福島豊の発言 (法務委員会厚生労働委員会連合審査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○福島委員 大変大切な研究でございまして、しっかりと行政において反映していただくと同時に、社会的にもさまざまな誤解と偏見がございます、これをやはり解消すべく、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。非常に衝撃的な事件が起こりますと、その背景は何なんだ、その中で、例えばアスペルガー症候群じゃないか、こういう話がすぐ出てくるわけであります。
大切なことは、こういった発達上の障害があったとしても、適切にそれを支援することによって予防するということは十分に可能である、そしてまた、社会的に適応していく環境をつくるということも可能だ、この認識がまず第一番目になければならないということだと思います。そして、その上で、そうした発達上の障害が、さまざまな形で、いじめであるとか二次的な環境要因によって反社会的な行動に結びついていく芽が出てくる、こういうことだと思います。
そしてまた、二番目に大事なことは、仮にそうした反社会的な行動を起こしたとしても、その矯正の過程におきまして、こうした発達上のさまざまな障害、抱える課題について十分配慮することによって、社会にきちっと適応していく、そういう道筋をつくってあげて再犯を予防していく、こういうことなんだと思います。
そうした一連のプロセスの中で、さまざまな報道がなされておりますけれども、障害に対しての誤解というものを生み出すような報道もないわけではありません。社会そのものがそうした障害に対して正しい理解を持つ、決してそれは犯罪にストレートに結びつく話ではないということがまずは大事だというふうに思います。
しかしながら、現実の犯罪が起こった場合の警察、検察また裁判所の対応、これは例えばレッサーパンダ事件という、浅草におきまして殺人事件がありました。これについては「自閉症裁判」という本が出ております。そしてまた最近は、「発達障害とメディア」という本が昨年出ました。これは、さまざまな事件が起こったときにどういう報道がなされているのか、そしてまたどういうふうに司法がかかわっているのか、こういうことについてまとめたものでございます。
それを読みますと、やはり犯罪の捜査の段階におきましても、発達障害について十分理解がされていない形で捜査が行われているんじゃないか。例えば、先ほど言いました「自閉症裁判」で問題になりましたのは、調書におきます本人の供述というものが、調書上のものと、実際の、裁判が始まって、本人が時間をかけて本当はこうだったんだと言ったことと、やはり食い違いが出てきている、こういう指摘があるわけであります。
それは、個々のことについて申し上げませんけれども、しかし、本人のコミュニケーションに障害があるというような障害の特性を前提とすれば、やはりその捜査の段階でも、警察、検察のかかわりの中でも、そういったことに十分配慮した対応が必要であろうというふうに思うわけであります。
この点について、非常に漠然としたお聞きの仕方で恐縮なんでございますけれども、適切な捜査、そしてまた裁判所における判断が得られるように、発達障害について、その包括的な認識を深めていただきたいと思いますが、政府の見解をお聞きしたいと思います。