高橋利文の発言 (法務委員会)
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○高橋最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
まず、知的財産高等裁判所における知的財産訴訟の処理状況につきましては、知財高裁、知的財産高等裁判所が発足いたしました平成十七年四月から平成十八年の三月までの事件処理状況をその前の年の平成十六年四月から十七年三月までの東京高裁におけるそれと比較いたしますと、新受件数は相当数増加しているのに対しまして、未済事件数は減少しております。おおむね順調な事件処理が行われているというふうに考えられます。
また、平成十八年の一月から十二月までの平均審理期間は、知財高裁の審決取り消し訴訟は八・六カ月、侵害事件、これは民事訴訟の差しとめとか何かを求める侵害事件の控訴事件の審理期間が八・五カ月でございまして、平成十六年に比べますと、四カ月それから〇・五カ月、平成十七年に比べますと〇・八カ月、一・三カ月、それぞれ短縮しておりまして、知財高裁の発足の前後で知財訴訟の審理の一層の迅速化が図られたというふうに考えられます。
知財高裁におきましては、高裁レベルにおける事実上の判断統一を期待して導入された特許権等に関する訴え等のいわゆる五人合議制によりまして、これまで、著名な一太郎事件それからパラメーター事件それからインクカートリッジ事件について、判決の言い渡しがございました。このうち一太郎事件とパラメーター事件の二つの事件につきましては、上告が提起されることなく判決の言い渡しで確定しておりまして、企業の経済活動等に重大な影響を与える事案につきまして、事実上の判断統一が行われたというふうに評価してよいと思われます。
また、裁判所が技術等の専門的事項に関する主張や証拠を整理するために必要な専門的知見に基づく説明を受けることを目的として導入されました、一級の技術者であります専門委員制度につきましては、平成十九年三月一日現在、百八十五名の知財訴訟に関する専門委員が任命されておりまして、知財高裁においては、平成十六年四月の制度発足から十九年の二月末までの間に延べ二百四十一人の専門委員が知財訴訟の手続に関与し、専門的な知見を提供していただいております。