もきちんと周知をしてまいりますというふうにお答えになっていらっしゃいます。
つまり、間接差別の定義を国連からも求められて法制化をしました。その間接差別の定義というものには範囲というのがあり得ません、こういうもので今申し上げた三つの要件をクリアするかどうかが定義です。したがって、非常に、定義、法理というものが限定されないということがまず大前提です。
ただし、今回の法案の第七条につきましては、これは、あくまで行政指導をする根拠規定として定めました、行政指導をする際に、その対象範囲を限定しないとできません、したがいまして、まず省令で三つに限定しましたという説明をされています。したがって、第七条で規定をされているこの行政指導の根拠規定に限っては、三つの基準で行政は指導してまいります、第七条違反として指導してまいりますというのが今回のスキームです。
すると、当然おわかりのように、その間はどうなるんでしょう。このAとBの間の、間接差別そのものには限定がございません、範囲は広いものです、今回の法律は行政指導では三つに限定します、となると、その間の、このチャートではCに当たる部分というのは、ではどう扱われるのでしょう。これは、ぜひ今回の午後の討議で解明していただきたい点だと思っています。
では、もしもそういう訴えがされていたとき、一例を申し上げれば、例えば、福利厚生施設利用の世帯主要件、あるいは住宅資金等々の資金の貸し付けの要件として世帯主要件がある。これは別に女性だからと何も断っていない。世帯主だという要件があることによって、結果的に、まさにこのチャートにございますように、女性が排除されていくことになるというような案件が例えば均等室なり相談センターに持ち込まれた、では行政はどうしてくれるんですか。北井さんは、すべての相談事例について門前払いはしませんと明言していらっしゃいます。
となると、その事実確認、本当にそうなっているんですか、そしてそれがきちんと職務との合理性があるんですかということまで均等室ないし相談のところで経営者に確認してもらえるんでしょうか。では、それがその要件を設けていることの職務との関連性等の合理性について、きちんと使用者の方に、事業主の方に確認していただけるんでしょうか。結局そこが全くわからない。でも、きちんと門前払いをしないで対応するとはおっしゃっている。
一つここで、参考というところで、先ほども話題になりましたコース別雇用の留意事項というのが既に示されております。これは後でぜひ御参照いただきたいんですけれども、この留意事項は、三つのレベル、一は明確な法違反、二というのは法に抵触をする実質上の差別、法違反じゃないんだけれども抵触をするおそれのある実質的差別を二として掲げて、これは助言の対象にしています。
厚労省に聞いていただければおわかりのように、百八十件分精査をして、八割、九割のところが助言の対象になっているという、逆の意味で驚くべきデータが紹介されておりますけれども、いずれにしろ、これは行政として助言をするとなっているわけです。
では、今回のような場合には、指導、助言、勧告といったスキームの中でどう扱われるんですか。私どもは、これはぜひとも、それを門前払いしないとおっしゃるのであれば、きちんと助言、指導の対象にしていただくということを明確にしていただきたい。そうでなければ、今のままで大丈夫だよということについては何の説得性も持たないと私は思います。
それで、もう一つ重要な論点が司法判断への影響です。これも既に提起がされていますので繰り返しません。ただ、少なくとも、参議院の段階の御答弁の中で、間接差別法理に基づいて、省令で掲げる予定の三点以外のものについても違法と判断される可能性があるということは明確に述べておられます。そのこと自体を周知していくということも言われていますので、ぜひその点はきちんと確認していただいた上で、ただ、問題は、それであっても、この三つ以外は違法じゃないんだから裁判でも門前払いになるという心配は全くぬぐえておりません。
衆議院の審議向けに衆議院の調査局が分厚い資料を用意していただきまして、この中で、論点整理というところでその問題に触れられ、幾つかの判例にも触れられて詳しく論点が紹介されておりますけれども、その二十ページのところで、調査局のコメントとしても、「裁判への影響に対する懸念は払拭されていない。」ということがこの資料でも明記をされている。ぜひその懸念を払拭できる道があるなら、この国会の審議の中で明らかにしていただきたいと思います。
次の論点は、仕事と生活の調和の問題です。
これは、既に参議院の審議の中では、当然のことですけれどもこれは重要です、これは当然認めていらっしゃいます。これは法律全体で受けてまいります。大臣答弁の中では、強いて言えば時間法制の枠組みで受けるのが妥当ではないかという見解を示されています。
御承知のように、八五年法には、この項目が職業生活と家庭生活の調和という表現で実は法律に入っていました。九七年改正、これは、ILO百五十六号条約等々を受けた、男女ともに家庭生活も職業生活も担っていくんだということの議論の中で、それが育児・介護休業法にとかいう、つくられていく過程の中でこれが論議されたわけですが、この法律、つまり十年前の段階ではあくまで女性差別に対する禁止の法律だった、女性差別に対する一方禁止規定だから、その法律に仕事と生活の調和を入れてしまうと性役割固定になるという理由が主な理由として、削除されました。当然我々も賛成しました。今回は、今申し上げた一番のネックになります一方禁止規定が男女双方禁止規定に変わります。したがって、少なくとも九七年時点での削除理由のかなり大きな部分は消えたと判断しています。
実は、もっと本質的な問題は、この問題が単に働き方の問題だからどこかの法律に入ればいいや、どこかの趣旨で受ければいいやという問題ではないということです。つまり、これはまさに働き方の基準、そして、この法律が主管であります、働き方の平等、均等の基準そのものだということです。
なぜかというと、これまでの女性差別禁止というのは、ほぼ無条件に男性との差別、したがって、男性基準に合わせていく、格差があればそこに合わせていく、その差を埋めていくというのが女性差別を解決する、格差を是正するという方向で、その基準である男性基準というのはほとんど自明なものとして問われなかった、問われずに済んできちゃった。今回はそれが双方禁止規定に変わります。
ということは、例えば、先ほどのチャートじゃございませんけれども、圧倒的に多くの男性が超長時間で働いている、圧倒的に多くの女性が、同じ職場の中だとしてもほとんどが有期、パートでいる、これは明らかに差別であると認定したとします。だとしたら、どちらに合わせるんですかということです。男女双方差別禁止ですから、多分、今までだったら、無理な働き方をしている男性を基準に女性の正規雇用化とか均等待遇というふうにやっていったでしょう。双方差別禁止ということは、めちゃくちゃな、無理な働き方をさせられている男性、単身赴任を押しつけられている男性、よくわからない配転にも応じざるを得ない男性、もしもそれが男性に集中しているとすれば、これは差別だ、これも北井局長が答えられています。
ということは、みんながみんな長時間に合わせるわけじゃないよね、みんながみんなパートになるわけじゃないよね、では、どこに合わせることがこの双方差別禁止になるのか。今の例は極端な例かもしれませんけれども、そこが、均等の基準というのが双方差別禁止になったことによって改めて実は問われているんですよ。その問題がきちんと論議をされていないで、双方差別禁止になったということだけでは、この非常に根本的な問題が解決されない。
要するに、附帯決議にも入っていますような、今男性の働き方こそ見直さなくちゃいけない、その基準そのものを疑ってかからなくちゃいけない。そうじゃなければ、まさに働き方だけじゃない、生活としても持続可能じゃなくなっている、再生産可能じゃなくなっている、これを変えなきゃいけない、そのぐらい実は大事な論点だと思っております。
したがいまして、時間の関係でこの二点だけに絞らせていただきましたけれども、ぜひこの論点を、きょうの午後以降のところで討議を深めていくということを期待したいと思います。
ありがとうございました。拍手
岸
伊
伊東弘子#10
○伊東参考人 出版労連の伊東弘子です。よろしくお願いします。
私は、出版産業で二十八年間働いている労働者です。一九七八年に入社したとき、雇用機会均等法はありませんでした。大学の授業でも今のように女性学というものはなく、社会的な女性差別の現状を全く理解せず社会に出ました。働き始めてからすぐに、何かが変だという思いにとらわれました。情報の伝達は男性中心、会議への出席も男性のみ、お茶くみ、掃除などの雑務はすべて女性など、すべてが男性優位でした。就業規則に産前産後休暇や育児時間の保障がうたわれていましたが、その権利をとった人はほとんどいませんでした。
このような状況の中で、仕事の成果を上げるには男性の何倍もの能力と努力が必要であることを実感し、同時に、私にはそれだけの力はないのではないかという思いと無念さに駆られ、入社一カ月後には、会社から帰ると大学時代の恩師の名を呼びながら泣いていました。こんなことなら民間企業に就職するのではなかったというのがそのときの偽らざる気持ちです。
また、二十五年前に長男を出産しましたが、子供を産んだ女性は当然家庭に入り育児に専念するものだという社会通念を根拠に、上司から何度も退職を勧められました。
あのころのことを思い浮かべると、随分変わってきました。私のような普通の女性が、普通に定年まで働き続けることが可能になりました。妊娠しても、いつやめるのと聞く人はいなくなりました。今私は、働き続けることができて本当によかったと思っています。
けれども、本当に男女平等は達成されたのでしょうか。出版で働く女性の現状を述べながら、現在の問題点を述べさせていただきます。
まず、二〇〇五年五月に実施した、出版に働く女性の長時間労働アンケートの調査結果から考えていこうと思います。お手元に資料を配付させていただきました。
三十二単組、女性五百九十一人が回答し、九七%が正規労働者です。職種は、編集、管理、営業などです。このアンケートは、男女雇用機会均等法施行後十年を経過した一九九六年より、多少の改定をしながら、ほぼ五年間隔で行ってきました。出版に働く女性たちの労働実態が本人の心身や家庭にどのような影響を及ぼしているかを認識し、討議をし、今後の改善の運動につなげることを目的とするものです。
一カ月の平均残業時間は、十時間未満三三・七%、十一から二十時間一七・六%、二十一から三十時間未満一〇・七%と、一見、長時間労働が多く見えません。そして、これは九六年以降大きな変動はありません。そのため長時間労働は特に進んでいないように見えますが、二〇〇一年の調査と比べると、以前は長時間労働をしているのは編集職が主だったのが、現在では総務、経理などの管理職場を含め全体に蔓延化しています。また、教科書、学習参考書などの編集職場では、集中して残業が続く時期があり、平均三十時間以上の残業時間が四カ月から六カ月の間続く人が半数、平均百時間が六カ月続いた人もいました。
