小塩隆士の発言 (少子高齢社会に関する調査会)
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○参考人(小塩隆士君) どうもありがとうございます。今の先生の御質問に簡単にお答えいたします。
まず一番目の、一八・三%まで保険料率を上げることで世代間格差はどのように変化するかということです。これは私が個人的に試算したわけではなくてほかの研究者による試算なんですけれども、そういうのを見ますと、二〇〇四年改正の前と比べてそれほど大きな形で世代間格差が是正されているというわけではないようです。非常に大ざっぱに計算いたしますと、二〇〇〇年生まれぐらいの人たちですね、若い世代の人たちですと、生涯を通じて見ますと、大体生涯賃金の一〇%ぐらいはネットで見て損になるというふうな形になっておるようです。それをどういうふうに判断するかはまた別の判断基準があるかと思いますけれども、必ずしも二〇〇四年改正で大きな形で世代間格差が是正されたというわけではないというのが一番目のお答えです。
それから二番目ですけれども、消費税等々がこれから福祉目的税化される可能性もあるとは私は思います。ただ、そういう場合に、消費税の持っている逆進性という問題をどういうふうに解決すべきかという問題が必ず出てくるわけですね。そのときにやはり低所得層に対して、所得税以外のところで支援する必要があろうかというふうに思います。その一つの方法が、先ほど申しましたような所得税ですね、消費税じゃなくて所得税サイドで支援するというふうなことがこれから更に必要になるのではないかというふうに思います。
三番目に、相続税のお話をなさいました。確かに現在、先ほど資産においても格差があるというお話がありましたけれども、高齢層の資産のその分布を見ますと非常に格差が大きいというふうなことが言えますし、それから年金の受給状況を見ますと、貯蓄あるいは資産の大きい世帯ほど年金をたくさんもらっているというような傾向もあるわけですね。今まで相続税の改革をずっと見ますと、なるべく薄くしましょうというふうな形で進んできて、それが世界的な潮流でもあるわけですけれども、世代間で格差も継承されていくということはやはり政策的に危惧すべきことだろうというふうに思いますので、私は個人的には相続税の在り方については見直す必要があるのではないかというふうに思います。
以上です。