行政改革に関する特別委員会

2006-04-13 衆議院 全484発言

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会議録情報#0
平成十八年四月十三日(木曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 伊吹 文明君
   理事 今津  寛君 理事 園田 博之君
   理事 谷  公一君 理事 谷川 弥一君
   理事 山本 有二君 理事 大島  敦君
   理事 北橋 健治君 理事 桝屋 敬悟君
      秋葉 賢也君    井上 喜一君
      石原 宏高君    浮島 敏男君
      江崎洋一郎君    衛藤征士郎君
      小川 友一君    小野寺五典君
      大野 功統君    岡本 芳郎君
      加藤 勝信君    北川 知克君
      小杉  隆君    近藤三津枝君
      佐藤  錬君    坂井  学君
      篠田 陽介君    菅原 一秀君
      鈴木 淳司君    薗浦健太郎君
      寺田  稔君    並木 正芳君
      西本 勝子君    葉梨 康弘君
      広津 素子君    松本 洋平君
      三ッ矢憲生君    水野 賢一君
      大串 博志君    近藤 洋介君
      篠原  孝君    田島 一成君
      武正 公一君    長妻  昭君
      鉢呂 吉雄君    平岡 秀夫君
      馬淵 澄夫君    松野 頼久君
      森本 哲生君    鷲尾英一郎君
      渡辺  周君    石井 啓一君
      谷口 和史君    佐々木憲昭君
      塩川 鉄也君    菅野 哲雄君
      滝   実君
    …………………………………
   内閣総理大臣       小泉純一郎君
   総務大臣         竹中 平蔵君
   外務大臣         麻生 太郎君
   財務大臣         谷垣 禎一君
   文部科学大臣       小坂 憲次君
   厚生労働大臣       川崎 二郎君
   農林水産大臣       中川 昭一君
   経済産業大臣
   環境大臣臨時代理     二階 俊博君
   国土交通大臣       北側 一雄君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     安倍 晋三君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      額賀福志郎君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   与謝野 馨君
   国務大臣
   (行政改革担当)
   (規制改革担当)     中馬 弘毅君
   国務大臣
   (食品安全担当)     松田 岩夫君
   内閣府副大臣       山口 泰明君
   防衛庁副長官       木村 太郎君
   財務副大臣        竹本 直一君
   厚生労働副大臣      赤松 正雄君
   環境副大臣        江田 康幸君
   内閣府大臣政務官     山谷えり子君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 竹島 一彦君
   会計検査院長       大塚 宗春君
   会計検査院事務総局第二局長            千坂 正志君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  大藤 俊行君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  上田 紘士君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  中藤  泉君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房政府広報室長)          谷口 隆司君
   政府参考人
   (内閣府市場化テスト推進室長)          河  幹夫君
   政府参考人
   (内閣府計量分析室長)  齋藤  潤君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  瀧野 欣彌君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   松元  崇君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   浜田 恵造君
   政府参考人
   (文化庁長官官房審議官) 辰野 裕一君
   政府参考人
   (林野庁長官)      川村秀三郎君
   政府参考人
   (国民生活金融公庫総裁) 薄井 信明君
   政府参考人
   (中小企業金融公庫総裁) 水口 弘一君
   参考人
   (商工組合中央金庫理事長)            江崎  格君
   衆議院調査局行政改革に関する特別調査室長     大竹 顕一君
    —————————————
委員の異動
四月十三日
 辞任         補欠選任
  大野 功統君     石原 宏高君
  加藤 勝信君     寺田  稔君
  薗浦健太郎君     浮島 敏男君
  西本 勝子君     近藤三津枝君
  広津 素子君     坂井  学君
  松本 洋平君     小川 友一君
  三ッ矢憲生君     江崎洋一郎君
  大串 博志君     鷲尾英一郎君
  近藤 洋介君     田島 一成君
  馬淵 澄夫君     長妻  昭君
  前田 雄吉君     篠原  孝君
  塩川 鉄也君     佐々木憲昭君
同日
 辞任         補欠選任
  石原 宏高君     大野 功統君
  浮島 敏男君     薗浦健太郎君
  江崎洋一郎君     三ッ矢憲生君
  小川 友一君     松本 洋平君
  近藤三津枝君     西本 勝子君
  坂井  学君     広津 素子君
  寺田  稔君     北川 知克君
  篠原  孝君     松野 頼久君
