高市早苗の発言 (予算委員会公聴会)
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○高市委員 おはようございます。自民党の高市早苗でございます。
本日は、公述人の先生方におかれましては、御多用の中お出ましいただきまして、すばらしい御見解をお聞かせいただき、本当にありがとうございました。
冒頭に、小さな政府と官の役割ということで、田中先生に伺いたいと思います。
自民党は、昨年の総選挙で小さな政府の実現を公約いたしました。民間でできることは民間で、地方でできることは地方でということで、官が民の邪魔をしない、それから、官が使うお金を減らすこと、これを目標にいたしました。そして、自民党総裁の小泉総理は、今国会で審議される法制度改正ですとか、それから十八年度の予算、税制、こういったものを通じてこの公約を実現されようとされているわけでございます。
さて、田中先生は、財政制度審議会の委員でおられると理解しているのですが、財政制度審議会が去年の五月に試算を出された、二〇一〇年代初頭に国、地方の基礎的財政収支を黒字化させるという小泉政権の方針、これを実現しようとしますと、非常に大変な改革をやらなきゃいけないと。
二〇一五年にプライマリー収支をバランスさせる、二〇一五年と設定したといたしまして、もしもこれを歳出減のみで達成するとしたら、国債費以外の歳出を三割はカットしなきゃいけないだろう。これを歳入増、税収増のみで達成するとすると、税収を四割ぐらい増加させるようなことになる。仮にこれをもし消費税だけで賄うと、税率が一九%ぐらいになるんじゃないかなというようなこと。そこで、歳出減と歳入増、両面抱き合わせて達成していこうということであっても、社会保障費以外の歳出、国債費を除いて二割は圧縮しなきゃいけないだろうということで、今回、予算の審議でございますので、どういった分野に歳出を割り当てるか、どう節約していくか、これは大変大事な視点でございます。
田中先生は、中央公論のことしの二月号に、昨年の総選挙を機に加速する小泉改革についてということで「小泉改革、最終年の標的とリスク」と題した論文を発表しておられます。
その中の幾つかのフレーズを申し上げますが、「昨年の総選挙の際、有権者は日本の将来を考えるにあたり、財政赤字を生み出す仕組みを放置したまま人口減少に入ったならば、今後の生活展望は可能なのか、という点に焦点を合わすほかなかった。そして老後を考えれば、勤労時に拠出した年金持ち分の価値の増殖がなければ、年金給付額はみじめなものになるだろう。ここから年金持ち分の価値の増殖につながるはずの、日本における国富増殖の趨勢を決定するものを直視せざるをえなかったといえよう。」と。
続いて「有権者は、戦後の保守政治が骨格のところで、「政府」の役割を利害調整にまで広げてしまったことに気づかざるをえなかった。」そして「利害調整に割り当てられた経済的資源は日本における国富増殖に結びつかないばかりか、国富を食いつぶしているのではないか、という結論に至らざるをえなかった。」と書いておられます。
そこで、政府の役割を、国富を食いつぶす利害調整から、どのようなものに変えていくのが好ましいかという話になるのですが、自民党は、この政府の役割ということで、昨年の総選挙で、官が民の邪魔をしないで、安心で安全で公正な社会をつくるためには、ルールと秩序、不正の摘発と厳格な監視が不可欠だということで、官の役割を、市場の監視や不正の取り締まりなど、ルールや秩序を維持する番人型ということで提示をさせていただきました。
そこで、先生は論文の中で「政府の役割として、真の弱者への支援策を正面から打ち出すべきだという路線が次第にかたちを整え始めたといえるのではないか。」という御指摘もされておられますけれども、この新たな政府の役割ということを田中先生の言葉で明確に定義づけていただくとすると、どのような物差し、どのような表現になるのかということが一点。
それから、真の弱者への支援策というと、具体的にはどのような施策が必要、どのようなことに歳出を使うべきだと考えておられるのか。そしてまた、現行の施策の中で、これは真の弱者への支援策ではないため支出は必要でないよとお考えになるようなものがあれば、お教えください。