桑原耕司の発言 (行政改革に関する特別委員会)
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○桑原参考人 おはようございます。私は、希望社という会社の社長であります。中小企業のおやじであります。
私は、行政改革にとって、公共工事の発注や工事監理、そういう内容を改革していくことがとても重要だと考えておりますが、この改革を押しとどめているものが、建設業者ではなくて行政職員、すなわち官僚である、この点を強くきょうは皆さんに御報告しながら、わずかな提案をさせてもらう、そんなつもりで来ております。
公共工事の改革の視点は、よいものを安くつくることであります。安くという、これがとても重要なことでありますが、今これが社会の風潮として、悪くというふうに読みかえられている面があります。もう一度繰り返します。公共工事改革の視点は、よいものを安くつくることであります。
しかし、行政職員は、それに反した対策を継続して実施し続けています。この事実を、私は、会社経営者としての体験をもとに御報告することにします。ここでは岐阜市の問題を取り上げますが、全国各地で同様な実態がありますので、岐阜市の問題というふうにとらえずに、これを全国的な問題という視点でお聞きいただいたらありがたいと思っています。
お手元にわずかなレジュメをお渡ししてあります。急なことで何にも準備ができませんでした。そのレジュメに沿って少し話をさせていただきますが、「公共工事の談合問題について」というレジュメであります。この表紙の写真は当社の本社であります。正面の垂れ幕には「談合しない。」それから左下のパネルには「建築費は二割前後安くなる」こういうふうな表示がされています。これは宣伝のためのものではありません。これが私たちの真意であります。
この談合をしない真意を表明している会社が岐阜市の公共工事に参画しようとするとどんな処置がとられてきたか、これを報告します。
当社は、平成十三年度から、建築工事の指名願を市に提出してきました。その経過を見てみますと、平成十三年から今日に至るまで五年の間に、四十件以上の指名を受けている会社は三十五社前後あります。ところが、当社は、いまだかつて一度も指名を受けておりません。指名がないので指名競争入札には参加できないわけですので、公共工事を競争的にする役割を負えません。
したがいまして、当社は、一般競争入札それから公募型指名入札にまた参加せざるを得ないんですが、そのような行為を起こしていくときにどのようなことがなされてきたのか、それを少し話したいと思います。
レジュメをめくってください。「談合しない建設会社の岐阜市公共工事における実態」というふうに書いてあります。この報告は、一般競争入札と公募型指名入札に限ったものです。
平成十三年に岐阜市に指名願を出しました。それから指名は一度も来ない。そして、平成十五年五月に一般競争入札が、北東部コミュニティーセンター建築主体工事というのが発注されました。当社と丸泰というJVで落札しました。十六年四月になると、西郷小学校及び則武小学校という工事の発注がありまして、その際に、入札応募資格及び条件というものが示されました。今までなかったわけですが、その中に、岐阜市発注の請負金額四千五百万円以上の建築工事を受注し、今施工している会社はこの入札から外すというふうに初めてうたわれました。これによって受注のチャンスを失っております。それがその下の内容であります。
平成十六年五月に、今の西郷小学校増築工事と則武小学校、それで失っております。それから、十七年五月になると、七郷小学校増築工事というのが発注されました。これは私どもが今工事をしておりませんので、公募型で参加する資格を持っておりまして、入札に参加しました。そして、当社と村瀬建築というJVで落札しております。その後に芥見健康増進施設というのが一般競争入札で発注されましたが、同じように、四千五百万円以上の工事を施工中ということで、この入札には参加できませんでした。
平成十八年、ことしであります、四月一日から岐阜市の入札契約制度が改定されました。これは品質確保のための業者選定方式の確立として、総合評価方式が導入された。ここでは一般競争入札と公募型指名入札に限るわけですが、過去二年の工事の成績評価の平均点が六十五点を切った者は入札参加させないという仕組みであります。
私どもは、この三月に竣工した七郷小学校で、この評価点を、五十四点という今までだれも得たことのない低い点数をいただいておりまして、これによって、二年間、入札のチャンスを今失っております。
それから、五年間一貫して、きょうに至るまで、まだ指名入札のチャンスは得ていません。これについてちょっとだけ補足します。
工事成績が五十四点については、これはどういう根拠によって五十四点をつけたのか、今、市にその回答を求めています。岐阜市に本社を置く指定工事会社は百二十社ほどありますが、当社はその中で経審の点数では十番以内に入る位置にありまして、こんなひどい仕事をする会社ではないというふうに自負しております。それから同時に、私どもと二回JVを組んだ会社は、私たちと組むたびに、後の指名がされないという状態が今あります。
こういうふうな今のやり方がどんな行政姿勢に結びついているのか。次のページをお開きください。
これは、平成十三年度以降の岐阜市建築工事の一般競争入札と公募型の結果であります。とても指名競争入札が多いのは事実でありまして、この左側を見ていただきますと、平成十五年と十七年に当社が落札した、これは青字で記入してありますが、落札率が七六・二八と八三・三一であります。当社を外してやった結果の落札率は赤で記入されておりまして、この落札率の平均値は九七・一%であります。このことが、現状の談合を行政自身が維持しながら進めているやり方であります。
右のページは、当社が入札した際の数字であります。平成十五年の北東部コミュニティーセンターでは、二番手にある会社が業界の代表選手で、私たちに競争を挑んだ結果が出ております。七六・二八%と七九・三六であります。その右は十七年度で、二年たったときのやり方です。二番手は私どもに競争を挑みません。単独で当社だけが安い数字を入れるというような結果になってしまっております。
このような状況から判断して、今、談合しない会社を排除しなければ、公共工事に依存して存在している建設業が成り立たないのは事実であります。事実であります。その業界要求をもとに、官民が一体になって、談合しない会社の参入を押しとどめる、こういう形で今の行政がなされております。この点については、立法権限を持つ議員諸氏の意思と判断がこの問題を決めていくことになろう、こう思っております。行政職員には行政改革をする資格はありません。
時間がなくなりましたので、あと要点だけ話します。
まず、改革の要点でありますが、圧倒的に多い指名競争入札を縮小して一般競争入札を限りなく拡大することだ。
それから、入札参加対象地域がとても狭い中でやっております、これを拡大すべきだ。
それから、入札制限につながっている共同企業体の編成をやめさせるべきだ。
それから、現在とても問題になっているのが総合評価制度の導入であります。総合評価制度というのは、従来、金額が安いだけで落札して、いい仕事をしない、あるいは、優良な仕事をする人がはみ出してしまう、これを制限する仕組みで議論がなされてきました。それならいいんですが、今、国交省の見解を聞いていますと、安い金額で入札した会社には、要するにいろいろの制限を加えて、それが悪いように扱う方針が示されてきております。この点については緊急な再考が必要だと思っております。
わけのわからぬ話を中小企業のおやじがやりました。ぜひ立法の参考にしていただけたらありがたいと思っております。
それから、皆さんにお配りするだけなかったものですから、各会派に一部ずつ、私どもが繰り返し公共工事の改革を訴えておる「飛翔」という冊子をお渡ししてありますから、興味のある方はぜひお読みいただきたい。
期待するのは先生方であります。よろしくお願いします。
ありがとうございました。(拍手)