  田島 一成君     近藤 洋介君
  長妻  昭君     平岡 秀夫君
  鷲尾英一郎君     森本 哲生君
  佐々木憲昭君     塩川 鉄也君
同日
 辞任         補欠選任
  北川 知克君     篠田 陽介君
  平岡 秀夫君     馬淵 澄夫君
  松野 頼久君     前田 雄吉君
  森本 哲生君     大串 博志君
同日
 辞任         補欠選任
  篠田 陽介君     加藤 勝信君
    —————————————
四月十三日
 国民がゆとりと豊かさを実感しながら安心して暮らせる安全な社会を構築できる効率的で信頼される政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案(松本剛明君外五名提出、衆法第二一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案(内閣提出第七四号)
 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案(内閣提出第七一号)
 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案(内閣提出第七二号)
 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七三号)
 競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案(内閣提出第三四号)
     ————◇—————
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伊吹文明#1
○伊吹委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 各案審査のため、来る十七日月曜日、参考人の出頭を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊吹文明#2
○伊吹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、参考人として商工組合中央金庫理事長江崎格君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として内閣官房内閣審議官大藤俊行君、内閣官房内閣審議官上田紘士君、内閣官房内閣審議官中藤泉君、内閣府市場化テスト推進室長河幹夫君、内閣府計量分析室長齋藤潤君、総務省自治財政局長瀧野欣彌君、財務省主計局次長松元崇君、財務省理財局次長浜田恵造君、林野庁長官川村秀三郎君、国民生活金融公庫総裁薄井信明君、中小企業金融公庫総裁水口弘一君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長千坂正志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊吹文明#3
○伊吹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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伊吹文明#4
○伊吹委員長 本日は、各案の審査に関し、政策金融改革その他全般について集中審議を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷川弥一君。
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谷川弥一#5
○谷川委員 おはようございます。自由民主党の谷川弥一でございます。
 やったことをいろいろ言うのは簡単ですが、それを考え、実行し、結果を出すのは容易ではありません。質問に入る前に、郵政民営化ほか、行政改革で歴史に残ることを仕上げつつある小泉内閣の皆様方に敬意を表します。
 ところが、私の選挙区長崎三区は、壱岐、対馬、五島列島という国境の島々が有効投票の六割弱を占める過疎の町であり、その行政改革の負の部分をまともに受けております。それらの島々では、公共事業が一番の産業であり、それらに働く多くの人が住んでおります。その公共事業が半分になり、大変な状況の中での地方交付税のカット、郵政民営化です。
 当選後、何かの会合で総理にお会いしたとき、田舎の選挙は大変だったねと声をかけていただいたとき、それまでの苦労が吹っ飛びました。私も、さきの選挙で県民にこう訴えました。私ども田舎の自民党代議士は、王手飛車をかけられているんだ。王をやったらその時点ですべてが終わるのだから、涙をのんで飛車をやることを許していただきたい。飛車をやるということは、公共事業のカットであり、交付税のカット、郵政民営化なのだ。そのかわり、命をかけて歩を金にして戦うと。
 歩を金にするためには、次のことが必要です。
 質問の第一、政府金融機関の行革。特に、国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫を含めた現行機関を一つの機関とし、商工中金は民営化するとのことですが、我が党の衛藤先生を初め数人の委員が、中小零細企業に対するその機関の今までの役割について述べ、今後ともその機能は果たすとの政府答弁をいただいております。その意味では再度質問する必要はありませんが、私の経験を話し、三機関についてはGDP比二分の一削減達成という目標の中であってもその機能は死守すると答えていただきたい。
 以下、その理由を述べます。
 私の関係する会社は、四社連結で、平成十六年度売り上げ二百十六億五千二百万円、当期利益が一億九千六百万円です。平成十七年七月十九日、ある大手銀行に借り入れ申し込みに行ったとき、住宅用宅地は仕入れ後一年経過したらゼロ査定になり、その金額を資本金から差し引く、すると、おたくの会社は債務超過になるからだめだと言うわけですが、ここで中小公庫がなかったら黒字倒産になるところでした。東京商工リサーチ企業情報によると、年間の売上高でこの会社以上の総合工事業の会社は、全国約二十万社ありますが、その中で三百社しかありません。その一社がこんな理屈の通らないことで倒産していいのでしょうか。大手金融機関には、哲学もなく、理念もなく、国益という考えもありません。