深夜労働の回数は、ないと答えた人が一〇ポイント近く下がり、月平均回数はふえています。また、三六協定の範囲を超えて仕事をしている人が一九%いました。
ただし、この調査で残念なのは、本当に忙しい人はアンケートに答える時間もなく、そのような人の声を十分拾うことができなかったということです。ですから、残業時間は実際にはもっと多いと考える必要があります。
残業する理由は、仕事量の多さと人員不足によるものです。このような実態の中、長時間、深夜労働が原因と思われる心身の不調が起きた人は五一・六%で、婦人科系疾患だけではなく、うつ状態などの心身のバランスを崩す人がふえています。
アンケートの自由記述には、家事、育児の責任を担う女性の仕事との両立への努力が痛いほど伝わってきます。幾つか紹介します。
残業のため趣味、娯楽の時間がとれないということはあるが、家事、育児の時間がとれないということはあり得ない、家事と育児はどんなときでもやらなければならないので、深夜まで家事をしている。夫に頼めるときしか残業できない、無理なときは家に持ち帰ってサービス残業になる。夫とのリレー、子供を見てから夫が深夜再び仕事に行く。とても苦労している、子供の面倒は夫、母、姉、友人の順に頼む。子供のことで仕事が滞ることがないように努力していますが、それでも半人前扱いを受けます、厚かましい、ずうずうしいと男性社員から言われたこともあり、子供を持って仕事をする女は足手まといなのだなと思うこともあります。
このように努力しても、家族への影響は否めません。子供の精神状態が不安定になった。いらいらが家族にうつり、ぎくしゃくした時期があったとの記述があります。
介護については、近所の人にお願い、兄弟に丸投げ、ヘルパーに頼む、夫がやるなど、とても手が回らない状態がうかがえます。
未婚者からは、なかなか現状では結婚、出産に踏み切れないという記述があり、職場の編集職の若者からも、家に帰っても寝る以外の時間がとれない、何もできないという声が聞かれます。
一年前、妊娠、出産と就労継続に関する聞き取り調査の予備調査、これは出版労連ではなくて女性労働問題研究会という団体の予備調査なんですけれども、出版で働く三十代既婚者で子供がいない女性に話を聞いたところ、今の仕事をしている限り子供をつくることは考えられない、子供をとるか仕事をとるかではなく、考えられないのですという答えが返ってきました。果たして、子供をつくることが考えられないような働き方をしなければならないことが平等な働き方なのでしょうか。少なくとも私たちは、この数十年間、そのようなことを求めて働き続けてきたわけではありません。
均等法の修正案に「この法律においては、適切な仕事と生活の調和の下、労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあつては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする。」とありますが、まさに、この基本理念なしでは、長時間過密労働をさせられている男並みに、心身の健康を犠牲にし、家族の幸福をも犠牲にしなければならない働き方を余儀なくさせられてしまいます。この上、ホワイトカラーエグゼンプションの導入など、働いても残業代もつかず、自分の裁量として幾らでも働かされる法律が制定されれば、命と健康が脅かされることになります。しかし、仕事と生活の調和という基本理念が浸透すれば、このような労働法制の改悪の発想はあり得ないことです。
次に、間接差別について考えてみようと思います。
出版で働く女性に対するイメージは、進歩的なイメージがあり、恵まれて、問題はないのではないかと言われることが多々あります。男女平等のイメージも強いようです。果たしてそうなのでしょうか。答えは否です。
昇進、昇格は圧倒的に女性に不利です。この十年間、主任、係長クラスは徐々にふえてきてはいるものの、課長以上はまだまだ少なく、部長、役員となるとほとんどいません。ある職場では、女性が主任になるのは四十歳以上で、男性と比べ十年以上はおくれをとっています。課長職の割合は男性の一八%、部長職の割合は〇%という職場があります。
家族手当を支給されているのは圧倒的に男性が多く、女性が請求しても、運用上の差別があり、提出しなければならない書類の数が男性より多く、嫌な思いをするのが嫌であきらめてしまった女性もいます。住宅手当などは、世帯主もしくは扶養家族の有無で金額に差をつけている場合も多く、結果的に女性の方が少ない額を支給されることになります。
出版業界では、成果主義賃金が導入されている職場は少なく、基本給は男女同じになっています。しかし、役職手当、扶養手当、住宅手当などの額を組み込むと、明らかに女性の手取りの方は少なくなります。
私たちは、これらのことは間接差別と考えます。法案では間接差別が三つに限定列挙されていますが、それではこれらの職場に蔓延している差別はなくなりません。私たちが平等で働きやすい職場には決してならないのです。
お茶くみ、朝の机のぞうきんがけというのは女性であるという職場の慣習もまだまだ残っています。勤続二十年、三十年の女性社員が机をふいているのを横目に新入男性社員が仕事をしているという図も、いまだに存在するのです。もちろん、このお茶くみやぞうきんがけが仕事として正当に評価されることはありません。女性の名刺の大きさが男性の名刺より小さいという職場もあります。男性が営業職で女性は全員営業事務という職場もあります。
二〇〇〇年に実施したセクシュアルハラスメントの実態調査では、女らしくない、どうして結婚しないのかなどの言葉による侵害を受けた女性は約半数、男性もこのとき調査したのですが、男性でも六分の一います。セクハラの内容についての自由記述は、発言や態度に明らかに女性であることを理由に見下したものがあった、女性には責任ある仕事はできないという言葉の暴力、子持ちの女は半人前と言われた、女性が職場で安住しているような意味を込めて、お茶くみがなくなって一番困るのは女性ではないのかと言われたなど、これまでいわゆるグレーゾーンとかジェンダーハラスメントとか言われているものをセクシュアルハラスメントとしてとらえ、改善を求める声が強く上がっています。
出版労連では、この調査をもとに、セクシュアルハラスメントの防止のためのガイドラインを作成し、二〇〇一年春闘の重点要求としました。ことし六月、今なのですが、再び同じ調査項目で実態調査をし、職場でのセクシュアルハラスメントの実態の改善の方向を探ります。
修正案に、職場におけるセクシュアルハラスメントの対象に、性別による固定的な役割分担などの意識による言動を加えるとありますが、今までセクハラを生み出す土壌のグレーゾーンとして認識されてきたものをなくすには、このグレーゾーンこそセクシュアルハラスメントだとしなければ、一人一人の意識も職場環境も変わりません。
今まで述べてきた間接差別や固定的な男女役割意識をなくす取り組みとして有効な手段が、ポジティブアクションの取り組みであると思います。男女の均等な待遇の確保、女性の勤続年数の伸長、職場の雰囲気、風土の改善、女性の採用拡大、女性の職域拡大、管理職の増加などの観点から女性の能力発揮を進めるため、積極的に取り組むことが強く求められています。しかし、義務化は法案に盛り込まれず、取り組み状況開示を国が支援するというのでは、差別是正の速度は遅々としたものになります。
確かに、ポジティブアクションという言葉を知らない管理職も多く、まだ概念が浸透していません。けれども、それだからこそ、この取り組みを義務化してほしいというのが私たちの願いです。
以上、述べてきました働く女性の現状を御理解いただき、真の平等が実現する法改正をお願いいたします。
ありがとうございます。拍手
この発言だけを見る →私は、出版産業で二十八年間働いている労働者です。一九七八年に入社したとき、雇用機会均等法はありませんでした。大学の授業でも今のように女性学というものはなく、社会的な女性差別の現状を全く理解せず社会に出ました。働き始めてからすぐに、何かが変だという思いにとらわれました。情報の伝達は男性中心、会議への出席も男性のみ、お茶くみ、掃除などの雑務はすべて女性など、すべてが男性優位でした。就業規則に産前産後休暇や育児時間の保障がうたわれていましたが、その権利をとった人はほとんどいませんでした。
このような状況の中で、仕事の成果を上げるには男性の何倍もの能力と努力が必要であることを実感し、同時に、私にはそれだけの力はないのではないかという思いと無念さに駆られ、入社一カ月後には、会社から帰ると大学時代の恩師の名を呼びながら泣いていました。こんなことなら民間企業に就職するのではなかったというのがそのときの偽らざる気持ちです。
また、二十五年前に長男を出産しましたが、子供を産んだ女性は当然家庭に入り育児に専念するものだという社会通念を根拠に、上司から何度も退職を勧められました。
あのころのことを思い浮かべると、随分変わってきました。私のような普通の女性が、普通に定年まで働き続けることが可能になりました。妊娠しても、いつやめるのと聞く人はいなくなりました。今私は、働き続けることができて本当によかったと思っています。
けれども、本当に男女平等は達成されたのでしょうか。出版で働く女性の現状を述べながら、現在の問題点を述べさせていただきます。
まず、二〇〇五年五月に実施した、出版に働く女性の長時間労働アンケートの調査結果から考えていこうと思います。お手元に資料を配付させていただきました。
三十二単組、女性五百九十一人が回答し、九七%が正規労働者です。職種は、編集、管理、営業などです。このアンケートは、男女雇用機会均等法施行後十年を経過した一九九六年より、多少の改定をしながら、ほぼ五年間隔で行ってきました。出版に働く女性たちの労働実態が本人の心身や家庭にどのような影響を及ぼしているかを認識し、討議をし、今後の改善の運動につなげることを目的とするものです。
一カ月の平均残業時間は、十時間未満三三・七%、十一から二十時間一七・六%、二十一から三十時間未満一〇・七%と、一見、長時間労働が多く見えません。そして、これは九六年以降大きな変動はありません。そのため長時間労働は特に進んでいないように見えますが、二〇〇一年の調査と比べると、以前は長時間労働をしているのは編集職が主だったのが、現在では総務、経理などの管理職場を含め全体に蔓延化しています。また、教科書、学習参考書などの編集職場では、集中して残業が続く時期があり、平均三十時間以上の残業時間が四カ月から六カ月の間続く人が半数、平均百時間が六カ月続いた人もいました。
深夜労働の回数は、ないと答えた人が一〇ポイント近く下がり、月平均回数はふえています。また、三六協定の範囲を超えて仕事をしている人が一九%いました。
ただし、この調査で残念なのは、本当に忙しい人はアンケートに答える時間もなく、そのような人の声を十分拾うことができなかったということです。ですから、残業時間は実際にはもっと多いと考える必要があります。
