中川秀直の発言 (予算委員会)
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○中川(秀)委員 先進国で経済発展に成功したところは、税制、税率というものはなるべくフラットにしていく、単一のものに近づけていくというのが主流であります。私は、それが正しいのではないかなと基本的には思います。
ただ、人的控除、その中には、長く申し上げる時間はございませんが、日本でも、二十三歳から六十四歳まで働いていない方々、障害を持ってもいない、健常者であって働いていない、この親に対して扶養控除をつけている、こういうものは見直すべきじゃないかな。あるいは老親、親御さんと同居をしていないが同居控除がついている、こういう人たちはそういう控除はもうやめるべきじゃないかな、私はそんなことは感じます。そこは見直していいと思いますけれども、税制はなるべくフラットにというのが正しいのではないかと考えております。
私は、先ほど申し上げました、貧しい者を引き上げる自由主義、独占や閉塞感を打破する自由主義、こういう政策とは、今、先進国で常識的な財政金融政策をやることだと思っています。その結果、名目成長率四、五%を達成することは、常識的な政策でもできると考えます。
そこで、経済成長率についてお尋ねするわけですが、正規雇用の拡大の動きが出てきているように、経済成長こそが格差是正の良薬、一番の改善策になるということは確かであります。多くの人たちの夢や希望をかなえる条件を整えるのが経済成長であります。
パネルをちょっと用意しましたが、お手元の資料にもございますけれども、これはOECDのエコノミックアウトルックから取り出したものです。過去三年間、このちょうど真ん中の赤い字のところですが、日本は名目成長率は〇・九%だったのに対しまして、サミット諸国、G7諸国の平均の名目成長率は三・六%です。また、OECD諸国の平均の名目成長率は四・九%です。一番下の実質GDP成長率で見ますと日本は遜色ないんですが、何と申しましても、デフレ、真ん中の欄、マイナス一・二が足を引っ張って、日本はこのように低いわけでございます。
これに対して、内閣府が一月十八日に「改革と展望」の参考として財政諮問会議に提出した試算では、年平均で二・六%、最終年でも三・二%と、極めて低い数字になっています。
私の言う最低四%成長との差は〇・八%ございますが、かつて、一九一〇年代、二〇年代にアルゼンチンという国がございました。一九一〇年代ぐらいは、アルゼンチンという国は西欧諸国のどの国よりも一人当たりの国民所得が高かったんです。しかし、二〇〇〇年を迎えまして、八十年で、今や西欧諸国の一人当たりの国民所得の半分以下になっております。その約七、八十年の成長率の差は、たった〇・九%です。これだけの差でそんなふうになってしまうのでございます。名目成長率が内閣府の試算よりもう一%高ければ、十年後の名目GDPは、一〇%、約五十兆円大きくなります。その結果、税収は八兆円、消費税に直せば四%分ふえる計算になります。
与謝野大臣は、この前の経済演説を聞かせていただきましたが、成長力と競争力の強化の項を設けまして、悲観論や縮み思考では将来は開けないと、私は正しい御指摘をなさったと思っております。そして、今後、成長力と競争力の強化に向けたグローバル戦略、人材、産業、地域、対外政策、各分野でそういうものを盛り込む、こう経済演説でおっしゃいました。
この骨太の方針に盛り込まれるグローバル戦略の結果、当然ながら、経済成長率は「改革と展望」の試算よりは高くなり、私の唱える名目成長率四%に近づくものではないかと考えますが、いかがでしょうか。