 中小企業は、日本の企業の九九%を占め、雇用、税金、サラリーマンの年金、医療、介護保険料の半分を納め、国家に貢献しているのです。三金融機関が、国から平成十六年度に、中小企業金融公庫四千百八十二億七千九百万円、国民生活金融公庫二百五十四億一千八百万円、農林漁業金融公庫五百十一億五千五百万円、商工組合中央金庫はありません、合計四千九百四十八億五千二百万円の支援を受けていますが、その額は中小企業が健全になり国家に役立っていることに比べたらわずかなものです。事実、資本金一億円以下の企業を中小企業と定めたとき、それらの企業が国に納める算出税額は、平成十六年度四兆八千九百七十三億一千二百万円となっております。また、先ほど述べました企業が負担している社会保険料等と合わせるとき、さらにこれらの数字は膨らむわけです。
 これが要請の理由です。御所見を賜りたいと思います。
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中馬弘毅#6
○中馬国務大臣 日本の大きな経済の下支えをしているのが中小企業ということは、よく認識をいたしております。
 今お話がありました政策金融に係る貸付金の残高の対GDP比の半減目標、これは全体にかかわることでございまして、新政策金融機関にはこれを継承させる機能を限定するとともに、平成二十年度に、商工中金及び日本政策投資銀行の完全民営化に向けた措置及び公営企業金融公庫の廃止、これらの措置を講じまして政策金融全体から切り出すことによってこの数字を達成しようとしているものでございます。
 ただし、新政策金融機関については、行政改革推進法第四条第一号において、国民一般、中小企業者及び農林水産業者の資金調達を支援する機能を担うことが明記されておりまして、中小企業及び農林水産業者の資金調達を支援する機能は新政策金融機関にしっかりと残すこととしております。
 また、第四条第四号におきましては、内外の金融秩序の混乱または大規模な災害等、そうしたときの被害に対処するために、新政策金融機関を中心とした危機対応体制につきましても整備することが規定されております。
 したがいまして、本法案においては、中小企業者及び農林水産業者に対する配慮がなされると考えておりまして、さらに、今後の詳細な制度設計とそれを踏まえた制度の企画立案において、今、御意見がございました趣旨を踏まえて検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
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谷川弥一#7
○谷川委員 二番目の質問は市場化テストについてですが、芸術等の分野が官民競争入札の対象になじむかどうかにつきまして、本委員会において聖域なしという表現が議論の対象となっている節もありますが、改めまして申し上げます。ここで、芸術文化、先端技術開発部門、医療技術は別だと明確にしていただきたい。
 以下、芸術分野に絞って述べますが、昨年、九州国立博物館に行ったときのことです。一瞬、東京ディズニーランドか上野動物園に来たのかと思いましたよ。おじいちゃん、おばあちゃんが何十台というバスからどんどんおりてくるのです。とまらないでください、もう少し速く歩いてください。国宝級の作品の前には、三列、四列並んでいるんです。私はぴょんぴょんと跳びはねて前の人の頭越しに見ていましたが、頭にきて十七、八分で出てきました。この状況で芸術の鑑賞ができますか。利益を追求する民間に任せることになると、こうなります。
 文化芸術はその民族の誇りであり、その民族の知性を代表する気品に満ちたものであります。ここに三つのぐい飲みを持ってきました。ちょっと見てください。一個が五百円、五千円、五万円です。仕込み等に違いはありますが、原料はほぼ同じ土です。芸が違うのです。こねるとき、焼くときの魂の入れ方が違うのです。この部屋にいらっしゃる方々、これは、わかりますか、どれが五百円、どれが五千円、どれが五万円と。
 もう一例を出させていただきますが、万葉集に「旅人の宿りせむ野に霜降らば吾が子はぐくめ天の鶴群」。次は西行ですが、「願わくば花の下にて春死なむその如月の望月の頃」。次は山頭火です、「焼き捨てて日記の灰のこれだけか」。この理解の上に夏目漱石の「吾輩は猫である」「明暗」の二冊を読んでみる。世界に誇る文学です。世界の文豪トルストイやドストエフスキーに比肩できる、すごい人だと思います。その値打ちがわからない人たちがちょっとだけ千円札に使いましたが、一万円札で使ってもいい人なんです。
 雪がはらはらとスイセンに落ちている、白と黄色の調和が心にしみる、これが日本の文化のそこはかとないものです。市場化テストの対象にと考える人の品性を疑います。万が一、夏目漱石のすばらしさを理解できない人々が監理委員会のメンバーとして選ばれたら、日本の文化の危機的状況だと思いますが、御所見を賜りたい。
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山口泰明#8
○山口副大臣 谷川委員にお答えいたします。
 谷川委員は、当選以来、党の方でもいろいろ、非常に地元の文化を愛しながら、また、すばらしい発言をして、今のすばらしい問いに答えられるかどうかわかりませんけれども、間違いないように答えたいと思っております。
 公共サービス改革法案は、国民のため、公共サービスの経費の削減だけでなく、その質の維持向上をも目的とするものであります。この目的を達成するために、広く国の行政機関等が実施する公共サービスを検討の対象としております。
 そして、この中では、まず対象となるかどうかは、関係する国の行政機関との協議、監理委員会における審議を通じて適切な検討を行うわけであります。今先生のおっしゃった文化芸術といった分野についても、関係者との適切な協議などの本法案に規定する手続を通じて検討していくわけでありますけれども、その際には、いろいろな今おっしゃったことにかんがみながら、長期的かつ継続的な観点に立った対応をしっかりとやっていきたい。