残業する理由は、仕事量の多さと人員不足によるものです。このような実態の中、長時間、深夜労働が原因と思われる心身の不調が起きた人は五一・六%で、婦人科系疾患だけではなく、うつ状態などの心身のバランスを崩す人がふえています。
アンケートの自由記述には、家事、育児の責任を担う女性の仕事との両立への努力が痛いほど伝わってきます。幾つか紹介します。
残業のため趣味、娯楽の時間がとれないということはあるが、家事、育児の時間がとれないということはあり得ない、家事と育児はどんなときでもやらなければならないので、深夜まで家事をしている。夫に頼めるときしか残業できない、無理なときは家に持ち帰ってサービス残業になる。夫とのリレー、子供を見てから夫が深夜再び仕事に行く。とても苦労している、子供の面倒は夫、母、姉、友人の順に頼む。子供のことで仕事が滞ることがないように努力していますが、それでも半人前扱いを受けます、厚かましい、ずうずうしいと男性社員から言われたこともあり、子供を持って仕事をする女は足手まといなのだなと思うこともあります。
このように努力しても、家族への影響は否めません。子供の精神状態が不安定になった。いらいらが家族にうつり、ぎくしゃくした時期があったとの記述があります。
介護については、近所の人にお願い、兄弟に丸投げ、ヘルパーに頼む、夫がやるなど、とても手が回らない状態がうかがえます。
未婚者からは、なかなか現状では結婚、出産に踏み切れないという記述があり、職場の編集職の若者からも、家に帰っても寝る以外の時間がとれない、何もできないという声が聞かれます。
一年前、妊娠、出産と就労継続に関する聞き取り調査の予備調査、これは出版労連ではなくて女性労働問題研究会という団体の予備調査なんですけれども、出版で働く三十代既婚者で子供がいない女性に話を聞いたところ、今の仕事をしている限り子供をつくることは考えられない、子供をとるか仕事をとるかではなく、考えられないのですという答えが返ってきました。果たして、子供をつくることが考えられないような働き方をしなければならないことが平等な働き方なのでしょうか。少なくとも私たちは、この数十年間、そのようなことを求めて働き続けてきたわけではありません。
均等法の修正案に「この法律においては、適切な仕事と生活の調和の下、労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあつては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする。」とありますが、まさに、この基本理念なしでは、長時間過密労働をさせられている男並みに、心身の健康を犠牲にし、家族の幸福をも犠牲にしなければならない働き方を余儀なくさせられてしまいます。この上、ホワイトカラーエグゼンプションの導入など、働いても残業代もつかず、自分の裁量として幾らでも働かされる法律が制定されれば、命と健康が脅かされることになります。しかし、仕事と生活の調和という基本理念が浸透すれば、このような労働法制の改悪の発想はあり得ないことです。
次に、間接差別について考えてみようと思います。
出版で働く女性に対するイメージは、進歩的なイメージがあり、恵まれて、問題はないのではないかと言われることが多々あります。男女平等のイメージも強いようです。果たしてそうなのでしょうか。答えは否です。
昇進、昇格は圧倒的に女性に不利です。この十年間、主任、係長クラスは徐々にふえてきてはいるものの、課長以上はまだまだ少なく、部長、役員となるとほとんどいません。ある職場では、女性が主任になるのは四十歳以上で、男性と比べ十年以上はおくれをとっています。課長職の割合は男性の一八%、部長職の割合は〇%という職場があります。
家族手当を支給されているのは圧倒的に男性が多く、女性が請求しても、運用上の差別があり、提出しなければならない書類の数が男性より多く、嫌な思いをするのが嫌であきらめてしまった女性もいます。住宅手当などは、世帯主もしくは扶養家族の有無で金額に差をつけている場合も多く、結果的に女性の方が少ない額を支給されることになります。
出版業界では、成果主義賃金が導入されている職場は少なく、基本給は男女同じになっています。しかし、役職手当、扶養手当、住宅手当などの額を組み込むと、明らかに女性の手取りの方は少なくなります。
私たちは、これらのことは間接差別と考えます。法案では間接差別が三つに限定列挙されていますが、それではこれらの職場に蔓延している差別はなくなりません。私たちが平等で働きやすい職場には決してならないのです。
お茶くみ、朝の机のぞうきんがけというのは女性であるという職場の慣習もまだまだ残っています。勤続二十年、三十年の女性社員が机をふいているのを横目に新入男性社員が仕事をしているという図も、いまだに存在するのです。もちろん、このお茶くみやぞうきんがけが仕事として正当に評価されることはありません。女性の名刺の大きさが男性の名刺より小さいという職場もあります。男性が営業職で女性は全員営業事務という職場もあります。
二〇〇〇年に実施したセクシュアルハラスメントの実態調査では、女らしくない、どうして結婚しないのかなどの言葉による侵害を受けた女性は約半数、男性もこのとき調査したのですが、男性でも六分の一います。セクハラの内容についての自由記述は、発言や態度に明らかに女性であることを理由に見下したものがあった、女性には責任ある仕事はできないという言葉の暴力、子持ちの女は半人前と言われた、女性が職場で安住しているような意味を込めて、お茶くみがなくなって一番困るのは女性ではないのかと言われたなど、これまでいわゆるグレーゾーンとかジェンダーハラスメントとか言われているものをセクシュアルハラスメントとしてとらえ、改善を求める声が強く上がっています。
出版労連では、この調査をもとに、セクシュアルハラスメントの防止のためのガイドラインを作成し、二〇〇一年春闘の重点要求としました。ことし六月、今なのですが、再び同じ調査項目で実態調査をし、職場でのセクシュアルハラスメントの実態の改善の方向を探ります。
修正案に、職場におけるセクシュアルハラスメントの対象に、性別による固定的な役割分担などの意識による言動を加えるとありますが、今までセクハラを生み出す土壌のグレーゾーンとして認識されてきたものをなくすには、このグレーゾーンこそセクシュアルハラスメントだとしなければ、一人一人の意識も職場環境も変わりません。
今まで述べてきた間接差別や固定的な男女役割意識をなくす取り組みとして有効な手段が、ポジティブアクションの取り組みであると思います。男女の均等な待遇の確保、女性の勤続年数の伸長、職場の雰囲気、風土の改善、女性の採用拡大、女性の職域拡大、管理職の増加などの観点から女性の能力発揮を進めるため、積極的に取り組むことが強く求められています。しかし、義務化は法案に盛り込まれず、取り組み状況開示を国が支援するというのでは、差別是正の速度は遅々としたものになります。
確かに、ポジティブアクションという言葉を知らない管理職も多く、まだ概念が浸透していません。けれども、それだからこそ、この取り組みを義務化してほしいというのが私たちの願いです。
以上、述べてきました働く女性の現状を御理解いただき、真の平等が実現する法改正をお願いいたします。
ありがとうございます。拍手
岸
酒
酒井和子#12
○酒井参考人 酒井と申します。均等待遇アクション21という小さなグループなんですけれども、そこで事務局をやっております。
私たちの均等待遇アクション21といいますのは、二〇〇〇年にスタートいたしましたグループです。二〇〇〇年ということは、前回の均等法が改正されたときに、私たちはそのときから間接差別をどうしても法律に入れたいと強く願っていたのですが、残念ながら間接差別が入らなかったということもあって、それ以降、パートで働く人たちや未組織の正社員の人たち、そして労働組合の方たち、弁護士あるいは研究者、国会議員の方も含めて、そういった思いをする人たちとともに小さなグループをつくりまして、ILOあるいはCEDAWに行ったりとか、さまざまな調査研究をやったり、働く実際の小さな声を拾い集めて、何とか次の改正に声を反映させたい、そういう思いで活動してまいりました。
本日は、そういった私たちの思いをこういう形で発言させていただいて、大変うれしく思っております。
私は、きょうは特に、この均等法が、パートや契約社員などいわゆる非正規と言われる女性たちにとって、ああ、均等法があってよかった、本当に均等法は私たちにとって役に立つよね、そういうふうに言われるような法律になってほしいと強く願って発言をしたいと思っています。
さて、これまでもさまざまなところで、参議院の中でも繰り返し述べられてまいりましたけれども、非正規で働く女性たちにとって一番の問題は何でしょうか。それはもちろん、私が言うまでもなく皆さんよく御存じのように、何といっても賃金差別です。そして、この賃金については常に、いや、これは労基法四条でという形で、均等法の問題ではないというふうに言われ続けてきましたけれども、それならば、ぜひ均等法の中に間接差別としてパートの賃金差別を禁止するということを入れていただきたいと思っているんです。これは、日本では、いや、これは違うと排除されますけれども、国際的にはもう当たり前の常識になっております。
これまで、参議院の中ではCEDAWの勧告の話がされてきましたけれども、CEDAWだけではありません。ILOの条約勧告適用専門家委員会は、百号条約の日本における実施状況について、二〇〇三年の報告の中で次のように意見を表明しております。
日本政府の報告が、正規労働者のみを対象としてパート労働者や臨時労働者を除外していることを問題にして、男女の非正規雇用者の賃金も考慮に入れた完全な統計情報の提供を求めております。そして、パート労働者の大半が女性である以上、パート労働者の賃金水準が概して低い状況にあることは、全体として男女間の賃金格差に悪い影響を与えているとしています。そして、委員会の見解として、男女同一価値労働同一報酬の原則は、パートタイム労働者を含めたすべての労働者に適用されると述べております。
そして、二〇〇三年のCEDAW勧告の中でも、パートタイム労働者や派遣労働者に占める女性の割合が高く、その賃金が一般労働者より低いことに懸念を有するというふうに述べております。
こうした指摘を受けてか、二〇〇六年のヌエックという国立女性教育会館が発表していますデータでは、初めてパートタイム労働者を含めた男女の賃金格差を掲載しています。それによりますと、一九八五年から二〇〇四年の間の男女賃金格差は、正社員だけならば五六・一%から六五・七%という形で若干縮小をしておりますが、パートを含めた男女賃金格差を見ますと、一九八五年の五二・九%から、二〇〇四年、五一・三%と拡大をしているんです。二十年間でむしろ拡大しているということをようやく政府も認めたわけですけれども、この事実を認めるならば、当然のように、非正規の賃金差別を間接差別として立法化をお願いしたいと思っています。
