森本敏の発言 (外交防衛委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(森本敏君) 日本の憲法が我が国の防衛政策や安全保障政策に課している基本的な制約要因とは、つまるところ二点に要約されるというふうに私は考えています。
一つは、もちろん集団的自衛権を国家の権利としては保有しているが、これを行使することは憲法の解釈上できないとされる制約要因が一つですが、もう一つは、日本の領域外において武力の行使に当たる行為といいますか、をすることができないとする制約要因です。そして、この二つの制約要因は幾つかの部分で重複している、オーバーラップしていると思います。全く切り離しではなくて、幾つかの部分で重複している。
専守防衛というのはあくまで日本の持っている防衛力の質を言うのであって、この場合、専守防衛と言っていることの意味は、日本の防衛力を使って他国を侵略したり攻撃をするということはできない、あるいは日本の国家の防衛に専ら専念する防衛力を持つという趣旨でありますけれども、これはPKOに見られるように、日本の防衛力を領域の外に、武力の行使に当たらない行動に参加できないかというと決してそういうことではないということは御承知のとおりです。
さて、その場合、この任務を本来任務化するということは、国家の防衛力に最小限必要な防衛力があって、新たな任務に必要な防衛力が別途プラスアルファになるという意味では私はないと思います。本来任務というのはどういうことかというと、常に自衛隊が持っておるあらゆる部隊と機能がその本来任務を果たす役割が常にできるように平生から装備も持ち、訓練も行われていて、ある特殊な部隊だけが任務を命ぜられていくというのではなく、平生から錬成訓練を行い、装備を持ち、そのような任務が末端の部隊にまで果たせるようにその能力を高めておくということの趣旨です。
もっとはっきり申し上げると、例えば海外に国際協力任務に出ていっている部隊があって、国家の防衛に対して非常に重大な事態が発生し、日本の防衛のためにその部隊を帰さないといけないときには、当然のことながらプライオリティーとしてその部隊を戻して国家の防衛に任ずる、当たり前のことだと思うんです。当たり前のことだと。
ただ、その本来任務にするというのは、先ほど申し上げたように、いかなる部隊、いかなる隊員といえども、治安出動や国際協力任務のようなものを命ぜられたら、直ちにそれができるように平生から部隊として組織し、訓練をして、装備も持たせるということであって、本来最小限、国家の防衛に最小限必要な専守防衛の防衛力と追加される任務のために別途の防衛力が要るということでは決してないと思います、ではないと思います。