 また、今、最後の御指摘の、監理委員の方がそういった見識があるかという問いでございますけれども、この監理委員会は、今の公共サービスの改革という趣旨を実現し、国民のニーズにこたえられるという公正中立な御審議をいただきたい。そして、その委員の任命に当たっては、この役割をしっかり果たせるように、先生の思い入れのような人を、すぐれた識見を有する方々を委員にすべく、先生の御指摘を踏まえながら、幅広い観点から、各界各層、これからのことでございますので、慎重にやっていきたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。
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谷川弥一#9
○谷川委員 三番目に、この行政改革に関する特別委員会の最大の目的は、公の負債九百四十一兆円に対して資産は六百九十五・九兆円ありますが、その多くは諸般の事情で即換金できません。景気回復によってふえる税金と、景気回復による金利上昇による利払い増の問題もあります。つまり、景気がよくなっても悪くなっても負債がふえる状況も考えられるということです。それに、少子高齢化による人口減少等々があります。
 問題の本質は、国策を民主的に決めなければならない民主主義の本質の欠陥にあると考えるわけです。宗教、哲学、理念、信念、人生観、生きがい等々を軽視して、物の充足による幸せを国策に据える限り、アメリカの双子の赤字、日本の財政破綻の可能性が抜本的に解決するわけがありません。
 小泉政権発足以来五年間で、血のにじむような努力をして一般会計を三・六%、約三兆円削減しましたが、社会保障への財政資金の投入だけは一六・八%、約三兆円の増加となり、二〇〇六年度は一般歳出四十六兆円強の四五%近くに膨らみました。世論調査をしても、六割弱の人々が年金、医療、介護を最重要視すると答えております。借金を続けてもいいから今の福祉を優先せよという、自分が幸せならば子や孫はどうなってもいいんだということでしょう。第一次大戦後の大恐慌による生活苦を解決するために起こした満州事変を批判する人たちが、我が子孫の権利を侵しているんです。借金による福祉を要求し、縦の満州事変を、そのことに気づかずにやっているのです。
 なぜこうなるのか、理由は二つあります。一つは、政治、行政、評論家に理念とロマンがない。そして、マスコミが発行部数や視聴率を上げるために大衆迎合するから。
 それぞれリーダーたらんとする人たちは、自分独特の哲学、生き方を決めることだと思います。私の生き方について述べますが、大した才能もない私が一人前になれたのは、父親に以下のことを習ったからです。一つ、きょう何をやるべきかを決めろ。二つ、決めたらとことんやり抜け。三つ、おのれの影法師と相談せよ。
 このことに対する答えはその時々で変わりましたが、六十四歳の今の考えを述べてみます。
 一のイ、決めるためには、理想とする事柄や人を決め、自分のそれとの違いを一覧表にして差を出す。その差の中から直すべきものを列挙する。優先順位をつけて目標を決める。
 二のイ、人間には、食欲、睡眠欲、性欲のほかに、心の本能、苦を避け楽を求める保守本能と、結果として悪いことを人のせいにする美化本能があります。このことに一日も早く気づいて、おのれを鍛えるために努力する習慣をつけるのです。
 私は、次の禅話を心の支えにしております。
 「如何なるか是れ仏法的々の大意」、仏法の真髄とは何ですか。臨済禅師はその答えに喝と言いました。ごたごた言うな、自分が何をせんばいかぬかぐらい自分で考えればわかるだろうが、一生懸命生きていけよということだと僕は解釈しているんですが、これはそれぞれについて考えてください。
 同じように、「如何なるか是れ仏法的々の大意」、喫茶去と趙州禅師は言いました。肩に力を入れんで、目くじら立ててぎゃあぎゃあ言わんで、まあお茶を一杯飲んで帰らんね。そこから先は、また帰って自分で考えて、自分でやるべきことをやればいいんじゃないの。
 こういうことを日本全国の一億二千万の全家庭でやったら、随分考えは変わるんじゃないんでしょうか。この委員会でも、目くじら立てて責め立てる人がおりますが、責め立てる物差しで自分をはかってください。そういうことを言って、社会福祉というものを根本的に考えないと行政改革なんてしたって何にもならぬ、私はそういうふうに思っております。
 三つ目は、一日が終わったらお日さまやお月さんに照らされた自分の影を見て相談しろということですから、あなたが生きてきたことのきょうの一日には悔いは残っていないのかということをよくよく考えろということだと思うのです。
 自分の豊かな生活を維持し、また、子孫に迷惑をかけないために、自分自身を強くするという大運動を日本全国で起こさない限り、行政改革は絵にかいたもちになるんだということを内閣を代表する官房長官にぜひお答えいただいて、日本人の生き方を変えましょう、そういうことを僕は強く言いたいわけです。
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安倍晋三#10
○安倍国務大臣 ただいま委員から極めて高邁なる哲学に基づいた御質問をいただいたわけでありますが、社会保障というのは、まさに負担があって給付があるわけではないわけでありまして、給付をふやすためには負担もふやさなければならない。そして、持続可能たらしむためにはみんなが納得する負担でなければ持続していかない、こういうことではないか、このように思うわけであります。また、この社会保障制度をしっかりとしたものにしていくためにも、基本的には財政を健全化していかなければ、社会保障の給付を確保していくこともできないんだろう、このように思うわけであります。
 一九七〇年は社会保障の給付全体で三・五兆円しかなかったわけでありますが、大体今は八十六兆円ぐらいでしょうか、二十倍以上になったわけであります。その間、極めて給付は厚くなっていった。しかし、今後さらに給付の対象の人口がふえていくという中において、給付全体の重みは重たくなっていくわけでありますが、支え手は減っていくということではないか、こう思うわけであります。
 その中で、我々は、まず、財政の健全化を図るためにプライマリーバランス、二〇一〇年代の初頭に黒字化をする、そういう目標を立てまして、この三年間連続で、今年度は四・七兆円、その前年度は三・一兆円、そしてその前は六千億円と、いわゆる基礎的財政収支の健全化に向けて大きく前進をしていると言ってもいい、このように思うわけであります。