次に、非正規の労働者にとって大変大きな問題は、賃金と同時に、もう一つは有期雇用の問題があります。この有期雇用については、これまで雇用管理区分の中で、指針においては、職種、資格、雇用形態、就業形態などの区分であるとしており、有期雇用か常用雇用であるかという区分けが行われておりますけれども、これこそが間接差別であると思っています。
厚生労働省のパート労働者総合実態調査というのが大体五年置きぐらいに行われているんですけれども、一九九五年には雇用期間の定めのあるパートはわずか三六・八%でした。ところが、二〇〇五年、去年、二十一世紀職業財団がパート労働実態調査を行ったんですけれども、それによりますと、何と、この十年間で雇用期間の定めのあるパートは六六・六%とほぼ倍増をしております。しかしながら、そのほとんどが契約更新をしており、実際には雇用期間の定めのないパート労働者という実態があるわけです。そして、この有期契約労働者のほとんどが女性であるわけで、有期契約であるということをもって賃金が低く抑えられており、それどころか、一時金や退職金もない、そして慶弔休暇とか夏や冬の休みも無給になってしまう、そういう雇用条件や福利厚生などで大きな隔たりがあります。
有期雇用であるかどうかということを理由にして差別をする、これは雇用管理区分が違うんだから問題にならないというふうに放置することも大きな問題であり、これこそ間接差別としてきちんと是正をしていく問題ではないでしょうか。
次に、具体的な事例を挙げて少し説明をさせていただきたいと思います。
きょう皆様にこういう一枚の資料をお配りしましたけれども、大手総合スーパーの人事制度というところを見ていただきたいと思います。
大手総合スーパーというのは、もちろん日本の中のパートの非常に多くの部分を占めるものであり、そして、大手スーパーではどのようなパートがどのような働き方をしているのかということは、これからの日本のパート政策を考える上でも非常に大きな示唆を与えるものだと思います。
これはJILという厚生労働省の外郭団体の資料から作成したものなんですけれども、このA社、B社というのは、名前は出しておりませんけれども、最大手のスーパーであります。そして、両方とも共通するのは、最近の人事制度は、これまでの非常に細かな人事制度を変えまして、大体三つぐらいに分けているんですね。その共通性というのは、一つは全国転勤ができるかどうか、それからもう一つは、地域限定、例えば東京都内、あるいは東京と神奈川という、それぐらいの、転居を伴わない転勤ができるかどうか、そして三つ目は、転勤しなくてよい、要するに、転居を伴わない転勤がない、それをすべてパート社員という形で、転勤ができるかどうか、転居を伴う異動があるかどうか、これで一つの区分けをしております。そしてもう一つは、労働時間の長さです。フルタイムなのか、それともパートタイムなのか。
この転勤の有無と労働時間の長短で人事制度を分けていくというのがスーパー業界の一つの特徴なんですが、これを見ますと、非常に明らかな変化が起こっています。こういう制度に変える前は正社員の中にも女性が結構いたんですけれども、全国転勤という基準をつけた途端に、A社で見ますと、全国転勤型は、男性が七千二百人に対して、女性はわずか千三百人になってしまいました。そして、転居できないという人たち千八百人がパートに切りかえざるを得なくなったんですね。パートに切りかえられたうちの九一・七%は女性でした。そして、パートになるのも嫌だ、だけれども全国転勤もできないという女性たちは、本当にたくさんの人たちが退職に追い込まれていったんです。
こんなふうにして、転勤の有無と労働時間の長短という二つの基準を設けることによって、生き残れるのは男性だけ、そして、特に家族的責任のある女性たちはみんな、退職をするか、あるいはやむなくパートにならざるを得ない、こういう実態があります。
そして、では、いわゆる正社員と言われている人たちとパート社員の中で、いろいろ違いはありますけれども、その中でも共通するのは、いわゆる社員は月給制だけれども、パートは時間給であるということ。そして、退職金は、社員にはあるけれどもパートにはない。そして、契約期間も、社員にはもちろん期間の定めがないけれども、パート社員はたとえ十年いても二十年いても一年あるいは六カ月の契約があり、そして、たとえパート店長になっても、パートのリーダーになったとしても、一年更新ということで十年、二十年働き続けている、こういう差があるわけです。
こうした実態を見ますと、やはり転勤の有無と労働時間の長さをもって正社員とパートの区別にするということ自身が間接差別であり、これは、日本が批准していますILOの百五十六号条約、家族的責任条約に違反するものであると思います。このILO家族的責任条約の勧告、第百六十五号勧告というのがありますが、ここでは、パートタイム労働者の雇用条件は、可能な限りフルタイム労働者の雇用条件と同等であるべきであると述べています。
さて、次に、もう一つ、きょうお配りしました資料の裏の方をごらんいただきたいんですが、こちらの方にも一つの典型的な例を述べておきます。
これは、いわゆる疑似パートあるいはフルタイムパートという、とても外国の人たちが理解に苦しむような、しかしながら、日本の中では当たり前にたくさんいるパートの人たちのことなんですが、この会社で働く正社員とパートの労働条件について比較対照の表をつくってまいりました。
ここの会社は、正社員は一日七・五時間で、パートは七時間勤務なんですね。三十分時間が違うということで、これは疑似パートということなんですけれども、実態としては、パートの人たちはほとんど残業があるんです。ですから、確かに雇用契約書で見れば三十分違うんですが、ほとんど同じ時間働いているという実態があります。
しかしながら、ここの会社で、正社員は、百二十人のうち、女性はわずか十四人しかおりません。その十四人というのは、未婚の女性、あるいは結婚していても子供がいなくて、いわゆる家族的責任を持たないでもよい、そういう女性しかおりません。そして、パートはほとんどが女性ということで、ここでも、数の上でも女性と男性に分かれているわけですけれども、契約期間の有無にしろ、そして、残業や配転などについてもいろいろ違いがあります。残業や配転は、正社員だけではなくパートにもあります。そして、パートの雇用契約書の中にもきちんと、残業がある、そして必要によっては配転もあり得るということが書いてあるんですね。
ところが、実際に、一時金は違いますし、それから退職金も、正社員にはあるけれどもパートにないという形で、事細かく隅々まで、どうしてここまで差別をしなければいけないのかというぐらいに差別をしております。
そして、こうした中で、最近、ここで働くパートの方たちが、大変ショックだということで訴えてこられたことがあります。
ここの会社では、弔慰休暇として、お母さんやお父さんが亡くなると三日間有給で休みがとれるわけなんですが、先月、あるパートの女性が、お母さんが亡くなって青森に帰られたので、三日間休みをとられたんですね。そして、当然これは、自分の周りの正社員が弔慰休暇をとって休んでいますので、自分も三日間弔慰休暇をとりたいというふうに申請をしましたら、あら、知らなかったの、パートにはないのよ、有休とりなさいというふうに言われたんですね。もちろん、その方はもう有休がなくなってしまったので、結局、三日間の休みは欠勤扱いにせざるを得なかったということがありました。
親が死んだときの気持ちは同じなのに、なぜ自分はここまで差別をされないといけないのかということで大変ショックに感じておられたんですが、三日間の休みによって何と給与が一万九千円も引かれてしまったんですね。そうすると、ほとんどフルタイムで働いているにもかかわらず、手取りで十万円になってしまった。これがまた大変なショックだったということで、生活にも大変困っているという実態があります。
こういったことを考えても、特に疑似パートと言われるような方たち、あるいは正社員と全く同じ時間働く女性たちが、雇用管理区分が違うということで差別が是正されないというのは何とも納得ができないと思います。こうした疑似パートやフルタイムパートと言われる人たちは、雇用管理区分が事実上同じものとして、間接差別として是正すべきではないでしょうか。
さて、もうそろそろ時間がありませんので、この間の参議院の中で、パートはパート法でやるべきだという話が随分と出てきました。それについて私はぜひ反論したいと思います。
例えば、ヨーロッパでそんなことを言っている国はないと思います。EUの中、例えばイギリスでは、既に一九七五年に性差別禁止法ができて、この中で間接差別が禁止されています。そして、イギリスでは、間接差別禁止をした性差別禁止法に基づいてたくさんの判例が出ています。パートの低賃金や年齢差別、あるいはシングルマザーの深夜勤務など、これらはすべて間接差別として認定されております。
しかしながら、パート差別は、こうした性差別禁止法の間接差別法理だけではなく、一九九七年には、雇用関係法の中でパート差別を禁止しております。すなわち、性差別と雇用形態差別という二つの視点からパート差別をイギリスでは禁止しているわけで、こうしたいろいろな側面から差別を禁止することが、是正にはより効果的なのではないでしょうか。
最後に、参議院の審議の中で、パート差別はパート法で是正するという考え方が何度も示されておりますけれども、同時に、均等法はパート労働者や非正規労働者もすべて対象になっているという発言もございます。ところが、このままでは、均等法によるパート労働者、非正規労働者の権利擁護が全くなされないことになってしまいます。そしてまた、パート法でやれと言われますけれども、現行のパート労働法は努力義務による均衡処遇となっているため、是正は一向に進んでいません。
先ほどの印刷会社の方は、余りにもパート差別が激しいので、労働基準監督署に訴えたんですね。そうしたら、いや、実情はよくわかるけれども、パート法は努力義務だから強制はできないので、無理やり企業に対して強制して是正しろとは言えないということで、何とそこで行われた指導は、経営者に対してパート指針のパンフレットを持ってきたということが実は指導なんですね。こういう指導を行政の方では指導あるいは助言と言われるかもしれませんけれども、私たち女性の側から見れば、これは門前払いとしか言いようがないと思います。
私たちは、パート労働法を実効性のあるものにするためには、均等待遇と差別の禁止をパート労働法に明記すべきであると考えておりますが、それと同時に、均等待遇がパート労働法の中で明文化されたとしても、性別役割分業に基づくパート差別は形を変えて残っていくと思います。そういう意味では、均等法でもぜひパート差別を間接差別として禁止するよう、皆様にお願いしたいと思います。
これで終わります。拍手
