大前繁雄の発言 (文部科学委員会)

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○大前委員 自由民主党の大前繁雄でございます。
 きょうは、トップバッターとして質問の機会を与えていただきましてありがとうございました。限られた時間でございますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 最初に、今回の学校教育法等の一部改正によって特別支援学校となります肢体不自由養護学校の療育体制についてお聞きしたいと思います。
 私事にわたりまして大変恐縮でございますけれども、私の長男、ことし三十四歳になるんでございますけれども、難産による仮死産で、アテトーゼ型の脳性小児麻痺児として生まれました。アテトーゼ型というと、皆さん方、なじみのない言葉と思いますけれども、要するに不随意運動があるということなんですね。皆さん方が鏡を見ながらしらがをとられるとよくわかると思うんですけれども、反対の動きが起こるわけなんです。ですから首がふらふらしたり、自分でこう鏡を見ながらしらがをとってもらうとわかりますけれども、実に苦労するんですよね。私の子供を初め、こういうアテトーゼの子供たちは随分そういう苦労をしているわけなんです。
 ついでに脳性小児麻痺のことについてちょっとお話ししておきたいんですが、脳性小児麻痺といいますのは、ポリオ性小児麻痺に対比して使われる言葉でございまして、これは昭和三十年代ころ随分蔓延したんでございますけれども、ポリオウイルスによって足をやられるという、これがポリオ性の小児麻痺なんですけれども、脳性麻痺は、出産時の圧迫とか、酸素が十分に脳に行かないとか、あるいは風邪を引いて高熱が出て脳をやられる、要するに脳を起因として起こる麻痺のことを脳性麻痺と申すわけでございます。大人の脳梗塞なんかと同じで、できるだけ早くリハビリトレーニングを開始しなければならないと言われているわけでございます。
 そういうことで、私も、二歳から自分の長男を、西宮市立のわかば園という通園施設に通わせたんでございます。この子が学齢に達したころ、辛うじて歩けるようになりましたので、ぜひとも普通校を目指したいと思いまして、いろいろ運動したんでございますけれども、当時は市教委の就学適正委員会の指導が極めて強くて、最終的に断念をして、肢体不自由の養護学校に行くことに決めたわけでございます。
 養護学校に進むにしても、子供の将来にとって悔いを残さないように選択をしよう、ベストの選択をしようと思いまして、いろいろ調べて、当時、日本で一番よい肢体不自由養護学校と言われておりました東京の桐が丘養護学校を目指そうということで、会社に頼んで住所移転までして受験をしたんですけれども、あえなく、ちょっと障害が重過ぎたんでしょうね、入れてもらえなかったわけでございます。仕方なしにと言ったら語弊があるんですが、地元の西宮市立の養護学校に入学をしたわけでございます。
 入学をいたしまして一番困りましたのは、養護学校には、PT、理学療法士、OT、作業療法士、ST、言語訓練士ですね、こういった機能訓練を行う訓練士が一人もいなかったということなんですね。
 それまでの通園施設というのは、もう実に充実をいたしておりまして、療育という名が本当にふさわしいというぐらい充実をしていたんですね。療育の療については、母と子が母子で通園をして、PT、OT、STなどの訓練士からリハビリ指導を受けて、そして家庭でも帰ってきて訓練ができたわけなんですよ。育の方も、非常にいい保母さんに恵まれまして、障害児専門の保育を受けることができたわけでございます。
 ところが、養護学校に行きますと、当時、「養護・訓練」という言葉が言われておりまして、そういう言葉に象徴されるように、療育を標榜しているんでございますけれども、実態は九九%教育機関でございまして、リハビリ訓練というのは実にお粗末なものでございました。訓練の時間というのはあるにはあるんでございますけれども、それまで子供たちが通園施設で受けてきたPT、OTなどの訓練とは全く違った訓練方法を一般教員が習ってきて、週に一回程度、訓練のまねごとのようなことをしていたというのが実態であったわけなんですね。したがいまして、うちの子供たちは、養護学校に通学しながら、学校から帰るとまたもとの通園施設のリハビリ訓練の外来に通うという無駄というか、苦労をしておったわけでございます。
 私は、どうして養護学校にもPT、OTなどの訓練士を配属して十分な対応をしてくれないのかということを、当時、県会議員をいたしておりましたので、随分県会で取り上げたんですけれども、なかなからちが明かないんですよ。PT、OTの免状を持った教員か、さもなくば、逆に教員免状を持ったPT、OTなら受け入れるけれども、それ以外はだめだというわけなんですね。そんな人なかなかいないですよね。要するに、養護学校では訓練はない、リハビリはないということなんですよ。
 そこで、最初の質問でございますけれども、私の子供が学校を卒業して既に二十年近くたつわけでございますけれども、こういった肢体不自由養護学校の療育体制の実態は改善されたのかどうか、現状はどうなっているのか、この点について、まずお聞きしたいと思います。

発言情報

speech_id: 116405124X01820060609_010

発言者: 大前繁雄

speaker_id: 29185

日付: 2006-06-09

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会