 基本的には、今先生がおっしゃったように、子や孫に負担を残さないという基本的な考えのもとに、削るべき歳出はしっかりと削っていく、歳出の改革にもちゃんと取り組んでいかなければいけないわけでありますが、それと同時に、やはり今委員が御指摘になられましたように、国債に対する市場の信認をしっかりと得なければ金利にはね返ってしまう。そのためには、やはり景気をしっかりと回復していく、あるいはまたデフレを克服していくということも大切でありますし、それと同時に、財政を健全化させていくという意思をしっかりと示し続けていくことも当然必要になってくるというふうに思います。その観点から私どもはこの財政の健全化に向けまして構造改革を進めているということではないか、このように思うわけであります。
 私の地元長州の大先輩の吉田松陰先生の言葉に、天下の大患の大患たるゆえんは大患たるを知らざるにある、世の中の一番大きな問題は、その大きな問題があることを知らないことにあるということでありますが、その問題を知っていれば必ず解決ができる、このようにもおっしゃっているわけであります。私たちは、問題の所在は知っているわけでありまして、その問題を解決する方法も知っている、そしてそれを今勇気を持って実行している、こういうことではないか、このように思います。
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谷川弥一#11
○谷川委員 ほぼお尋ねしたいことは終わったんですが、時間が若干ありますので、さらにお聞きしていきます。
 フランスで二二・八%、二十一から二十四歳までの失業者。ドイツが一五、イギリスが一二とかいって、日本も八・九か九あるんですが、結局、若者に職場がないということは、いろいろ理由がありますが、一番大きな理由というのは、生産性が上がった、特にコンピューターの導入によって上がったという構造的な問題が僕はあると思うんです。
 ここでぜひ考えていただきたいのは、過去において経済的に豊かになった地域からは必ず歴史に残る文化が起こっておるんです。失礼ですが、アメリカの場合には若干そこに問題がある、長い歴史の中で見ると。その弟分みたいな生き方を日本がしておっては、この問題は解決できない。必ず日本人の知恵と才覚で心を耕す仕事をぜひつくっていただきたい。たとえ給料が三割ぐらい下がったにしても、自分らしい、人間らしい生き方で堂々と芸術文化に浸りながら生きていけるような、そういう世の中をつくっていかない限り、この問題は決して解決できないと僕は思っているんです。
 四月の六日の日経の経済教室に「世界に誇る「美の国」に」というのがあります。「二十一世紀の国造りの礎は、従来の世界的潮流である富国強兵型システムを超えた「文化力」の追求にある。日本は多様な自然と人々の「生」が融合した「文化的景観」という概念を軸に、国全体のあり方や地域性を再定義し、「美の国」とよべる世界に誇る国家を築き上げるべきだ。」大賛成なんです。
 御所見があればお聞きしたいと思います。
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伊吹文明#12
○伊吹委員長 どなたに聞きますか。文化的な答弁をされる方は。
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谷川弥一#13
○谷川委員 どなたになるんですかね。委員長、指名してください。
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伊吹文明#14
○伊吹委員長 それでは、最初からお座りいただいていた安倍官房長官と、それから中馬行革担当大臣の文化的答弁を待ちましょう。
 安倍官房長官。
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安倍晋三#15
○安倍国務大臣 ことしはさきの大戦が終わって六十一年が経過したというふうに思うわけでありますが、この間、自由民主党は結党五十年を迎えています。自由民主党の目標としては、まず第一に、何とか敗戦の荒廃した国土を立て直していく、衣食住に毎日心配しなくてもいい、そういう日本をつくっていくということではなかったか、このように思います。この目標はまさに達成されたと言ってもいいんだろう、このように思うわけでありますが、やはり大切なことは、今委員が御指摘されたように、果たして心のよりどころは何だということではないか、このように思います。
 その心のよりどころは、GNPの率でもないし、例えば金融資産を幾らためたかということでもないんだろう、このように思うわけでありまして、海外の国々から、日本人はすばらしい、日本人のたたずまいは美しい、そして日本は文化に富んだ国である、このように尊敬されることであり、また、日本の文化や伝統や歴史ではないか、このように思うわけであります。
 私どもといたしましても、このいわゆる損得という概念を超えた価値をしっかりと教育において子供たちに教えていくことも重要でありますし、そしてまた、私たちの生き方そのものが海外の人たちから尊敬されるような、そういう国をつくっていくことによって私たち自身が自分自身にも誇りを持てるのではないだろうか、このように思うわけでございまして、今先生が御指摘になられましたような文化面においても、しっかりと国としても振興していくということは極めて重要ではないか、このように思っております。
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中馬弘毅#16
○中馬国務大臣 歴史をひもときましても、もちろん経済的な大きな繁栄といいましょうか、そのゆとりが前提ではありますけれども、例えば元禄時代、ただ商売に励むだけではなくて、ああして多くの、委員長のお地元の京都なんかでもそうですけれども、だんな衆はただ仕事一辺倒ではなくて、少し決められたことをやれば、後はそれこそまた着かえていろいろな音曲を楽しんだり、詩歌をなべたり、そうしたのがあの元禄文化を構成したわけでもございます。欧米においてもそうなんですね。
 しかし、明治以降、日本の国は本当に欧米に追いつき追い越せでやってまいりました、それで戦争でつぶれ、現在に至っておりますが、しかし、それでもなおかつ、これが適当かどうか知りませんが、何とかファンドとか、何とかモンとかいってお金を稼いだ人が何か尊敬されるようなことではなくて、また国民の方も豊かになってまいりました。千四百兆という大きな金を銀行に預けたままになっている。まあ、それがいいとは言いませんけれども、それだけのゆとりがあるんですから、こういったものをもっともっと文化的なものに活用する。それは、税制であったり、あるいはまたボランティア活動であったり、また何かそうしたものの土壌をつくって、そして世界第二の経済大国日本が、芸術文化の面でも国際的に大きく評価される国に仕上げていきたい、私はその願いを持っている一人でございます。