この発言だけを見る →私たちの均等待遇アクション21といいますのは、二〇〇〇年にスタートいたしましたグループです。二〇〇〇年ということは、前回の均等法が改正されたときに、私たちはそのときから間接差別をどうしても法律に入れたいと強く願っていたのですが、残念ながら間接差別が入らなかったということもあって、それ以降、パートで働く人たちや未組織の正社員の人たち、そして労働組合の方たち、弁護士あるいは研究者、国会議員の方も含めて、そういった思いをする人たちとともに小さなグループをつくりまして、ILOあるいはCEDAWに行ったりとか、さまざまな調査研究をやったり、働く実際の小さな声を拾い集めて、何とか次の改正に声を反映させたい、そういう思いで活動してまいりました。
本日は、そういった私たちの思いをこういう形で発言させていただいて、大変うれしく思っております。
私は、きょうは特に、この均等法が、パートや契約社員などいわゆる非正規と言われる女性たちにとって、ああ、均等法があってよかった、本当に均等法は私たちにとって役に立つよね、そういうふうに言われるような法律になってほしいと強く願って発言をしたいと思っています。
さて、これまでもさまざまなところで、参議院の中でも繰り返し述べられてまいりましたけれども、非正規で働く女性たちにとって一番の問題は何でしょうか。それはもちろん、私が言うまでもなく皆さんよく御存じのように、何といっても賃金差別です。そして、この賃金については常に、いや、これは労基法四条でという形で、均等法の問題ではないというふうに言われ続けてきましたけれども、それならば、ぜひ均等法の中に間接差別としてパートの賃金差別を禁止するということを入れていただきたいと思っているんです。これは、日本では、いや、これは違うと排除されますけれども、国際的にはもう当たり前の常識になっております。
これまで、参議院の中ではCEDAWの勧告の話がされてきましたけれども、CEDAWだけではありません。ILOの条約勧告適用専門家委員会は、百号条約の日本における実施状況について、二〇〇三年の報告の中で次のように意見を表明しております。
日本政府の報告が、正規労働者のみを対象としてパート労働者や臨時労働者を除外していることを問題にして、男女の非正規雇用者の賃金も考慮に入れた完全な統計情報の提供を求めております。そして、パート労働者の大半が女性である以上、パート労働者の賃金水準が概して低い状況にあることは、全体として男女間の賃金格差に悪い影響を与えているとしています。そして、委員会の見解として、男女同一価値労働同一報酬の原則は、パートタイム労働者を含めたすべての労働者に適用されると述べております。
そして、二〇〇三年のCEDAW勧告の中でも、パートタイム労働者や派遣労働者に占める女性の割合が高く、その賃金が一般労働者より低いことに懸念を有するというふうに述べております。
こうした指摘を受けてか、二〇〇六年のヌエックという国立女性教育会館が発表していますデータでは、初めてパートタイム労働者を含めた男女の賃金格差を掲載しています。それによりますと、一九八五年から二〇〇四年の間の男女賃金格差は、正社員だけならば五六・一%から六五・七%という形で若干縮小をしておりますが、パートを含めた男女賃金格差を見ますと、一九八五年の五二・九%から、二〇〇四年、五一・三%と拡大をしているんです。二十年間でむしろ拡大しているということをようやく政府も認めたわけですけれども、この事実を認めるならば、当然のように、非正規の賃金差別を間接差別として立法化をお願いしたいと思っています。
次に、非正規の労働者にとって大変大きな問題は、賃金と同時に、もう一つは有期雇用の問題があります。この有期雇用については、これまで雇用管理区分の中で、指針においては、職種、資格、雇用形態、就業形態などの区分であるとしており、有期雇用か常用雇用であるかという区分けが行われておりますけれども、これこそが間接差別であると思っています。
厚生労働省のパート労働者総合実態調査というのが大体五年置きぐらいに行われているんですけれども、一九九五年には雇用期間の定めのあるパートはわずか三六・八%でした。ところが、二〇〇五年、去年、二十一世紀職業財団がパート労働実態調査を行ったんですけれども、それによりますと、何と、この十年間で雇用期間の定めのあるパートは六六・六%とほぼ倍増をしております。しかしながら、そのほとんどが契約更新をしており、実際には雇用期間の定めのないパート労働者という実態があるわけです。そして、この有期契約労働者のほとんどが女性であるわけで、有期契約であるということをもって賃金が低く抑えられており、それどころか、一時金や退職金もない、そして慶弔休暇とか夏や冬の休みも無給になってしまう、そういう雇用条件や福利厚生などで大きな隔たりがあります。
有期雇用であるかどうかということを理由にして差別をする、これは雇用管理区分が違うんだから問題にならないというふうに放置することも大きな問題であり、これこそ間接差別としてきちんと是正をしていく問題ではないでしょうか。
次に、具体的な事例を挙げて少し説明をさせていただきたいと思います。
きょう皆様にこういう一枚の資料をお配りしましたけれども、大手総合スーパーの人事制度というところを見ていただきたいと思います。
大手総合スーパーというのは、もちろん日本の中のパートの非常に多くの部分を占めるものであり、そして、大手スーパーではどのようなパートがどのような働き方をしているのかということは、これからの日本のパート政策を考える上でも非常に大きな示唆を与えるものだと思います。
これはJILという厚生労働省の外郭団体の資料から作成したものなんですけれども、このA社、B社というのは、名前は出しておりませんけれども、最大手のスーパーであります。そして、両方とも共通するのは、最近の人事制度は、これまでの非常に細かな人事制度を変えまして、大体三つぐらいに分けているんですね。その共通性というのは、一つは全国転勤ができるかどうか、それからもう一つは、地域限定、例えば東京都内、あるいは東京と神奈川という、それぐらいの、転居を伴わない転勤ができるかどうか、そして三つ目は、転勤しなくてよい、要するに、転居を伴わない転勤がない、それをすべてパート社員という形で、転勤ができるかどうか、転居を伴う異動があるかどうか、これで一つの区分けをしております。そしてもう一つは、労働時間の長さです。フルタイムなのか、それともパートタイムなのか。
この転勤の有無と労働時間の長短で人事制度を分けていくというのがスーパー業界の一つの特徴なんですが、これを見ますと、非常に明らかな変化が起こっています。こういう制度に変える前は正社員の中にも女性が結構いたんですけれども、全国転勤という基準をつけた途端に、A社で見ますと、全国転勤型は、男性が七千二百人に対して、女性はわずか千三百人になってしまいました。そして、転居できないという人たち千八百人がパートに切りかえざるを得なくなったんですね。パートに切りかえられたうちの九一・七%は女性でした。そして、パートになるのも嫌だ、だけれども全国転勤もできないという女性たちは、本当にたくさんの人たちが退職に追い込まれていったんです。
こんなふうにして、転勤の有無と労働時間の長短という二つの基準を設けることによって、生き残れるのは男性だけ、そして、特に家族的責任のある女性たちはみんな、退職をするか、あるいはやむなくパートにならざるを得ない、こういう実態があります。
そして、では、いわゆる正社員と言われている人たちとパート社員の中で、いろいろ違いはありますけれども、その中でも共通するのは、いわゆる社員は月給制だけれども、パートは時間給であるということ。そして、退職金は、社員にはあるけれどもパートにはない。そして、契約期間も、社員にはもちろん期間の定めがないけれども、パート社員はたとえ十年いても二十年いても一年あるいは六カ月の契約があり、そして、たとえパート店長になっても、パートのリーダーになったとしても、一年更新ということで十年、二十年働き続けている、こういう差があるわけです。
こうした実態を見ますと、やはり転勤の有無と労働時間の長さをもって正社員とパートの区別にするということ自身が間接差別であり、これは、日本が批准していますILOの百五十六号条約、家族的責任条約に違反するものであると思います。このILO家族的責任条約の勧告、第百六十五号勧告というのがありますが、ここでは、パートタイム労働者の雇用条件は、可能な限りフルタイム労働者の雇用条件と同等であるべきであると述べています。
さて、次に、もう一つ、きょうお配りしました資料の裏の方をごらんいただきたいんですが、こちらの方にも一つの典型的な例を述べておきます。
これは、いわゆる疑似パートあるいはフルタイムパートという、とても外国の人たちが理解に苦しむような、しかしながら、日本の中では当たり前にたくさんいるパートの人たちのことなんですが、この会社で働く正社員とパートの労働条件について比較対照の表をつくってまいりました。
ここの会社は、正社員は一日七・五時間で、パートは七時間勤務なんですね。三十分時間が違うということで、これは疑似パートということなんですけれども、実態としては、パートの人たちはほとんど残業があるんです。ですから、確かに雇用契約書で見れば三十分違うんですが、ほとんど同じ時間働いているという実態があります。
しかしながら、ここの会社で、正社員は、百二十人のうち、女性はわずか十四人しかおりません。その十四人というのは、未婚の女性、あるいは結婚していても子供がいなくて、いわゆる家族的責任を持たないでもよい、そういう女性しかおりません。そして、パートはほとんどが女性ということで、ここでも、数の上でも女性と男性に分かれているわけですけれども、契約期間の有無にしろ、そして、残業や配転などについてもいろいろ違いがあります。残業や配転は、正社員だけではなくパートにもあります。そして、パートの雇用契約書の中にもきちんと、残業がある、そして必要によっては配転もあり得るということが書いてあるんですね。
ところが、実際に、一時金は違いますし、それから退職金も、正社員にはあるけれどもパートにないという形で、事細かく隅々まで、どうしてここまで差別をしなければいけないのかというぐらいに差別をしております。
そして、こうした中で、最近、ここで働くパートの方たちが、大変ショックだということで訴えてこられたことがあります。
ここの会社では、弔慰休暇として、お母さんやお父さんが亡くなると三日間有給で休みがとれるわけなんですが、先月、あるパートの女性が、お母さんが亡くなって青森に帰られたので、三日間休みをとられたんですね。そして、当然これは、自分の周りの正社員が弔慰休暇をとって休んでいますので、自分も三日間弔慰休暇をとりたいというふうに申請をしましたら、あら、知らなかったの、パートにはないのよ、有休とりなさいというふうに言われたんですね。もちろん、その方はもう有休がなくなってしまったので、結局、三日間の休みは欠勤扱いにせざるを得なかったということがありました。
親が死んだときの気持ちは同じなのに、なぜ自分はここまで差別をされないといけないのかということで大変ショックに感じておられたんですが、三日間の休みによって何と給与が一万九千円も引かれてしまったんですね。そうすると、ほとんどフルタイムで働いているにもかかわらず、手取りで十万円になってしまった。これがまた大変なショックだったということで、生活にも大変困っているという実態があります。
