澤雄二の発言 (国際問題に関する調査会)
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○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。
坂元、岡崎両参考人、今日は本当にありがとうございます。
日米関係というのは、同時にアジアの関係でもありますし、なかんずく東アジアとの関係だと思いますので、日米と東アジアの関連についてお話をお伺いしたいというふうに思います。
これまでのこの調査会の議論を振り返ってみますと、日米同盟は堅持する、維持する、強化をする、一方で東アジア共同体構築というのも志向しようじゃないかというのが多数意見に今なりつつあるような気がしております。しかし、そのそれぞれに懸念があるという意見も出されているところでございます。
日米同盟は、去年の十月の2プラス2で「未来のための変革と再編」と題して、新たな同盟関係、共同声明として発表されました。トランスフォーメーションを始めとしてミサイル防衛。このミサイル防衛は、情報共有化ということでは日米の関係、物すごく進ませる、若しくは今後進ませる、進ませたと思っています。
坂元先生がさっきちょっと引用されましたけれども、テロ特措法のときのインド洋のイージス艦派遣のときに、インフォメーションかインテリジェンスかという情報提供の中身についてすごい国会で議論されましたけれども、それは何かもう遠い昔の議論みたいで、このミサイル防衛ではとっくにそれを乗り越えています。そうでなければ、もう防衛なんかできないからであります。
そのことは、情報の共有化だけではなくて、作戦の統合ということにも今進みつつあって、先月は離島防衛を想定した日米の共同訓練、アメリカ本土で初めて、サンディエゴでありますが、行われました。こういうふうに、この二、三年の間に日米安全保障体制というのは物すごく大きな変化をしているというふうに理解をしています。
しかし、先ほど双方に懸念があると申しましたけれども、このように日米同盟が強化されればされるほど、その必要性を十分に認識していても、例えば国連改革のときは日米の利害、必ずしも最初は一致したとは言えません。それから、最近では気になるのは、靖国参拝でブッシュ大統領を始めとしてアメリカ側がこれに懸念を表明しました。これなんかは、まあ余り深く議論は今日はいたしませんけれども、ある意味ですごく気になるところであります。というふうに、必ずしも一〇〇%利害が一致するわけではないと。
そうすると、いつも浮かんで消えてくる懸念は、先ほどから言われていますように、日本はアメリカのパートナーとして巻き込まれたくないことにも巻き込まれざるを得ないんじゃないか、それは避けることできないんじゃないかという疑問、経済的な側面においても何か制約されるのではないかという不安、懸念がずっとあるわけです。
坂元先生おっしゃいましたけれども、それは歴史的に日米同盟があったときからずっとその懸念は続いていることだというふうにおっしゃいました。そうだと思うんです。そうだと思うんですが、それは国際情勢とかいろんな情勢の変化によって多分その中身も変わってきていると思います。ですから、今は今の時点での懸念、不安、心配事はあるんだろうと思います。
一方、同時に、東アジア共同体というのを構築しようとします。この東アジア共同体というのは、ヨーロッパでEUが成功しつつありますけれども、これはフランス、ドイツ枢軸の長い歴史のある政治的意思がありましたけれども、東アジア共同体というのはそういう政治的意思があったのかというと、歴史的には余りなかったんじゃなかろうかというふうに思います。そして、共同体へ動き出したときの一つの懸念は、これも先ほどから議論されていますけれども、中国の主導によって中国中心の秩序になってしまうのではないかという懸念であります。
こういう懸念はあるんですが、一方で全く逆のことも言えるわけですよね。日米同盟の強化というのは、先ほど言ったその中国の懸念を抑止する力もあります。一方で東アジア共同体を構築するということは、これは当然中国との関与をしていく。中国との関与をするということは、アメリカに対して今度は逆に抑止力、バーゲニングパワーを持つということ、日本の行動を限定的かもしれないけれども少し拡大できるかもしれないというようなことが、同時に相反することがあって、大事なことは、その中で日本の外交戦略をどう考えるかということであると思うんです。
先ほど佐藤委員が小泉総理の発言を引用されました。私も同じ発言引用したいと思うんですが、日米首脳会談後の記者会見で、日米関係が良ければ良いほど中国、韓国と良好な関係を築けると。私は、ちょっとこの言葉を私なりに替えてみました。それは、日本、中国、韓国がそれぞれアメリカとの関係が良好であれば日中韓の関係も良好であるというふうに私は替えてみました。そうすると、これは東アジア共同体というのをつくったときに、やっぱりアメリカにも門戸を開くべきだということに通じるかもしれません、この価値観は。大事なことは、アメリカと日中韓の三国が相互に重要な補完関係を持っているという事実であります。
現在、東アジアの地域協力というのは、EPA、FTAの経済統合、地域的にはASEANがハブとして急速に今発展してきています。先ほど岡崎先生言われましたように、中国の経済の成長は物すごいし、軍事力の増強も大変なものがあります。こういう状況の中で外務省が何をしているかというのを見ると、残念ながら何か対処的に次から次へと手を打っているだけで、長期的な戦略、しかも短期的な戦術もないんではないかというような気がいたします。
お二人に、外務省に対して、我々に対して、長期的戦略、短いスパンの戦術、こういうことが一番大事だということを聞かせていただければと思います。岡崎先生は、大戦略として集団的自衛権と日米強化だとおっしゃいましたけれども、それ以外にあればお話を伺いたいなと思っております。
以上です。