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谷川弥一#17
○谷川委員 私はルールを守らぬと好かぬのです。ですから、時間が来たらもう答弁は要りません。しかし、与えられた時間は有効に使いたい。そういう意味で最後にもう一枚引用させていただきますが、さっきのは川勝平太国際日本文化研究センター教授でした。
 最後の引用は、中央大学教授富田俊基さん。「日本の国債は、毎年の発行額、利払い費、残高などどれをとっても危機的な水準にある。国際金融市場では信用懸念も起きており、将来世代に新たな負担を先送りせず、人口減少下の社会保障制度が持続できるようにするために、抜本的に国債残高の上昇に歯止めをかける必要がある。」こういう心配をしているということを伝えて、終わります。
 ありがとうございました。
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伊吹文明#18
○伊吹委員長 これにて谷川君の質疑は終了いたしました。
 次に、谷公一君。
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谷公一#19
○谷委員 自由民主党の谷公一でございます。
 委員会の理事をしておりまして、きょうで審議八日目を迎えたわけでございます。夕方まで終えますと大体五十時間、質問も延べで八十人を超え、数えてみますと私が七十一人目でございます。
 さて、我が国の置かれている状況からしますと、私は、改革というのは休みなく進めなければならないというふうに思っております。今回の一連の法案は、理想を求めながらも理想におぼれず、現実を直視しながら現実に流されない、そういう内容になっていると考えております。
 中でも行政改革推進法案は、政府金融機関、特別会計、公務員、人件費、国の資産などについて、いつまでという年限を明示して、再編成数、整理合理化数、純減率、GDP比での縮減率など数字を明記した過去にない画期的なものであり、人口減少社会のもとでのあるべき政府、簡素で合理的、効率的な政府への大きな一歩であるというふうに、私自身、高く評価しているところでございます。そして、早期の法案成立と、成立後も論議を深めて、国、地方を通じたプライマリーバランスの黒字化のために、財政、社会保障の定量的なビジョンを我々政治家は示さなければならないというふうに思っているところでございます。
 さて、質問でございますが、限られた時間でございますので、三点について、プライマリーバランス黒字化への道筋と、国と地方との行政改革、そして行政改革の留意点についてお尋ねしたいと思います。竹中大臣が公務であるということでございますので、少し順序を変えて質問させていただきます。
 まず、国と地方との行政改革でございます。
 地方公務員は、法五十五条で、今後五年間で百分の四・六縮減するということが決まっているわけでございますが、ただ、総人件費改革といいますのは、私は総数の純減と給与制度の見直しの掛け算だというふうに思っております。
 総数の純減数百分の四・六というふうに明示された。では、給与制度の見直しはどうかということでございますが、多くの都道府県では国に準じて給与構造の見直しが十七年度にされた。しかし、残念ながら、指定市はほとんどされていない。されたのは千葉と北九州だけで、ほかは、その他十二団体は十九年四月までの実施を目指して取り組み中。まだまだ取り組みがおくれているわけであります。総数の純減と給与制度の見直しの掛け算である限り、両方とも、それぞれが頑張って改革のために取り組まなければならないと思います。
 先般の質疑で、地方公務員の数は、今後五年間で、都道府県と政令市は五・三%純減という数が公表されたわけでございますけれども、しかし、給与構造の現状を見るとやや危惧しているところがございます。
 この辺について、これからも強い指導と、それから、純減数の計画ベースの公表だけではなくて、給与構造をどういうふうに変えていっているのかということもあわせて公表しないと、総人件費改革の趣旨に合わないのではないかというふうに考えているところでございますけれども、竹中大臣の所見をお伺いいたします。
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竹中平蔵#20
○竹中国務大臣 お答えを申し上げます。
 谷委員御指摘のとおり、人件費というのは、まさに賃金単価掛ける数量であるところの定員でございますから、その両方をしっかり見ないと総人件費の抑制というのはできないわけでございます。その意味で、賃金は大変重要である。したがって、地方公務員の給与構造の見直しにつきましては、国の改革を踏まえて速やかな見直しを我々としても地方に強く要請をしているところでございます。
 この実施に当たりましては、準備期間が短かったということもあって困難も予想されたのでございますが、本年三月の時点では四十六都道府県でやる、八割を超える市区町村でことしの四月から実施予定としているところでございますが、まさに今委員御指摘のとおり、政令指定都市についてはおくれているようでございます。千葉市、北九州市に加えて、実は堺市が今度入りましたので三市ということになりますが、その他の団体につきましてはまだ行われておりません。十九年四月までの見直しを念頭に具体的な検討が行われている状況であるというふうに認識をしております。総務省としては、これは速やかな取り組みを引き続き強く求めていきたいというふうに考えております。
 それに関連しまして、例の集中改革プランにつきましても、各団体から提出をしてもらっておりますが、四月から五月にかけて我々もヒアリングを実施しまして、詳しい内容を把握することにしております。その際は、定員の純減目標だけではなくて、給与構造の見直しでありますとか給与適正化の取り組みについても各団体の状況を把握することにしておりますので、これは、我々の必要な助言、要請を含めまして、強力にぜひ推進をしてまいりたいというふうに考えております。