こういったことを考えても、特に疑似パートと言われるような方たち、あるいは正社員と全く同じ時間働く女性たちが、雇用管理区分が違うということで差別が是正されないというのは何とも納得ができないと思います。こうした疑似パートやフルタイムパートと言われる人たちは、雇用管理区分が事実上同じものとして、間接差別として是正すべきではないでしょうか。
さて、もうそろそろ時間がありませんので、この間の参議院の中で、パートはパート法でやるべきだという話が随分と出てきました。それについて私はぜひ反論したいと思います。
例えば、ヨーロッパでそんなことを言っている国はないと思います。EUの中、例えばイギリスでは、既に一九七五年に性差別禁止法ができて、この中で間接差別が禁止されています。そして、イギリスでは、間接差別禁止をした性差別禁止法に基づいてたくさんの判例が出ています。パートの低賃金や年齢差別、あるいはシングルマザーの深夜勤務など、これらはすべて間接差別として認定されております。
しかしながら、パート差別は、こうした性差別禁止法の間接差別法理だけではなく、一九九七年には、雇用関係法の中でパート差別を禁止しております。すなわち、性差別と雇用形態差別という二つの視点からパート差別をイギリスでは禁止しているわけで、こうしたいろいろな側面から差別を禁止することが、是正にはより効果的なのではないでしょうか。
最後に、参議院の審議の中で、パート差別はパート法で是正するという考え方が何度も示されておりますけれども、同時に、均等法はパート労働者や非正規労働者もすべて対象になっているという発言もございます。ところが、このままでは、均等法によるパート労働者、非正規労働者の権利擁護が全くなされないことになってしまいます。そしてまた、パート法でやれと言われますけれども、現行のパート労働法は努力義務による均衡処遇となっているため、是正は一向に進んでいません。
先ほどの印刷会社の方は、余りにもパート差別が激しいので、労働基準監督署に訴えたんですね。そうしたら、いや、実情はよくわかるけれども、パート法は努力義務だから強制はできないので、無理やり企業に対して強制して是正しろとは言えないということで、何とそこで行われた指導は、経営者に対してパート指針のパンフレットを持ってきたということが実は指導なんですね。こういう指導を行政の方では指導あるいは助言と言われるかもしれませんけれども、私たち女性の側から見れば、これは門前払いとしか言いようがないと思います。
私たちは、パート労働法を実効性のあるものにするためには、均等待遇と差別の禁止をパート労働法に明記すべきであると考えておりますが、それと同時に、均等待遇がパート労働法の中で明文化されたとしても、性別役割分業に基づくパート差別は形を変えて残っていくと思います。そういう意味では、均等法でもぜひパート差別を間接差別として禁止するよう、皆様にお願いしたいと思います。
これで終わります。拍手
岸
岸
石
石崎岳#15
○石崎委員 自由民主党の石崎岳でございます。
きょうは、男女雇用機会均等法改正案等について、参考人の皆様にそれぞれのお立場から貴重な御意見を御開陳いただきまして、心から厚く御礼を申し上げます。
均等法施行二十年というお話でありますが、特に女性の雇用については、国民の意識改革に大きな影響を与えた法律だと思いますが、参考人の皆様から御意見があったように、実態面として格差の解消がどの程度進んでいるのか、また、雇用の二極化でありますとか、間接差別といった差別の潜在化といった問題があるというお話をいろいろ今お聞きいたしましたけれども、そういった面では、実態面について、この法律がこれからもっともっと格差解消に資するという方向性がなければだめだ、そういう御意見を多く聞かせていただいたということでございます。
基本的には、私は、労働政策審議会における議論、大変熱心に議論をいただいたというその経過、それに基づく建議、そしてこの立法もそれに基づいて行われているということを尊重したいと思います。こういう問題は、それぞれの立場で大変意見の分かれるところ、見方の分かれるところであり、その意見を闘わせた上で一つの方向性を決めるというプロセスがあったわけでありまして、そのプロセスを、その立法過程を尊重したいというふうに思います。
その上で、各参考人にいろいろお聞きをしてまいりたいと思いますが、大きな議論となりました間接差別について、きょうも各参考人から大変いろいろな意見、また異なる見方が提示されたというふうに思います。
龍井参考人からは、この問題について、七項目、三項目、三つの基準以外についてどこで救済されるのかというような疑念が呈されたわけであります。一方、川本参考人からは、やはり現場が混乱しないようにある程度の限定列挙というものは必要であるというような御意見もなされたわけであります。法律の専門家である田島参考人からは、法律上これが妥当ではないかという御意見も出されました。
龍井参考人の御意見、三基準以外の間接差別がどうなるのか、そういうことが一つ疑問としてやはり残る。あるいは裁判になった場合とか、行政対応上どうなるのかという不確定な部分もある。この点について、田島参考人、川本参考人、龍井参考人、御三名にちょっと御見解をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →きょうは、男女雇用機会均等法改正案等について、参考人の皆様にそれぞれのお立場から貴重な御意見を御開陳いただきまして、心から厚く御礼を申し上げます。
均等法施行二十年というお話でありますが、特に女性の雇用については、国民の意識改革に大きな影響を与えた法律だと思いますが、参考人の皆様から御意見があったように、実態面として格差の解消がどの程度進んでいるのか、また、雇用の二極化でありますとか、間接差別といった差別の潜在化といった問題があるというお話をいろいろ今お聞きいたしましたけれども、そういった面では、実態面について、この法律がこれからもっともっと格差解消に資するという方向性がなければだめだ、そういう御意見を多く聞かせていただいたということでございます。
基本的には、私は、労働政策審議会における議論、大変熱心に議論をいただいたというその経過、それに基づく建議、そしてこの立法もそれに基づいて行われているということを尊重したいと思います。こういう問題は、それぞれの立場で大変意見の分かれるところ、見方の分かれるところであり、その意見を闘わせた上で一つの方向性を決めるというプロセスがあったわけでありまして、そのプロセスを、その立法過程を尊重したいというふうに思います。
その上で、各参考人にいろいろお聞きをしてまいりたいと思いますが、大きな議論となりました間接差別について、きょうも各参考人から大変いろいろな意見、また異なる見方が提示されたというふうに思います。
龍井参考人からは、この問題について、七項目、三項目、三つの基準以外についてどこで救済されるのかというような疑念が呈されたわけであります。一方、川本参考人からは、やはり現場が混乱しないようにある程度の限定列挙というものは必要であるというような御意見もなされたわけであります。法律の専門家である田島参考人からは、法律上これが妥当ではないかという御意見も出されました。
龍井参考人の御意見、三基準以外の間接差別がどうなるのか、そういうことが一つ疑問としてやはり残る。あるいは裁判になった場合とか、行政対応上どうなるのかという不確定な部分もある。この点について、田島参考人、川本参考人、龍井参考人、御三名にちょっと御見解をお聞きしたいと思います。
田
田島優子#16
○田島参考人 お尋ねのありました問題につきましては、限定列挙されました三項目以外にも、当然、間接差別と評価される事象というのは出てまいると思います。これにつきましては、例えばそれが訴訟の場で違法であるということが提起された場合に、裁判所によってしかるべき判断が加えられ、それが違法であれば、しかるべく判決が出て処理されるということになると思いますので、これ以外のものについては全くその俎上に上らないということはないと理解しております。
よろしいでしょうか。
この発言だけを見る →よろしいでしょうか。
川
川本裕康#17
○川本参考人 同様の御質問に対する回答でございますけれども、今の参考人の回答と同様で、裁判所で適当な対応がなされると思っております。
ただ、私ども、今回限定列挙にこだわりましたのは、非常に、やはりこの問題、一般的な概念として浸透していない。現場も、どういう場合に間接差別になるかならないか非常にわかりにくい。そういう中で、予測可能性を高めていただくという中で、今回三項目のもので決定された経緯があるということでございますから、この今回の三項目の概念を浸透させることによって間接差別そのものの概念というものがだんだん浸透していく、こういうことが非常に重要だろうというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →ただ、私ども、今回限定列挙にこだわりましたのは、非常に、やはりこの問題、一般的な概念として浸透していない。現場も、どういう場合に間接差別になるかならないか非常にわかりにくい。そういう中で、予測可能性を高めていただくという中で、今回三項目のもので決定された経緯があるということでございますから、この今回の三項目の概念を浸透させることによって間接差別そのものの概念というものがだんだん浸透していく、こういうことが非常に重要だろうというふうに思っております。
以上でございます。
龍
龍井葉二#18
○龍井参考人 簡単に二点だけ申し上げます。
まず一点目の、プロセスというところなんですが、参議院の中では、なぜ三点になったのかという説明のときに、コンセンサスという言葉がどうも誤用されているようで、参議院のときにも申し上げたことですけれども、少なくとも研究会報告の七つのことがそれこそ俎上に上って、それを一つ一つ吟味して三点に絞り込んだ、そういう審議経過がまずございません。
したがいまして、私どもは、建議の段階で、労働側の代表、労働側の委員の、もともと例示列挙にすべきだという主張を加えてあるだけであって、私どもの認識としては、その七点から三点に絞り込んだことにコンセンサスがあるという認識はまず持っておりません。
それから、二点目ですけれども、決して私どもも、研究会報告の七つというのが、まさにこれが議論経過にあったものですから、それは少なくとも参考例で示すべきだと申し上げているんですけれども、当然ですけれども七つにも限定されません。もっと幅の広いものです。
先ほど申し上げたのは、北井局長が、今回定義を盛り込みましたと。国連差別撤廃委員会にもそう報告するんだと思います。だとしたらそれは、幅広いものとして定義をもともとしているわけですから、そこで、行政指導の根拠としての三つに絞り込んだものとの間についてどうするんですか、そういうふうに申し上げているのであって、基本的な考え方からいえば、当然それは七つにも限定されないものだ、間接差別というのはそもそもそういうものだという理解をしております。
