西島英利の発言 (教育基本法に関する特別委員会)

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○西島英利君 自由民主党の西島でございます。
 本当に大臣の皆様方、連日御苦労さまでございます。
 私、本業は今、国会議員でございますけれども、副業は精神科医でございまして、まさしくこの精神科医としての心理学的な面から教育を考えるということで、ちょっと質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今回の法律の中で、前文では、「豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、」というふうに書かれております。また、「教育の目的」、第一条でも「教育は、人格の完成を目指し、」というふうに書かれているわけでございますが、この人格の形成、豊かな人間性というところで、今回の法律にも第十条に家庭教育が入ったわけでございますけれども、家庭教育とはいかに重要なのかということをちょっと精神科医的にお話をさせていただきたいというふうに思いますが。
 資料を配付をさしていただいております。これは、「子は親の鏡」という文章でございますけれども、「子どもが育つ魔法の言葉」という本の中に書かれている内容でございます。これを書かれた方はドロシー・ロー・ノルトという方でございまして、家庭教育に生涯をずっと捧げてきた教育家でございます。アメリカ人でございますけれども。そして、それをサポートしたのがレイチャル・ハリスという精神科医の方でございます。まさしく、この精神科的に裏付けされた文章であるということを前提といたしまして、少しだけこれを読まさせていただきますと、
 けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
 とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
 不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
 「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
 子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
 親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
 叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
 励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
 広い心で接すれば、キレる子にはならない
 誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
 愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
 認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
 見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
 分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
 親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
 子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
 やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
 守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
 和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
 こういう文章でございます。
 まさしく、実はこういうような育て方を小さいころから家庭の中でしてない結果が、今のいじめの問題や家庭内暴力、校内暴力の問題、それから自殺というふうな、そういうような今の大きな問題を起こしているのではないかというふうに思います。このような環境で育つことで初めて学校での知識を学ぶということの重要性が分かってくるようになりまして、向上心が自然に生まれて、創造性も身に付くようになるだろうというふうに思っております。
 ただ、今の家庭での問題は何なのかといいますと、過干渉、過保護がこれは大きな問題になっております。そして、愛情とそれから過保護というのが間違ってどうも理解をされているところがあるのではないかなというふうに思います。
 過保護というのは、子供の欲求の先取りをして、子供の都合のいいようにやってしまうのが過保護だというふうに思います。愛情というのは、場合によったらば子供が嫌がることもきちんと対応しなければいけない部分があるわけでございます。そして、もしこの過干渉が非常に多いと、神経質な性格の子供になってしまう。また、過保護で育てられますと、耐える力、つまり耐性ですね、この耐性が育たずに自己中心的になって、集団の中での生き方が非常に困難になってしまうということは、これはもう精神科的には実は証明をされているわけでございます。
 この文章で、先ほどの文章で見ますと、この過干渉というのは、「けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる」、「叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう」という、こういうふうな問題が実は生じてくるんだということはこの文章の中で言われているわけでございます。
 それから、人間には人格的な欲求というのがございまして、これは集団の中で尊敬され認められたいと、こういう集団的な、これはもう小さい子でもみんなございます。この欲求が認められないということは、実は本当に大きなストレスになってしまうわけでございます。
 先日、学校で、学校の先生が子どもに対して、その先生はからかったんだという言い方をされます。しかし、それは、この集団の中で尊敬され認められたいというこの人格的な欲求を完全につぶしてしまった結果だろうというふうに思っております。そこまでの重要性を恐らくあのときの先生はお分かりになってなかったんだろうというふうに思います。
 そして今、まさしくこういう状況が家庭の中でなされていない。ですから、家庭教育の重要性というのをこの学校教育の中で教えなければいつまでも変わらない。教育を受けた者が、これは親になって、親が子を育てるわけでございますから、まさしく家庭教育の重要性をやっぱり学校教育の中で教えていかなければならないのではないかというふうに思うんでございますけれども、大臣、いかがお考えになりますでしょうか。

発言情報

speech_id: 116514048X01120061213_003

発言者: 西島英利

speaker_id: 15730

日付: 2006-12-13

院: 参議院

会議名: 教育基本法に関する特別委員会