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谷公一#21
○谷委員 ぜひ積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 国家公務員の方も、なかなか、各省庁の抵抗といいますか、膠着状態だというような新聞報道もあるわけでございますけれども、ぜひとも中馬大臣のこれからの積極的な取り組みを期待し、お願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 国と地方との関係で大変気になっているのは、公営企業金融公庫の今後のあり方です。
 私の選挙区、兵庫五区でございますけれども、六つの市と三つの町があるんですけれども、調べてみますと、公営企業金融公庫の残高が一千三百億ある。つまり、今まで一千三百億を公庫で資金調達していた。それが今度廃止される。しかし、まだまだ地域住民に必要な下水道とか道路とか病院等々の整備は、ほかの地域と同様、私の選挙区でも必要とされております。そうなると、政府出資金はどういう扱いになるのかな、あるいは、地方自治体が支払い続けてきた利息が原資となっている債券借換損失引当金など約二兆五千億あるわけでございますが、これはどうなるのか。
 実は、与野党を問わず、国の財政再建に使うべきだ、先日もぜひ使うべきだと民主党の方が言われておりましたが、そういう一方的な偏った見方ではなくて、現実に小さな市町村が頼りにしている、そういう資金調達に差し支えがあってはならないと思います。全国一千八百余りの市町村への細やかな配慮なしに、きずなということをキーワードとする政治はできないと考えておりますが、谷垣財務大臣の御答弁をお願いいたします。
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谷垣禎一#22
○谷垣国務大臣 私は、谷委員の隣の選挙区でございますし、よく似た地域なんですけれども。
 今の公営企業金融公庫は、今まで地方自治のために大きな役割を果たしてまいりましたけれども、今度の政策金融機関の改革で、平成二十年度で廃止して、資本市場を活用した仕組みに移行しようと。詳細な制度設計については、今、中馬大臣のもとでいろいろ検討が進められておりまして、私もそれには積極的に協力しなければいけないと考えているところでございます。
 そこで、今、政府出資金、債券借換損失引当金等々、大体二兆八千億ほどあるわけでございますが、これをどうしていくのかというのは、具体的にはこれからどうしていくのかという制度設計の中で詰めていかなければならない問題でございますけれども、この公営公庫というのは国が出資をした機関であるということを考えますと、基本は、やはり国に帰属するという中で、国の財政再建に少しでも貢献していく中で考えていくということではないかと思います。
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谷公一#23
○谷委員 満足な答弁ではございませんけれども、また別途いろいろな場で頑張っていきたいというふうに思います。
 行政改革は大変大事でございますけれども、しかし注意しなければならないのは、どういうふうに時代が変わっても、行革は必要でも、守るべきものは守らなければならない。歴史とか伝統とか、先ほど谷川委員も質問でありました文化とか、そういうことだろうと思います。
 そこで、その文化に絡んででございますけれども、独立行政法人という制度ができた、そして、その制度の最大のメリットと期待されたのが、目的積立金という名の報奨金制度だ。頑張れば頑張るほど自分たちで使える、そういう仕組みであるわけでございますけれども、それが残念ながらどうもなかなかうまくいっていない。流した汗が報われるような仕組みに必ずしもなっていない。なっていないからどういうようになっているかというと、もうこんなことならば使い切ろうという傾向が一部に出ているように思います。
 具体的には、国立美術館とか博物館等々です。独立行政法人になって相当入館者の数なり収入もふえた。ふえたけれども、それが十分返ってきていないといいますか、新たな目的積立金のスキームにフィットしていないということであります。このままでは、せっかく関係者の皆さんが一生懸命頑張って入場者をふやして、たくさんの国民の方に芸術を鑑賞していただいているのに、これからも頑張ろうというやる気をそぐのではないかということを危惧しているわけでございますけれども、こういう憂うべき現状について、所管しております総務省の竹中大臣の考え方をお尋ねしたいと思います。
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竹中平蔵#24
○竹中国務大臣 文化に絡んで、独法の役割、そして、それに対してどういう措置があり得るかという御質問だと存じます。
 独法というのは、弾力的ないろいろな運用をしていただくということを目的にしております。そうした意味で、制度としては目的積立金という制度が設けられておりまして、これは、条件としては、まず経営努力に基づいて生じたお金であって、かつ、主務大臣の承認を受けた金額についてはこの目的積立金に繰り入れるという制度になっているわけでございます。これを承認するに当たりましては、これは、あらかじめ各府省の評価委員会の意見を聞かなければいけないということ、また、財務大臣と協議しなければいけない、そのような取り決めがございます。
 繰り返しますが、独法というのは自律的で効率的な経営ができるようにするためでございますから、こういう努力に基づいてしっかりとした目的のために積み立てられるお金というのは、私はやはり十分に活用すべきであろうと思います。
 もちろん、ある種の、今申し上げたような仕組みの中でそれが野方図になされてはいけないというふうに思います、しっかりとしたチェックのもとになされなければいけないと思いますけれども、そういうことの活用というのは、委員御指摘のように私は必要であろうかというふうに思います。
 この目的積立金に関して、例えば統一的な判断基準が考えられるとか、総務省として、総務大臣として何ができるかということに関しましては、私自身、ぜひ十分勉強してまいりたいと思います。十分に勉強した上で必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
