高橋和夫の発言 (国際問題に関する調査会)

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○参考人(高橋和夫君) 日本はどう見えるかという、まあ世界各国いろんな立場があろうかと思うんですが、私は、まあ専門にしております中東のお話をちょっとさせていただきたいと思います。
 実際、中東を旅行して、あるいは生活してみると、やはり日本人は非常に尊敬されて親近感を持たれて愛されていると思います。それはなぜなのかということを考えてみますと、一つはやはり日本の産業界がつくり出した家電製品、それから自動車など、もう本当に手に取ることができる形で日本があって、非常に品質がいいということだと思います。それから、余り日本人は意識することはないんですけれど、そうしたことと同時に、海水の淡水化プラントですとか発電所だとか病院だとかを日本の産業界の方々が造っていますんで、そうした面からも、インフラの面からも日本人が支えてくれたという意識はあると思います。まあそれが一番顕著なのはやはりイラクだと思うんですけれど、そうした親近感というものがあって尊敬の念を抱いていただいていると思います。
 それからもう一つは、時間軸で見ますと、やはり中東諸国というのは、かつて欧米、ロシアの帝国主義の圧力を受けてきたわけですから、そういう中で日本が日露戦争でロシアを打ち破ったというのは、イランだとかトルコ、アフガニスタンなど、ロシアと国境線を接する国は特に親日感情を強く抱いています。それから、第二次大戦でも、少なくとも初期の段階は日本人はよく戦ったと、原爆を落とされてあんなひどい目に遭わされたんだけどまた努力で立ち上がったと、しかも日本人としてのアイデンティティーを維持していると。これは、中東の人たち、自分たちが産業を近代化する上でモデルとすべきは、やはり日本のようにアイデンティティーを維持しつつ、文化と伝統と誇りを維持しつつ近代化するんだと、日本こそモデルであるという議論は、特にインテリになればなるほど強いように思います。
 そういう中で、最近中東の人とお話しして強く感じるのは、これは日本に対する期待と同時にアメリカに対する反発があるんだと思うんですけれど、どうして日本はもう少しアメリカに物を言ってくれないんだと、アメリカと距離を置いてくれないんだという声は中東の人の間で非常に強くあります。実際、日本にそれだけの力があるのかどうかということは別にして、日本人は中東では何にも悪いことこれまでしていないし、日本の武器で殺された中東の人は一人もいないし、アメリカの武器、ロシアの武器で中東の人は毎日死んでいるわけですけれど、日本の武器で死んでいる人は一人もいないわけで、そういう日本に対する期待というのがやはり強く最近は感じられます。

発言情報

speech_id: 116614308X00320070425_011

発言者: 高橋和夫

speaker_id: 16204

日付: 2007-04-25

院: 参議院

会議名: 国際問題に関する調査会