安倍晋三の発言 (行政改革に関する特別委員会)
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○安倍国務大臣 ただいま委員から極めて高邁なる哲学に基づいた御質問をいただいたわけでありますが、社会保障というのは、まさに負担があって給付があるわけではないわけでありまして、給付をふやすためには負担もふやさなければならない。そして、持続可能たらしむためにはみんなが納得する負担でなければ持続していかない、こういうことではないか、このように思うわけであります。また、この社会保障制度をしっかりとしたものにしていくためにも、基本的には財政を健全化していかなければ、社会保障の給付を確保していくこともできないんだろう、このように思うわけであります。
一九七〇年は社会保障の給付全体で三・五兆円しかなかったわけでありますが、大体今は八十六兆円ぐらいでしょうか、二十倍以上になったわけであります。その間、極めて給付は厚くなっていった。しかし、今後さらに給付の対象の人口がふえていくという中において、給付全体の重みは重たくなっていくわけでありますが、支え手は減っていくということではないか、こう思うわけであります。
その中で、我々は、まず、財政の健全化を図るためにプライマリーバランス、二〇一〇年代の初頭に黒字化をする、そういう目標を立てまして、この三年間連続で、今年度は四・七兆円、その前年度は三・一兆円、そしてその前は六千億円と、いわゆる基礎的財政収支の健全化に向けて大きく前進をしていると言ってもいい、このように思うわけであります。
基本的には、今先生がおっしゃったように、子や孫に負担を残さないという基本的な考えのもとに、削るべき歳出はしっかりと削っていく、歳出の改革にもちゃんと取り組んでいかなければいけないわけでありますが、それと同時に、やはり今委員が御指摘になられましたように、国債に対する市場の信認をしっかりと得なければ金利にはね返ってしまう。そのためには、やはり景気をしっかりと回復していく、あるいはまたデフレを克服していくということも大切でありますし、それと同時に、財政を健全化させていくという意思をしっかりと示し続けていくことも当然必要になってくるというふうに思います。その観点から私どもはこの財政の健全化に向けまして構造改革を進めているということではないか、このように思うわけであります。
私の地元長州の大先輩の吉田松陰先生の言葉に、天下の大患の大患たるゆえんは大患たるを知らざるにある、世の中の一番大きな問題は、その大きな問題があることを知らないことにあるということでありますが、その問題を知っていれば必ず解決ができる、このようにもおっしゃっているわけであります。私たちは、問題の所在は知っているわけでありまして、その問題を解決する方法も知っている、そしてそれを今勇気を持って実行している、こういうことではないか、このように思います。