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谷公一#25
○谷委員 ありがとうございました。ぜひ積極的な取り組みを、早期の取り組みを期待したいと思います。竹中大臣、結構でございます。
 守るべきものを、文化を今一つ例にとったわけでございますけれども、自然、森もそうだと思います。森というのは、経済的な視点だけでは判断できない、一度失えば回復するのはなかなか大変なことだということで、平成十年に、国有林野事業の三兆八千億の債務のうち二兆八千億を一般会計で見たわけであります。それだけ公益性を国自身も認めている。また、今回の政策金融改革でも、林業などの資金調達の期間が大変長い、最長で五十五年、平均で二十五年という長さにかんがみて、新政策金融機関の金融機能として農林水産業というのが明示されたわけであります。
 さて、今回の特別会計の改正です。
 実は、私は自民党の中で直接これを担当していたわけでございますけれども、今回の法改正の趣旨は、この特会の設置の目的及び今までの国有林野の改革の実施状況を踏まえ、借入金に係る債務の着実な処理などを講じつつという記述があります。このことは、債務の新たな処理、つまり、平成十年度に引き続き、会計の状況からしていま一度の税投入ということも当然選択の一つになり得るという法案の内容だと思いますけれども、その点について、まず中川農林水産大臣、続いて谷垣財務大臣、今回はいい答弁をよろしくお願いいたします。
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中川昭一#26
○中川国務大臣 国土の三分の二を占める森林あるいは林野事業の重要性というものは、もう改めて谷委員に申し上げるまでもないと思います。
 そういう観点の中で今またこの法案を御審議いただいているわけでありますが、そういう中で、平成二十二年に向かいまして、これから、今御指摘のような、例えば条文で言うと二十八条とかいった形で努力をしてまいるわけでありますけれども、その後、民でできるところは民でということで独法にいくわけでありますが、その場合に、債務がどうなるかという、後の議論として税の議論が出てくるんだろうと思います。
 現時点におきましては、できるだけ債務については、御指摘のような平成十年からスタートしております努力を進めていって、一層努力をしながら、この法案の趣旨に沿って、二十二年の時点で債務について御指摘の税投入がどうなるかということも含めて考えていきたい。今はやるべきことを着々とやりながら、成立した暁には、御努力いただいたこの法律の趣旨にのっとって引き続き努力をしていきたい、現時点ではそういうふうに考えております。
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谷垣禎一#27
○谷垣国務大臣 これからこの特会を見直していくわけですが、現在のスキームでも、利払い費、事業運営に必要な経費等々については一般会計から繰り入れが行われているわけでございます。
 それで、今後、一般会計への統合ないし独立行政法人化といったことで、事業の実施主体とか区分経理を見直していくということに恐らくなるんだろうと思いますが、その際に考えなければならないことは、先ほど谷委員がおっしゃったように、国有林野の公益的機能をどうして維持していくかというのは確かに欠かすことのできない観点だと私も思います。しかし、もう一つ、やはりこれだけ厳しい財政事情でございますから、国民負担をできるだけ減らしていくという観点もなきゃいけないんだろうと思います。ですから、特会を移していく中でどういう努力ができるのかということも、これはぎりぎり考えていただかなければいけないことだろうと私は思っております。
 今、中川大臣が御答弁になりましたように、そういういろいろな議論を踏まえた上で、さてその後どうするかということではないか、このように考えております。
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谷公一#28
○谷委員 私自身の考えは、三十一ある特別会計の中で唯一の企業会計です、確かに財務大臣言われるように相当一般会計から投入している、投入していますけれども建前は企業会計、こういう建前をいつまでも言ってはいけないというのが私の基本的な考えであります。
 山といいますか、林野、森林の重要性にかんがみて、国民負担も十分考えなければなりませんけれども、やはり使うべきところには使う、我々の次の世代のために使うという政治をやらなければならないというふうに思います。
 中川大臣にもう一つお尋ねします。
 そういうことで、この特別会計は、一部を独立行政法人、そのほかを一般会計に統合ということでございますけれども、その際に、国土の保全とか国民の安全、安心とか、あるいは大事な自然遺産も後世に残す、いわば未来への責任と申しますか、そういうふうな考え方で万全を期さなければならないというふうに思いますけれども、簡単で結構でございますので、その決意といいますか、考え方をお願いいたします。
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中川昭一#29
○中川国務大臣 先ほども申し上げましたように、森林が仮にないとすると、日本は国土全体が大変なことになるということは言うまでもないことでございまして、財務大臣も、御認識を今御答弁でいただいているわけであります。
 金額に直すと七十兆円分の投資が必要だ、効果があるという試算も出ているわけでありますから、民でできるところは民でという趣旨は十分踏まえながらも、他方ではもっと国民の安全、安心、あるいは発展のために森林を維持発展させていく、あるいは未来に伝えていく、こういった観点はますます重要になってきているというふうに思いますので、御指摘の企業会計的な部分を超えるといいましょうか、できない部分については、やはりそこは国民のコンセンサスを前提にして、民でできない、しかし国民的、国家的に必要な森林の果たす役割というものは、今後も維持するために全力を挙げて努力していきたいというふうに考えております。
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