この発言だけを見る →まず一点目の、プロセスというところなんですが、参議院の中では、なぜ三点になったのかという説明のときに、コンセンサスという言葉がどうも誤用されているようで、参議院のときにも申し上げたことですけれども、少なくとも研究会報告の七つのことがそれこそ俎上に上って、それを一つ一つ吟味して三点に絞り込んだ、そういう審議経過がまずございません。
したがいまして、私どもは、建議の段階で、労働側の代表、労働側の委員の、もともと例示列挙にすべきだという主張を加えてあるだけであって、私どもの認識としては、その七点から三点に絞り込んだことにコンセンサスがあるという認識はまず持っておりません。
それから、二点目ですけれども、決して私どもも、研究会報告の七つというのが、まさにこれが議論経過にあったものですから、それは少なくとも参考例で示すべきだと申し上げているんですけれども、当然ですけれども七つにも限定されません。もっと幅の広いものです。
先ほど申し上げたのは、北井局長が、今回定義を盛り込みましたと。国連差別撤廃委員会にもそう報告するんだと思います。だとしたらそれは、幅広いものとして定義をもともとしているわけですから、そこで、行政指導の根拠としての三つに絞り込んだものとの間についてどうするんですか、そういうふうに申し上げているのであって、基本的な考え方からいえば、当然それは七つにも限定されないものだ、間接差別というのはそもそもそういうものだという理解をしております。
石
石崎岳#19
○石崎委員 間接差別というのは非常に幅広い概念だと思います。そういう意味では、どのような取り扱いが違法となるかを明らかにするということは、円滑な施行を進める上で極めて重要だというふうに思います。
法律の専門家である田島さん、中野さんにちょっとお聞きしたいんですが、ちょっと調べたところ、これまでのところ、この間接差別法理によって判断された裁判例というのは、雇用の分野では一件もないということであります。ですから、これからの話。これまでは一件もないということでありまして、これによって前進するとか後退するとか、そういう判断にはなかなかならないんじゃないか、これからの話であるということでありますが、この点について、田島さん、中野さんの御意見を聞きたいと思います。
この発言だけを見る →法律の専門家である田島さん、中野さんにちょっとお聞きしたいんですが、ちょっと調べたところ、これまでのところ、この間接差別法理によって判断された裁判例というのは、雇用の分野では一件もないということであります。ですから、これからの話。これまでは一件もないということでありまして、これによって前進するとか後退するとか、そういう判断にはなかなかならないんじゃないか、これからの話であるということでありますが、この点について、田島さん、中野さんの御意見を聞きたいと思います。
田
田島優子#20
○田島参考人 これまで、我が国におきまして、間接差別を正面から取り上げた裁判例はないと理解しております。
このたび、この法改正によって均等法の中に間接差別が違法であるという条文が盛り込まれることにより、この違法性が明らかとなりますので、今後、裁判の過程でもし間接差別が取り上げられるような事案が出てくるといたしましたときには、これを踏まえてその違法性が認められやすくなるのではないかと期待しております。
以上です。
この発言だけを見る →このたび、この法改正によって均等法の中に間接差別が違法であるという条文が盛り込まれることにより、この違法性が明らかとなりますので、今後、裁判の過程でもし間接差別が取り上げられるような事案が出てくるといたしましたときには、これを踏まえてその違法性が認められやすくなるのではないかと期待しております。
以上です。
中
中野麻美#21
○中野参考人 明確に間接差別という法理を明示して判断がなされた事案というのはありません。
しかしながら、これは現職の裁判官、判事でありますけれども、女性差別訴訟についての裁判所の考え方をあらわしたものと考えられる論文がありまして、その中に、裁判所は、間接差別という言葉は用いていないけれども、その手法を実質的にとりながら性差別にアプローチしてきている、こういう解説がなされております。
私が先ほど紹介させていただきました立証責任に関する判断のアプローチ、それから性中立的な基準の適用の結果として生じた男女の格差に関するアプローチ、これが二つの側面から、間接差別の法理という言葉は用いてはいないけれども、同様の手法を持ちながら、実質的に差別と考えられる事案については違法と判断する、こういう裁判例が確立をされてきたというふうに考えております。
ただ、体系的にこういった間接差別の法理というものが認識されていないということもありまして、法制度上それが明確に明らかにされたものがないわけでありますから、諸外国の判断事例などを参考にしながら、我が国の確立されてきた法理論を積み重ねながらの適用ということになってきている、このように解釈しております。
したがって、現在の裁判所がとってきているものを後退させるものでは毛頭あってはならないというふうに考えますけれども、一般条項の適用によって裁判所が積み上げてきたこの考え方というものに基づいて性差別を解消させていくということは積極的に行われなければいけない、このように考えております。
したがいまして、間接差別に基づく性差別の排除が行政権限を通じて行われるためには、その法的な根拠が必要でありますから、均等法に基づいてその規定がなされる必要があると考えますが、しかしながら、実質的に差別であるというふうに考えられるものについても、一般条項があるわけですから、その排除が何がしかの形で行われてしかるべきだ、こういうふうに解釈できると思います。
この発言だけを見る →しかしながら、これは現職の裁判官、判事でありますけれども、女性差別訴訟についての裁判所の考え方をあらわしたものと考えられる論文がありまして、その中に、裁判所は、間接差別という言葉は用いていないけれども、その手法を実質的にとりながら性差別にアプローチしてきている、こういう解説がなされております。
私が先ほど紹介させていただきました立証責任に関する判断のアプローチ、それから性中立的な基準の適用の結果として生じた男女の格差に関するアプローチ、これが二つの側面から、間接差別の法理という言葉は用いてはいないけれども、同様の手法を持ちながら、実質的に差別と考えられる事案については違法と判断する、こういう裁判例が確立をされてきたというふうに考えております。
ただ、体系的にこういった間接差別の法理というものが認識されていないということもありまして、法制度上それが明確に明らかにされたものがないわけでありますから、諸外国の判断事例などを参考にしながら、我が国の確立されてきた法理論を積み重ねながらの適用ということになってきている、このように解釈しております。
したがって、現在の裁判所がとってきているものを後退させるものでは毛頭あってはならないというふうに考えますけれども、一般条項の適用によって裁判所が積み上げてきたこの考え方というものに基づいて性差別を解消させていくということは積極的に行われなければいけない、このように考えております。
したがいまして、間接差別に基づく性差別の排除が行政権限を通じて行われるためには、その法的な根拠が必要でありますから、均等法に基づいてその規定がなされる必要があると考えますが、しかしながら、実質的に差別であるというふうに考えられるものについても、一般条項があるわけですから、その排除が何がしかの形で行われてしかるべきだ、こういうふうに解釈できると思います。
石
石崎岳#22
○石崎委員 龍井参考人にお聞きしたいと思いますが、労働側として、これまでも性差別問題に取り組んでこられたというふうに思います。
間接差別の問題は、企業の中の制度の改善で解決できる部分もいろいろあろうかというふうに思います。労働組合として、あるいは労使交渉の場において、この問題についてどのような取り組みが行われてきたのかということをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →間接差別の問題は、企業の中の制度の改善で解決できる部分もいろいろあろうかというふうに思います。労働組合として、あるいは労使交渉の場において、この問題についてどのような取り組みが行われてきたのかということをお伺いしたいと思います。
龍
龍井葉二#23
○龍井参考人 当然、間接差別といってもいろいろな問題の仕方があると思います。
つまり、個人が自分が差別をされたということを、わかりやすく言えば、例えば同期の人とか、あるいは同じ職場の同じような経験を持っている人ということが恐らく直接的に訴えられる差別であれば、これは当然のことながら直接差別ということになります。ただし、これはまさに見えないものとして、これが性中立的なものであるということの場合に、それであったとしても、個人の訴え、個別紛争からそちらの方に展開していく、あるいはそうした事実の認識、事実の確認がされることによって間接差別と認定される、多分その両方のパターンがあると思っております。
お尋ねの点なんですけれども、私どもは、もちろんいろいろな制度について、例えば今回も俎上に上っておりました手当の問題等々について、これはきちんと要件を見直していくべきだというようなことを労使交渉の中で取り上げて、随分改善も図ってまいりました。けれども、その他の事案について、なかなか、やはり客観的な、それこそ先ほどから話題になっておりますような、世の中全体としてそういうものが差別に当たるんだということがきちんとまだ認識がされていませんので、実はそういうものが実際上は間接差別に当たることだったとしても、それが明示的に間接差別の訴えとして、あるいはそういう取り組みとしてできるという状況にはまだ残念ながらなっていない、不十分だと思っております。
したがいまして、今回の問題をむしろ逆に契機とさせていただいて、どれだけ今まで浮上できなかったことが差別に該当するのか、あるいは今まで問題にできなかったことが問題にできるのかということに本格的に取り組んでいきたいと思っております。
この発言だけを見る →つまり、個人が自分が差別をされたということを、わかりやすく言えば、例えば同期の人とか、あるいは同じ職場の同じような経験を持っている人ということが恐らく直接的に訴えられる差別であれば、これは当然のことながら直接差別ということになります。ただし、これはまさに見えないものとして、これが性中立的なものであるということの場合に、それであったとしても、個人の訴え、個別紛争からそちらの方に展開していく、あるいはそうした事実の認識、事実の確認がされることによって間接差別と認定される、多分その両方のパターンがあると思っております。
お尋ねの点なんですけれども、私どもは、もちろんいろいろな制度について、例えば今回も俎上に上っておりました手当の問題等々について、これはきちんと要件を見直していくべきだというようなことを労使交渉の中で取り上げて、随分改善も図ってまいりました。けれども、その他の事案について、なかなか、やはり客観的な、それこそ先ほどから話題になっておりますような、世の中全体としてそういうものが差別に当たるんだということがきちんとまだ認識がされていませんので、実はそういうものが実際上は間接差別に当たることだったとしても、それが明示的に間接差別の訴えとして、あるいはそういう取り組みとしてできるという状況にはまだ残念ながらなっていない、不十分だと思っております。
したがいまして、今回の問題をむしろ逆に契機とさせていただいて、どれだけ今まで浮上できなかったことが差別に該当するのか、あるいは今まで問題にできなかったことが問題にできるのかということに本格的に取り組んでいきたいと思っております。
石
石崎岳#24
○石崎委員 かわりまして、審議会の場でも、仕事と生活の調和という議論、この均等法の目的、理念の中でそういうことを明確にしてはどうかという議論がいろいろ闘わされたというふうに聞いております。
先ほど龍井参考人のお話でも、そもそも今回の法改正においては、男女ともに差別禁止という設定の仕方が変わったのであるから、働き方の基準の議論として、仕事と生活の調和という理念を明確にすべきであるというお話がございました。なるほどなというふうに思います。一方、川本さんは、こういう性差別以外のものをこの法律に持ち込むべきではないという全く正反対の考え方でございました。
先ほど、川本参考人は龍井参考人のお話をお聞きになったと思いますので、川本参考人に、この法改正において仕事と生活の調和という概念が明示されない、そういうものはこの法律にはなじまないんだという御発言だと思いますが、もう少しその辺のお考えを聞かせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど龍井参考人のお話でも、そもそも今回の法改正においては、男女ともに差別禁止という設定の仕方が変わったのであるから、働き方の基準の議論として、仕事と生活の調和という理念を明確にすべきであるというお話がございました。なるほどなというふうに思います。一方、川本さんは、こういう性差別以外のものをこの法律に持ち込むべきではないという全く正反対の考え方でございました。
先ほど、川本参考人は龍井参考人のお話をお聞きになったと思いますので、川本参考人に、この法改正において仕事と生活の調和という概念が明示されない、そういうものはこの法律にはなじまないんだという御発言だと思いますが、もう少しその辺のお考えを聞かせていただきたいと思います。
川
川本裕康#25
○川本参考人 今の御質問についてお答えいたしたいと思います。
仕事と生活の調和の問題でございますけれども、その重要性そのものは私どもも認識はいたしておるところでございます。
しかしながら、仕事と生活の調和というものが、男女の性別の問題、性差の問題であるかどうかといったときに、これは別に性差の問題であるとは思ってございません。したがって、性別による差別を禁止しております均等法の目的、理念に盛り込むことは適切でない、切り口が全く異なる、こういう考え方でございます。
また、仕事との調和につきましては、いろいろな労働関係の法令全体でいろいろ対応していくことになるんだろうとは思っておりますが、ただし、申し上げておきたいのは、実は人それぞれによってイメージする調和がある、これは決して画一的なものではなかろうと思っております。そういう意味で、本当に個々人によって多様な価値観がある中で、どういう調和を求めていくのかというのは、実は法律というもので一つの基準を決めるというのは大変難しいことであり、そぐわない問題だろうというふうに思っております。
あと、もう一つちょっとつけ加えておきたいのですが、先ほど龍井参考人の方から、審議会の場において間接差別について、この七項目について余り議論はしていなかったようなお話でございますが、これは二回にわたって議論を行っております。本日議事録を持ってきておりませんけれども、処遇の問題あるいは手当の問題等々も含めまして、かなり議論が行われたところであるということは申し上げておきたいと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →仕事と生活の調和の問題でございますけれども、その重要性そのものは私どもも認識はいたしておるところでございます。
しかしながら、仕事と生活の調和というものが、男女の性別の問題、性差の問題であるかどうかといったときに、これは別に性差の問題であるとは思ってございません。したがって、性別による差別を禁止しております均等法の目的、理念に盛り込むことは適切でない、切り口が全く異なる、こういう考え方でございます。
また、仕事との調和につきましては、いろいろな労働関係の法令全体でいろいろ対応していくことになるんだろうとは思っておりますが、ただし、申し上げておきたいのは、実は人それぞれによってイメージする調和がある、これは決して画一的なものではなかろうと思っております。そういう意味で、本当に個々人によって多様な価値観がある中で、どういう調和を求めていくのかというのは、実は法律というもので一つの基準を決めるというのは大変難しいことであり、そぐわない問題だろうというふうに思っております。
あと、もう一つちょっとつけ加えておきたいのですが、先ほど龍井参考人の方から、審議会の場において間接差別について、この七項目について余り議論はしていなかったようなお話でございますが、これは二回にわたって議論を行っております。本日議事録を持ってきておりませんけれども、処遇の問題あるいは手当の問題等々も含めまして、かなり議論が行われたところであるということは申し上げておきたいと思います。
以上でございます。
石
龍
龍井葉二#27
○龍井参考人 参考人というより、何かどうしてもシンポジウムみたいになってきているんですけれども。
私どもは、繰り返し申し上げていますように、まず第一に、八五年法には入っていたという事実です。ですから、これは八五年法に入っていたものが、特に勤労福祉婦人支援みたいな位置づけであったという限界の面はありますけれども、もともとそれがきちんと入っていたことをどう認識するか。それで、さっき触れましたように、九七年法でそれが別の観点からの議論で外されたというまずその経緯について、きちんと皆さん方の議論の中でも事実認識として押さえていただきたい。今新たに全くゼロに入れようという話ではありませんので。
二点目ですけれども、時間の問題だというのはそのとおりです。ただし、繰り返し申し上げていますように、今改めて、均等、平等の基準というものが、いわば男性正社員すべてではございませんけれども、育児、介護、家事には携わらない、携われないようなことが前提、休みもほとんどとらない、とれないことが前提であるということが、男性にそれが偏っていればこれは性差別に当たるということは、先ほど紹介しましたように、参議院でも答弁されております。
したがいまして、それが、ある一局面だけをとっての差別ということではなくて、男女というところに偏っている場合、これは恐らくパートでも同じことだと思います、そういう基準によって偏っている場合に、ではそれをどちらの基準に合わせるのか、これは直接差別でも間接差別でも変わらないと思いますけれども、どちらの基準に合わせていくかということが今改めてもう一回問われているんだ。したがって、これはあくまで働き方の基準であり、均等という考え方の基準の問題であるということをぜひ御理解いただきたいと思います。
この発言だけを見る →私どもは、繰り返し申し上げていますように、まず第一に、八五年法には入っていたという事実です。ですから、これは八五年法に入っていたものが、特に勤労福祉婦人支援みたいな位置づけであったという限界の面はありますけれども、もともとそれがきちんと入っていたことをどう認識するか。それで、さっき触れましたように、九七年法でそれが別の観点からの議論で外されたというまずその経緯について、きちんと皆さん方の議論の中でも事実認識として押さえていただきたい。今新たに全くゼロに入れようという話ではありませんので。
二点目ですけれども、時間の問題だというのはそのとおりです。ただし、繰り返し申し上げていますように、今改めて、均等、平等の基準というものが、いわば男性正社員すべてではございませんけれども、育児、介護、家事には携わらない、携われないようなことが前提、休みもほとんどとらない、とれないことが前提であるということが、男性にそれが偏っていればこれは性差別に当たるということは、先ほど紹介しましたように、参議院でも答弁されております。
したがいまして、それが、ある一局面だけをとっての差別ということではなくて、男女というところに偏っている場合、これは恐らくパートでも同じことだと思います、そういう基準によって偏っている場合に、ではそれをどちらの基準に合わせるのか、これは直接差別でも間接差別でも変わらないと思いますけれども、どちらの基準に合わせていくかということが今改めてもう一回問われているんだ。したがって、これはあくまで働き方の基準であり、均等という考え方の基準の問題であるということをぜひ御理解いただきたいと思います。
石
石崎岳#28
○石崎委員 最後に、今回は、法改正で妊娠等を理由とする不利益な取り扱いの禁止等が盛り込まれております。先般も、出生率一・二五という大変ショッキングな数字が出されました。少子化対策だけではありませんけれども、働く女性、出産してその後も職場でしっかりと働けるような環境づくりというのが非常に大事な時代、人口減少期における女性の労働力という意味でも大事な論点だというふうに思いますが、今回の法改正、これだけで何かそういう女性の職場復帰の促進ということが期待できるかどうか、いや、まだまだ不十分だ、もっとさらなる政策が必要だということなのか。その点について、田島参考人と伊東参考人に御意見をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →田
田島優子#29
○田島参考人 妊娠、出産、育児という問題は女性の就業の大きな妨げになっておりますために、子供をつくりたいと思っても断念せざるを得ない女性が相当数いると思っております。そのような女性に対して、今回の法改正により妊娠等に対する不利益取り扱いが禁止され、あるいは解雇の無効が規定されるということは大きな助けになると思っております。
ただ、これが完全であるかということにつきましては、まだまだそういう評価ができる段階には至っていないだろうと思いますので、今後さらにより手厚い方策がとられていくことを、私、個人的には期待しております。
以上です。
この発言だけを見る →ただ、これが完全であるかということにつきましては、まだまだそういう評価ができる段階には至っていないだろうと思いますので、今後さらにより手厚い方策がとられていくことを、私、個人的には期待しております。
以上です。